本澤二郎の「日本の風景」(5729)
<日本軍国主義最大の被害者は中国人民>
戦後80年の永田町は、またしても狂ってしまった!高市のポピュリズム作戦は、ドイツのヒトラーの策略にそっくりではないか。主権者を愚民と認識している!
アメリカでは真珠湾攻撃84年の記念式典が開かれた。そこには真珠湾の生き残りは一人もいなかった。この日米開戦(太平洋戦争)は、天皇制国家主義による中国侵略に起因している。日本軍が撤退すれば、アメリカとの戦争はなかった。いま中国人の悲惨な歴史を語れる日本人はほとんどいない。筆者は足で大陸を歩いた。南京大虐殺はその一つに過ぎない。その南京にさえ現在の政治屋、特に右翼議員は足を向けない。
それどころか、中国の政治家は「日本は80年を経てもまだ侵略の歴史を徹底して反省していない」(王毅外相)と12月8日ドイツ外相に述べて批判した。

就任したばかりの安倍二号は、立民の岡田克也質問に対して、台湾有事にかこつけて日本軍(自衛隊)が中国軍と戦争するという、世にも恐ろしい持論の持ち主であることを国会の場で明らかにした。そのための大軍拡予算の行使であることもはっきりさせた。株屋は財閥軍需株の暴騰に浮かれている。そのためのアベノミクスによる円激安政策による、物価の高騰で国民生活を破綻させている。財政危機も忘却してしまっている補正予算案を、審議するという。狂気ではないか。
しかし、偏狭なナショナリズムによる右翼の言論に翻弄される、ゆでガエル国民は事態の深刻さに気が付こうとはしていない。1972年の大平正芳や田中角栄、宇都宮徳馬らの命がけの友好の絆が、無に帰そうとしている!
日中戦争の再現は、もはや夢物語ではなくなった。ワシントンのトランプでさえも驚いている!安倍二号に浮かれる日本人、とくに若者の動向が気になる。
筆者は歴史の教訓を学ばない日本人と、一部の資産家の中国人の存在を恐れる。それよりも悲惨な人生を送ってきた中国人民に対して、申し訳ないと心から思う。

<宇都宮徳馬の一言>
恩師・宇都宮徳馬は「日本は中国の人民に対して恐ろしいことをしてしまった。日本人は中国人の困ったことには、できる限りのことをしなさい」と教え諭してくれた。それは彼が最初に期待した渡辺恒雄にも。だが彼はA級戦犯の岸や児玉、笹川のもとに走って、読売新聞を戦前の好戦的な新聞に変質させた。
その狂気が、いまの高市を支えている!

無力な凡人ジャーナリストに何ができるか。
昨日珍しく中国映画を見た。雲南省の希望小学校の厳しい通学風景だった。目の前の大河を銅線一本にぶら下がって学校に通う少女と、まだ入学前の男児を、映像はそれでも明るく描いていたのだが、悲劇は少女に襲い掛かった。なんと彼女は大河に落下して亡くなる。

希望小学校は、希望にあふれる小学校だったが、通学路は危険なものだった。改革開放後に橋が架かって映画は終わるが、筆者は河北省の見才溝の希望小学校を思い出した。

<河北省見才溝小学校を希望小学校を再建>
社会にとって一番大事なことは何か。教育である。孫文や毛沢東の革命後、最大の課題は識字率の低い状態をなくすことだった。青年向けの新聞「中国青年報」が、農山村の子供たちに教育の場を再建するために、市民の力で「希望小学校」建設キャンペーンを呼び掛けた。
1980年代のころだ。自分でもできないか?在京中国特派員に相談した。河北省の見才溝が候補に挙がった。同省は北京市の隣である。現地に行こうと決意し、友人の協力を得て車で向かった。改めて革命の厳しさと、そこで生きる人々の苦悩を知る。
日本では毛沢東の文化大革命に絶賛する声ばかりだったが、現実は違った。そのために息苦しい人民の苦悩を痛いほど感じた。文革後の中国が、希望を与えていたが、山間部の教育は絶望的なものであることを知った。

筆者の築50年の埴生の宿を「まるで豚小屋」と口にした中国人を記憶しているが、見才溝小学校は、馬小屋そのものだった。教室は一つか二つか。窓がない。破れた新聞紙のもので、茶色に変質していた。机も椅子も朽ち果てていた。床はなく土だ。電灯は1個。30ワット程度か。黒板は土の壁。この世で一番悪い教室と言える教室だった。東南アジアの貧困地区でも見られないものだった。先生は一人。まともな給与もなかった。そこに40人ほどの人懐こい児童がいた。完成したたときの喜びは、当事者でないとわからない。ここを卒業した若者、そして仕事に励んでいる今は40歳、50歳になろうか。何度も現地を訪問し、鉛筆やノートをプレゼントした。
今は地域の集会場になっているという。統合されてしまったのだ。見才溝はわが誇りである。生きがいをくれた場所だ。武器弾薬で戦争するかもしれない高市には、こうした喜びはない。ベトナム華僑の櫻井よしこにも無縁だろう。

<平和主義者・松崎明のJR東労組は20の希望小学校建設>
忘れられない思い出は、平和運動と労働運動を連携させたユニークな指導者にも希望小学校のことを伝え、彼ははじけるように二つ返事で応じた。すでに20の希望小学校を建設した。すばらしいJR東労組だ。彼は兄を戦争で亡くしていた。歴史を繰り返させない平和労組は、現在もJR総連に継承されている。日本で唯一の平和労組。堕落した連合の中でピカ一の実績を誇っている。
鉄道は戦争の加害者となる。反対すれば戦争を阻止できるという信念は立派だ。
今も韓国やモンゴルの労組などと国際連帯に励んでいる。「連合の罪と罰」(データハウス)を読まれると、最近の国民民主党や立憲民主党の正体も見えるだろう。

<非戦の9条を知らない政治屋は?>
軍事力で幸せはない。争いの元凶だ。平和を忘れた人間は日本人とは言えない。
人間の価値は平和・正義の大小で決まる。
2025年12月9日記(茅野村の仙人・日本記者クラブ会員)