本澤二郎の「日本の風景」(5671)

<房総半島の闇第二弾=陣場台の盛土は熱海の比ではない>

問題の水源地・陣場台の核汚染ごみ不法投棄違反事件現場は、太陽光とガラスや瓦などの破片残土に二分化されており、森林でおおわれていたころの様子を知ることはできない。第三者の見学者にはぴん

とこない。これこそがにおい形色のない放射能隠しによる、空前絶後の利権を察知することはできない。しかし、100メートル近くには13戸の民家がある。住人はワコーの森林法違反からフクシマ・ナンバーの大型ダンプの搬入を目撃、その都度、袖ヶ浦市環境部に通報していた。

<袖ヶ浦市はワコー犯罪のすべてを知っていた!>

同市環境部は、産廃業者の山林違法伐採や有害物の違法埋め立てのことを知悉していた。房総半島の自治体の認識であった。特にやくざ系暴力団の跋扈は、声を上げないが、いわば常識的なことだった。やくざがバッジをつけることに違和感もなかった。それは昔から常態化していたのだから。

ワコーの動向は歴代の首長の念頭にあったが、正面から退治しようという正義感は持ち合わせていなかった。なぜなら木更津署とやくざの不可解な関係は、以前から続いていたのだから。

現に市議会には、入れ墨市議が当選してくるという風土を承知していた。万一、対立すると、スキャンダルを暴かれる。対立を避け、時には裏で握手していた。こんなわけで房総半島の安房君津郡市には、やくざかやくざ系が何人もいた。

確か勝浦市は、やくざ暴力団追放都市宣言を打ち出して、一躍有名になった。国道沿いの市の看板で目撃した時は「まだ救いがある」と感じたほどだ。勝浦市の観光がぴか一だと知った。

筆者は昔、この界隈で講演をたのまれると、やくざ代議士の周辺を話題にして話すと喝采を浴びた。東京タイムズの紙面でも、よくやくざ代議士を批判する記事を書いた。すると鴨川通信部の吉田正司さんが喜んでくれた。なんと彼は二人の息子を千葉県警におくりこんでいた。普通の記者は逃げまくっていたのだから。

房総半島の特殊な事情を考の暗躍慮すると、房総の自治体の環境部門は、ワコーの動向を承知していた。ワコーは県議に献金し、政治力を駆使して自治体を抑え込むことにも長けていた。現に15号台風の後始末に館山市がその筆頭となった。最近は君津市もワコーの軍門に下った。同市には韓国系の

野球チームの練習場もできる。経済界もやくざも帰化人脈が突出する。県政が先行している。

<陣場台山林購入1年前からダンプで土砂搬入=山林所有者との出来レース>

繰り返すようだが、前橋と神谷ら5人の地権者が陣場台の山林1・5haの売買契約と覚書を交わす1年前に、ワコーは森林法を違反し、ダンプで土砂を運び込んでいた。これは地権者と前橋の出来レースと理解されている。

元袖ヶ浦市環境部長の神谷とワコーの因果も、よく見えてくる。神谷らは高谷地区のひと、陣場台の

林地区住民の知らないところで、恐ろしいい違法行為は進展していた可能性が高い。

<専門家はワコーのもうけは100億から200億円=実際は?>

2023年2月1日の林地区対策委員会資料だと、不法投棄でのワコーの利益は100から200億円という。専門家は、この時点ではフクシマの核汚染土ごみと認識していない。

筆者はもっともっと多かったとみる。その理由は、東北復興資金32兆円という莫大な血税の闇決算による。会計検査院は正式に数字をはじき出したか知る由もないが、どこにも搬入できない、地球に存在そのものが許されない危険きわまりないものだ。200億の倍以上ではないだろうか。

前橋の黒幕の有力者は、御殿建設2棟や角界のタニマチなどを周囲に披露していることなどを考慮しても、もっとすごい数字が並ぶだろう。むろん、官僚や政治屋にも謝礼がはずんだ。

そろそろ東北復興資金の闇を暴くジャーナリストが飛び出す日本でありたい。むろん、ナベツネにも原発再稼働報道でかなりのカネがながれているとみたい。

読売日本テレビは、日本の闇に貢献している。

<陣場台・林地区の戦い=隠蔽と逃亡の千葉県の正体判明>

専門家の資料によると、令和5年2月1日林・高谷地区の対策委員会で経過報告、ついで千葉県に対して公文書開示請求提出、同20日文化庁文化財二課、環境庁放射能規制課、同庁廃棄物規制課、同28日千葉県君津振興センターに対して、石井辰美区長、坂巻嘉男次期区長、

御園豊ら県の公文書情報開示請求書類の件で問い合わせ。

3月1日政府の行政監視委員会に連絡、同2日千葉県から監視委員会より連絡あり。石井区長名で土地所有者の転売先、すなわちワコーエコテック(木更津市)、和光(同)、エコトランジェット(市川市)を千葉県に、シムケンを沖縄県にそれぞれ開示請求提出。

同24日沖縄県から「実績なし」の回答が文書で。

同27日千葉県から開示決定通知書、同31日陣場台の件について袖ヶ浦市に2回目の要望書提出。袖ヶ浦市産業廃棄物課から「千葉県君津振興センター相沢から陣場台の埋め立て物は有価物との

連絡あり」との報告。

4月3日千葉県から公文書開示文書29枚届く。ほとんど真っ黒。4月5日県環境生活部に連絡すると、担当者は「公文書は2年しか保存しない」と回答。

<千葉県に住民自治不在=日本の民主主義の真実=やくざ擁護の房総半島>

日本に民主主義は存在しない。特に房総半島にはない。憲法の住民自治が存在しない。

日本の教師は何を教えているのであろうか。若者を嘘つきの状態で社会にほうり投げている。

暴力に屈している。

これはアメリカの西部劇の世界である。日本国民は先住民扱いされている。

確かに戦前の国家神道が自民党内に完全復活し、財閥のための政治が繰り広げられている。主権者のはずの国民が存在しない。彼ら彼女らは、小さな小さな世界に埋没している。成り行き任せの

利己主義者では、平和で安全な社会は、じっとしていては永久につかむことはできないのだが。

2025年10月11日記(日本記者クラブ会員)