本澤二郎の「日本の風景」(5645)
<「南京に立つ」25>
一部の女性にちやほやされているような若造が、石破後継に名乗りを上げた。靖国参拝派で歴史認識はゼロ。しかもワシントンのジャパン・ハンドラーに特訓を受けた問題児。「戦雲の国際関係を乗りきれるはずはない」との酷評が渦巻いている。それほど人材枯渇の自民党を露呈している。
昨日紹介した佐倉市の医師・前田昌徳さんの「歴史を直視し、潔く償うべし」との鋭い提言に感銘を覚えた読者は少なくなかったはずだ。30年前の日本人は立派だった。現在と比較すると天地の差があるだろう。カルト神道に制圧された好戦的な靖国参拝派は、再び同じ過ちを繰り返そうとしている。これに公然とNOを突き付けた鳩山由紀夫は、ムラ社会と決別し、歴史を直視する唯一の日本人政治家として評価できるが、それにしてもあまりにも少なすぎよう。
前田さんは、立命館大学の国際平和ミュージアムの日本軍の正体と戦争責任追究の研究実績を紹介している。「見るものを考えさせ、反戦平和の追究と将来の展開について示唆を与える博物館」と推奨している。「あと50年(戦後100年)かけて被害者と加害者の意識の狭間を埋め、戦争記念館に残る怨念を消し去る、そのためにも過去の責任を担う若い人々に、歴史を語り継いで平和への努力を続けることを期待したい」と残り50年の日本人に指針を示した。
このくだりを官房長官の林芳正に伝えたい。かれこそ護憲リベラル派の最後の生き残りと信じたい。
<中川良三・千葉大助教授は環境問題専門家>
「大陸への関心は物心ついたころから」という千葉大助教授は、今どうしているか。教授になって引退し、その後は?フクシマの核汚染ごみ研究に没頭していれば、袖ヶ浦市の前途について聞いてみたいものだ。
彼の父親はロシア語のプロとして、1920年に起きたシベリアのニコライエフスクの邦人虐殺事件調査に通訳として同行している。その後は上海で貿易に関係し、1937年ごろは南京周辺にいたということを、母親から聞いていた。
南京の凄惨な様子も聞いていた。日本軍の南京攻略後、国民政府の首都は重慶に移る。そのころ「日本軍の命令で、蒋介石に会いに行った5人のうちの一人」という話も。彼の南京印象は日本軍の目線と思われる。それでも、日本軍の虐殺や強姦などの残虐行為などから、日本人として負の遺産が潜在的に芽生えたという。
筆者も二松学舎大学での講義で中国人学生のレポートに採点を付けたが、甘い採点で合格点を与えた。多くの日本人教師も同様であったろう。中川さんもそんな一人だったが、学生らとの個人的な交流の中で、本音の中国人を知り立場を変えてゆく。
私学と違って国立大学だと学生との接触は深まるのだろう。本音だとぶつかるはずだ。
<中国の環境調査は形だけ>
一方で、中国の政府や大学との関係から環境調査も、しかし彼らのお目当ては日本政府から支出されるカネに執着するという、予想外の事実に気づく。学術調査というと、実に立派だが、汚染水を採取してそれを日本に持ち帰って検査するわけではないという。
形だけの調査だった、と嘆くのだ。驚いた。知らなかった。モンゴル地方の砂漠の緑地化に関心していた筆者だから、予想外の中川報告に腰を抜かしてしまった。
<留学生は日本を信頼していない>
要するに中国の留学生は日本を信用していない。過去の怨念を抱いている。たとえば8・15の靖国神社に一歩足を踏み入れれば、日本右翼の跋扈に驚愕するだろう。筆者も初めてテレビ映像で知った時ショックを受けたものだから、これまで足を向けたことがない。
日本軍国主義が今も残る遊就館について、加藤紘一が「外国人が見たら大変なことになる」という新聞報道も衝撃を受け、わざわざ足を向ける場所ではないと判断した。
形だけの学術研究と留学生の日本嫌いの背景には、日本社会の右傾化が災いしていたと考えられる。戦前の遺産である天皇教復活に対する警戒感と言えるだろう。
ここ数年、袖ヶ浦市の環境問題に首を突っ込んでいると、いわゆるムラ社会を主導する神社神道の暴走に気が付いた。カルト神道が日本の民主主義の最大のガンとの認識に至った。
東京タイムズ政治部の先輩・早坂茂三がよく口にしていたムラ社会とは、復活したかに見える国家神道の祭礼に、自治会という住民組織が彼ら氏子勢力の手に落ちている事実がわかった。これは戦前回帰そのもので、その先頭に森喜朗や萩生田光一、高市早苗、小泉進次郎らが立って、そこにやくざ暴力団が内側でうごめいて、環境や市民生活を崩壊させているのである。
<とことん日本を信用していない中国人を知る中川報告>
1972年の日中共同声明で日中関係は、正常化したはずだった。しかし、日本人は本当に反省と謝罪しているのか?靖国や伊勢など無数の神社群に、彼らは圧倒される。観光地もそれを裏付けている。そして自民党本部その他政府与党組織は、神道政治連盟の配下として動いているではないか。
小泉・安倍内閣以降の、日本政府による中国敵視政策によって、両国の関係は「台湾有事」「尖閣」で冷え込んだ。1972年以前にもどっており、現に解体した財閥は当の昔に復活し、天皇のために死のうとの精神運動体のカルト神道の完全復活した日本に驚愕する留学生は少なくないだろう。
最後に助教授は「日本軍が中国で大虐殺を行ったことは事実。この日本人の負の遺産は消えない」と結んだ。
2025年9月15日記(茅野村の仙人・日本記者クラブ会員)
環境省のあきれたポーズ!すべて廃炉が正義
環境省は14日、東京電力福島第1原発事故に伴い福島県内の除染で発生した土を、東京・霞が関の同省など3省庁にある花壇に入れる作業を報道陣に公開した。政府は放射性物質濃度が低い土を公共工事などで再利用する方針を掲げており、省庁で率先して活用し、国民の理解を得たい考え。県外での利用は7月の首相官邸に続き2例目。
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