本澤二郎の「日本の風景」(5585)
<皇室の神道ルーツを訪ねる天皇モンゴル訪問>
7月6日から13日までの天皇モンゴル訪問には、日本政府の防衛戦略、すなわちロシアと中国の間にくさびを打つという狙いを見て取れそうだが、朝鮮王朝の宗教文化を継承する皇室にとって、それは皇室のルーツ探しともなったようだ。
極め付きは、モンゴル帝国の強さの秘訣である「争い・競争の文化」を伝える国家的な祭典である「ナーダム」を現地視察したことであろう。
<相撲・競馬・弓=朝鮮王朝経由して日本列島>
騎馬民族の誇りと強さは、草原を疾走する馬を自在に操る技能が不可欠で、これは200年前のアメリカの西部劇の世界をほうふつとさせる。アメリカは馬と銃で先住民を絶滅させた。モンゴルは弓矢である。そして筋力を鍛える相撲の3拍子でユーラシアを征服し、史上最大の帝国を築いた。
モンゴルの国家的祭典「ナーダム」は、この史実を今に伝えている。「夢よ再び」とばかりにモンゴル相撲は、日本の国技(相撲)を制圧して久しい。足腰の強さは、もやしのように成長した日本の国技館相撲では、歯が立たない。
強いモンゴルの伝統は、朝鮮半島にも反映する。日本の皇族は、朝鮮半島からの渡来人であることが、敗戦後になって現地を調べ上げた当時の内務官僚によって証明された。皇室の菩提寺に相当する伊勢神宮(三重県伊勢市)を調査すれば、誰もが納得する。それゆえに今は門外秘となっている。
戦後80年経っても極秘扱いの伊勢神宮でいいのかどうか。政界の中枢に帰化人が乱舞することが、現在ようやく判明してきた。
大きな政治課題は、愛国心のない政治屋と郷土愛の欠落した輩による自然環境破壊と平和憲法を軽視する好戦的風潮にある。人間の命に対する尊厳軽視と言えそうである。
皇室の宗教である神道は、要するに戦争するための原始宗教である。平和主義の仏教や儒教と異なる。そこから繰り返すかもしれない歴史が見て取れるのである。
<伊勢神宮は朝鮮資料=発見した内務官僚の渡辺一太郎に感服>
日本を代表する歴史学者・井上清は、天皇家の神道について「原始宗教に毛の生えた程度のお祓い宗教」と喝破している。原始宗教は、それ故に秘密主義を貫く。
明治天皇になった大室寅之助の世を実現した薩長同盟は、神道を「国家神道」と格上げし、人々に「現人神」信仰をとことん植え付けて、侵略戦争を強行する。同時に全国津々浦々に無数の神社をつくらせて、祭礼というお祭り宗教で集団主義を学ばせる。戦場に狩り出される兵士は、神社万歳での三唱と「天皇のために死ぬ」という神がかりの狂気の精神を強いられる。神風などという信仰も吹聴し、敗戦時には300万の若者が散った。敗戦で国家神道は、占領政策で直ちに廃止されたが、戦後は神社本庁として復活し、いまも地方の旧家では戦争の悲劇を忘れ、神主に公金を巻き上げられている。不思議な原始宗教が、自民党の強固な支持基盤となっている。
ここで神道の本山ともいえる伊勢神宮の内部を、敗戦直後に警察官僚としてくまなく調べ上げた渡辺一太郎を紹介したい。
東京府出身[1][注 1]。日本大学専門部を経て[2]、1934年(昭和9年)同大学法文学部を卒業した[1][2][3]。1936年(昭和11年)長野県巡査に任官[2]。1938年(昭和13年)10月、高等試験行政科試験に合格し[2]、厚生省に入省[2]。以後、徳島県農務課長、鹿児島県庶務課長、神奈川県商工課長、鳥取県警察部長、警察庁参事官、千葉県警察本部長、臨時行政調査会専門委員などを歴任[1][3]。1963年(昭和38年)千葉県副知事に就任した[1][3]。また、戦時中は陸軍司政官に転出した[4]。1968年(昭和43年)7月の第8回参議院議員通常選挙に千葉県地方区から自由民主党公認で出馬して当選し[1][3][5]、参議院議員に1期在任した[1][3]。この間、第1次田中角栄内閣・北海道開発政務次官、自民党行政調査会副会長などを務めた[1][3]。その後、第10回通常選挙に立候補したが落選した[5]。
渡辺は苦学して内務官僚になったエリート。東京帝大の人ではなかった。無様すぎる焦土と化した日本を生み出した伊勢神宮を、素朴な感情で調査を始めた。三重県の警察の責任者としての地位が、彼の伊勢神宮の正体を暴くための機会を作った。
筆者との出会いは、神道復活にかける靖国神社と神道政治連盟による元号法問題の取材だった。彼は自民党参院の責任者だった。以来、彼と秘書の石井正子との交流は続く。そこで内務官僚OBの強固な組織を知る。中曽根康弘・後藤田正晴ら大物も少なくなかった。隠れた自民党のエンジンだった。
「キミねえ、天皇は朝鮮人だよ。おれは伊勢神宮をすべて調べ上げた。敗戦時の三重県の警察の責任者だったので、自分で神宮に乗り込んで調べた結果だよ」
岸信介・佐藤栄作・安倍晋太郎・小泉純一郎らも祖先は半島からの渡来人だと、いまはほぼ常識的に知られている。疑念を抱くものは、伊勢神宮を調べればわかる。ゆえに内部は秘密にしている。
渡辺一太郎のすごい成果だ。彼は千葉県警本部長時代、半島出身のやくざ県議のハマコー逮捕に執念を燃やした。彼が帰化人であることを知っていたのかもしれない。
渡辺の証言を耳にした当初は、むろん信じなかった。しかし、今は信じる。渡辺は偉大な勇者として再評価されるだろう。
<典型的な原始宗教の祭礼行事は戦いが基本>
今の日本では、相撲は国技とされ、新聞テレビが大きく宣伝している。神道による神事なのだ。競馬は政府公認のギャンブルである。岸の盟友・笹川良一は、競艇ギャンブルを独占している。おかしいではないか。
流鏑馬神事もある。すべて神道の「戦いの技能」である。彼らが平和憲法を破壊する奇怪な勢力であることが、以上で納得・理解できるだろう。
今思うに、安倍政治を批判し、安倍国葬に反対していた富士大石寺派顕正会は、ひとり宗教団体として強く反対していたことを、機関紙で知った。彼らはいま池田・創価学会を、そっくり顕正会の信者にしている!300万信者目前という。失礼ながら痛快である。
<孫子の兵法「戦わずして勝つ」が東洋思想>
東洋思想を基礎に誕生した孫子兵法は「戦わずして勝つ」。平和の思想である。人間同士の殺し合いを否定する。
欧米・中東の思想ではない。東洋の平和思想が、人類の未来を構築するはずであるが、その場合、神道は除外される運命にある。皇室も神道と縁を切るしかない。
神道思想に壟断された日本の安全保障政策は、主権者に危機を宣伝して、血税を武器弾薬に呑み込む悪しき危険思想を基礎にしているのである。今回の天皇のモンゴル訪問は、無知な日本人に貴重な教訓を投げかけている。複眼的思考が不可欠だ。
報道によれば「政府は15日午前の閣議で、2025年版防衛白書を了承した。日本周辺での中国軍の動向について「中国による活発な軍事活動が、わが国の安全に深刻な影響を及ぼし得る」と明記した。中国、ロシアの軍事的連携強化についても、「安全保障上、重大な懸念がある」と指摘した。
2025年7月16日記(茅野村の仙人・日本記者クラブ会員)
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