本澤二郎の「日本の風景」(5462)

<何も変わっていない主権者を小ばかにする杉田水脈の安倍・日本会議の極右自民党>

安倍夫妻の暴走行為で何人の命が失われたか。この一点で、国会デモに飛び込んだような市民運動家を知っている。安倍の銃殺に、涙を流した人たちを知らない国民がほとんどであろう。ただし、例外もいた。岸の亡霊を推進する森喜朗らの「神の国」派、神道カルト教団の日本会議や、安倍が特別に重用した稲田朋美・高市早苗そして活字にもしたくない杉田ら、極右信仰の女性たちの中には、神経を病んだり石像を建立したりする異様な行動も見られた。


むろん、そうした世間から見ると不可解な対応や行動は、まったく自由であるが、日本人として憲法の平等主義に真っ向から反対し、保守的な日本の司法からも厳しく諫められ、それでも全く反省しない生まれつきの破憲・差別主義の女性を、国民の代表で構成される国会議事堂に送り込んだ安倍晋三という、恐ろしい独裁者に国民は、決して妥協できない。


賀屋興宣は東条内閣の大蔵大臣で知られる。生前、彼は同じ戦犯が「戦後の民主主義の内閣の主犯になることはよくない」と筆者の単独インタビューで即答した。戦犯総理に同じ仲間も同意しなかった。平和軍縮派の宇都宮徳馬が、長州軍閥の尻馬に乗って戦争責任者となりながら、敗戦後の首相になることに猛然と反対したのも当然のことである。

筆者は中曽根後継問題で、岸の娘婿の安倍晋太郎に反対して、政権は竹下登の天下となった。そのことを知ってか知らずか、竹下杯のゴルフコンペで、二度とない優勝杯を手にした。(笑い)彼も二等兵で出征している間に、最愛の妻を亡くした悲劇の人だった。晋太郎はヒロヒトと同じ病名のガンで死亡した。扇千景は?


岸を「昭和の妖怪」、中曽根は「平成の妖怪」として、二人とも悪運の強さを発揮した。読売の渡辺恒雄も。政治的な幸運は、背後の悪しき言論の存在を裏付けていることを、歴史家は肝に銘じなければ、正史を記録することは出来ない。


<安倍チルドレン参院選公認した石破・自公体制>

安倍の清和会は崩壊したのだろうか。否である。

反安倍の色合いを出していた石破茂は、今は安倍路線に回帰して42兆円の大軍拡・軍国主義の日本という、歴史の教訓に反する危険な航路を、原発エネルギーで航海していることに、平和国民とくに東北や首都圏民、そして若者は気付かなければならない。


杉田という民族差別主義者の次期参院選公認候補に起用した石破政権は、ともあれ安倍政権そのものであることを証明した。その審判の行方に影響を与える。


<戦後レジーム脱却・憲法改正・東京裁判の歴史認識=安倍政治>

安倍が寵愛した女性議員は「戦後レジーム脱却・憲法改正・東京裁判の歴史認識で一致した」と語っていることを確認できた。岸の戦犯に文句をつけている。


平和を愛する政治を、否定する岸信介政治そのものである。森喜朗などは、そうして岸の別動隊となった血盟の青嵐会に飛び込んで、反共・親台湾派となった。このメンバーには、児玉誉士夫の下足番をして、政界に飛び出した房総半島のやくざ代議士も。

日本の反共勢力の牙城が安倍・清和会。ここ数年の台湾詣での自民党議員は、ほとんどが安倍・清和会の面々。ただし、政府は北京との経済交流に積極的だ。この分野は、神道カルト日本会議派から突き上げを受けている。最近の石破は口先魔に変身している。例えば311慰霊祭では「世界一の防災大国にするべく力を尽くす」と石破首相…東日本大震災の慰霊式典で 福島第一原発の廃炉計画を工程通り進める考えも」という見出しが躍った。

戦後80年、衰退する自公体制の下で、生き残りを図る安倍・清和会と反発する勢力との確執は、参院選の結果が証明することになる。魑魅魍魎が跋扈する永田町とやくざ暴力団が跋扈する房総半島は、いずれにしても希望の灯をともしてはくれない。主権者の質が問われている。3月16日は千葉県知事選。

2025年3月12日記(茅野村の仙人・日本記者クラブ会員)