本澤二郎の「日本の風景」(5332)
<東電311勝俣恒久死去=反原発渡辺泰子さん殺害との関係闇>
「原子力マフィアに守られて闇を暴かれなかった渡辺泰子さんとの疑惑」とささやかれていた311フクシマ東電原発爆破事件当時の最高責任者の勝俣恒久が亡くなった。84歳、長寿を全うすることが出来なかった。
心労が重なったのであろうが、しかし、東電内の反原発派の第一人者を抑え込んだ勝俣は、とうとう部下だった彼女のことについて口を割らなかった。
東電など電力首脳に警告したい!人間が操ることが出来ない核エネルギーに依存することなど、もってのほか、常人では断じてNOである。有り余る自然エネルギー活用が日本の安全を約束する。核武装化に突進することが当たり前と考えているA級戦犯の岸信介や児玉・笹川らの極右・やくざ暴力団と読売新聞の正力松太郎らの、歴史の教訓を否定する国家主義勢力に屈した結果が、311フクシマ東電原発爆破事件であろう。人災である。
これに東電内で否定し、抵抗した渡辺泰子さん転落と殺害の事情を知っているはずの勝俣との事情通の指摘は、いまも消えていない。
彼女の勇気と正義を木っ端みじんに破壊した勝俣との重大疑惑は、これからも問われ続けるだろう。
筆者は311の最中、勝俣が新聞人を引率して豪勢な中国の旅をしていることを知ってから、東電原発推進に読売の渡辺以外にも関与していることに驚いた。そのメンバーに在京政治部長会の仲間の参加を知って当惑してしまった。
<渡辺泰子さんは反原発の勇者・英雄>
電気・電力主導の労働貴族で羽振りのいい連合の女性代表とは真逆の反原発派故に非業の死を遂げたと思われる渡辺泰子さんは、父親の東電幹部と共に反原発の立場を社内で繰り広げた勇者だ。
因果の応報によれば、渡辺さん父子を排除した勝俣ら東電に対して、311の赤ランプがついて当然であると筆者は受け止めている。彼女は慶応出の美人でも有名だったという。その彼女に目を付けた勝俣!両者に一体どのような確執があったのか?
疑惑はこの一点にあるのだが、彼女が転落の人生に踏み出す背景を勝俣は知っていた、関与したと誰もが考えている。勝俣は生きてその周辺のことを一言も語らず、核汚染ごみをばらまいて日本から消えた。本来であれば、大掛かりな葬儀のはずだが、どうなのであろうか?
確か元首相の大平正芳は、慶応出の次男を東電に入れていた。泰子さんの先輩か後輩である。事情を知る一人かもしれないが、彼からもコメントがない。
<原子力マフィアが事件に関与か>
京都大学で核の研究をしていた小出裕章は、正義派ゆえに教授の椅子を棒に振ってしまった。善良な日本を代表する科学者として有名である。彼の出世を食い止めた人物と仲間は、彼の言う原子力マフィアに違いない。
動燃もんじゅ西村謀殺事件も、原子力マフィアによる殺人事件と言われる。動燃幹部として梶山静六の選挙の一切を取り仕切る羽目に追い込まれながら西村成生は、ナトリウム事故の責任を負わされ、自殺したとされる。もう20年も未亡人との間で係争中である。国民は西村事件の裁判闘争支援に参加してほしい。実行犯はやくざ暴力団に違いない。渡辺泰子さんも、最後はやくざ暴力団に惨殺されたと見られている。
権力の黒幕的な原子力マフィアの犠牲者は相当いるという。
事情通に教えられ驚いたものだが、その反原発派に抵抗してきた本人も沈黙してしまっている。
日本の闇は深い。自民党長期政権と言論界の癒着が、重大事件を蓋をしている。勝俣の仲間や周辺の人たちの間に善人はいないか。内部告発を強く期待したい。
<反原発で殺害された学者やマスコミ人も>
原発問題に取り組んでいる学者やジャーナリストは、相当の覚悟をもって仕事をしていることを数年前に知った。小出が言うように原子力マフィアは間違いなく存在する。言論界にも潜んでいる。
恩師の宇都宮徳馬はよく「政治家は命がけの仕事」と口走っていた。平和軍縮派は、核に断固として反対である。国際核軍縮促進議員連盟まで立ち上げた。彼は政界で極端に排除された。戦後政治家の中で勇気と正義を兼備した国際政治家で彼の右に出る者は一人もいなかったが、それでも彼を要職につける人物はいなかった。
宇都宮を押しつぶしたのも岸や中曽根など原子力マフィアの抵抗が見て取れる。しかし、右翼が宇都宮を暗殺できなかった理由は、世論の反発は言うまでもなく、戦前の長州・山形有朋に抗した佐賀藩の陸軍大将・宇都宮太郎の長男だったことが、彼の命を救ったものであろう。
旧制水戸高校時代は柔道を身に着けた水田三喜男と共に、官僚養成大学の東京帝国大学を蹴って京都帝大いり、そこで天皇批判などして拘束され、拷問を受けたが大杉栄のように惨殺されることはなかった。
だが、学者の中には巧妙な手口で命を奪われる人もいた。言論人も。渡辺泰子さんもその一人にされたものだろう。彼女を守る勝俣は存在しなかった。反対に原発推進派として勝俣は社長・会長を歴任した。彼の野望実現の過程で、彼が第三者に語れる善良な仕事はしていなかった。勝俣ゆえの渡辺泰子さんの悲劇として、事情通は認識しているようだ。
男はいい女性に恵まれると出世する。女はいい男に恵まれると幸せになれるというが、勝俣に対して反原発で抗した泰子さんの非業の死を人々は永遠に忘れてはなるまい。東電社員の中に善良な内部告発者は現れないのか?
房総半島の袖ヶ浦市と君津市に核汚染ごみが埋設発覚に泣く市民は、思いを新たに反核を叫び続ける!
2024年11月2日記(茅野村の仙人・日本記者クラブ会員)
(読売抜粋)福島第一原発事故を巡っては、旧経営陣とともに業務上過失致死傷罪で強制起訴された。1審、2審ともに無罪判決を言い渡されたが、検察官役の指定弁護士が最高裁に上告した。事故を巡る株主代表訴訟では東京地裁が22年7月、勝俣氏ら旧経営陣4人に13兆円余りの賠償金を支払うように命じた。旧経営陣、原告の株主の双方が判決を不服として控訴し、東京高裁で審理が続いている。
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