本澤二郎の「日本の風景」(5234)

<岸田文雄の大罪>

民主主義の危機や戦争の足音に国民の不安と恐怖は、円安による物価の高騰どころではなくなりつつある。戦後培ったいい日本は、軍国主義に取って代わろうとしている。

森喜朗・小泉純一郎から始まった「戦前回帰」の清和会・極右政治は、安倍晋三と菅義偉を経由して、岸田文雄を護憲リベラルと信じ込んできた人々に一瞬、希望を持たせたものの、それは幻想として拡大存続している。公然と地球を二分化してきたNATOにぶら下がりながら、43兆円かけての戦争準備を始め、日本と東アジアに緊張を生み出している。岸田の大罪に対して政府広報紙誌のような言論界も「笛吹けど踊らない主権者」をスポーツ報道一色に賭けているが?

戦後80年になろうとしている現在、歴史の繰り返しに突進している。岸田文雄の罪は万死に値する。


<解散か総辞職が憲政の常道>

日本国民は不幸である。支持されていない政府の悪政に振り回されながら、物価急騰の中での生活を強いられている。1%を除く大半の国民がそう感じている。1億総貧困社会の日本でなければ幸いだが、安倍暗殺事件の総括どころか、国葬まで強行した岸田内閣は、日本国民の深刻さを全く理解していない。

政府・国会どころか言論界もまた同罪であるが、真っ当なジャーナリズムさえ存在していない。


事ここに至った以上、政府は解散か総辞職することが憲政の常道である。野党はこのことを理解しているのか?

主権者の審判を受けることが民主政治の基本である。解散できないのであれば総辞職して、政権を野党に委ねるしかない。国民の支持を失った政府の存続は、国民にさらなる不幸をもたらすだろう。民主主義者であれば、憲政の常道に従わなければならない。民主主義の危機をこれ以上継続することは許されない。


<安倍・菅と同じ立憲主義を守らなかったワシントンのポチ岸田>

立憲主義を党名にする政党が存在するが、果たしてその意味することを理解して行動しているのかどうか、大分怪しい。堂々と9条や20条を本会議や常任委員会で主張する議員がいないか、少ない。これも不思議なことである。

電通支配の言論界はおかしい。間違っている。79年前の歴史の教訓を忘れるような国会と地方議員は、極右化した自民党清和会と大差などない。

岸田は政治家としての信念がない。全くない。それでいて護憲リベラルの伝統のある宏池会派閥の会長をしてきた。宮澤喜一の親類という事情が、暗黙の理由だったろう。後見人の古賀誠の責任も重い。


現在の岸田は、安倍や菅と同等か、それ以上の「ワシントンのポチ」だと誰もが断罪している。その象徴が43兆円の超軍拡予算である。「バイデンのワシントン」が狂喜した理由だ。日本の軍国主義完全復活を狙う極右・日本会議と財閥の悲願成就であろう。財政破綻国のワシントンの産軍複合体が小躍りして喜んでいる。しかも、43兆円をロシアや中国に対抗するための武器弾薬として、ワシントンの属国として行使するというものだ。狂気の沙汰ではないか。


79年前の様子がどのように悲惨なものだったか、を少しでも知る老人の心は恐怖で心が張り裂けそうになっている。「わしの目が黒いうちは改憲させない」と豪語していた後藤田正晴や反岸の宇都宮徳馬はいない。いまの野党の指導者にも?日米安保破棄を豪語する亀井静香の仲間も少ない。相変わらずワシントンのポチになることで、米国CIAの庇護に期待する輩は、言論界にもいるようで情けない。


<側近すべてが改憲軍拡派ばかり=財閥の犬>

気が付くと宏池会の岸田側近は、大軍拡改憲派ばかりだった。統一教会の仲間たちばかりだ!

小野寺とか中谷とか財閥の雇われマダムばかりだ。問題は木原誠二だけではなかった。43兆円推進派が、信念のない岸田の取り巻き連だった。

財閥軍需産業の犬が岸田を支えていた。ワシントンのポチの正体である。戦争屋・好戦派がいまの岸田官邸なのである。真っ当な政治家らしい政治家がいない。プーチンやゼレンスキーやネタニアフの子分でも通用するような軍事利権屋だ。こんな政府は願い下げである。解散か総辞職が天の声である。


<財政が破綻していても武器弾薬に手を出した宏池会裏切者>

吉田茂を始祖と仰ぐ宏池会は、池田勇人が旗揚げした。前尾繁三郎・大平正芳・鈴木善幸・宮澤喜一と鈴木を除くと財政通が政権を担当した。財政法4条というカンヌキを死守し、改憲軍拡の戦前回帰を抑え込んできた。

財閥の暴走を食い止めてきた宏池会の護憲リベラルが、米国CIAの配下となって改憲軍拡を実現しようとしてきたA級戦犯勢力(岸信介・児玉誉士夫・笹川良一・正力松太郎)との決死の抗争を制して、戦後日本の平和を勝ち取ってきた。敗戦で崩壊した戦後経済を復興させることに成功した。

いまこのカンヌキを岸田自らドブに捨ててA級戦犯勢力に加担して、この有様である。日本沈没目前である。宏池会に護憲リベラルは存在しないのか。いたら大声を上げよ!

2024年7月24日記(茅野村の仙人・日本記者クラブ会員)


君たちは知ってたか、広島に戦争推進のG7記念館!!

 広島市中区の平和記念公園に設置された「G7広島サミット記念館」のすぐ隣に立つ被爆樹木アオギリの葉が変色している問題で、記念館の建設に反対してきた市民団体は2024年7月23日、広島市に対し原因究明や記念館の撤去を求めた。5月にオープンした記念館の白い壁に日光が反射して、アオギリに影響を与えている可能性があると樹木医は指摘している。