本澤二郎の「日本の風景」(4936)

<田中角栄を裏切った山東昭子は女性の鏡は真っ赤な嘘>

人間は万事塞翁が馬に違いない。それでも世紀の女狂いの木原誠二には言葉も出ない。ましてや、左翼から右翼に転向して、右翼政権を「言論の武器」を巧みに悪用して世論操作することを恥じない天下の悪人・渡辺恒雄は、そのことで日本国憲法を破壊し、主権者たる国民を地獄へと追い込んでいることに驚愕するばかりだ。

 

世論操作が可能な言論を独占することで、人々の運命を変えることができる!信じられない悪政がここ10年、30年と継続する過程で、日本はおかしくなってしまった。「議会と言論が狂うと民主主義は健全に機能しない」と生前の宇都宮徳馬さんは、繰り返し叫んでいたが、現実はその通りとなってしまった。


特に生死をかけた中国との国交回復の成果が振出しに戻ってしまった悲劇は、日本人として涙が出てくる悲しい現実である。


その元凶に女の政治屋が関与していた史実を、全国民は記憶しておくべきだろう。日本の男尊女卑は、神道という原始の戦争カルト教に起因する。先日終わった「国技」の相撲は、男たちに天皇の前で「戦い」を強いるものである。仏教には「戦い」を強いるような行事はない。相撲に女たちの関与は禁じられている。土俵に女が入ることさえ許されない。女が立ち入ると「けがれる」というのだ。なんともひどいカルト戦争教を、いまの自民党は選挙必勝宗教とあがめているから不思議このうえない。神道の秋祭りにも反吐が出る。


本題に入る。山東昭子という参院議長が存在した。それ以前には扇千景もいた。彼女のことを安倍慎太郎夫人はよく知っている。前者は田中角栄が政界に引き上げた。当時は「人寄せパンダ」と呼ばれていた。そこに尊敬の観念はなかったのだが、そのことが怨念化したのかどうか不明だが、彼女は田中・大平の命がけの中国との正常化を破壊した元凶である。

尖閣諸島問題を国際舞台に引き上げた主役。彼女は右翼作家の石原慎太郎(当時は都知事)のもとに尖閣を利権問題として持ち込んで、隣国との重大な対立の種をまいた。角栄への裏切りである。山東と同じくらい永田町で生きてきた凡人ジャーナリストには、彼女と一度も会ったことがない。その必要もなかったからである。


<現在の43兆円超軍拡戦争準備に石原慎太郎・野田佳彦(松下政経塾)にボールを投げて尖閣国有化した日中友好破壊者>

山東昭子と尖閣(地権者?)と石原慎太郎とその先に当時の首相・野田佳彦の密談の中身は、どのようなものだったのか。

角栄に育てられた山東が角栄を裏切って「尖閣」を、反中台湾派(青嵐会)に持ち込んだ理由は、今も謎である。埼玉の地権者?は何者かも正体不明だ。


野田佳彦は国民を裏切って消費税を引き上げて民主党政権をつぶした御仁。神道教育を身にまとった松下政経塾の怪しげな出身だ。安倍のために国会で弔辞を読んでいる。政経塾には官房長官の松野博一も、極右の高市早苗もいる。創立者の松下幸之助の野望が見て取れるだろう。金持ちのお遊びではなかった。

戦争で空前の暴利を手にする輩は、財閥である。死の商人がまとわりついている。

いま国民が気が付くと、43兆円の戦争準備が始まっている。日本にもワイマール体制を破壊したヒトラーのような人物が、清和会・日本会議にいたことになる。それを批判しなかった朝日新聞も毎日新聞も、すでに財閥の先兵である電通に支配されている。背後に渡辺恒雄が暗躍していると分析したい!


日中国交回復に汗をかいた戦後最大の成果を、最近は台湾独立派と連携する麻生太郎らによって破壊されてしまった。修復はできるだろうか?


<日本の歴史学者・井上清の本を読め・天皇制国家主義の過ちが見えてくる!>

話を変える。北京の人民大学に留学した人物が、一度だけだったが上海の従軍慰安婦問題シンポジウムで通訳をしてくれた。偶然だが知り合いの中国人ジャーナリストが、彼の面倒を見ていた。そんなことから父親と数回会ったという。父親は三菱総研の研究者だった。

彼は別れ際「この本はすばらしい。ぜひ読みなさい」と言われた。その本を友人の書棚で見つけてめくってみて驚いた。その人は京大名誉教授の、まさに反骨の歴史学者の井上清の著書だった。尖閣は日本固有の領土という外務省の甘い分析を批判していた。


かくして彼の慧眼に触れる機会を手にした。敗戦後の国家神道廃止や財閥解体のいい加減さを鋭く批判していた。一宗教法人でしかない神道が、戦後も大手を振っていることに怒りのペンを振るっていた。それは財閥に対しても。戦争は財閥とカルト宗教によって遂行される。

43兆円の背景を見せてくれる井上歴史書は、誰もが学ぶべき歴史書であろう。天皇制国家主義は歴史の遺物である。


改めて言えることは、山東・石原・野田は、43兆円戦争準備のA級戦犯といえるだろう。政治家が政治屋という政商まみれになると、国は敗れるしかない。非戦の9条を死守する使命が日本とアジアに課せられていることを学ぶことができる。

2023年9月26日記(反骨ジャーナリスト・政治評論家)