本澤二郎の「日本の風景」(4930)
<岸田文雄の林芳正斬りに波紋広がる永田町>
今回の岸田改造内閣の想定外人事は、いうまでもなく唯一宏池会らしい宏池会の人で知られる穏健派の林芳正の外相更迭人事。父親の義郎は、佐藤栄作にかわいがられ、その後田中派を経由して日中国交正常化に奔走した大平正芳の宏池会メンバーとなって総裁選にも出ている。日中友好議員連盟を率いたことで知られ、息子の芳正も閣僚になる前までは議連のリーダーとして活躍、反共・反中の台湾派の元祖・岸信介の孫である安倍晋三と対決してきた。
政権を担当している岸田は、事実上、台湾派の反中清和会の傀儡政権。林外交は常に日本会議・台湾派の監視下に置かれていた。ある意味からすると、外相辞任は長州の岸・安倍派退治の好機でもあるが、たとえそうだとしても岸田人事に不満であることに変わりない。
すでに岸田に代わって、宏池会会長にとの声も出ているようだ。閥務こそが永田町の指導者にとって避けて通れない関所のような場所である。試練が幸運をもたらすかもしれないが、岸田に裏切られた感情が消えることはない。
<日中友好は親子二代=清和会・日本会議に屈した首相>
今まさに清和会によって破壊された日中関係を再生させる時である。新聞テレビやネットを開くと、まるで日本は「72年前の反共の砦」のような報道一色である。公平であるべき評論家も、まるで「反共の闘士」のようで、見聞する側でさえも見るに堪えないほどである。
中国は14億人の人口を抱える巨大な消費基地で資源大国でもある。軍事・経済大国の隣人と角突き合わせて対決して得るものは何もない。米中関係は常に水面下で折衝して本格的な対決はしない。当然であろう、対決で得るものはないのだから。
むろんのことで、死の商人そのものであるワシントンは、ウクライナをダシにしてプーチンのロシアと戦争することにためらいなどない。可能であれば、ウクライナのゼレンスキーを岸田文雄に仕立て上げてもいいのかもしれない、と考える死の商人はいるに違いない。その点でワシントンの犬となった岸田の政府に、主権者である国民は不安でならない。
清和会・日本会議・統一教会の主導する岸田内閣は、懸念材料だらけで呼吸さえできないくらいである。政治の刷新が不可欠であろう。
<後任はオウム大量処刑の忠臣の上川陽子>
永田町には真っ当な女性議員はいない。議会に手を出す女性には、必ず裏がある。とくに自民党のそれは油断できない。扇千景や山東昭子を見なくても分かる。
女性の忠誠心は危うい。例えば安倍晋三がなぜ上川陽子を法相に起用したのか。安倍の指示に100%応える忠誠心が背景にあった。
「オウム真理教をさんざん利用した安倍家」との指摘は事実に違いないが、地下鉄サリン事件を起こすと、もはや用のない危険なカルト教団である。証拠を消すために大量処刑をする必要があった。それに応じてくれる上川を法相に起用した、と筆者は分析している。
岸田も、反共・反中の日本会議外交を上川に任せた、とも読めるのだが、どうだろうか。そそくさとワシントンでブリンケンと懐かしそうに握手した上川の映像が東京にも届いた。
上川の動向は要注意とみたい。野心的な男たちにとって使いやすい女性閣僚なのだ。
<防衛は極め付きの「台湾有事」派の木原実>
外交と防衛は一体関係にある。ハマコーの倅は、やくざとの集合写真がさく裂・暴露されて、留任の機会を失った。「誰が刺したのか」で周辺は大騒ぎをしているだろう。最近はやくざの質も変わったのだ。
「台湾有事」を合唱してきた木原実が、待ってましたとばかり日本会議推薦で43兆円予算に手を付けることになる。壮大なる軍事利権である。油断すると、岸田・上川・木原の動向が、日本の運命を変えるような事態を招来させるかもしれない。筆者だけの杞憂であればいいのだが?
<反中・日本会議・統一教会に乗っ取られた危うい改造内閣>
何のことはない、岸田の改造内閣はさらに日本を危険水域に招き寄せた格好である。
43兆円の戦争利権準備へと接近したことになろう。21世紀の赤紙ともいえるマイナンバー首輪も、まだ放棄する考えのない日本政府・岸田である。
他方で、円を刷りまくる円激安のアベノミクスの推進により、物価高騰を必然化させ、庶民の家計は破綻している。円紙切れ推進政策に孫など子供たちの運命は、間違いなく窒息している。そのことにお化けの財政通は「もっともっと借金しろ。日本は破綻しない」とほざいている。
<非戦の9条と財政法4条のカンヌキが外れている!>
非戦の9条と財政法4条という「戦争抑止」のためのカンヌキが外れてしまっている。それでも言論界は戦争準備にブレーキを掛けない。それでも国民の代表である衆参の議員は反対の声を上げようとしない。
死の商人に魅入られてしまったのか!肥え太った財閥がほくそ笑んでいる!あなたには見えないのか。心眼が曇って見えないのか。盲目になってしまったのか!
2023年9月20日記(反骨ジャーナリスト・政治評論家)
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