本澤二郎の「日本の風景」(4819)

<仰天!血税投入で人殺し武器弾薬製造法案が成立目前!>

 国民を誤魔化すために防衛・軍事官僚が考案した危険極まりない長い名前の法案が、既に衆院を通過して参院で審議されれてる、と法律家が連絡してきた。右翼メディアは「防衛産業法案」と軽く報じている危険な問題法案が成立をまじかに控えている。国民は知らない!

 この問題法案をもう少しまともな名称にすると「防衛装備品基盤強化法案」、正確には「防衛省が調達する装備品等の開発及び生産のための基盤の強化に関する法律案 」。武器弾薬に血税投入の根拠法案である。


<すでに衆院を通過、いま参院で審議中、国民は蚊帳の外>

 財閥・軍需産業は、ここ数か月の間に悲願の人殺し法案を温めておいていたのだろう。岸田文雄の無能無責任の大馬鹿首相を操って、気が付いたら超軍事大国の日本、アジアの覇権大国にする秘策を繰り出してきた。戦争党に衣替えした公明党や安倍の別動隊・維新、さらには財閥が労組の連合を使って、国民民主党を右翼化させ、デッドラインを越えようとしている!

 何も知らない国民は、あれよあれよと眺めるだけ、茫然自失の体である。


 繰り返すと「防衛省が調達する装備品等の開発及び生産のための基盤に関する法律案 」は、「借金で首が回らない財政下において、戦争目的の人殺しの兵器製造に血税を投入できる根拠法」(人権派弁護士)なのだ。国民も市民運動家も気付かなかった代物だ。むろん、野党議員も財閥の手で首を締め上げられている可能性が強い。

 イケイケどんどんの日本沈没法案である。

 目下、長野県での立てこもり銃撃事件で4人が殺害され、人々に衝撃を与えている。犯人が殺傷兵器を持っていた、そのための悲惨すぎる事件だった。21世紀の刀狩りが不可欠だろう。しかし、政府と財閥は反対に日本を戦争するための要塞化に突進している。

 貧しい国民の生活や命よりも、危機を煽って「戦争ごっこ」に突進する岸田内閣を、それでも国民の半数近い人たちが支持している!信じがたい日本は、まさにヒトラーがワイマール体制を駆逐して独裁国家を構築しようとしているのとそっくりだろう。


 5年後10年後は、悪夢のような日本になっているかもしれない!


<防衛省詰めの新聞テレビ記者は軍需産業お抱え記者ばかり>

 確か品性を欠く防衛相の記者会見において、公然と噛みついた真っ当な記者がいた。共同通信記者だったと記憶している。無能無責任答弁に対して、記者が問い詰める場面を右翼作成のYoutube動画で見たのだが、おそらく共同は有能な記者を異動させたのか。


 これほどの危険な法案をスイスイと通過させた防衛委員会が、ほとんど報道されることがなかった。昨今、自衛隊OBの髭のあんちゃんも静かだ。昨日に専門家の指摘を受けるまで気付かなかった反骨ジャーナリストも、これでは出番なしか。


<防衛・軍需産業は二重三重の膨大な利益にウハウハ=43兆円効果>

 三角大福の自民党派閥のころをざっくりと展望すると、岸信介A級戦犯派閥を率いる福田派清和会は、平和主義に徹する三木武夫派と護憲リベラルの大平正芳の宏池会、中道リベラルの田中角栄派が福田包囲網でもって、岸の改憲封じを確立する、いわば安定した自民党政治だった。

 三木内閣は防衛費1%原則を打ち立てて、アジア諸国の不安を押しとどめた。この1%枠をぶち壊したのが、平成の妖怪・中曽根康弘内閣だった。右翼化した読売新聞グループは、改憲案をまとめるなど中曽根・ナベツネ新聞に変身させ、見返りに財閥のカネを手にした。

 中曽根・ナベツネ路線は、森喜朗の「神の国」内閣から、清和会をテコ入れしていく。国家神道を引きずる神社本庁の自民党神道政治議員連盟に連動して、生長の家議員の玉置和夫の宗教政治研究会が蠢動、財閥を巻き込んだ極右の日本会議が誕生する。

 今の清和会・日本会議は右翼大連合である。その中枢に財閥・軍需産業が潜り込んで、軍事大国を開花させている。マスコミ関係にも影響力を見せている。むろん、岸の盟友である笹川良一の競艇利権が生み出した今日の東京財団・日本財団が、読売・フジサンケイと歩調を合わせている。壮大なる右翼連合が清和会を支え、その果実を岸田も懐に入れて、馬鹿丸出しの暴政を繰り広げている。

 その結果、軍需産業は血税を使って武器弾薬を製造し、それを政府防衛省に高額で購入してもらう!自由民主の国では、前例がないだろう。この天下の悪法が参院で成立も近いというのである。

 恐ろしい日本は間違いなく真実である。武器も弾薬も放棄した非戦の憲法を踏み潰した日本の戦前回帰を、日本国民は受け入れようとしている。強く警鐘を鳴らしたい!法律家・憲法学者の覚醒が不可欠だ。 

2023年5月29日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

 防衛産業法案、衆院通過 供給網強化、政府が支援(産経)

防衛産業の生産基盤強化法案は9日の衆院本会議で、与党などの賛成多数により可決され、衆院を通過した。国内の防衛産業を支援するため、製造工程の効率化やサプライチェーン(供給網)強化の経費を政府が負担するのが柱。

防衛装備品の輸出促進に向け、相手国の要望で仕様を変える場合、基金から助成金を交付。企業が取り組むサイバー攻撃対策の強化費も支援する。

ジャニーズと軍事大国実は同じhttps://diamond.jp/articles/-/323050 政府が勝手に口座凍結https://twitter.com/norabitohome/status/1660040992492515328?s=20