本澤二郎の「日本の風景」(4818)
<「学者馬鹿に殺される!」と怒り狂う台所の主婦や年金組>
政府と連動するような日本言論において、国民も野党も「死に体」そのものである。日本銀行は、10年前から福沢諭吉紙幣を刷りに刷りまくって、日本の価値を大きく低下させてきた。円激安路線を強行して、今も続けている。
輸入品は物価急騰と便乗値上げで、庶民のがま口は閉まったままだ。消費活動をやめて、ひたすら安物買いに走る。多くの安物食品は防腐剤なの添加物で人々の命を縮めている。農作物は農薬漬けときている。
高齢化で放置される山林や農地を外国人が買いまくっている、と聞く。何もかもが窒息寸前である。「生きてる間に世界を一周したい」という夢は、間違いなく夢になってしまった。我が家は昨日、友人にせかされて庭の梅をもいで漬けたのだが、ど素人のやることだから成功するかどうか不明。それでもほっと安心している。ささやかな人生さえも、なつかしんでくれる庶民も少なくない。
はっきりしてることは、倒産・首切りという深刻な事態のもと物価の急騰が現実に起きている。人びとは怒ることさえ忘れている。政府の戦争準備にさえも反応しないほど庶民は、精神的にまいっている。それが公共放送にも報道されない。21世紀の貧乏物語そのものである。
かくして選挙があっても投票しない国民が半数以上いる。日本に民主主義は存在しない。物価急騰に「物価の番人」である日本銀行も財務省もソッポを向いている。大不況下の物価高に素知らぬ顔をしている日銀の「学者馬鹿」は、アベノミクスを強行した黒田東彦と全く変わらない、ゆえに貧者締め上げ政策に一人抵抗を続けるしかない!
<黒田東彦の二番煎じ「物価の番人失格」の声が巷にあふれる!>
小泉純一郎と竹中平蔵、安倍晋三と黒田東彦、そして岸田文雄と植田和男という悪のコンビを人びとは、生涯忘れないであろう。
田中内閣の蔵相・大平正芳は「政府の役割は円を安定させ、国民生活を守ることだ」といって物価の高騰に警戒心を抱いて政策運営をしたが、それでも日本列島改造論の影響を受けた。
しかし、政治姿勢は常に国民生活の安定に重点を置いていた。自民党総裁選では、所得の公平な分配を主張して国民を安心させていた岸田だったが、いざ政権に就くと、安倍の黒田を切れなかったし、黒田の二番煎じの植田に任せている。植田は相変わらず円激安路線を平然と踏襲して「学者馬鹿」を演じて恥じない。
「物価の番人」失格である。
<銀座族の日銀総裁は財閥1%の味方!民衆にソッポ>
小さな店を経営している人の話では「100円の収入の5割を税金に盗られる」という話は衝撃的だった。真面目な経営者の生の声である。家賃を払えば、わずかな利益で細々と生活するしかない。
従業員を一人でも雇っていれば倒産する。それほど日本は重税国家だが、他方で莫大な利益を上げる財閥もカルト教団も脱税し放題。政党政治屋に闇のカネを自由に流して、政策を曲げている。
そして日銀総裁はどうか?怪しい。植田が銀座族であるという情報が流れている。嘘ではあるまい。銀座族に庶民の苦しさなど分からない。第一、植田は買い物をしたことがないのではないか、と考えてしまう。植田夫人を知らないが、間違いなく庶民ではない。庶民感覚がない。
思い出したが、宮澤喜一が首相だったころ、90歳の母親は電車やバスに乗って買い物をして、その様子を息子に語って聞かせていた。岸田の親類である。そういえば岸田夫人は公邸に住んでいない。公邸住まいの岸田のドラ息子は、菅義偉の息子と同類で、政治修行ゼロだ。
<「言論界も庶民ではない」「議会人は金持ち」だから市民生活わからない>
筆者はつぶれそうな首都圏紙で生きてきたため、大手の新聞テレビの高給取りについて知らなかった。「テレビの記者は物凄い高給取りだ」と教えてくれたのは、自民代議士の村上誠一郎だった。
「朝日新聞の論説委員は社説1本で100万円どころか150万円」と腰を抜かすような話をしてくれたのは、ペンの盟友・時事通信OBの長沼節夫だった。彼の兄弟が朝日の記者をしていた。
「庶民の生活苦を理解できる記者がいない」のだ。黒田や植田叩きがないのもそのためだろう。倒産した首都圏紙・東京タイムズのお陰で、我は庶民・無党派ジャーナリストになることが出来た。感謝せねばなるまい。
国会議員は世界一の高給取りである。日本の一等国民と呼ばれる。日本共産党の代議士を歴任した人物との、最近になっての交流で判明したことは、この大金も党本部に吸い上げられてしまうということだ。同党はそれでも政党助成金をもらおうとしない。立派だが、最近の行動力の低下と関係があろう。遠慮せずに受け取って、その分、庶民・貧者のために働け、といいたい。
新聞テレビも野党も、従って円激安によるぼろ儲けの財閥の「内部留保金」500兆円を追及をしない。不可解千万である。
<なぜ行財政改革をしないのか=政府はとことん腐っている!>
「金利をゼロから上げると、政府も日銀も崩壊する。ゼロ金利と円刷りを止められない」という。それならば提案したい。一大行財政改革を断行するのである。財務相の鈴木俊一も知っている。鈴木善幸内閣は行革に力を入れた。
この機会に国会議員の定数と報酬を半減すればいい。霞が関もついてくる。地方議員など不要である。これだけで20兆円が浮くという試算もあると聞いている。
このまま推移すると、確実に戦争か円紙切れで沈む日本となる!
2023年5月28日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)
植田よ!嘘をつけ!
(時事)植田氏は基調的な物価の動きに関し、「少しずつ上がってきている」との認識を表明。消費者物価の前年比上昇率が2%を超える状態が続いていることについては「(上昇が)食料やエネルギーにかなり集中しており、国民に大きな負担になっていることは意識している」と強調した。
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