日本沈没に現実味<本澤二郎の「日本の風景」(4690)
<貿易立国の巨額赤字20兆円に自信喪失の日本国民>
大寒に歩調を合わせるかのように財務省が1月19日発表した貿易収支は、赤字も大赤字で20兆円。例によって電通の防護服を着た黒田の日銀の責任を問うことが出来ない無様な新聞テレビは、プーチン戦争によるエネルギー価格の高騰に重きを置いた報道である。
実際はアベノミクスなるアホノミクスによる、元財務官僚の黒田・日銀の途方もない財閥向けの円激安政策につきる。事情通は以前から「円の価値は100円から110円が相場。それを黒田が意図的に激安政策、すなわち超金融緩和政策で円の価値を下げてきた。黒田をつるし首にしたい」と語っていた。
愚かな日本国民は、まんまと安倍が起用した愚かすぎる元財務官僚にしてやられたことになる。一時円は150円にも下がった。他方で、超格差社会が定着、さらに拡大している今日、庶民大衆の側に重すぎる物価の急騰が襲い掛かってきている。
繰り返すが、無知な国民に対してエネルギーの高騰を印象付けて、あたかもプーチン戦争が原因だと押し付けているのだが、実際は違う。円が110円程度であれば、エネルギー高騰もそうひどくはない。
悪しき官僚と便乗する政府自公内閣に騙されてはなるまい。
黒田の責任追及が急務だが、議会の様子は違う。議会も電通の魔術に引っかかっているのだろう。悲しいし、情けない。真っ当な政権が誕生する気配がないのが悔しいが、本来であれば国民を操作、だまし続ける電通を退治することが先決であろう。
<安倍・黒田の円激安が原因=菅も岸田も追認責任>
円激安の狙いは、財閥の暴利を目的にしたものだ。現に財閥の内部留保は500兆円前後と報じられている。それでいて財閥は、経済を回転させるために投資をしない。
もっぱら自社株買いに専念して、財閥の重役たちはそれだけで年間数億円のボーナスを手にしてきている。政界はというと、世界一の報酬を懐に入れて、物価高を感じることがない。議会人の誰もが「高すぎる報酬だ。庶民の生活に合わせて引き下げよう」という政治家が一人も現れない。問題の黒幕・黒田も超高級マンションから日銀に通勤して、すでに10億円以上の収入を得ている。
こんな悪党を菅義偉も岸田文雄も起用している。「墓場の影で安倍晋三もびっくりしている」との非難も。
しかも、それでも日銀は「大規模金融緩和を維持する」と昨日言明した。政府も日銀も議会も狂ってしまっている。国民生活を真剣に考える為政者は、依然として姿を見せない日本である。
<安倍幻想論を具体化した岸田の戦争準備43兆円で日本沈没>
国民の愚かさに比例し、便乗して政府与党は、借金をものともせずにさらに借金の山を高く高くしている。孫や子供たちの世代に回している。それでいて子供を増やせ、と息巻く。
その心は、プーチンやゼレンスキーと変わらない。「殺し合いの世界に人間が必要との考え方である。戦前の日本だ。産めよ増やせよは、殺人鬼の生産に力こぶを入れよであろう」と歴史を知る識者は察知して怒っている。
防衛費2倍論を安倍が叫ぶと、その女も合唱した。筆者は幻想論だとして無視していたのだが、実際は違った。岸田が43兆円の軍事大国論、世界3位の武器弾薬国家として、財閥のために国民が汗と地の結晶を回せと本気で言いだした。
バイデンに代わって英国・イタリア・フランス・カナダを訪問し、尻尾を振り振り
ワシントン入りして主人に肩を抱かれたが、政府系時事通信の世論調査は支持率26・5%。この数字はおかしい。実際は10%を切っているだろう。
いかに日本人がゆでガエルだとしても、43兆円の戦争屋を支持する国民はいない。いわんや戦場に狩り出されかねない若者もNOだ。電通の大株主なら、自立した調査をしろといいたい。
<「黒田をつるし上げろ」が巷の声=円は本来100円から110円>
黒田東彦という得意な人物の精神の持ち主を診断するとどうなるのか。巷の「つるし上げろ」の怒りを理解できる。そして円が1ドル100円から110円だとしたら、日本国民の生活は安定する。財閥の儲けは少なくなってもかまわない。主権者主体の国民経済が最善なのだから。
消費税のことを考えると、これは富裕層を救済して貧者から金を巻き上げる政策の強要がどうしても納得できない。消費活動を減速させる消費税をなくすと、この国の経済は正常化する。誰もがそう思っている。
庶民が政治を刷新・改革する時代の到来であろう。それにしても貿易で年間20兆円の大赤字の日本丸に明日は見えない。本来の均衡のとれた円ドルに引き戻すしか、貿易立国は成り立ちようがない。財閥のための、死の商人のための経済軍事政策を大刷新するほかない。
2023年1月20日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)
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