本澤二郎の「日本の風景」(5570)
<社民の軍縮公約一番=ラサール石井知らずの仙人>
NHKの政治討論は、常に与党(自公)に配慮した内容なので興味を失って大分経つ。昨日は朝食の用意をしながらラジオをつけると、なんと各党の参院選公約が冒頭に飛び出した。
結論を言うと、一番は社民党だった。好戦派の清和会の意向を反映してこの10余年の防衛・軍事費の大軍拡予算はただ事ではない。財閥・死の商人向けの血税投入をやめて、三木内閣の敷いたGDP比1%以内で十分である。1%でも多い。いまはその倍かそれ以上である。武器弾薬は戦争への道で回避できない。
憲法9条はそれを禁じた。その20年前に上総の国望陀郡茅野村の神童・松本英子は政治亡命先のアメリカで、人類初の非戦論を堂々と提唱していた。武器弾薬を放棄しない限り、あらゆる宗教・哲学も戦争を排除できない。武器弾薬はやくざギャングの論理である。
ワシントンのトランプ政権は3%どころか5%を要求してきた。NATOに対しても同様の大軍拡を要求した。「アメリカの武器を買え」である。米産軍体制の意向を受けたやくざギャング予算そのもので、その意味するところは「戦争やれ」。その時は「阻止してやる」というまさに王・独裁者のトランプ指令である。あるいは財政破綻に追い込んで「アメリカと共に死ね」という意味も込められている。少し思考する人間はわかる。
こうした緊急事態に社民党が、軍備縮小を公約に掲げた。政党としては一番まともである。日本とアジアの平和と安定を望む主権者・有権者は、社民党に投票するだろう。そうでなければおかしい。ただし、茅野村の仙人はラサール石井を知らない。初めて聞く名前だ。テレビに毒されていない証拠である。
<自民党などほとんどの政党はカネがないのにバラマキ公約=財政破綻を無視する今だけの個利個略政党ばかり>
自民党と公明党は、国是だった集団的自衛権の行使を容認して、アメリカの戦争に自衛隊を参戦させる戦争法を強行した。2015年の安倍内閣の時に、公明党の太田昭宏と山口那津男が協力した。公明党創価学会の裏切り発覚である。言論・政治の要諦は、戦争しない平和構築にあるのであるのだが。二人の蓄財追及が始まった!
自民党と公明党は、戦争法を強行した次なる目標は核武装国家。そのための原発再稼働に必死なのだ。岸信介・正力松太郎・ナベツネと共にある!
GDP比2%から3%、5%の意味することは、地球を火の海にすることである。そのための森友事件、戦前の国家神道による教育勅語の、戦前回帰・復活にむけた安倍晋三夫妻の森友学園接近だった。かの学園の園長は、極右・日本会議のメンバーでも知られていた。ゆえにそれを隠蔽するために財務省の公文書捏造事件が発生し、まじめな役人の自殺が起きた。当時の財務相・麻生太郎の責任は、安倍と大差がない。福岡の有権者はカネで動く。
日本の言論も議会も、こうしたありふれた因果関係を明らかにしていない。より危険な松下政経塾の高市早苗を排除したものの、日本会議はまだ彼女をあきらめていない。不気味な日本の2025年である。
各党の幻想や夢が、公然と公共放送のはずのNHKで明らかにされた。世界は地獄の1丁目を通り越している。それでも「経済を成長させる」と途方もないことを口走っていた。なぜ「財閥の600兆円の内部留保は国民から搾り取ったカネ。吐き出せ」と言えないのか。財閥に屈した政党では、この国に平穏な暮らしは届きそうもない。
「今だけ自分だけの金」に執着するような公約に腹が立つ。
<経済低迷で環境破壊にブレーキ!それでも自然の破壊は房総半島だけではない>
雨が降ると、その後に農薬散布機が出動する。農薬拒否の我が家に害虫などが集まってくる。元気だった2本のナスの葉が一晩で虫に食いちぎられた。しかし、耐えるしかない仙人生活だ。
房総半島の丘陵地帯は、それゆえにゴルフ場や山砂採取でえぐり取られた。その後に水源地が、産業廃棄物で公然と不法投棄の被害に遭遇している。そこにあろうことか、311東電原発が核爆発(3号機)を起こした。死の灰がフクシマを覆った。それが300キロ離れた房総の水源地にも持ち込まれた!
住民の叫びは3年余むなしく過ぎた。もう4年だ。新聞テレビも報道しない。信じられない事態に住民は困惑している。関係自治体も知らぬ存ぜぬでやり過ごしている。これはもう日本に民主主義がチリほども存在しないことを意味する。
経済成長は止まった。これで自然破壊は止まる!人々は安堵したのだが、しかしこの地には入れ墨のやくざ暴力団が跋扈していた。彼らは32兆円の東北復興資金に飛びついた。核汚染ごみを地中に埋めさえすれば、誰も気づかない!
やくざに暴力団の発想に原子力マフィアが飛びついた。言論を自在に操る電通も、警察・検察も。原発再稼働の鐘とカネが鳴り響いている。地震大国の日本では、100%の確率で第二のフクシマが起きる。子供も分かっている。
この国の政治は止まったままだ!
2025年6月30日記(茅野村の仙人・日本記者クラブ会員)