2024年09月

 

本澤二郎の「日本の風景」(5300) 

<やくざ「支配」の房総半島=天下り機関・千葉県環境財団は偽りの水質データ改ざんも=袖ヶ浦市環境部長らが財団理事の腐敗>

アメリカの茶の間の英雄「バッドマン」は、悪を葬り美しい自然(命の水)を守る筋書映画ゆえの人気だと知った。これをやくざ暴力団が跋扈している千葉県・房総半島で成功させる市民運動が、袖ヶ浦市など君津安房郡市で、ようやくじわじわと表面化して、希望と期待を投げかけている。


「永田町では、嘘と出まかせの野田佳彦(松下政経塾)が立民の代表になって人々に衝撃を与えているが、自民党総裁選では最も危険な極右の安倍側近女を排除することに成功した」との評価が大方の見方となっている。祭礼にかこつけた神社神道の違法な金集めを指弾する声も本ブログで表面化した。


不正と腐敗が跋扈する土壌では、市民に奉仕する責任を負う千葉県の天下り機関が、水質や土壌、大気などの検査を誤魔化したり、データの改ざんをしていることが発覚して、本ブログを見た千葉県民のみならず全国的な反響を呼んでいることが分かってきた。


千葉県環境財団という、いかにも公正な調査機関名だが、袖ヶ浦市林地区の住民が登記簿謄本を取り寄せてみて、怪しげな正体が発覚した。快挙だ。即座に小櫃川の水を守る会が、同財団に大口献金している証拠を見つけて、本ブログに届けてきた。近く紹介する。

恐ろしくも、悲劇的な房総半島の「死神財団」であろうか。


<飲料水検査に河川基準測定で異常なし=袖ヶ浦市林地区>

3年前に核汚染ごみを見つけた袖ヶ浦市林・高谷地区の陣場台の住民が、同地区の役員に選ばれた。そこから事態が動き始めた。元出光社員のYが区長、当時市の選管委員長の御園豊が副区長に就任したことから、Yを含め陣場台の13戸の家々の病人(がん)のことに目を向けた。

市の放射能測定器を借り出して、木更津市のワコーというやくざ系の産廃業者が陣場台水源地に埋めた場所からフクシマの汚染ごみを見つけ、数年がかりで攻撃の矢を放ってきた。これは第三者は理解しないが、すごいことである。


大腸に毎年ポリープできるY区長は、市環境部に自宅の井戸水の水質検査を依頼した。同部の検査結果は「異常なし」。「本当だろうか」と彼らは市の検査した会社に数年かけて調査すると、れっきとした千葉県の外郭団体である千葉県環境財団。普通であれば、これで住民は妥協できる。しかし、検査項目に目を向けた。専門家などと相談すると、飲料水の検査ではなく、河川の基準で測定していたことが判明した。嘘のデータ改ざん事件である。千葉県の高官の天下り先で、市の環境部長は財団理事。二重の給料泥棒か。


井戸水測定に河川基準の水質検査による誤魔化し!まさかの事態発覚に林地区の住民は震え上がった。偽りのデータで住民を抑え込む不正確認の機会が訪れた。陣場台の国道を挟んだ隣地の日高金属が、銅線洗浄後の排水を水田用に使用する清流・松川に垂れ流している汚染水の測定を、市に要請した。

市は例によって千葉県環境財団に検査させたが、案の定「問題なし」。林地区は同じ汚染水を、利害関係のない首都圏の評判のいい水質検査会社に依頼した。そこで水銀発覚に腰を抜かした。


<木更津市観光名所「いっせんぼく」SOS=武田川に魚いない>

水銀汚染は清流の松川から、袖ヶ浦市の水田用水に使用されてきた。もう3年以上前からだ。最後は君津郡市や市原・千葉市の住民およそ50万人が飲料水として飲んでいる小櫃川へ。もうこの事実だけで、命の水が汚染されていることがわかりきっているのだが。


この日高金属のすぐ隣が、木更津市の小さな観光名所の「いっせんぼく」。地下水がブクブクと沸いてくる清水の名所。水量は豊富で、それは近くの武田川に注がれている。

同市区長の一人は「武田川に魚がいない」と悲鳴を上げている。武田川は小櫃川の支流である。

木更津市のフクタ地区は、以前は地下水の水を飲料水に使用していた。安心して水道水を飲んでいたのだが、小櫃川の水を飲むようになってもう数十年経つが、水道水を飲むのをやめた人も出てきた。知り合いの中には、数百メートルの地下水を汲み上げて飲んでいる人もいる。情報通は小櫃川の汚染を昔から知っていた!


袖ヶ浦市の環境部長は「数年前から水を買って飲んでいる」と明かして周囲を驚かせている。事情通は水道水を飲んでいない。多くの住民は、何も知らないで毎日飲んでいる。


<陣場台周辺の13戸のうち10戸からがん患者が>

陣場台の元区長のYは、毎年大腸に数個のポリープの摘出手術を受けている。「既に3人が肺がんで亡くなった」と現在対策委員長の御園は怒りを隠そうとしない。

対して袖ヶ浦市は「因果関係がわからない」といって逃げ回っている。公正な検査機関による水質・土壌・大気の検査が不可欠だが、それでも逃げ回る市当局の不快な対応については?

「市長もやくざ系。役人も住民も全ての人が恐れている」と事情通は鋭い指摘をしている。まるでアメリカの西部劇の世界である。住民が排除殺戮されるインディアンの運命なのか。


<警察とやくざ暴力団の仲=木更津レイプ殺人事件に蓋する木更津署と千葉県警>

新聞テレビは、袖ヶ浦市や君津市の核汚染ごみ事件を決して報道しない。理由の一つが「警察が動かない」ためだ。御園らは「警察も役人も税金泥棒」と断じて、筆者同様に彼らのいやがらせを受けている。永田町から地元の世界に飛び込んでみて、不可思議な思いを抱く理由だ。


公明党創価学会がらみの「木更津レイプ殺人事件」を追及して、初めて判明したのだが、中村格か彼のような悪党と公明党の悪党の関与を想定させる。このことは何度も本ブログで指摘していることである。だが、人々はようやく声を上げ始めた。

核汚染ごみと水銀に汚染されて殺される事態に、遂に覚悟の闘いを始めたのだ。その調査を記事にする機会を凡人ジャーナリストはいただいている。卑怯者は去れ!

2024年9月30日記(茅野村の仙人・日本記者クラブ会員)

悪を葬り美しい自然を守る戦いに参戦しないと命がない!


本澤二郎の「日本の風景」(5299)

<深圳悲劇の真相=「他人を見てわが身を正す日本人たれ」>

やはり日中関係が気になる。日中関係が異常から異様なレベルに高まっている。中国・深圳での反日の9・18悲劇が起きた。不幸中の幸いなことは、安倍のそっくりさんの松下政経塾・高市早苗の自民党総裁を阻止したことだろう。それでも自民党の改憲軍拡派政権の中国封じ作戦は続く。危機が去ることはない。


天皇・ヒロヒトによる中国侵略による中国人の死傷者は、数千万人にのぼる。南京大虐殺やハルビンでの生体実験という戦争犯罪は、世にも恐ろしく世界史に永久に記録されている。それでも大平・田中の日本政府の必死の対応に、当時の毛沢東・周恩来の中国は、損害賠償を放棄してくれ、人民の不満を抑えた。そうして、晴れて双方が握手した。日本外交の一大成果となった。


この日中友好の潮流を受けて、中国は経済の高度成長を実現した。これを逆流させた森喜朗・小泉純一郎・安倍晋三の清和会トリオはワシントンを巻き込んで暴走に次ぐ暴走で、1972年からの友好の火を消した。極め付きが、日本政府による一方的な尖閣の国有化宣言。これを一方的に強行した松下政経塾・野田佳彦の犯罪的国有化宣言を忘却してはならない。そんな悪魔政治屋が立憲民主党の代表である。尖閣の国有化から中国の海洋進出が始まった。


昨今の日中関係に「友好」の文字はない。繰り返すが、森以降の清和会政治が日本を崩壊させた。アベノミクスという財閥のための超格差社会に追い込んだ安倍晋三。仮に高市などの日本会議に操られる人物が日本政府を代表すると、90%の確率で日中戦争が起きると、誰もが心配した。極右の反共・反中の清和会政権が、この国をガラリと変えてしまったことに政治音痴の若者は気付くべきだ。右翼片肺内閣が、この国の姿形をいびつなものにしてしまった。若者の脳を狂わせている。日本の偏狭なナショナリスティックな好戦的動向に中国人もイラつきもすごい。とりわけ世界の工場から、各国の工場が消え去り、深刻すぎる経済低迷ぶりを、日本の言論界はこれ見よがしに負の敵対報道に徹している。対して中国では、14億人の誰もが、過去の日本すなわちヒロヒトの軍隊による、非情な日の丸や銃剣付きの神社の鳥居が脳裏をかすめている。民族間の対立を煽り立てる日本の右翼報道は、スマホ社会の中国人を刺激する。

非の根源は日本政府と言論界にある。


<大平正芳と田中角栄が命を懸けた日中正常化を破壊した野田佳彦と石原慎太郎ら安倍・小泉ら神道清和会>

繰り返すが、尖閣諸島は日中間の領土問題として次の世代に解決を委ねる、という双方の了解事項を破綻させた野田。共同開発へと進行していたと理解していたのだが、突然、松下政経塾・極右の野田の反中派の石原慎太郎と共に国有化してしまい、事態は急変してしまった。いわば、日本政府の裏切りに中国が反発して当然だった。ついで台湾有事を狙う安倍が小躍りして煽り続けた。


尖閣有事が、安倍や高市らの清和会の策略といえる。この流れに石破茂も乗ってしまい、事態はのっぴきならない状況が、今も継続してきている。野田と高市の松下政経塾ラインは、今後とも要注意である。石橋湛山や宇都宮徳馬らが実現しようとした日中正常化構想は、石橋の健康悪化で断念に追い込まれた。そこから大平の池田勇人内閣からの執拗な汗かきと佐藤派の田中角栄との盟友関係が、72年の田中内閣によって実現したものであるが、この見事な外交成果を清和会の政府が根底からぶち壊してしまった。


清和会の暴走がなければ、深圳の悲劇は起こらなかったし、日中双方の経済的沈没も回避できたはずである。


<歴史を学んでほしい=聡明な中国第一の前首相・李克強の叫び>

昔話になる。首相として十分な活動を習近平から抑制された李克強は、そうしたこともあって中国人民の喝采を浴びた中国きっての政

治家で知られる。

彼とは共産主義青年団の書記のころ、単独会見をした。彼は「中国は二度と扉を閉めることはしません。約束します」「そこで日本にお願いが一つあります。中国の青年に歴史の真実を教えています。日本でも学校などで(中日間の)歴史の真実を教えてください。そうすれば二度と争いは起きません」


彼の約束を日本は現在も守っていない。日本政府の文科省は、現在も近現代史を教えようとしない。高市は松下政経塾で、おそらく皇国史観を教え込まれ、靖国参拝とこの二つで安倍の心臓に食い込んだ、実につまらない軽薄な政治屋でしかない。

李克強の叫びを日本政府が実行すれば、アジアの平和と安定は実現できると角栄も大平も、宇都宮徳馬も泉下で叫んでいる。

若者よ!近現代史を知らないと国際社会で活躍することは出来ないことを知らなければならない。学校の教師は、心掛けて近現代史を子供たちに教えてほしい。

2024年9月29日記(茅野村の仙人・日本記者クラブ会員)


日本にある中国大使館は27日、日本にいる中国の留学生らに対し「防犯意識と緊急事態への対応力を高め居住地の治安状況に注意するよう」促しました。そのうえで「リスクが高い場所に行くことはできる限り避けるよう」求め、 現地の情報に注意を払うよう呼びかけています。
https://x.com/MMT20191/status/1589564526185570305 https://youtu.be/rfIHWi5u9XQ


本澤二郎の「日本の風景」(5298)

<自民総裁選=ちょっぴりバランス感覚で石破茂に奇跡の勝利>

平和軍縮論が消えて改憲軍拡の好戦派9人組の自民党総裁選という異常な権力闘争を制したのは、軍事オタクの石破茂。石破もまた8月訪台で安倍の台湾有事派に鞍替えしていた。危ない日本の安保防衛政策が、再び燃え上がり、アジアに緊張を招来させることになろうか。中国は即刻、石破に警戒のボールを投げた。


安倍や森喜朗の懐に一直線で飛び込んで「中国との激突も辞さない」姿勢を吹聴して、文字通り好戦派の第一人者となって日本会議の支援を手にした松下政経塾の高市早苗に恐怖を抱いた岸田グループがブレーキを踏んだ結果のような感じも与える投票結果。


はたまた高市の背後の支援勢力の統一教会・神社神道グループの日本会議に、違和感を抱かせたことも石破に幸いしたのかも。同時に自民党に飛び込んできている女性議員をよく知る人たちの拒絶感も、決選投票で態度を変えた要因だと想定できる。


女性は優しく平和主義の人との思い込みは、今後も続いていく。筆者だけではない。


<日中激突の日本会議をかろうじて制圧=本格派の改憲軍拡論者>

筆者のつたない自衛隊取材で分かったことは「自衛隊が米軍にぶら下がる理由は、自衛隊単独では中国の軍事力に到底及ばないからだ」という当たり前の認識を確認できた。

それゆえの日米安保肯定・自立しない憲法違反の自衛隊は、米軍の指揮下にはいるしかなかった。現に安倍・岸田の内閣の下で、曖昧模糊とした日米軍は、集団的自衛権の行使(安倍自公内閣強行)という憲法違反の下で急接近した。岸田の43兆円にワシントンは、金の裏付けに狂喜している。


しかし、安倍とその仲間たちのいう台湾有事というアジアの火薬庫論は、本当に具体化するのであろうか。ワシントンは台湾有事を受け入れるか?台湾はどうか?双方ともNOだ。北京の様子も口先だけで、本心はNOである。「台湾有事は日本の生命線」など論外である。


それでも石破も台湾派の仲間入りし、政権を奇跡的に手に入れた。元防衛相の彼は、自衛隊の仲間からあれこれと情報を収集し、対策案を耳に入れて自身の方針にした。国民は自衛隊を災害救助隊として評価しているが、彼は戦闘部隊としての殺し合いの軍事力と位置づけている。現に能登半島地震による被害は、今も継続している。原因は自衛隊を動かさない防衛省にある。昨日友人に聞いたところ、石破は防災省を設置したいという。屋上屋を重ねる。この考えはむろん、自衛隊筋の指摘からのもので、彼自身のものではない。


石破は本格派の改憲軍拡論者であることもわかってきた。河野洋平総裁下、護憲リベラル派の洋平は「改憲論凍結」を打ち出した。石破はこの時、改憲派として離党している。石破の行動するこわい側面である。


<自衛隊の受け売り=対中戦略に「アジア版NATO」は危険>

かつて田中角栄側近の一人が、石破を称して「爬虫類」と呼んでいた。鋭い目と長い舌で生き物をなめつくしてしまう怖さを表現したものであろう。党内人気は全くない。小泉進次郎や高市早苗のお陰で総裁になれた男の評価は、これからも変わらない。

その人物が中国封じ込めに「アジア版NATO」論を著書で公開していた。知らなかったことであるが、すでに岸田が演じてきた憲法違反論である。

アジアを火薬庫にする危険すぎる安保政策で、国民は許すことは出来ない。石破は平和軍縮派の大敵であろう。


<こわい軍事オタクを警戒>

「陸海空軍は保持しない。国の交戦権は認めない」という9条2項を削除するという強固な信念の持ち主である。防衛省自衛隊の憲法改悪の悲願は、この一点にある。

すなわち石破は、軍国主義復活狙いに焦点を絞っている。軍事オタクは、情報の収集や武器弾薬研究に興味を示す輩だが、彼はすでに「死の商人」に取り込まれている。

彼の集金は、武器弾薬メーカー・財閥からのものが中心であろう。岸田文雄と交代した議員人気のない石破のもとでは、この国の前途は相変わらず厳しい試練に国民を巻き込む。


<旧田中派事務所の書生として機関誌づくり>

すっかり忘れてしまったが、砂防会館の田中派木曜クラブの事務局で働いていたころの石破をかすかに記憶している。派閥の勉強会の録音を活字にして、薄っぺらな小誌にして議員に配布する仕事をしていた。親父の二朗が角栄の建設人脈に入っていた関係だ。建設事務次官・鳥取県知事・参院議員になって田中派入りしていた。父親のお陰で、財閥三井住友銀行に入社したが、野望実現のため、数年後に田中派の事務所で働いていた。

世襲を活用した典型的な二世議員。「石破二朗の倅」と紹介したのは、当時の木曜クラブ事務局長で、そばに田中の娘婿の直紀がいたのを覚えている。


<アジア激動・中国警戒=石破8月訪台=改憲軍拡派> 

政財界から忘れられていた自民党の石破茂は、角栄の戦後外交の歴史的成果である日中友好の流れを、自らの8月訪台で投げ捨てて、岸・安倍に服従し、反中で鎌首をもたげた。まさかの総裁勝利に一番驚いている人物は、本人に違いない。改憲軍拡派の好戦派だらけの自民党の先頭に立った軍事オタクに対して、野党と言論と平和を願う日本国民の動向を、国際社会が注視している2024年9月28日である。

2024年9月28日記(茅野村の仙人・日本記者クラブ会員)


1位 高市氏/議員72・党員109=181 2位 石破氏/議員46・党員108=154 3位 小泉氏/議員75・党員61=136票

 【決選投票】 1位 石破氏/議員189票、都道府県26=215 2位 高市氏/議員173、都道府県21=194 議員票で不利と目されていた石破氏が「46」→「189」と激増。高市氏を上回った。


本澤二郎の「日本の風景」(5297)

<上川陽子と高市早苗の落差は靖国参拝でくっきりと露呈>

未明にネットを開いた。外交問題で日本がアジア・太平洋で生きていくカギは、80年前の侵略戦争とどう向き合うべきか。一番真っ当な人物は、現在外相の上川であることがはっきりした。

首相の靖国参拝の有無は、日本が国際社会に打って出る際の核心的な外交原則である。公人による戦前の国家神道の後裔である靖国神社参拝は、侵略戦争を正当化するため、日本の外交的孤立を約束するだろう。

特に日本の植民地支配による民族的屈辱を強いられた朝鮮半島の人々の怒りは必至となる。1000万人以上の死傷者を出した日中戦争の当事国である中国の外交原則とも激突する。日英米戦争のワシントンやロンドンとも対立する。侵略戦争を美化・正当化する靖国参拝は、日本外交の大中心軸として否定される。ましてや日本国憲法の政教分離にも違反する。公人による特定宗教参拝は、厳しく禁じられている。


<特定宗教施設でない千鳥ヶ淵の戦没者墓苑参拝が正しい=欧米の政治指導者の立場>

各国の戦死者を慰霊する施設は、特定の宗教施設ではない。非宗教施設は当たり前だが、仮に特定の宗教施設だと、国内の他宗教との対立を生じるため、無宗教施設が常識化している。特に侵略戦争で無数の犠牲者を出している日本の靖国では、正当化する大義はない。施設維持に自治会費など公的な資金を強引に引き抜いている現状は、神道を特別扱いするもので20条違反だ。

現に国際社会に配慮して、非宗教の国立の施設を福田康夫らまじめな政治家は、必ず実現しようとした。

繰り返す靖国参拝で小泉内閣は国際的に孤立した背景の下で。官房長官の福田は、元首相の国際通の宮澤喜一の意見などを聞いて、非宗教施設建設に走った。この時の推進メンバーの一人が上川陽子だった。当時、彼女の口から聞いた記憶がある。

今回の総裁選で、堂々と神道の靖国参拝を否定して、無宗教の千鳥ヶ淵墓苑こそが参拝する場所だと、正論を吐いていた。


9人の総裁選候補のうち、国際派の第一人者が上川で、二番手が林芳正。共に宏池会育ちの政治家で、過去に目を閉ざす高市や加藤勝信と一線を画した。外交は感情ではない。優れて、政治が全面に出る。安倍や森喜朗の清和会の神道政治連盟の「神の国」という原始の時代錯誤の国家神道復活派でない。そういえば、上川には女性議員にまとわりつく「枕営業」のうわさは皆無である。


<宮澤喜一・福田康夫に学んだ上川の正論と森喜朗・安倍・松下政経塾の極右の皇国史観の高市>

憲法20条の政教分離・信教の自由は、戦争放棄の9条と共に連動して、日本政府が再び戦争を起こすことを100%拒否する最も大事な条文である。

靖国神社には「遊就館」という歴史観が存在する。これを目にした大平正芳の秘蔵っ子・加藤紘一は「戦争美化の遊就館のことが国際社会に知れ渡ると、日本外交は破綻する」と警鐘を鳴らした。加藤のこの発言記事を今も記憶している。加藤邸の火災と関係しているだろう。

言及するまでもなく国際社会の政治指導者は、決して靖国神社参拝をしない。思い出すと、先輩記者の田中角栄秘書の早坂茂三に土下座して中曽根康弘支援を懇願した読売の渡辺恒雄のやくざ暴力団方式に納得したが、その中曽根さえも靖国参拝を一度きりでやめた。その点で、繰り返し参拝して日中関係を破壊した小泉純一郎の政治責任は重い。倅もだめだ。


福田康夫のもとで、無宗教の戦没者施設建立計画に参加した上川は、国際政治の本流を歩いてきていることが分かる。福田は戦後外交の第一人者で、政界随一の英語使いで漢籍に通じた宮澤に師事した。吉田茂の保守本流の外交に徹した福田の日中友好活動は、大いに評価されよう。


<過去に目を閉ざす盲目の人物に肩入れする麻生太郎>

笑えない事態が起きている。上川擁立に人肌ぬいだ利権政治屋の麻生太郎が、総裁選直前に高市支持に回った。君子豹変である。信用されない麻生の政治経歴に自ら泥を塗った。


以下に上川発言を紹介すると、それは「お参りが政治的な文脈の中で語られる、これまでの状況は避けなければいけない。その意味で、外相としても総理としても千鳥ヶ淵戦没者墓苑にお参りに行くという形が、戦没者の御霊に心からの感謝を、そして平和への祈りを捧げることだと思っている」。


<靖国参拝派政権が誕生すると、日中激突と日本孤立を約束>

もっとも危険で日本破壊の可能性の高い高市を総裁に担ごうとしている森喜朗と神道政治連盟・日本会議の極右跋扈の日本政府に、本来であれば日本政治のバランサーである霞が関の恐怖が聞こえてきている。

歴史に蓋をし、学ばない盲目の人は、また歴史を繰り返す!

2024年9月27日記(茅野村の仙人・日本記者クラブ会員)


本澤二郎の「日本の風景」(5296)

<「ゼレンスキーは史上最高のセールスマン」>

「枕芸者」という日本語は、在京政治部長会を向島の料亭で開催したとき、同僚政治部長に教えられた。政治部長会が、年に一度の部長会費を使って、時の首相・中曽根と官房長官・後藤田正晴を招待した時のこと。数日前に「枕営業」という新しい言葉にびっくりした。女性の出世頭は、多かれ少なかれ「枕営業」で、高位の地位をつかんでいる。尊敬に値しない。今はすぐによく理解できる。男尊女卑の極め付きの世の中では資格試験を受けるしかないが、そこから上位になるためには、やはり「枕営業」が不可欠であろう。人類の精神文化は昔のままか。芸能界だけではない。


大統領選真っ最中のトランプ発言が話題になっている。ウクライナのゼレンスキーを「史上最大のセールスマン」と酷評した。バイデンのウクライナ利権を承知した上での皮肉だ。戦争利権は中東・イスラエルでも繰り広げられている。世界は戦争危機で、人々は青息吐息なのだが、武器弾薬の取引や製造で荒稼ぎをする死の商人は、転げまわって暴利を手にしている。ゼレンスキーは「男芸者」でもあろう。「テレビ芸者」は使ったことがある。


<愚かなバイデン・岸田を認識できなかったプーチンの馬鹿>

ロシアの外交責任者・パブロフは、バイデンと日本の岸田文雄についての認識を見誤るという、大きな過ちを犯した。そのため、馬鹿なプーチンは、1週間の軍事侵攻で決着をつけられると思い込んで失敗した。世界の政治指導者には、多くが馬鹿な利権屋がそろっている。そのために戦争が起きる。


民主党のバイデンと宏池会の岸田、ともに日米のリベラル派のはずだったが、実際は違った。二人はそろってロシアのプーチン攻撃に狂奔した。武器弾薬と莫大な資金をウクライナに提供した。そこからウクライナの腐敗が始まった。NATOの足らざる分野を岸田が補完した。


ワリを食ったのは、アベノミクスによる日銀の円安強硬策による物価高のもとで、日本国民は塗炭の苦しみの最中だが、岸田による「戦費」を負担させられている。そのことを日本の新聞テレビは、当たり前のように称賛し、お尻をたたいた。愚の骨頂である。日本国憲法違反である。真っ当な市民運動家や野党が存在すれば、訴訟沙汰で内閣は崩壊していたはずである。


<米国言論界の倫理とNHK安倍担当20年の女性記者の落差>

本日朝の米CNNの記事に米言論界の不祥事が報道された。問題の記者は、直ちにケジメをつけて大手雑誌社を離れた。

日本では安倍の女と称されていたNHK記者は、20年間安倍のための宣伝報道をしていたことが発覚したものの、問題にしない。筆者の憶測を紹介するしかない。元清和会担当の海老沢政治部長・会長とナベツネ読売の意向を受けた女性記者が、安倍報道に実に20年間張り付いた。安倍・長期政権の背景の真実であろう。

政治家と記者との関係は、株屋と記者の関係同様にインサイダーものである。水面下の秘事を誰も証拠を取れない。正確には警備のSPを除いて。安倍時代のSPは特段のおこぼれが入ったと見られている。


<TBS強姦魔を救済した中村格の警察庁長官の日本>

ついでに記者の不祥事に触れると、誰もが真っ先にTBS強姦魔を連想する。改めて被害者の伊藤詩織さんに敬意を表したい。高輪署に刑事告訴した。安倍と菅義偉の意向を受けた警視庁の中村格が、こともあろうに裁判所の逮捕状を握りつぶした。

中村は重大な犯罪者となったが、安倍と菅のお陰で警察庁長官になった。いま新女性検事総長にも疑惑が報じられている。市民活動家が対応するはずだ。「やくざに十手取り縄」のような日本について、言論界も国会も動かなかった日本。

伊藤詩織さんは、本当によく頑張った。反骨のジャーナリストになるはずである。


<元TBSアナが1200万円の高級車=超格差日本の象徴か>

横道にそれる。元TBSアナが1200万円の高級車に乗っている。日本の超格差社会を裏付けている。テレビ局の利権には詳しくないが、相当なものであることは予想できる。

落差と差別の日本を変えないと、この国の民は救われない。

2024年9月26日記(茅野村の反骨仙人・日本記者クラブ会員)


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