2024年01月

本澤二郎の「日本の風景」(5051)

<米国大使の傲慢さに怒り心頭の平和国民>

シカゴというと、ギャングの街で知られる。そこで市長として活躍したエマニュエルが現在の駐日米国大使。バイデンの側近として対日工作の中心人物という。息子が海軍勤務というから、ワシントンの米産軍複合体制にも足をかけているのであろうか。


彼はよくメディアで「東京のアメリカ」の情報を発信する。その発言を日本の右派系新聞がネットで伝えた。彼は78年前のアメリカ人では全くない。リベラリストといえるのかどうか。事実はバイデンの忠実な部下という点で、突出している。

一連の安倍路線を引きつぐ安保3文書と、続く43兆円の空前絶後の超軍拡計画の断行、そしてさらに武器輸出3原則の改定による日本製のミサイルが、ロシアに向けて発射されようとしている。

非戦の日本国憲法を排除した、途方もない戦争国家日本変身に対して「画期的な成果」だと本心を明らかにした。1月18日の外国特派員協会での、彼の言いたい放題発言である。改憲軍拡の産経新聞は「新しい日本に自信を 米大使」の大見出しをつけた。

「なんだ!エマニュエルはワシントンの死の商人の回し者か」との皮肉が飛んでもおかしくない発言であろう。


<原因は言論・野党の不存在>

見出しは、さらに「国賓訪米を認める」と続いた。「成果を上げたので国賓としてワシントンが受け入れる」というのである。江戸時代に参勤交代という慣行を、徳川幕府は各藩に強要して藩の財政をひっ迫させたものだが、21世紀の日本は、江戸期の藩のレベルということか。

これほどコケにされた日本政府は、過去にあったであろうか。米国通の第一人者の宮澤喜一が知ったら激怒するだろう。

野党がいない。国民は沈黙して声を挙げない。そのためである。日本はアメリカの属国どころか、奴隷国家であろう。


<椎名悦三郎は米国は番犬様と呼んでいたが>

元外相の椎名悦三郎は、A級戦犯の岸と同じ戦前の商工官僚であるが、彼は外相時代にアメリカを「日本を守る番犬様」と呼んでいた。番犬に基地を提供し、カネを出すということは仕方がないと割り切っていた。

アメリカにとって反共の砦どころか、厄介な世話のやける「独立国」という名のアメリカの属国だった。日本の侵略戦争のツケ払いに、戦前派の戦犯官僚も頭を垂れて、文句ひとつ言えなかったのだろう。侵略戦争に加担したA級戦犯の内閣と、その後裔である清和会の内閣とその後継内閣が、目下のワシントンにとっての「ポケット」なのだ。ツケは次世代に回されていく。本ブログは50年先、100年先の日本人向けに書いている。


たかだか元シカゴ市長ごときに誉められた発言を、でかでかと恥ずかしげもなく報道する新聞(読売は?)、これに反吐がでる日本国民は多いはずである。そこに民主的ルールは存在していない。


憲法を読んでいない国民は理解できない。非戦の憲法は、日本が戦争に関与することを想定していない。いわんや片方にテコ入れするなどということは許されない。禁じられていることを政府は、アメリカの言うままに従って、ウクライナ支援に突進している。狂っているのではないか。目を覚ませと言いたいが、真っ先に言論と野党の責任でもあるが、共に事実上、今の日本にこの二つが「不存在」なのである。亡国日本そのものである。


<何事も日米合同委員会で決める=日本政府はすべてイエス>

ブラックボックスを開けると、ワシントンの指令は米国の国防総省(ペンタゴン)から発信され、日米合同委員会によって日本政府に伝達される。ペンタゴンは対日策略を、それ以前に産軍複合体で練り、いわゆるジャパンハンドラーズを経由して、CIAと連携している日経新聞や読売などに伝えられるという。一連の情報操作は、電通を巻き込んで言論界へと流布されるというのが、これまで得た筆者の分析である。当たらずとも遠からずであろう。


既に公開されているように、合同委員会の米側はペンタゴンの軍人である。沖縄の米軍基地は、すべてここで決まる。米国大使もこのメンバーの一員である。エマニュエル発言は、ペンタゴンの認識そのものといえる。


<日本は独立国として日米安保を破棄することが正義>

世界広しといえども、こんな制度はどこにもない。日本は米国に支配されている、いわば満州国の傀儡政権そのものともいえる。

したがって、アメリカは民主主義の国ではない。現在、ワシントンで民主党から離脱して無所属で大統領選に挑戦しているロバート・ケネディJrこそが、本物の民主主義者である。

彼こそが本物のリベラリストである。若者や無党派層がロバート支援に立ち上がっている。注目したい。


戦前派を継承する岸田文雄は安倍と手を組んだ時点で、安倍・清和会亜流政権に変質した。池田・前尾・大平・鈴木・宮澤・加藤の宏池会の人間ではない改造人間か。広島の参院議員で護憲リベラルの溝手顕正を、安倍とともに叩き落した時点で、岸田は宏池会の人間でなくなった。


結論を言うと、日米安保を破棄することが、喫緊の政治課題といえる。亀井静香も叫んでいる。自立した独立国の日本が、非戦の民主主義を約束する。(拙著「アメリカの大警告」参照)https://x.com/RenpougunFx/status/1446683399826010123?s=20

2024年1月21日記(反骨ジャーナリスト)

本澤二郎の「日本の風景」(5050)

<清和会裏金騒動は、世論のほとぼりが冷めるまでの検察と官邸の派閥解消田舎猿芝居で幕を下ろす=派閥の実害ゼロ>

いつか忘れたが、カミソリの後藤田が「日本人は複眼で物事を見るようにしないと、いつもごまかされる」と言っていた。単細胞の人間というと、反骨ジャーナリストもその一人に違いないが、今回の清和会裏金事件とその処理は「派閥解消」で一件落着。これでは自民党は痛くもかゆくもない。30年前と同様に世論のほとぼりが冷めるまで看板を下ろして、何食わぬ顔で解散すれば、愚民は国対やくざでも誰でも当選させてくれる。


改憲軍拡の米国属国を貫徹する清和会的な極右片肺内閣が、今後とも継続することになる、と断言したい。検察と官邸が演出した田舎の猿芝居も間もなく幕が下りる。大山鳴動して鼠一匹は、日本の検察の誇れる手口だ。安倍にまとわりついたTBS強姦魔やNHKの女記者の様な報道関係者は、これからも出てくる。


「間違いを起こしました。悪うございました」で責任を回避させる東京地検特捜部と岸田官邸に乾杯すべきなのか。

昨夜は清和会解散式の後、さばさばした表情で記者会見した参院議員の世耕弘成に、誠意を感じる国民はほとんどいなかった。甘い記者会見だった。本人は「厳密な捜査で不起訴になった」と開き直った。記者会見場には政治部、それも清和会に雇われているようなスシロー?レベルの記者団だったかもしれないが?


<諸悪の根源は雑魚に金バッジをつけさせる反民主的な選挙制度に

あるのだが、だれも叫ばない>

「泥棒が泥棒のルールを作る。それを被害庶民が受け入れる」というような、自民党の政治刷新本部に対する厳しい指摘に、岸田は一番安直なお芝居でケリをつけようとしている。木原誠二の悪だくみなのか不明だが、自民党は何も変わらない。問題議員を議員辞職させる、党から排除するしかないが、割を食う政治屋は数人だけであろう。


<国民は異次元金融緩和とゼロ金利による超物価高に泣いている!是正して1ドル110円、120円にせよ。財閥のみ肥え太るアベノミクスを阻止せよ>

日本国民の政治不信はただ事ではない。岸田は側近の疑惑の人物さえ首を切れない。怪しげな官邸は、今後も継続してゆく。清廉の士が一人もいない。疑惑の清和会も看板が姿を消すだけである。

国民生活を破綻させているアベノミクスを破壊しようとはしていない。日銀の植田和夫は依然として円激安を強行し、財閥を肥え太らせることに懸命である。財閥の裏金に期待をかけている。

財閥の蓄財は天にも届く勢いである。その原資は庶民大衆である。財閥に目をむけた金融政策で、国民生活は破綻している。もう10年になる。それを新聞もテレビも報道しない。野党議員も追及しない。財閥が肥えて国滅ぶ!

円激安政策を止めろ!なぜ止めないのか。国民を愚民・棄民扱いしている自民党と公明党の連立を破壊しないと、人々は安心して暮らせなくなる。後世にツケ回しをする水膨れの予算を食い止めよ!「今だけ自分だけカネだけ」の永田町でいいのか。


<異常株高の先に解散が見えてくる!>

株の世界を知らない人間も困ったものである。株高操作に日本銀行が狂奔している。こんな日本の真相を教えてくれた人物は、実をいうと元清和会秘書会で活躍した御仁。政治記者は知らなかった。アベノミクスの策略であろう。

現に安倍国葬に対する民衆の抵抗を思い出す。安倍に同情した人物は、高市早苗や岩田明子ぐらいは分かるが、それ以外では神道政治連盟と日本会議しか思いつかない。保守ではなく極右の人々とカルト組織団体である。それにしても「物価の番人」が株を購入して、株高政策にのめりこんでいる。

ほかの国はどうか。お陰で物価高!解散の好機といえる。岸田の次の一手は解散して、長期政権へと始動している。

所詮、検察も政府も一体。同じ方向を向いて走っている。主権者に向いてはいない。国民生活をどれほどの国民が目を向けているのであろうか?フクシマの核汚染ごみで泣いている、やくざが跋扈する房総半島人の追及は止まらない!

2024年1月20日記(反骨ジャーナリスト)


本澤二郎の「日本の風景」(5049)

<日本会議・神社神道の「神の国」清和会の裏金派閥・森喜朗らに捧げる真実!>

(毎日新聞)「初詣の後『お賽銭(さいせん)で3000円も入れたから、今年は良いことあるわい』なんて大笑いしていた。その30分後にこんなことになるなんてね……」。石川県七尾市川尻町の立川康則さん(64)は、1日の能登半島地震で倒壊した自宅の下敷きになって亡くなった妻、ゆき子さん(56)について、こう話した。

 遠い親戚同士だった2人は結婚して35年。康則さんの母、一子(かずこ)さん(88)と3人暮らしだった。毎年正月2日は、3人の娘や孫らが帰省してにぎやかにいい年を祝うのが恒例。今年も10人以上が集まる予定で、1日は振る舞うおせちを一子さんと2人できれいにお重へ詰めた後、午後3時半過ぎ、近所の神社へ初詣に行った。自宅に戻って一子さんと2人でテレビを見ていた同4時10分、大きな揺れが襲い、自宅が崩れた。

以上が新聞記事だが、読んでいると涙が出てきそうだ。人間のはかない運命、それでも人が作った神社に参拝して安堵する人々が今もいるということに、この国の将来が気になってしまう。78年前の歴史の教訓も、近現代史を知らないで大人になっていく多くの日本人、憲法も読んでいない日本人、そして世の中など何もわからない18歳の子供に選挙権を与える日本政府・立法府の議会・司法の日本!

<理性重視の子供教育が今・未来を生きる日本人に不可欠>

先に雪冤(せつえん)の弁護士で生涯を終えた袴田冤罪事件の弁護団長・西嶋勝彦さんのことを書いた。彼の友人によると、西嶋さんは子供の名前にこだわっていたという。それも大好きな「理」に。「理性の人になれ」との思いで、長女に「理子」と名付けた。

驚いた。子供の名前にこだわる人間はいるだろうが、その点で筆者は甘すぎた。なんと西嶋さんの友人も同じ考えの持ち主だったという。長女は「友理」(ゆり)。

その効果はてき面に現れた。二人の孫は元気に大学と高校に通学している。老いた「理性の人」である法律家は、娘の「ゆり」に、いつも叱られながら生活しているというから、なんともほほえましい。新年や夏休みになると、娘や孫たちで法律事務所がにぎわう。娘の指図で家中を整理整頓するという。孫との遊びも知恵比べの将棋。そして歴史や政治のことについても議論するのだが、こちらはまだ幼稚そのものだが、当人たちは気付かない。

考えなくても、自身の18歳を振り返ればわかる。世の中のことなど何も知らずに過ごしてきた。孫たちも同様である。したがって政治に無知である。学校でも教えない。無知な18歳に選挙権?どう考えてもおかしい。おかしいことを強行した政府自民党の狙いは何なのか。理性を働かせればわかるのだが。正解は、平和憲法を破壊するための策略に違いないが、若者には理解できない。無知は犯罪であるということも。

<平和憲法破壊に執念をたぎらせる安倍・清和会政治>

そもそもは、福田赳夫の下に結集した政治家ならぬ政治屋集団が清和会である。元をただせば78年まえの戦争犯罪人・A級戦犯の岸信介が面倒を見た福田の派閥が清和会なのだが、岸を含め中国大陸でさんざん悪いことをしてきた面々ばかりだ。事情をよく知る宇都宮徳馬は、それゆえに岸との対決に人生をかけた。稲葉修に岸内閣誕生阻止に突っ込んだ理由を聞くと、それは「あの戦争を風化させる。そんな岸を許すわけにはいかない」という理性に裏付けられた憲法正義の立場だった。その憲法の骨格を排除することが岸・福田・森・小泉・安倍の不条理な政治的野望である。それに人々は泣かされている。理性のある人は政権交代を叫んでいる。無知と無関心は犯罪である!能登半島地震に学ぶ人間でありたい。

2024年1月18日記(反骨ジャーナリスト)


本澤二郎の「日本の風景」(5048)

<経理担当者の金庫番と政治屋は一体・共謀関係=検察の屁理屈>

まさに大山鳴動して鼠一匹の安倍・清和会裏金脱税事件捜査で幕引きを図る東京地検特捜部か。官邸と自民党に目を向けた最悪の処理に対して、国民の怒りは激しく燃えたぎっている。

「客観的な証拠が乏しい」「派閥の会計責任者の責任との共謀を問うのは難しい」と検察は、公然と新聞テレビ人に説明して、それがそっくり全国民に報道している。


誰がこんな説明に納得するだろうか。要するに、低迷している岸田内閣の支持率を引き上げるための、田舎の猿芝居ではないのか。民衆は霞が関と永田町の、悪辣な狐と狸の化かしあいを見せつけられていたのではないだろうか。

検察官僚と政治屋に悪徳弁護士が知恵を出し合っての「共謀云々証拠」で逃げ切ろうとしているのであろう。識者はそう読んでいる。


「客観的な証拠」より強力な「客観的不正事実」が目の前にある。しかし、会計責任者との共謀を問うことは出来ない?屁理屈であろう。永田町の金庫番は、政治屋と一体の関係にある。水も漏れない深い仲である。そうした事実を検察は棚上げして、官邸と自民党に特別なサービスをしている。

悪徳弁護士には理解できないだろうが、善良な法曹人であれば理解するであろう。永田町の体質は、金庫番と政治屋は一体で不可分の関係にある。

金庫番は常に政治屋の身代わりをするという前提なのだ。何かあれば、身代わり人となる。これはやくざの論理である。


<千葉市栄町の小料理屋での仰天事実秘話に腰を抜かす>

名物警視総監の秦野章の「現場100遍」は、足で稼ぐことの重要さを教えている。今の警察には、これが欠けている。目白の田中角栄邸火災原因についても、これで事件を解決することができる。

誰かがドローンを飛ばし、二階のガラス窓から攻撃したものであろうと推認できる。線香の消し忘れで、あのような大火は起きない。


筆者は若いころ、元千葉県警本部長の渡辺一太郎側近に案内され、栄町の小料理店でそれこそ腰が抜けるような話を聞かされた。

千葉県の裏事情に明るい古老は「この店の前で殺人事件が起きた。犯人はやくざ議員。やくざの身代わりはやくざの運転手だった」と明言したものである。

渡辺も知っている事件に相違はなかったが、身代わりが収監されて真犯人は、その後も政治活動をした。栄町秘話を今も忘れない。


<テコでも動かない現場100遍の林地区住民の核汚染ごみ追及>

同じことは、核汚染ごみ不法投棄事件を追及する千葉県袖ケ浦市林・高谷地区の住民たちにもいえる。現場100遍どころではない。311の頃からだろうから、大分経っている。数年前から周辺の家々でがんが次々と発生した。死人も出ている。

このがん地区の住民の中に、袖ヶ浦市の放射能測定器を借りだす役員が複数現れた。測定器の針がピーンと動いた。役員の中には、大手の企業で働いていた人もいた。会社からも立派な測定器を持ち出して再度測定した。間違いなかった。


普通の民主主義の社会では、大騒動に発展して「原状回復」することになる。どっこい、そうはならない。当地はやくざが跋扈する房総半島の水源地。やくざ産廃業者が、核汚染ごみであろうが何でも不法投棄している銀座通りだ。

しかも、住民はやくざを怖がって声を挙げない。あげられない無法地帯、中国の言葉でいうと、無法無天である。


「木更津レイプ殺人事件」でさえも、正義の告発状を千葉県警木更津署の刑事2課長が突っ返すという、これまた想定もできない無法地帯なのだ。「木更津市ではトラブルが起きると、やくざ系の市議とやくざが押しかけてくる」という途方もない秘話を地元の住民から聞いたばかりだ。現に産廃場反対を叫んだ水利組合長が脅しにあって命を落とした、ということも聞いている。

そうした環境にもかかわらず、高谷・林地区の住民は声を挙げている。その勇気は現場100遍どころではない。311からずっと生活しているのだから。この非常事態にそっぽを向く人間の精神はどうなっているのか?


<日本の社会は上から下まで崩壊=官僚の屁理屈で何でもOK>

米国の経済紙が日本の「人助け指数」を取り上げている。世界でも最悪だという。なぜか?寄付を集める組織・団体が浄財を引き抜いて自分たちの懐に入れることを国民は、すっかり教育を受けてしまっているせいだろう。要するに、典型的な詐欺社会なのだ。赤い羽根募金にしても、したがって当局は強制的に自治会費・区費から引き抜いている。政教分離違反は神社本庁にも言える。公的な金はびた一文、教団は引き抜いてはならない。この当たり前の民主的ルールを貫徹できない。日本社会は上も下も腐っている。昨日散歩の最中に出会った住民が、同じことを口走っていた。「市の消防団の近くに地区の消防団が存在する。団員3人、それでも300世帯の住民から年間8000円も集めて、飲み食いのために差し上げている。ここは狂っている地区ですよ」と決めつけていた。かくして、正義を貫く検察にとっては、何でも屁理屈を押し通せる壊れた時計の狂った社会といえる。声を挙げよ!沈黙は犯罪!

2024年1月18日記(反骨ジャーナリスト) 

  


本澤二郎の「日本の風景」(5047)

<政界フィクサー渡辺恒雄の時代が終わった!>

中曽根康弘内閣を実現するために、火の中水の中を遊泳して目的を果たしたフィクサー渡辺恒雄も、昨今は車いす生活に入り、その声は聞こえなくなって久しい。一番敏感に察知して行動を起こしたのが東京地検特捜部。安倍・清和会退治。安倍内閣では散々煮え湯を飲まされてきただけあって、岸田文雄を手玉に取る清和会の裏金事件にメスを入れた。その過程で真っ先に、岐阜の大野伴睦の孫の家宅捜索をさせ、伴睦の世襲にくぎを打ち付けた。


「ナベツネは大野伴睦の懐に入り、札束までつかみ取って派閥の中枢に入り込んだ。大野なくしてツネのフィクサーはありえなかった」「ツネのすごいところは、ジャーナリストであれば絶対に手を出さない右翼暴力団の児玉誉士夫の参謀になって、読売の階段を昇って行った。ロッキード事件でつまずいても、それを逆手にとって中曽根を男にした」という逸話は今も語られている。

筆者は当時、国会記者会館に飛び込むと、真っ先に新聞の切り抜きをして、その後に官邸の永田クラブと自民党本部の平河クラブを覗いたものだ。日本を代表する最大の記者クラブは、いつも「ジャラジャラ」という掛けマージャンの音が響いていた。

誰も注意しなかった。現に新聞社の幹部がこぞってこの悪しき慣習に染まっていた。読売が中曽根新聞に変質するなり、切り抜きをやめた。

ついで右翼に狙われた朝日新聞が凋落すると、日本記者クラブや日本新聞協会がナベツネ化・右傾化してゆく。誰も食い止められなかった。改憲軍拡原発推進の読売グループの暴走が始まった。

 

<大野伴睦の孫の家宅捜索を止められなかったツネ>

だが、ナベツネも時間と体力に勝つことは出来ない。体力が衰えると、発言と行動も小さくなる。日本一発行部数の新聞とテレビ、スポーツ新聞で永田町の動向を主導してきたフィクサーも沈む。


今回の検察の大掛かりな捜査について、彼が理解しているのか、理解できないのか、と一部で混乱している。いえることは、ナベツネの時代は終わった!検察の捜査はそうして動いたものだろう。大野家の番頭の驚きは、青天の霹靂で尋常なものではなかったはずだ。


<「極右のめんどりも静か、日本会議も沈黙してる」との声>

中国や朝鮮の歴史を紐解くと、言葉は悪いが「めんどりが鳴くと国が亡びる」という。

「読売グループの日本テレビキャスターをした中国華僑の娘や、松下政経塾の女代議士など、安倍側近として改憲をぶって羽振りがよかったが、ここにきて静かだ。今回の検察の清和会壊滅作戦に驚いているに違いない。むろん、安倍の別動隊の統一教会国際勝共連合や神道政治連盟も」。


新聞だけ見ているとわからないだろうが、確かに極右のグループは塹壕に潜って、大砲の弾が当たらないようにしている。


<日本テレビ元幹部「ナベツネをいまさら」と蹴飛ばす>

念のため、友人の元日本テレビの幹部にツネの様子を聞いてみることにした。ピント外れなのかどうか。

彼は「何をいまさら。ナベツネはもういないよ」と即答した。間違いなくナベツネの時代は終わっている。


一部に、目下のキングメーカーは麻生太?郎だ、と風向きが変わったことを叫ぶ向きもある。彼はこっそりと訪米してバイデン大統領の対抗馬であるトランプ接近を図っているという。ワシントンの日本大使館も気が気ではない。3月にはバイデンが岸田を国賓として招待するのだから。

トランプが復権すると、ウクライナやイスラエル外交に微妙な変化が出る。国内のインフレ対策にも。株価の変動が東京にも押し寄せてくるだろう。むろん、台湾政策にも変化が起きる。

外交が素人の上川に乗り切れるだろうか。


<岸田の精神状況は改善=極右片肺内閣を軌道修正?>

ともあれ安倍の傀儡政権を強いられてきた岸田にとって、精神状態は晴れから快晴となった。清和会の森喜朗や配下の萩生田、世耕、西村、松野といった「神の国」の極右の面々とは、立場が完全に逆転してしまったのだから内心、笑いが止まらないだろう。

麻生を使い走りさせて、悦に入っているようにも見える。反岸田派の二階からも声が出ない。菅は安倍そのものだから、もう怖くはない。所詮、検察は内閣の番犬でしかない。岸田と検察の今は蜜月状態にある。

最近の共同通信の世論調査の数字は、少し改善してきている。岸田の参謀は、悪役の木原誠二だ。自身が背負っている負の遺産は変わっていない。悪魔とも平気で手を握る要注意人物。目下の野党が八王子市長選のようになれば別だが、それが見えない今では、予算成立後の解散も、反骨・正義派にとって悔しいが、否定できない。


国民の悲願は、金権のごろつきばかり輩出する小選挙区制を廃止することに尽きるのだが。正論が出ない政治刷新本部に期待できるものは何もない。ナベツネ後の政局も明るくない。せめて日本記者クラブや新聞協会の覚醒を期待したい。

2024年1月17日記(反骨ジャーナリスト)


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