2022年07月

福田三世と政教分離<本澤二郎の「日本の風景」(4521)

<雑巾がけ人物でも自民党幹部=主権者を愚弄してひどすぎる!>

 自民党総務会長の福田赳夫の孫の達夫が、国民を小ばかにした発言が尾を引いて、昨日もblog読者からお目玉を食らってしまった。「もっと国民の怒りをしっかりと代弁して欲しい」という要求に2日連続して書かねばならなくなった。総務会長は自民党の意思決定機関の責任者である。それでいて、このような軽薄な人物を起用した岸田文雄の目は節穴だった。さっさと雑巾がけをさせるべきだろう。さらに問題なのは、このような世襲の無能人物を、国民の代表に押し上げる群馬県民の責任が、同時に問われていることである。知事の山本一太は大丈夫か。

 政権党が、隣国の文鮮明の統一教会・勝共連合に操られていることに「どこがおかしい、僕にはさっぱりわからない」と放言した福田三世・世襲議員の政治信条に、改めて重大な懸念を抱く。

 孫は文鮮明の会で、祖父が文鮮明を絶賛した映像を見たのだろう。祖父と文の抱擁に「統一教会はいい宗教に違いない」と信じ込んでいた可能性が強い。おそらく達夫は、父親の康夫よりも祖父の赳夫に心酔しているのかもしれない。それは安倍晋三が父親の晋太郎ではなく、岸信介を尊敬していたのと似ている。

 いえることは苦労知らずの世襲議員は、歴史の教訓を踏まえた日本国憲法を読んでいないのだろう、厳しく指摘したい。政教分離を知らないのか。


<誰でも務まる自民党の3役=背景は3分の2議席>

 自民党幹部になるには、それ相応の階段がある。誰でもなれるはずがない。それが今の自民党は違う。なぜか。

 今の自民党に言論の自由はない。全議員が押し黙っている。民主的な政党ではない。したがって誰でも党の幹部が務まる、そんないい加減な政党に堕してしまっている。

 野党を圧倒する多数の議席数が、そのことを可能にしてくれる。無党派が昼寝をしてくれている成果だろう。同じことは公明党にも言える。党内民主主義が機能していない。


<化けの皮をはがすと=神社本庁+公明党創価学会+統一教会・勝共連合=政教一致体制=重大な憲法違反>

 自公体制は政教一致内閣である。この近代法の大原則に違反する憲法違反政党である。公明党創価学会は与党になって、権力の頂点に登ったことで、政教分離違反は明白だ。創価学会の信者を金と集票の組織として使うことは出来ない。信者の政治的自由を抑え込むことは、憲法に違反する。

 もはや誤魔化しは許されない。堂々と分離する必要がある。信濃町の政教分離は、待ったなしだ。同じことが神社本庁にもいえる。自民党の組織に神道政治連盟を組織して、自民党のほとんどの国会議員をからめとって、改憲運動を強要してきた。一時は靖国神社の「国家護持」という途方もない主張をして、内外に波紋を投げかけてきた。

 和歌山の生長の家(天皇教)信者の玉置和郎が、党内に「宗教政治連盟」を立ち上げ、金と票で政治屋を操作するようになって50年ほど経つ。その基盤となったカルト教団が、戦前の国家神道を継承した神道である神社本庁。玉置は中川一郎・石原慎太郎・森喜朗らと、反中勢力として岸信介の別動隊、血盟の青嵐会の中心人物でも知られる。


 そして今回の重大事件のカルト教団が、岸と笹川一族(日本・東京財団)が韓国の文鮮明を、日本に招き入れ、なんとなんと宗教法人を取得させた。そして統一教会の暴走が始まる。インテリ層を巻き込むため、各大学に原理研という工作隊を用いて学生信者を獲得、彼らの頭脳を徹底的に出鱈目な霊感商法へと駆り立てる。

 安倍銃殺犯の山上容疑者の母親を口説き落とした人物が誰か、まだ表面化していないが、それにしても1億円も巻き上げた手口に驚く。1冊3000万円の本を買わせ、それを5冊も買わされた哀れな信者がいたと、被害者救済の弁護団が明かしている。


 その巨額な資金は、ソウルの本部に持ち込まれるが、これは脱税と外為法違反の容疑がかかる。犯罪であるが、法務検察は無視して捜査しない。警察もグルなのだ。こうした事実を福田赳夫だけでなく、康夫も知っている。達夫は父親から聞いていなかったのか。だとすれば、恐ろしい神経の持ち主だ。政治屋失格だろう。


<民意を反映しない選挙区制度=小選挙区制廃止が急務>

 憲法に違反する政教分離とカルト教団の犯罪容認の歴史が50年以上も継続してきたことに、改めて驚愕するほかない。日本の民主主義も推して知るべしだ。市民活動家も、この憲法を定着させる運動の最重要課題が、政教分離を貫徹させることであることを、よくよく理解してもらいたい。

 法律家も、である。日弁連の責任も大きい。最近自由法曹団というまともな弁護団の名前を聞いたが、是が非でも政教分離を徹底させる取り組みが期待されるだろう。

 合わせて改憲目当ての小選挙区制を廃止し、民意の反映する中選挙区制に戻すべきだ。比例代表制も止めたらいい。諸悪の根源は小選挙区制にある。議会と司法の責任は重い。逃げるな、である。


<政教分離を貫徹する時だ!>

 繰り返したい、政教分離を貫徹せよ。福田達夫にも勉強してもらいたい。分からなければ父親に聞いてほしい。康夫の靖国神社参拝NOという主張は正しい。政教分離の日本へと転進できれば、前途に明るさが灯るだろう。

 余談だが、2011年の正月の記録を見ていたら、びっくりする報道が出ていた。菅直人の民主党政権であるが、彼は1日に近くの神社参拝、数日後に伊勢神宮を参拝していた。安倍とそっくりだが、その2か月余に311フクシマ東電原発大爆発が起きた。尾崎行雄は、憲法が天皇制を規定したことに対して「3度目の原爆投下」を予告していた。図星だった。

 時は21世紀、神がかりの時代からオサラバする時だ。福田達夫にはそれを実行する責任があるのである。その前に反省と謝罪も。安倍暗殺事件が雨降って地固まるなら、日本の将来に希望の火が灯るだろう。改憲よりも憲法定着が時代の要請である。

2022年7月31日記(東芝製品不買運動の会代表・政治評論家・日本記者クラブ会員)

福田達夫は何者か<本澤二郎の「日本の風景」(4520)

<祖父は文鮮明と抱擁、崇めていたのだから「問題ない」と本心明かす>

自民党福田達夫総務会長29日の記者会見で、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と同党所属議員との関係が取り沙汰されていることについて「正直に言う。何が問題か、僕はよく分からない」と述べた。 (共同)

「こやつ何者か」と多くの国民は思ったに違いない。

 安倍銃殺事件の核心は、統一教会・勝共連合とその関連団体の反社会的カルト教団である。霊感商法という詐欺商法などでの莫大な金集めは、80年代に大問題になっていた。調べればすぐわかることだ。婚姻は両性の合意が前提だが、その点で文鮮明の合同結婚は、人格の否定であろう。

 安倍銃殺は否定されるものの、国民は犯人家庭から、1億円もの巨費を奪い取った統一教会の反社会的集金方法に怒りを抱いている。まさにやくざの血も涙もないような反社会的カルト教団である。


 記者会見で達夫は「何が問題か。正直僕はよくわからない」!これが自民党総務会長の統一教会認識なのだ。どっぷりつかってしまっている証拠に違いない。自民党断末魔の末期的症状かもしれない。


<三世議員は祖父の遺伝子=麻生太郎・河野太郎・安倍晋三など>

 祖父の遺伝子がまとわりついている三世議員の政治家資質は、とくに目立ってよくない。吉田茂は戦後復興に貢献した実績の持ち主で知られるが、他方で人を食ったような横柄な態度が、孫の麻生太郎に遺伝した。

 岸信介の遺伝子を100%以上兼備した安倍晋三は、自己中心的で、そのためには国の行事にも便乗して、身内や仲間を招いて優遇した。桜事件や加計孝太郎事件がその典型である。

 御用ジャーナリストの強姦事件に対しては、警視庁高輪署の逮捕状を現在の中村格に指示してチャラにした。日本の法曹界・最高裁が激しく怒り出す場面だが、野党も言論界も蓋をかけてしまった。

 安倍の実績に見るべきものはない。犯罪疑惑が山のようにそびえているだけだ。彼が首相官邸と議会の権威を失墜させたことを、すべての国民は知っている。新聞を読まない、テレビも見ない日本人も知っている。

 安倍内閣は、麻生太郎と提携して、党内の言論を封じ込めてきた最悪の政権だった。安倍国葬を主権者は認めるわけがない。

 河野太郎の祖父・河野一郎も、鳩山一郎や岸らと暴れまくったことで知られる。父親の洋平は、まともな政治家だったが、今の三世は右翼的で洋平の信条は全くない。

 なぜか三世は祖父の遺伝子がいっぱい詰まっている。福田達夫も同じなのだ。一時は安倍離れをして、岸田文雄の目を狂わせて、資格もないのに自民党3役にのし上がったが、目下のカルト教団に乗っ取られてしまっていることに危機感もない。「何が問題か」で治めようとしている。ひどい福田三世であろうか。ともかく清和会にはろくな人物が一人もいない。日本沈没もむべなるかな。


<子供の教育に失敗した福田康夫の衝撃!>

 偉そうなことをいう資格はないが、福田康夫は息子・達夫の教育に失敗した。幼くしてアジア蔑視の福沢諭吉の慶応のエスカレーターに乗せてしまった。慶応ボーイは、皮肉を込めたもので「坊ちゃん大学」である。

 父親の福田康夫は、おそらく一番真っ当な清和会メンバーだったろう。理由は、福沢がテコ入れした靖国神社を否定した。戦死者を非宗教的な施設で弔おうと汗をかいた。しかし、靖国派の小泉や安倍の反対で実現できなかった。もう諦めたのか。信念を貫けといいたい。日本が国際社会で胸を張れるための、これは大事な一里塚である。


 康夫は官房長官時代、自民党の外交の重鎮で知られた宮澤喜一に師事した。福田赳夫も派閥は違うものの、宮澤の能力を買って特別視していた。宮澤と福田家の関係は、知る人ぞ知るである。岸田と宮澤家は親類である。今の岸田は、宮澤の宏池会の伝統を捨ててしまって安倍化してしまって哀れだ。


 康夫は政治の道に進む考えはなかった。それゆえ息子を、安易な教育のレールに乗せたのだろう。福沢の大学から、親の力で米国留学、帰国して三菱商事だ。戦前の侵略戦争を推進した財閥だ。富国強兵の精神を学んだものか。目下の自民党危機さえも理解できない、お粗末すぎる三世である。康夫の衝撃が目に浮かぶ。

 康夫は宮澤といういい先輩を得たが、倅の達夫にはいない。次期清和会の代表?とんでもないだろう。第二の安倍か?

2022年7月30日記(東芝製品不買運動の会代表・政治評論家・日本記者クラブ会員)


(追記)5,6年ぶりか、昨日市営プールに飛び込んだ。水遊びを楽しんだ程度だが、それでも体の皮膚が少しは絞まったかもしれない。月に数回プールで泳ぐべきだろう。コロナどこ吹く風か?

安倍国葬の売り込み人<本澤二郎の「日本の風景」(4519)

<安倍犯罪元首相をよく承知している国内からの呼びかけはなかった>

宏池会は違う、清和会と違ってまともだ、と信じ込んできた凡人ジャーナリストは、頭を金づちで割られたような心境にある。永田町人間として生きてきた住人としての思い込みを、恥じ入るばかりだ。岸田文雄の無能無力さ嘆いている泉下の宮澤喜一・大平正芳らの様子が見て取れる。同時に「権力に屈するな」という宇都宮徳馬の叫びが、耳元でこだまする。

 今回の安倍国葬のことを、立ち止まって考察する必要があろう。「佐藤栄作はノーベル賞をもらっているが、国葬ではない。それなのに、史上最低の元首相に?暗殺されると国葬なのか」「一体だれが官邸に持ち込んだものか」。


 安倍殺害で自民党の派閥は、影響を受ける。佐藤栄作は、退陣後の送迎会での筆者の質問に「解散はいつでも打てるわけではない。党内の派閥の動向をよく把握することが、何よりも大事なことだよ」と語ってくれた。派閥力学に左右される永田町は、安倍晋三が清和会を乗っ取ったことで、岸田は清和会の意向に振り回されてきた。その結果、安倍政治そのものとなってしまった。


 中曽根内閣の当初、最大派閥の田中角栄が人事の大半を決め、それに中曽根は従った。官房長官に後藤田正晴を押し付けた。中曽根の日常のすべてを監視させた。中曽根改憲論に対して、後藤田の弁は振るっていた。「わしの目の黒い間、断じて憲法をいじらせることはしない」と豪語していた。

 徳間グループの大会に田中を招いた時の担当を命じられた時、たまたま田中と秘書の早坂茂三の3人になった時、御大の本心を聞こうとして「中曽根政治(レーガンの前で日本列島不沈空母論)はいかがか」という質問に「うん、よくやってるよ」と中曽根を弁護した。これを記事にすることは出来なかった。

 中曽根にとって、田中角栄は最大の政敵だった。同じく岸田のそれは安倍だ。その安倍が消えた。内心安堵しているだろう。生き馬の目を抜く派閥政治なのだから。

 従って岸田は、憲法違反の安倍国葬の発案者ではない。第一、法的根拠もない。憲法は内心の自由を侵害する国葬を認めていない。国葬の売り込みは外からだ。海外からの働きかけがあったと見たい。


<海外からだとすると台湾の独立派か韓国の統一教会か>

 安倍国葬で狂喜する地域と団体はどこだろうか。二つある。

 安倍神格化を今後とも利用したいと考えている、日本人の愛国者にとっては、耐え難い地域と団体であろう。ガタつく清和会を結束させて、これまで通りに日本政治を操縦したいという、日本国民の大敵・悪しき輩でもある。安倍国葬は発展途上国的な発想であろう。英国や米国、ドイツいわゆる革命の地であるフランスからではない。

 それは安倍の反共主義を、実践的に伝授した台湾独立派の李登輝の後継者・蔡英文ではないか、と予想できる。以前「台湾ロビー」(データハウス)を執筆した時、1年生議員の安倍晋三に面会した。彼は喜んで、李登輝との交流を話し始めた。ご存知、李登輝は北京の仇敵である。

 李登輝時代の自民党右派議員は、選挙が近づくと台北に足を運んだ。「帰りの手土産は1億円」といわれた。森喜朗が詳しい。金丸信も出かけた。子分の小沢一郎も!敗戦後の蒋介石の台湾土産は、バナナだった。台湾派議員の秘書は、台湾からの船が東京湾沖に停泊すると、競って駆け付けていた。


 もう一つが韓国の統一教会の本部から発信されたものか。岸信介と笹川良一と文鮮明の反共トリオが、福田赳夫を経由して、安倍晋太郎・晋三につながる太い太い犯罪的利権の巣は、いまでは岸田側近さえも呑み込んでいることが、徐々に発覚してきている。

 今回の事件で、統一教会・勝共連合とその関連部隊に取り込まれた自民党議員は数知れず、このことが世論を突き動かしている。安倍サイドの五輪利権捜査も小さく見えるほどだ。

 統一教会が動かしてきた自民党内閣という現実に対して、大手新聞は報道を止めてしまった。米誌ニューズウィークの「安倍神格化やめろ」という警告記事に沈黙している。昨日になって中部圏の中日新聞が、ようやく社説に載せたとの報告を受けた。日刊ゲンダイと東京新聞・中日新聞の独壇場である。

 市民運動家らは「読売新聞の不買運動」に大きく踏み出している。我が家の狭い書斎には、彼らが郵送してきた読売の古紙が散らばって、始末に困惑しているほどだ。


<蔡英文か韓鶴子の線が極めて濃厚?>

 台湾政府は、李登輝の後継者のような蔡英文、もう一人が韓国の韓鶴子ということになろうか。両者は連携しているかもしれないが、定かではない。いえることは、国葬で狂喜している女性を代表している。 

 安倍と台湾の蔡英文との仲は、岸と蒋介石の仲に匹敵するだろう。安倍の「女性キラー」は安倍夫人に聞けばわかる。安倍国葬という、日本や欧米では想定できない事態の震源地は、台北かソウル近郊の宮殿だと予想したい。


<お粗末な岸田文雄の側近=磯崎仁彦と木原誠二の無能無責任?>

 問題なことは、この怪しい国葬計画に飛びついた首相官邸のお粗末な側近の存在ということになろうか。官房副長官の磯崎仁彦と木原誠二の無能無責任に問題があったのではないか。

 違うという情報があれば、訂正をしたいが、まずそれはない。岸田は何事も二人の判断に従うと見られている。現に磯崎は統一教会との関係が暴露されたばかりだ。統一教会のルートは、このほか安倍の秘書官だった今井尚弥がいるし、井上義行もいるのではないか。官邸の警察官僚のすべてに統一教会と勝共連合の網が絡まっている。


 二人の官房副長官の政治信条は、安倍流の改憲軍拡派だ。日本国憲法の尊重擁護する義務に違反している可能性が強い。宏池会の伝統である護憲リベラルはチリほどもない。


<驚いて「椅子から転げ落ちた」?後見人の元幹事長・古賀誠>

 だれか岸田の後見人である古賀誠と話し合って、それを活字にしてもらいたい。筆者はよく夢を見る。全く夢をみない素敵な人間の存在を知ったばかりだが、戦争で父親を亡くした古賀誠のことを夢見ると、安倍国葬に驚いた古賀は椅子から転げ落ちた!

 古賀は大平正芳や宮澤喜一、加藤紘一の薫陶を受けてきた護憲リベラルの人である。まともさでは、安倍1・5億円で落選させられたヒロシマの溝手顕正と同じである。

 岸田は、側近政治によって狂い咲きしている。まともな人材を起用できなければ、第二の安倍を予想する人物もいる。テロの世紀の始まりとならなければ幸いである。亀井静香ではないが「政治家はいつも死を覚悟せよ」となるだろう。

 くりかえす、国葬は憲法違反である。主権者の叫びだ。

2022年7月29日記(東芝製品不買運動の会代表・政治評論家・日本記者クラブ会員)

米リベラルは健全<本澤二郎の「日本の風景」(4518)

<安倍国葬による神格化に釘を刺したニューズウィーク誌>

 アメリカは右翼の共和党だけではない。リベラルの民主党も存在している。その民主党にも、バイデンと大統領候補を争った、若者の人気があるサンダース上院議員のような、武器弾薬・戦争嫌いの真っ当な人物もいる。

 日本の自民党も、昔は護憲リベラルの大平派や三木派、水田派が存在した。平和軍縮派の一匹オオカミの宇都宮徳馬もいた。彼は選挙でも自民党本部の金を突っ返すことで、自由自在に世界を股にかけて活躍していた。リベラルの大平正芳は「自民党はオーケストラだ。ピアノやバイオリン、太鼓もある」と豪語していた。

 60点の政治で日本の安定を確保してきた。それが突如として「日本は神の国だ」と雷鳴が轟いた。極右・清和会の森喜朗が政権を担当すると、強権・排除の神社太鼓が独占した。極右片肺内閣の極め付きが、なんとも恐ろしい安倍国葬だった。

 これに電通に支配された大手の新聞テレビは沈黙している。しかし、ワシントンから「国葬による神格化を恐れる」との警告文が頭上で鳴り始めた。バイデンもプーチンも習近平も来るはずもない。何が弔問外交か!

 日本を沈没させ、自ら犯罪をまき散らせてきた人物の国葬に、韓国生まれの日本支部・統一教会と勝共連合は狂喜するだろうが、内心の自由を侵害される主権者が踊りまくることはない。

 安倍国葬は国際社会が認知していない。せいぜい安倍の60兆円バラマキで懐が膨らんだ輩ばかりだ。NHKの岩田が詳しいだろう。腐敗の弔問外交が岸田の実績?おかしい。狂っている。中止を繰り返し訴える!


CIAはネオコンだけではない、日本の国粋主義復活を警戒>

 アメリカ人には、ネオコンを代表する「死の商人」が少なくないが、すべてではない。寛容さを片時も忘れないリベラル派も存在する。特に武器弾薬利権にぶら下がる、ネオコンに代表される共和党に対抗する民主党内に集まっている。学生の人気は、民主党内のリベラル派議員だ。

 その事実を筆者は、1993年3月の米国1か月間の取材旅行で確認することが出来た。そのころ大手新聞の読売が、改憲案を公表して、国民を仰天させていた。その狙いとするところは、いかにも不気味この上なかった。

 「真犯人はワシントンか」と勘ぐっての取材をしてみた結論は、全く違っていた。その結末を「アメリカの大警告」(データハウス)にまとめた。うれしかったことは、占領下以降、日米外交に関与してきた第一人者・宮澤喜一が、絶賛する手紙を書いて自宅に送ってきたことである。

 当時は民主党のクリントンが政権を担当したころで、官僚たちのほとんどが交代していたのだが、クリントン官僚は読売の改憲案に腰を抜かして驚いた。アメリカン・リベラルに安堵した。

 アメリカン・リベラルは、安倍の国粋主義(ストロング・ナショナリスト)が目指す核武装化する日本を容認しない。アメリカの高級紙も、である。キッシンジャーなどは、中国に行って「日本の核武装化を阻止するための日米安保」などと公言していたほどだ。

 安倍暗殺の真犯人が判明するのかどうか?おそらく日本の警察力では不可能だろうが、極右の自民党に警告を発していることは間違いない。当事者が統一教会との深い仲を公言しているが、それらはすべてCIAファイルに記録されている。今回の事件は、日本核武装化計画に対するワシントンの警告ではないだろうか。米誌ニューズウィークが「安倍の神格化はNO」と警鐘を鳴らしたものと理解したい。

 

<文鮮明を脱税で拘束、実刑判決したアメリカを忘れるな>

 自由を謳歌することが出来るアメリカ社会にも、文鮮明の統一教会が入り込んでいる。その莫大な集金力を使って「ワシントン・タイムズ」という、日本で発行している「世界日報」のような新聞を使って、共和党反共議員を懐柔しているという。

 しかし、アメリカ政府は文鮮明を脱税で逮捕、実刑判決を下している。日本は、そんな文鮮明を入国させた。政府自民党が、統一教会に乗っ取られている証拠であろう。これは深刻重大なことである。


<統一教会に乗っ取られた自民党は、国民政党無縁の売国奴政党>

 資産のある無知な女性をたぶらかして、金を巻き上げる統一教会の恐怖に驚きを禁じ得ないが、それを宗教団体として容認した自民党清和会こそが、国賊そのものであろう。国民政党ではない。

 自民党は直ちに解散すべきではないか。

 キリスト教徒であれば「懺悔」する場面だが、大半の清和会と自民党議員には目下一人もいない。これが怖い。当の統一教会からの脱会者も出てこない。これらも恐怖である。公明党創価学会も沈黙していて、これまた不気味だ。

 宗教団体にまともな教団は一つもない日本なのか。


<岸信介・笹川良一らは満洲人脈=福田・森・小泉・安倍が後継者>

 「昭和の妖怪」岸信介が、統一教会を宗教団体として認可させた罪は重い。孫はそのことが原因で命を失った。笹川良一は勝共連合で左翼弾圧に暴れまくったのであろう。高市早苗や稲田朋美らは、どうケジメをつけるのか。主を失った清和会は、国民に監視されている。警察・公安は資料を開示しなければならない。言論界は勇気を出すしかない。

 振り返ると、その源流は満洲人脈に行き着く。侵略人脈だ。それが福田派清和会を経由して、森・小泉・安倍に至る負の人脈の恐ろしさに、この身が凍り付く思いだ。


<岸田文雄の安倍国葬は日本国憲法違反=主権者アジア諸国民愚弄>

 改めて言及する。国葬そのものが、憲法に違反する。憲法が保障する内心の自由の侵害である。山口那津男に聞きたい。弁護士として説明しなさい!出来なければ、政界から去れ、といいたい。いまだに「内心の自由」を理解していない国民もいる。それがどういうことかも。

 安倍国葬は、主権者とアジア諸国民に対する冒涜である。

2022年7月28日記(東芝製品不買運動の会代表・政治評論家・日本記者クラブ会員)


(追記) 昨日、近くの風呂で汗を流した。3年ぶりだ。体重が増えている。SOSだ。近くに相撲取りのような入浴者に安堵したのだが、今日から毎日、体重計に乗ろう。反省し謝罪しない東芝に対抗して、日々反省する人間でありたい。永田町や霞が関の人間は特に、そうである。

朴貞花女史の靖国と統一教会<本澤二郎の「日本の風景」(4517)

<「日韓右翼は古くから太い腐敗パイプでつながっている」は常識>

右翼人脈は、広く国際的に結びついている。かつては左翼のコミンテルンもそうだったが、一見して強がりを見せる右翼は、内外の結びつきを利用して目的を果たそうとする。在日歌人・朴貞花さんに冒頭から指摘されてみて「なるほどそうか」と合点した。そういえばやくざも、である。やくざと政治屋の癒着も同じではないか。

 日本には、公安委員会もあり、警察・検察も存在するが、まともに機能することがない。安倍事件で繰り返し証明された。それも当然なのだ。右翼は「自由と民主主義」を口にするが、実際はその真逆の行為をしがちだ。「連中は表向き喧嘩していても、裏ではつながっている」というのである。正解であろう。

 統一教会・勝共連合と自民党右翼派閥(岸・児玉・笹川・福田・安倍の清和会人脈)は、いまや自民党政府を完全に乗っ取ってしまった、と理解すべきだろう。安倍国葬が裏付けている。

 もちろん森喜朗や小泉純一郎ら岸・福田に心酔している面々もそうである。多少気になるのは、福田の息子の康夫とその息子の達夫はどうか。両者は統一教会問題で沈黙している。釈明を強く求めたい。沈黙を続けるようだと、やはり怪しいと見るべきだろう。


<思い出す岸信介と朴チョンヒ軍人大統領の地下鉄疑獄事件>

 永田町に首を突っ込んだ頃にも、ソウル地下鉄疑獄事件が問題になっていた。平和軍縮派の宇都宮徳馬さんは、強く岸批判を強めていた。右翼と利権あさりはコインの表と裏の関係にある。

 地下鉄疑獄は、日本側の岸と韓国側は、軍人大統領の朴チョンヒだった。右翼同士のつながりだから、当然なことなのだ。腐敗は右翼の真骨頂といえる。朴貞花さんの指摘が、ずばり当てはまる。


<文鮮明は優秀な若者を統一教会に=朝鮮のハン(恨み)を利用>

 問題の文鮮明について尋ねると、文鮮明は優秀な若者を統一教会に引きずり込むことに長けていた。なるほどそうか、わかる。心霊とか祖先の霊がどうのこうのと、不幸な日本人女性を脅かしたぶらかせて金をすべて巻き上げる方程式は、彼らの仕業なのか。血も涙もないやくざと同類だろう。

 キリスト教的な教えに反共をくっつけると、ワシントンの監視から逃れやすい。反共と平和を叫ぶと、大半の自民党議員も懐柔することが出来る。「文は頭がいい」とも。日本を裏切った岸にとって、文鮮明は使える武器だったのだろう。


 「朝鮮人のハンには、仇討ちという日本的な文化はないが、文はそれをうまく利用して日本攻略を成功させた」という分析も頷くばかりだ。

 ことによると、この文鮮明の手口を真似たカルト教団がオウム真理教ではなかったのか。麻原彰晃は教団の幹部にエリートを引き抜いて、信者を集めていた。創価学会もそうか。


<「山上容疑者の恨みに同情したい、母親はひどすぎると=宗教の恐怖

 山上家の財産をすべて呑み込んだ、あたかも吸血鬼そのものと断罪できる統一教会の金集めは、ほかのカルト教団の、たとえば創価学会のやり口以上かもしれない。巨万の富を蓄えた創価学会の金集めも尋常ではないが、統一教会の詐欺的集金作戦も驚きを禁じ得ない。被害者は沢山いる。事情を知る在日歌人は「3000万円の本は知らなかった」とか。

 日本を標的とした金集め作戦に怒りを覚えてしまうが、その莫大な資金はソウル近郊の統一教会本部の宮殿のような建造物を、昨夜Youtubeで見学したが、確かに声も出ない。「36年間の植民地支配と慰安婦・徴用工問題のことを考えると当たり前」とのサタンの声が聞こえてくるようだが、そんな代表の韓鶴子は「政治と宗教を一つにしたい」と2019年秋の愛知県大会で公言している。

 近代の法的原則である「政教分離」を廃止して、前近代の「政教一致」にするというのだ。統一教会と自公の一体化か、恐ろしいカルト教団であろうか。こんな犯罪カルトに取り込まれた安倍晋三以下の清和会と自民党に反吐が出る。

 韓国のカルト教団は、日本制圧の最終戦争を「政教一致」の明治に引き戻し、そこから新たな侵略戦争の日本にしようと幻想を抱いているのか。


<新著「無窮花(日本名・木槿)の園」で靖国の不条理を厳しく追及

 今回在日歌人を本ブログに登場してもらった理由は、彼女が「朴貞花第二歌集」「無窮花の園」出版にあやかったものである。「朴貞花が告発・糾弾する日本近現代史」と謡っているように、日本の若者が国際社会に出ていく場合の、必須の条件である近現代史を学べるからだ。

 日本侵略に率先して言論人として誘導加担した福沢諭吉研究の第一人者・安川寿之助さんも解説した日韓協力の、真っ当な近現代史として、より厚みを加えた貴重本でもある。出版社は花伝社。

 筆者は誰もが逃げる第六章の靖国神社問題のページを真っ先にめくった。彼女の「靖国合祀」の一部を抜粋、合わせて彼の福沢論を紹介しようか。


 連行し戦場に死なしめて妻子に知らせず靖国へ


 生まれし日にアボジはすでに戦場に強制連行され行方を知らず


 国奪いアボジを殺せし戦犯の靖国合祀を嘆き怒れる


 繰り返し読むと、在日の南北の市民のいたたまれない悲劇が瞼に浮かぶ。この歌の後に安川さんの解説が出てくる。「民主主義の偉大な先駆者」という丸山眞男の福沢諭吉像をバッサリ。アジア蔑視観の福沢こそが、アジア侵略戦争の扇動者である史実を指摘し、その彼が国民を侵略戦争に駆り立て、悲惨無謀な戦闘で死ぬことを助長する、軍国主義的な靖国神社構想の立役者だった、と断罪する。福沢の言動を引用しながら靖国合祀によって「遺族は光栄に感泣して父兄の戦死を喜び」という幻想をまき散らしていたとは驚きだ。「一般国民は万一事あらば君国のために死を覚悟する」とも。戦争賛美の仕掛けが靖国神社の合祀なのだと世論誘導した福沢だった。

 カルト教団は民衆の私財を奪いつくすことに徹しているが、神社神道は戦場で天皇のために死ぬことが名誉だと。そのための靖国神社、まさに国際社会で指摘される戦争神社そのものであろう。

 つまるところ、靖国神社の本質は次の戦争に備えた「戦没兵士の顕彰施設」なのだ。安倍晋三や小泉純一郎、中曽根康弘らの靖国参拝の意図する狙いなのである。

 このことからも政教分離の憲法の重みが伝わってくるだろう。日本の近現代史の事実を読み解ける貴重な本である。人間を狂わせる宗教に無関心でいられないだろう。

2022年7月27日記(東芝製品不買運動の会代表・政治評論家・日本記者クラブ会員)


福岡市は健全な自治体!

福岡市は25日、環境保全などに貢献し、顕著な功績があった個人・団体を表彰する「市環境行動賞」について、九州大の非公認サークル「九大CARP(カープ)」が宗教団体に当たるとみなし、表彰を取り消したと発表した。 (時事)

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