2020年01月

北京郊外の元日<本澤二郎の「日本の風景」(3576)

<新型肺炎に息をひそめるだけの虚しい1月25日>

 人が少ない。車も少なくなった。静かで過ごしやすい北京は、毎度のことである。だが、人々の心理状況は例年と異なる。新型コロナウイルスとか、肺炎と称する感染症の行く方に神経を集中させている。

 日本と違って政府による新聞テレビの信用・信頼度は、大きくはない。物凄い速度で発達したネット社会は、世界一であろう。そこに様々な情報が瞬時に目と耳に届く。日本の比ではない。幸いなことに、筆者は中国語がわからないので、そのことで一喜一憂することはない。いたって精神は健全そのものだ。


 市民はというと、むろんのことで、ネット情報の選別能力が試されるのだが、神経質な市民だと、テレビ報道に疑念を抱き、より事態の深刻さにはまり込んでしまい、精神を狂わせないとも限らない。


 おかげで大晦日の親類縁者の団欒にも行けず、したがって元日もパソコンとにらめっこするだけの、むなしい1日となった。テレビはというと、春節向けの、日本でいうと、紅白歌合戦のような歌や芸能番組で雰囲気をまき散らしているようだが?


<空気を運ぶ公共バスに変化はない>

 新型という感染症について、一つだけはっきりしていることは、睡眠をしっかりとって、栄養バランスによる健康状態良好の人は、そう心配しなくてもいい、ということである。万一、感染しても死に至らない。問題は、中高年の病気持ちの男女が危ない。すなわち肉体的弱者は、他人との接触をできるだけ避けるようにしたらいい。


 さて元日の午後、周囲を散策して街の様子を見学することにした。ワンルームマンションの中庭に人影はいない。多くは故郷に帰ったのだろうし、一部の金持ちは海外旅行だろう。マンション内の犬たちの姿も見ない。


 先日びっくりする事態に一瞬、体が硬直してしまった。エレベーターに入ろうとしたした途端、目の前に大型犬、まぎれもなく狼の子孫と目があってしまったのだ。


 以前、品川のマンション理事長を引き受けたりしていたころ、エレベーター内に「犬のフンがあった」と理事の一人が怒り狂っていたものだ。いまのところ、それはないが、犬の小便はあるかもしれない。エレベーター内の床は、かなり汚れてそのままである。衛生観念は、日本とかなり違う。

 

 近くの投資用マンションは、入り口に警備員がいるだけで、中はガランとしていた。最近まで、名物となった配達員の電動スクーターが、マンション内を子ネズミのように走り回っていたが、すっかり姿を消していた。住人もいなくなり、配達員も故郷に帰ったのだ。


 バス通りに出てみた。北京市のいいところは、バス交通が完ぺきに整備されている点である。元日も変わりなく走行していた。いつもより速度が出ている。道路が空いているためだ。

 空気を運んでいるようなバス運転手は、マスクをしていた。初めて見る姿だ。次々と走ってくるバスの乗客は、せいぜい1人か2人、乗客ゼロも見つけた。親類縁者との交流もないのだろう。


 近くの会員制の大型店の地下駐車場に入る車、出てくる車とかなりの台数だ。元日からの買い物というと?マスクそれとも、多忙で買い物もできなかった金持ちさん?


 そういえば、1週間前だったが、漢方薬を手に入れる友人について中規模病院を訪問した時、意外な様子が目に留まった。飲料水を売る自動販売機の隣に、マスクを売る自動販売機を見つけた。購入する患者は、例のスマホを使っている。現金ゼロ社会は便利だが、油断していると、質素倹約を逸脱することになろう。

 もう一つの変化は、警棒とヘルメットの警備員の姿を複数目にした。最近、病院と医師の対応に、患者の遺族が興奮して医師を殺害したらしい。テレビでも報道したという。二度目は傷害を受けた医師と、医師の御難続きに対応したものだろう。


 筆者は東芝病院で次男の命を奪われながら、反省も謝罪もしない東芝に対して怒り心頭、刑事告訴したが、検察は財閥に味方して不起訴、今も東芝への怒りは消えないものだから、遺族の無念を理解できる。


 過ちに対して反省と謝罪のできる医師・病院であってほしい。そういえば、北京大学医学部に合格した優秀な女性は、そこを蹴飛ばして上海交通大学に入学したという。

 日本だと東大医学部合格者が、入学を拒否したようなものである。


<公園を散歩する市民は寝正月組か>

 たまに散歩する大きな公園に行ってみた。いつもよりは、幼児を連れた家族連れが目立つが、人数は多くはない。マスクをする家族もいれば、していない元気な家族も見られた。寝正月組であろう。

 両足に輪車をつけて走り回る元気な中高年もいた。


 公園内のコブシの枝の先には、産毛で寒さ除けした蕾が大きく膨らんでいた。演歌「北国の春」を思い出す。中国では玉蘭と呼んでいる。

 柳の先端は、細長く地上に垂れ下がっているが、すでに細い茎は青みがかっていた。寒さに強い松やヒマラヤ杉も、近づいて枝先を観察すると、やはり春を呼んでいた。

 枯れ切って灰色がかっていた公園の樹木も、春はもうまじかなのだ。歩いていると、やや汗ばんできた。襟巻を外し、分厚いコートのボタンをはずすと、外気が首の周りにひんやりと流れてきた。気分爽快である。


 ふと東京の安倍「桜」の散るかもしれない騒動の様子が、失礼ながら目に浮かんできた。京都市長選が起爆剤になろうか。安倍も菅も動揺しきりであろう。

2020年1月26日旧暦1月2日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

宏池会リーダーは林芳正か<本澤二郎の「日本の風景」(3575)

<保守本流の伝統を継承する反清和会の旗手>

 中国・北京の春節元日は静かだ。故郷組や海外旅行組で車の量が減少しているうえ、人込みでの買い物もできない。新型肺炎の対応の遅れで、市民の怒りも大きい。どうやら武漢市政府の隠ぺいが原因らしい。

 かくして大晦日の24日も家から一歩も出歩かなかった。ただ元日の25日に東京の正夢をみた。野党の対応も関係しているのだが、自民党保守本流・宏池会の指導者が、悪しき安倍政治をとことん知悉している、今は参院議員の林芳正になろうか。


 芳正が正確な名前だとすると、大平正芳3代会長と名前がそっくりではないか。大平や宮澤喜一の後継者は、林義郎の実子・芳正がいい。自民党を極右一本にまとめ上げた安倍・日本会議の対抗馬は、反破憲のリベラリストの林になる。春節元日の正夢である。


<いずれ安倍の選挙区・下関から出馬する!>

 山本太郎が次期総選挙で、安倍の地元から出馬すれば、安倍をひっくり返すだろう。京都市長選挙結果が楽しみであるが、そうならなければ、林が下関を抑え込む。

 昨日、毎日新聞の下関ルポをネットで読んだせいかもしれない。


 安倍・日本会議の時代は、まもなく幕を下ろす。日本でも司法改革が具体化すれば、安倍犯罪を法務検察が捜査することになるだろう。

 東芝財閥の粉飾や東京電力の首脳部にも、捜査のメスを入れるだろう。


 ポスト安倍を、そんな国民のための政府を誕生させたい。韓国だけではない。どこの国の国民もそうしているのだから。甘い夢と批判されるだろうが、歴史はじっとしていない。


<安倍・日本会議の「桜」を散らせる本命>

 安倍と麻生にとことん操られた現在の宏池会会長の岸田文雄は、その地位を林に譲るといい。男ならそうする。林が岸田の無念を晴らすだろう。


 林とは、一度しか会っていないが、父親よりもシンが強いと感じていた。派内の関係者もそうではないか。

 加藤紘一が、清和会の攻勢に敗れてしまい、宏池会の伝統は、岸田の時代で消えてしまった。

 林の役目は、安倍・日本会議の戦前派・ゾンビ政治に、トドメを刺すことである。宏池会が林擁立に動けば、右翼化した国民を正常に戻せるだろう。安倍の、枯れ切った「桜」を散らせるだろう。


 石破茂に出来ないことである。林なら可能である。ことと次第によっては、健全野党との連携も可能である。消費税5%の経済重視路線にすれば、山本とも共闘を組むこともできるだろう。


<伝統のリベラルの旗を高く掲げよ!>

 筆者は70年代のころ、よく黒金泰美の部屋に行った。黒金は、宏池会初代会長の池田勇人内閣の女房役・官房長官を歴任した、東京帝大の金時計組である。

 前尾繁三郎を支援しながら、宮澤の内閣を夢見ていた。宮澤について「彼は英語をポンポン使い過ぎて、仲間から嫌われていて困りますよ」と嘆いたものだ。


 宏池会・保守本流の意味を質すと、彼は「それは民意を重視する政治。国民の声を政治に生かすことに尽きます」と丁寧に答えてくれた。


 政界を引退した後、酒の組合のような組織に、用がないのに出勤、部屋を覗くと、分厚い全集を読んでいた。品格のない安倍とは、天地の開きがあった。

 一度、世田谷の自宅に昼間押しかけると、庭の草取りに専念していた。


<国民の声を政治に反映する保守本流>

 A級戦犯の岸の政治を、保守傍流と決めつけて、右翼や入れ墨やくざを寄せ付けなかった宏池会である。児玉誉士夫や笹川良一といった右翼やくざとの関係を、一切許さなかった。


 宏池会には、犯罪歴のある右翼・入れ墨やくざはいなかった。筆者の政治記者20年の取材結果である。読売のナベツネのような足跡を、宏池会担当記者からは、想定もできない。


 保守本流の宏池会の中興の祖を、林に期待したい。春節元日の正夢である。

https://mainichi.jp/senkyo/articles/20200122/k00/00m/010/274000c

2020年1月25日旧暦元日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

コケにされた宏池会・岸田文雄<本澤二郎の「日本の風景」(3574)

<河井夫妻に1億5000万+α投入した安倍晋三>

 文春が先の金権参院選において、河井夫妻に自民党本部から1億5000万円もの巨額、それは間違いなく政党助成金を投入した安倍晋三の、仰天するような不当な手口を暴露した。逃げ場を失った妻は、素直に認めた。

 彼女には、安倍も応援しているが、そのさい官房機密費からも出費しているはずだ。途方もない金権選挙で、彼女は岸田文雄の足元の宏池会現職・溝手顕正を叩き落したことがはっきりしたことになる。


 哀れ岸田は、飼い猫のように安倍に忠誠を尽くして、政権の禅譲を狙ったものの、現実の飼い猫は飼い殺しされていた!


<イエスマンに徹した岸田は沈没、第二の前尾繁三郎>

 宏池会は自民党保守本流派閥である。吉田茂の経済重視の軍事小国論を、池田勇人、前尾繁三郎、大平正芳、宮澤喜一、加藤紘一と継承してきたが、加藤が清和会の森喜朗に挑戦して敗北するや、小泉純一郎にも裏切られてしまった。


 かくして宮澤が期待した岸田文雄による宏池会で再生を期待したのだが、宏池会と清和会はもともと犬猿の仲だ。思想的に水と油。にもかかわらず、ひ弱すぎた岸田は、危うい安倍・日本会議の外交に屈してしまうのだが、それでも安倍は容赦なく岸田を叩き潰したことになる。


 宏池会に参謀不在を証明したことになる。そもそも永田町の権力抗争において、禅譲はない。同じ失敗をした人物は、佐藤栄作に屈した前尾である。田中六助ら若手が決起して、大平を会長に担いで政権奪取に成功した。


 中国との国交正常化は、大平の下で実現した。中国の経済の高度成長は日本のODA援助であるが、これを実行した人物は大平である。それから40年の歴史を刻んでいる。

 台湾派清和会によって、最近の中国人は日本の政府開発援助のことを、すっかり忘れて、記憶していない。それどころか、日本と日本人は嫌われている。韓国と変わりない。


<伝統のリベラル放棄の大罪>

 「中原の鹿を追う」という中国の故事を引用して、中曽根康弘に挑戦した宮澤喜一を政権から引きずりおろした人物というと、小沢一郎である。小沢の過去から、立派な足跡を見つけることは容易ではない。


 戦後の自民党史は、A級戦犯の岸が率いる戦前派の国家主義と、保守本流のリベラル派の攻防戦の様相を呈してきた。その争いの舞台は、大陸と台湾である。

 戦前派が台湾にのめり込み、リベラル派が大陸との友好関係を樹立したのだが、清和会は権力を握ると、戦争神社参拝を繰り返して、日中関係を傷物にした。これに公明党創価学会もなびいて、日本と大陸の関係は振り出しに戻ってしまった。

 目下のところ、双方の戦略的な思惑の下での関係で、本来の友好関係ではない。仕組まれた、作られた関係でもろい。


 元凶は宏池会の凋落と関係している。その点で、安倍外交に屈した岸田の罪は重い。選手交代するほかない。今回の河井への1億5000万円投入事件が裏付けている。宮澤喜一の遺言を死守できなかった岸田は、宏池会会長失格だ。その過程で、側近の溝手を落選させた。

 このことでは、菅と創価学会公明党にも嵌められてしまった。


A級戦犯の遺言守る晋三と宮澤喜一遺言放棄の文雄>

 この1億5000万円事件をだれが漏らしたものか。安倍と菅・二階の死闘からすると、菅サイドが安倍いじめに流布したのかもしれない。


 永田町を概観すると、A級戦犯の岸の遺言を実行に移してきた晋三と、それを許した新聞テレビに驚愕するばかりだが、他方、保守本流の宏池会の伝統を放棄した文雄の力不足、無力の文雄を証明して余りある。


 まともな自民党実力者不在の下で、安倍が3選した原動力は、宏池会の沈下が背景にあった。家の子郎党を養えない文雄の政治責任は重い。

 政界雀は「女たらしの安倍の罠にはまった岸田」とも称している。昭恵の反応に興味を持つものもいるらしい。

 この1億5000万事件を徹底的に洗い出しても、桜事件に匹敵する爆発力があろう。野党の女性議員は、中村格追及にこだわる必要があろう。今日は中国の大みそかである。

2020年1月24日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

墓穴掘る東芝強欲経営<本澤二郎の「日本の風景」(3573)

<東芝病院医療事故死に反省謝罪なしの経営陣のツケ>

 親亀がこけると、小亀も。いまの東芝に対する公平な評価であろう。筆者は311の前年、2010年4月7日に東芝経営の東芝病院で、入院直後に次男正文を孤独死させられた。いまだに一片の反省と謝罪を聞かない。腐敗人事などでお詫びの言葉を口にする安倍晋三首相よりも、悪辣な車屋とかいう東芝経営者である。


 人間の命に向き合えないという政治家や経営者を知らない父親は、ひたすら衝撃を受けて今年10年を迎える。この間、東芝本体の経営動向を概観させられてきたが、その後の史上最大の粉飾決算と、311の東電福島原発3号機核爆発にたじろいでしまった。


 息子の怨念と関係はないだろうが、因果応報それ自体は本当なのであろう。「人間の命は地球よりも重い」と国会で演説した佐藤栄作を思い出してしまうが、我が息子の無念を想像すると、無関係とはいえそうもない。


 財閥東芝の沈下は、政府におんぶにだっこよろしく、米英の用済み原発WHをべら棒に高額な金額で購入した経営者によって、地獄道に落ち込んでしまった。311で、原発ビジネスは時代から放り出されてしまった、にもかかわらず、これに執着した。まともな経営者ではなかった。

 次々と首脳陣は代わったが、人間の命と向き合う人物は現れなかった。資本主義とはいえ、利益優先主義のみの東芝に評価はないに等しい。東芝再生の道は、ますます遠のいている。


<粉飾と架空取引の行き着く先は地獄道>

 資本主義社会だからといって、なんでも自由であるわけがない。消費者や株主を保護する法律が存在する。

 東芝経営陣は、この当たり前の約束を破り続けた。背後に、東芝(三井傘下)が支援する政府や霞が関の、腐敗した大きな政治力が控えていたことが、粉飾を史上最大の規模へと膨らませて、被害を巨大化した。


 当然、関係者は逮捕され、株式市場から追放されねばならなかったが、腐敗した政府と官僚が保護して、完全な沈没を免れてきた。このことについての分析は、いまだにない。しかし、ここが東芝事件の核心である。


 日産の功労者・カルロス・ゴーンには、強引すぎる逮捕、他方で東芝経営陣はぬくぬくと生き延びた。それは311の東電首脳部に対してもなされた。市民の叫びにも裁判所は、聞く耳を持たなかった。検察も裁判所もまた、腐敗の渦に巻き込まれていた。


 わが息子の刑事告訴もまた、そうして不起訴となった。宇都宮徳馬は「官僚社会主義」と敗戦直後に分析して、世間の耳目をさらったが、それでも政府の経済官僚と財閥は、今日も一体となって蠢いている。

 安倍内閣の経済路線は、財閥向けであることは論を待たない。財閥東芝は、息子の命を奪っても、消費者や株主を裏切っても、平然として粉飾後の経営を行ってきた。これで再生するわけがない。


 今回東芝子会社の東芝ITサービスの架空取引は、200億円どころか、軽くその金額を超えている。「2019年9月までの中間連結決算までの累計で、売上高約200億円が過大計上」(共同)は、今後どれくらい膨れ上がるのか。

 因果は巡るという。同じ過ちを繰り返す東芝に明日はない。地獄道に突っ込んでいる。


<「検察は首脳部を逮捕せよ」と株主>

 株主の怒りは想像に余りある。「検察は首脳部を逮捕せよ」と叫んでいる。

 その怒りの気持ちを理解できる。

 我はその比ではない。息子の命を奪われたのだ。それでいて反省もしない、謝罪の一言もない。不甲斐ない父親は、いい加減な医療弁護士に引っかかったこともあって、東芝顧問弁護士と一度も接触できなかった。


 次なる政権の改革の第一歩は、韓国ではないが、司法改革に尽きる。そうすれば、東芝経営陣を獄に入れて、人並みの苦労を強いることが出来るだろう。このことを株主諸兄に伝えようと思う。


<どっこい「財閥に日本検察は手を出せない」>

 国粋主義の政府は、すでに8年目を迎えた。実態は「財閥傀儡政権」であるという事実認識をする必要がある。多くの国民も専門家も理解してない。

 筆者は東芝病院を業務上重過失致死事件として刑事告訴、その関連取材で分かったことである。アベノミクスという経済政策は、財閥を肥え太らせるためのものである。


 財閥が支配する日本は、戦前の侵略戦争が財閥の悪辣な資源略奪にあったことからすると、日本は完ぺきに戦前の国家主義体制に逆流、再び組み込まれている。


 言論界も同様で、東芝の大粉飾決算をそのままの文言を使用できなかったことからも、国民は理解すべきだろう。この真実をわからせてくれた次男正文の、父親への孝行と思いたい。


<311東電福島3号機核爆発を否定する嘘と隠ぺい体質>

 311から9年目に突入した2020年であるが、そこでは現在も東芝と政府・東電の嘘と隠ぺいが継続している。


 福島の東電原発3号機は、東芝製である。ゆえに「核爆発」を否定し、水素爆発だと、嘘で押し通している。

 核爆発被害は、東京から神奈川、静岡県にまで波及している。


<郵政民営化促進の西室泰三は郵政も傷物に>

 東芝のWH買収劇の黒幕である西室泰三は、小泉純一郎の慶應義塾の先輩として、郵政民営化促進にも関与した。

 ついで郵政社長として、WH買収同様に投資に大失敗、郵政の信頼を失墜させてしまった。西室の罪は深い。彼の経営体質が今の車屋にも継続している。人間の命に向き合おうとしない悪党である。


 郵政民営化のとどのつまりは、かんぽ生命でお年寄りの命まで奪っている。森ー小泉ー安倍と続く清和会・日本会議の、不正と腐敗の利権政治と、東芝経営陣が結びついていることを、忘却してはなるまい。


<死ななきゃ治らない無恥無能無責任>

 無知は犯罪である。無恥無能は死ななきゃ治らないという。

 安倍もそうだが、東芝経営陣にも言えるだろう。無知無恥無能の戦前体質を追放しない限り、東芝墜落は地獄へと続くことになろう。


 息子の命を奪った東芝に対するペンの追及は、今後も継続するしかない。

2020年1月23日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

沖縄米海兵隊の任務<本澤二郎の「日本の風景」(3572)

<海兵隊は日本防衛にあらず、国民は追放せよ>

 元A級戦犯の岸内閣が、国民の反対を押し切って強行した日米安保改定は、ワシントンが東京に誕生させた傀儡政権の成果である。孫の安倍晋三首相は、今年改定60年を記念して「同盟強化」を謳い上げた。改めて沖縄の米海兵隊が関心を集めているが、海兵隊は日本を防衛する部隊では全くない。


 実をいうと、筆者も知らなかった。多くの国民も知らない。海兵隊は、アメリカに敵対するアジア諸国に、真っ先に攻撃先行する殺人部隊なのだ。朝鮮半島や台湾などが、ワシントンの標的と見られている、アジアに緊張を作り出す危険な部隊といっていい。日本国民は海兵隊追放運動を展開しなければならないだろう。


 日米安保条約のカラクリについて友人が、日本共産党の資料をメール送信してくれたので、参考までに添付したが失敗。


<他国領土に進行する最も残虐な殺人部隊>

 沖縄でレイプ殺人事件など米兵の殺傷事件が特段に多いのは、海兵隊の存在と関係している。ご存知でないマスコミ関係者も多いだろう。


 そもそも海兵隊について、何もわかっていない。筆者がその代表だった。

 青森県の三沢基地を見学した際、案内役の自衛隊員が妙なことを口走った。米軍と日本市民のトラブルを尋ねた際、担当者は「ここは空軍がほとんど。海兵隊のような物騒な事件は少ない」と。


 もう10数年前か20年ほど前のことである。つまり海兵隊は、他の部隊と異なっている。とても危険な部隊と指摘したのだ。


<ラスベガスのサウナで初めて目撃>

 市民に恐れられる海兵隊は、沖縄にたくさん駐留している。

 その後に、米ラスベガスのホテルに泊まった。ここは自民党の暴れん坊のやくざ浜名が、150万ドル賭博事件を引き起こしたいわくつきの場所だ。最近はカジノ法利権に絡んで、再びラスベガスが注目を集めている。浜名の150万ドルの出所が、なんとロッキード事件に絡んでの賄賂金の一部だと発覚、やくざ代議士の正体が、改めて国民の耳目を集めた。


 ここで偶然にも海兵隊員と出会った。場所はホテル内のサウナである。確か3人ほどの若者のグループだった。肩から腕にかけて入れ墨が彫ってあった。この薄気味悪い米兵と片言の会話をして分かったことは、沖縄に駐留する海兵隊員だった。休日を利用してのラスベガス滞在だったのだが、彼らは「沖縄はとても素晴らしい」と評価した。


 すぐには「すばらしい」の意味を理解できなかった。今はわかる。沖縄の女性を当てこすったのだ。むろん、レイプの対象として、である。

 アメリカは、年中戦争を起こしている。そこへと真っ先に投入されるのが海兵隊なのだ。


<「日本防衛と無関係」と元自民党専門家>

 米軍の殺人鬼といえばわかりやすいだろう。屈強な野蛮な若者の軍隊である。

 戦争がなければ、市民、特に女性に矛先を向けてくる残虐な野蛮人である。

あたかも日本防衛の先頭に立っていると勘違いしていたが、実際は全く関係がない。沖縄に駐留させる理由はない。


 沖縄県と沖縄市民は、海兵隊追放運動を大々的に起こすべきだろう。日本防衛を謳う日米安保だが、海兵隊はその埒外の存在なのだ。

 事情通の元自民党専門家の指摘でもある。


 沖縄から米軍を追い出す必要があるが、真っ先に海兵隊をゼロにするのである。「ワシントンは台湾問題向けに沖縄に配置している」との指摘は的を射ているだろう。


2020年1月22日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

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