2019年11月

熱血漢の咆哮(下)<本澤二郎の「日本の風景」(3503)

<政府主催「桜を見る会」の功労者はやくざなど無制限>

 政府主催=安倍後援会事務所主催=無制限=官房長官答弁(枠はない)という事実が判明した。その結果、安倍応援団が、「功労者」となって、財貨や名誉を手にしたものである。制約などない、希望者は無制限に参加できるため、1万人のはずが1万5000人、2万人近くに膨れ上がったと見るべきである。

 警視庁は入園者をすべて撮影しているので、これを国政調査権で公開させると、やくざ暴力団も「功労者」としてすべて判明することになる。


 菅官房長官答弁の「枠はない」は正しい。安倍選挙運動に枠などあろうはずがない。「田布施」からも参加しているだろうから、誰が「田布施」なのか興味がある国民は多いだろう。中原義正の分析は、共産党の上を行っている?


<目的外使用の財政法違反、会計検査院の不正発覚>

 国や政府の功労者が、その実、安倍の選挙に汗をかいたり、献金したりしたものが「功労者」と認定して、観桜会が開催されたことになる。


 何が問題になるのか。公職選挙法や政治資金規正法違反に限らない。公金の目的外使用である。中原は「財政法違反である」と断定した。財政の目的外使用の罪は重い。


 さらに問題なことは、財政の適切使用の有無を監視している会計検査院である。毎年のことで、担当者はしっかりと精査しているはずであるが、官邸から隠ぺいを指示され、それに屈したものか。官邸か安倍事務所から賄賂を受け取って、監査を止めたものか。野党もマスコミも、まだ追及していない。


 福田赳夫が「中原君は熱血漢」と命名しただけあって、前夜祭でのシャンソン歌手向けの設営、準備一つとっても、安倍事務所とホテル側の対応は大変なことだが、これもまだ誰も追及していない。


 それにしても安倍晋三の毎年の買収選挙運動は、壮観かつ圧巻である。日本を代表するホテルで、銀座一の寿司を食べさせて、美しい歌も聞かせる。さらに日本を代表する桜の名所で、政府挙げて歓待させるという、毎年恒例の安倍流おもてなし買収選挙運動に、貧者はため息が出てくるではないか。


<徳洲会病院では身内の医療事故死で徳洲会告発>

 実を言うと、福田赳夫も一目置いた清和会OBの元徳田虎雄最高顧問も、自身に降りかかった徳洲会での医療事故死の事件解決に奮闘している。こともあろうに、徳洲会病院での大事な身内の事故死について、現在も医師も病院も逃げ回っている。それどころか、千葉県警に刑事告訴したものの、警察は捜査打ち切りを決めて、病院の側についてしまったのだ。


 徳洲会医療事故は、かなり多発している。現に、ある病院長は個人で、元名古屋高検のT検事長を雇って、身を守っていたほどだ。日本は医療事故多発国なのである。問題は、事実を認めないで、逃げてしまい、あとはやくざまがいの顧問弁護士を使って、被害者を押さえつけてしまう。


 筆者も、次男正文の東芝病院医療事故死で体験したばかりである。当方の弁護士は、東芝弁護士と一度も接触しないで白旗を上げてしまった。いい加減な弁護士は、どこの国にもいるが、日本もまた例外ではない。その筆頭であろう。

 松本朗なる悪党検事にも泣かされたが、善良なそぶりを見せる弁護士にも騙されてしまった。安倍暴政が影響してか、検察も弁護士も腐ってしまった日本である。官僚もその枠内というのだから、世も末であろう。


 中原の身内の事故は2018429日、本人が病院に駆け込んだ時には亡くなっていて、医師は救命のためのポーズを見せていただけだった。「1500ミリの出血に対して輸血もしない、血圧を上げる治療もしていなかった。心電図を見たいといっても見せない」という酷過ぎるありさまから、担当医の混乱と出鱈目な治療がわかる。肝心かなめのインフォームドコンセントさえ、いまだに行っていない。

 千葉県警は、こうした実情を正確に把握して、それを捜査に生かそうとしなかった。遺族が怒り狂うのは当たり前だろう。


 患者の急死は、警察への報告義務があるが、それさえも怠っていた。主治医は留守をしていて、適切な救命治療の指示をしていなかった。遺族は死体解剖を求めた。千葉県警四街道署は動いたが、不可解な捜査を印象付ける結果に終わった。

 それは中原の元へと、捜査員が電話で「捜査打ち切り」を伝えてきただけで済まそうとしたため、中原を憤慨させた。要は、警察は病院の説明を良しとして、捜査を打ち切ってしまったともいえる。大病院と地元警察署の不透明な関係を、暗に第三者にもわからせている。


<千葉県と警察が医師・病院を守護、背景に徳洲会の知事選応援>

 筆者も警視庁大井署で体験させられた。警察は病院の言い分に耳を傾けがちで、被害者・遺族の側からの捜査を徹底しない。日ごろからの関係が、捜査に微妙に影響している。しかも、警察に医療知識はないに等しい。


 本来であれば、第三者の複数の専門家から見解を聞き出し、公正な判断を引き出す必要がある。だが、ほとんどの捜査員はこうした作業をしない。

 四街道署の場合は、病院側を擁護する意見を聞き出し、そこから結論を出した。それは中原の情報開示請求によって、明らかにされた捜査報告書によって証明されよう。病院側の言い分を正当化する医師の見解は、黒塗りして見せない。手口の不当性を警察が認めているのである。


 医療事故には、千葉県の医療整備課も調査をする義務があるというが、筆者が同課に問い合わせたところ、応対に出た横柄な態度をとる女性職員は「担当者は、もう人事異動で、ここにはいない」とそっけなかった。


 千葉県の対応は、徳洲会幹部が、15号台風で浮上した森田健作という役者崩れの知事の選挙対策本部で大活躍した、文句なしの選挙違反事件と関係しているだろう。元幹部が、中原に直接証言した事実である。

 徳洲会の選挙違反事件は、奄美群島に限らなかったのだ。佐倉の千葉県議会議員にも応援していた。選挙違反どこ吹く風の徳洲会なのだ。


 以上のことから、徳洲会医療事故もみ消しは、県警と千葉県が関与しているという疑惑を否定できない。中原の追及は、さらに徳洲会本部=菅義偉=中村格へと拡大するかもしれない。中村は千葉県警捜査2課長も歴任していた。

中村の暴走は、いま発売中の週刊新潮で報じられている。伊藤詩織さん事件に限らないことがわかる。


<国家公安委員長に直訴、県警捜査を情報開示>

 彼は警察への疑問を千葉県公安委員会にもぶつけた。さらに国家公安委員長にも書面を提出、秘書官と面会もしている。警察庁長官にも、抗議の文書を送りつけている。


 ここまで丁寧に、怒りをぶつける日本人など見たことがない。検事総長に安倍・内乱予備罪で告発した人物がいたが、中原も不正腐敗、それも人間の命に関係していることに、断じて妥協をよしとしない。徹頭徹尾相手の非を、悟らせるまで走り抜ける点は、さすがだと思う。我は猛省するばかりだ。

 福田赳夫の熱血漢論は、中原への正しい認識であろう。


 千葉県警捜査の情報開示資料を見ると、黒塗り箇所があまりにも多すぎて、内容をつかむことができない。彼が「警察員を見たら泥棒と思え」という決めつけ方は、必ずしも過剰な反応ではないだろう。


<警察の任務と責任>

 警察の権限と捜査には、公平・中立性、公正性が必要不可欠だが、同時に捜査に当たっての独占性、権力性に留意しなければならない。それゆえに厳しい倫理観が求められる。特に、不偏不党かつ公正な捜査を徹底しなければ、主権者・納税者に応えることはできない。


 国家公務員倫理法に準拠した地方公務員倫理規定は「県民全体の奉仕者」であって一部特定の奉仕者であってはならない。徳洲会の医療事故隠ぺい無責任逃れの場合、中原のような市民からの苦情の申し出が頻発するだろう。

 2000年の警察改革では、「(苦情の申し出について)誠実に処理しなければならない」(警察法792項)と定めた。市民の叫びを軽視することは許されないのである。


 官邸の警察官僚やそれに準じているような千葉県警などは、警察法違反に問われかねない。


 日ごろからの人格・能力を磨き上げ、清潔にして堅実な生活態度に努力することが不可欠であって、為政者の権力乱用に便乗して、不偏不党を逸脱して、自己の出世に励むような中村的警察員を排除する警察法なのだ。

 中原の挑戦は、これからが本番なのである。

20191122日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

熱血漢の咆哮(中)<本澤二郎の「日本の風景」(3502)

<野党は「国会を止めよ」「それでお陀仏」と断言>

 中原は神戸外語大を卒業すると、青雲の志を抱いて星島二郎の懐に飛び込んだ。彼なりの「自由と民主主義」の実践を思い描いていたと思われる。筆者は、逆に多くの若者と同様に、自民党の保守的体質に違和感を抱きながら、ポスト佐藤の総裁選前後に平河町に飛び込んで、大平派を担当した。護憲リベラルの派閥に安堵と期待を持ち続けてきた。


 悔しい限りだが、安倍・自公・日本会議のもとで、自民党内からリベラルが消されてしまった。小選挙区制の悪しき成果でもある。他方、中原が期待した「自由と民主主義」もアベ独裁のもとで雲散霧消、そこから激しい怒りが込み上げてきている。


 目下の桜政局ともいえる政治大混乱に対して、清和会秘書会のドンとして、まるで小僧レベルでしかない安倍退陣を叫んで、筆者のペンを磨き続けてくれている。「野党は国会を止めよ」「本人は疲れ切って、政権に嫌気を指している。お陀仏しかない」と厳しい指摘を繰り返している。

 正論であろう。


<「今政府自民党は野党懐柔に総力を挙げている」とも>

 永田町と平河町、信濃町をドローンを飛ばして、空中から眺めてみると、政府と自民党は、官房機密費と自民党国会対策費をすべて吐き出しての野党懐柔作戦が見えてきているという。


 筆者も同様である。官僚が不正にまみれて、覚せい剤に手を出して、やくざのえさになっている。そもそもやくざまみれの問題議員が、警察を管理監督する国家公安委員長である。

 やくざを動員しての野党攻略さえも想定される今の混迷ぶりに、まじめな国民はとてもついていく勇気などない。

 中原には、凡人が見ることも、想定もできない様子が、過去の経験から見えるのである。


 「私が仕えた代議士がホテルオークラで宴会を開いたとき、それこそ何度もホテル側と打ち合わせをした。会場設営から看板、清和会秘書会から20人ほど支援要請、終わると1万円の謝礼と一席を設ける。これらすべてが必要経費として届け出る。収支が一致することなどありえない。昭恵は私人でありながらたくさんの仲間を呼んでいる」

 「シャンソン歌手に6曲も歌わせている。となると、楽団も入る。リハーサルもする。ホテル側と安倍事務所は頻繁に折衝する。金をもらっていないのに、ホテルが領収書を出すわけがない。現在の安倍答弁は何もかもが出鱈目。国会を止めて真相を明らかにすることが、自由と民主主義の議会である」


<「国民はマスコミの変節を監視せよ」と>

 国際情勢にも明るい清和会のドンは、政府を監視する報道関係者の幹部が首相と飯を食うという昨今の東京慣習を理解できないでいる。監視役が、監視する側から接待を受けるというマスコミ人は、読売のナベツネからだが、彼は中野四郎衆院予算委員長の訪米のさいにナベツネの正体を見ていた。


 「ワシントンに着くと、ナベツネと日経のK特派員が待ち構えていた。彼らは親父にエロ雑誌を買わせたり、エロ映画に誘って小遣い銭を稼いでいた」と証言した。そういえば、筆者は読売OBの元衆院議長に「ドイツのフランクフルトで売春婦が、ナベツネの名刺をちらつかせてきた時は仰天した」と打ち明けられている。


 「今回の桜事件では、縁起担ぎなのか安倍はまずフジの日枝、次いでナベツネに代わって読売の編集局長・論説委員長と飯を食った。昨夜は現場担当の官邸キャップと上海料理店で接待した。今日の毎日新聞1面の大きな記事が変節している。今朝8時台の報道から桜が消えたテレビが目立った」というのだ。


 日本国民は、いまもマスコミ報道を信じている。マスコミに左右される国民ばかりである。それでも不買運動が起きない民度に辟易するばかりだが、いまだに治る気配がない。

 国民の代表である野党は、断じてマスコミに屈してはならない。


 中原は、政治が混迷しながら、経済が破綻しながらも、悪しき政権が存続する原因は、新聞テレビの報道が元凶だと決めつけている。


 外交は失敗だらけ、山のように膨れ上がる借金財政下の大軍拡予算で国民生活は落ち込んでいく。株式は、国民の資金と日本銀行が買い支えている、異様な財閥のための政策運営などから、彼は日本会議の正体にも関心を強めている。

20191121日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

熱血漢の咆哮(上)<本澤二郎の「日本の風景」(3501)

<徳田虎雄を当選させた清和会秘書会のドン・中原義正>

 「人生いろいろ、人間さまざま」である。ここに登場する元国務大臣秘書官の中原義正は、名前の通りの「正義の士」である。老いてますます盛んだ。得意の口角泡を飛ばしながらの、八方破りの鋭い言動には定評がある。彼は福田派清和会の秘書会のドン。政界の裏も知り尽くしている。実績の一つは、70余の大病院を立ち上げた徳洲会・徳田虎雄を政界入り、男にした人物でもある。


 東京タイムズの政治記者として20年、官邸と自民党取材に埋没してきた派閥記者でも、時には歯が立たない。多くの政治家と数倍の秘書連との交流があったが、中原のような激しくも鋭い口舌の徒は初めてである。内閣参与という飯島勲なども形無しだ。極右も弾き飛ばす馬力も持っていて、時に痛快でさえある。

 いま炎上している「桜を見る会」の安倍事件の嘘など掌に分析する持ち主だ。今朝は早朝に「週刊新潮」の特ダネの中村格事件をFAXしてきた。


<福田赳夫が命名した「熱血漢」は今も健在>

 神戸外国語大学を卒業すると、衆院議長もしたレベラル派・星島二郎に師事、さらに請われて中野四郎、一時は三木内閣の副総理・福田赳夫の秘書も歴任している。


 福田康夫の父親は、ポスト佐藤栄作の後継を狙ったが、田中角栄と大平正芳の大角連合に敗北したものの、中原はこのころから福田派秘書会の決起集会などで、得意の弁舌で頭角を現していた。

 福田赳夫は、そんな若手秘書の中原を「熱血漢」と命名した。福田派を後継した安倍晋太郎を面罵する場面を、彼は数回、福田の前で目撃している。「星島家との姻戚関係」、自民党初の入党試験合格者、中野・国土庁長官秘書官を32歳の若さで経験したことなどが、彼の自信を裏付けたものだろう。


 ともかく、臆するということを知らない。非は非、是は是と論破する点で、筆者とは波長が合うのだ。


<安倍晋三を「小僧」と呼べる唯一の日本人>

 息子・次男正文の東芝病院での医療事故死の衝撃、極右化した自民党政治に辟易して、以来、永田町に足を踏み入れる気を失ってしまった中で、彼は毎日のように電話してくれる。


 彼の生々しい情報も、筆者のペン先を鋭くしてくれる。彼の怒りは、新聞テレビなどマスコミにも向けられる。首相と飯を食う、などということは、先進民主主義の国では、想定さえできない。それをナベツネどころか、共同通信までが演じるわけだから、ジャーナリズムの死に怒り狂うことになる。


 166億円の血税を使っての神社神道の子供じみた秘儀を強行した主役の安倍を、安倍の清和会秘書時代を思い出して「小僧」と言って弾劾、それこそ嘘で固められた「天皇制」にも懸念を抱いている。


 清和会は、安倍の祖父・岸信介のA級戦犯の腐臭が、いたるところに立ち込めた派閥で知られる。彼はその中で生きてきた人間なのだが、相応の平衡感覚を有している。


 「秘書会の隅にいた程度の人物で、勉強などしていない。女癖の悪さは、彼の面倒を見てきた秘書から、よく聞いている。安倍の首相に一番驚いている人物は、泉下の父親の晋太郎だ」と率直である。


<二階堂派の安岡興治外しに金丸信攻略>

 徳田虎雄の大きな名刺を、恩師の宇都宮徳馬の事務所で見たことがある。彼はバッジをつけることで、徳洲会病院の拡大を実現した人物となるが、当時は一介の医師でしかなかった。


 まともな医療に徹していれば、選挙違反その他で失速することはなかったのだが、大掛かりな選挙違反事件発覚で実権を失った。ノーバッジの徳田にとって、まずは政治家になることが、日本医師会と厚労省の役人が支配する、医療機関の厚い壁を突き破るために必要だった。しかし、奄美群島は安岡興治が田中派の支援を受けて、安定していた。


 鉄壁ともいえる安岡城を落城させる秘策は、徳田になかった。可能性は、本人も含めてゼロだった。徳田が三回目の挑戦をするときに、中原に出番が回ってきた。


 茨城県に鯉渕守雄という成金がいた。最初は橋本登美三郎の配下で町議もしていたが、不動産バブル期に「丸紅の先兵」となって、大掛かりな土地買収で莫大な富を築いた。瞬く間に鯉渕は、永田町でタニマチの地位を不動のものにした。

 梶山静六に限らない。「福田秘書の市村でも、5000万円ももらっていた。三塚その他の清和会議員へと枠は広がっていく。安倍晋太郎にも。心臓も学んだのであろう。小泉純一郎が総裁選に名乗りを上げたとき、300万円を届けた。この金は鯉渕から提供してもらったものだ」とも証言する中原である。小泉が安倍を官房副長官、官房長官、自民党幹事長に起用した原動力ともなった。

 「安倍の暴政の責任は小泉だ」とも決めつけるのだが、それにしても当時の不動産バブルの物凄さを裏付けてもいる。


 この鯉渕から中原は「徳田の面倒」を依頼された。そして徳田から、三顧の礼でもって迎えられ、最高顧問となった。「田中派の安岡をつぶす方法は、同派の二階堂と提携する安岡に対して、反二階堂派の金丸を攻略するしかなかった。幸い、鹿児島出身の毎日新聞の電波担当が、金丸の麻雀仲間だったので、金丸との会談をセットしてもらった。竹下登の擁立にかけていた金丸は、説得に応じてくれた。32歳で国務大臣秘書官を辞めて、まもなくのころだった」という。金丸説得に成功した晩に彼は、銀座で、徳田と金庫番のノウソの3人で祝杯を挙げた。

 この時の手土産が、1000万円と大島紬だった。むろん、徳田に用意させたものだった。


<1000万円と大島紬を直接手渡す荒業で>

 現在の1000万円と不動産バブル期のそれの重さは、相当の開きがあるとはいえ、それでも法外な金ではある。

 32歳の秘書官上がりの自民党秘書の、大胆すぎる行動に仰天するばかりである。かくして中原は、徳田の頭の上がらないたった一人の人物となった。後述するが、彼は身内を徳洲会四街道病院で、いい加減な救急治療の結果、失っている。徳田夫人は「申し訳ない」と言ってきたが、病院は頑固としてミスを認めない。警察を抑え込んでいるためだが、それにも言及したい。


<警察庁官房長・中村格と背後の菅義偉を監視中>

 徳洲会医療事故を擁護する黒幕は、話題の警察庁官房長の中村格と彼の親分である菅である、と標的を絞ったようだ。

 いまの中原にとっての関心事は、つまるところ庶民にとって泣き寝入りするしかない永田町と霞が関の悪党退治である。


 くしくも伊藤詩織さんを泣かせた中村は、それゆえに大出世した警察庁の官房長である。そして親分・菅である。中原の監視の行く方に注目したい。

20191120日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

税金泥棒<本澤二郎の「日本の風景」(3500)

<安倍後援会事務所・内閣府も不正腐敗まみれ>

 神話に出てくるヤマタノオロチという大蛇がのたうち回っている姿か?凡人は今の心臓の鼓動を聞いて、こう表現したものだ。一国の宰相のうろたにえる様子は、ここ数日、最もひどい。安倍後援会事務所が企画運営した「桜を見る会」観光と、その前夜祭の豪華な食事に、国会関係者のみならず国民はため息をついている。これに公僕のはずの内閣府が、率先して汗をかいたことで、世紀の選挙犯罪は実現したものだから、彼らは文句なしの税金泥棒と指弾されている。


<選挙目当ての公費を使った空前絶後の買収行為>

 永田町の監視役は、連日、口角泡を飛ばしながら早朝に電話をしてくれる。彼は新聞とテレビと雑誌に目を配りながら、小さな記事・報道も大事なものを拾い上げてくれる。


 星島二郎・中野四郎・福田赳夫らの秘書をしてきた中原義正である。議員秘書や大臣秘書官の前には、自民党本部職員として情報部門に籍を置いていた関係で、警察公安・内閣調査室・外務省などの情報関係にも詳しい。右翼暴力団についても、である。

 別名は「清和会秘書会のドン」だから、安倍の幼いころからの暴走にも通じている。安倍家に仕えた多くの秘書連を指図してきた関係から、安倍の弱点である「女癖」までも詳しい。


 「すべては、安倍晋三のための安倍後援会事務所が企画実施したものである。知らなかった、では済まない。人集めもホテル接待も後援会を指揮する安倍の秘書によって行われたものである。安倍は逃げられない。これの企画・明細書がないなんて言い逃れはできない。選挙目当ての、公費を悪用した空前絶後の買収行為である」「こうした違反行為を止めさせるはずの内閣府がまた、全面的に協力している。許しがたい。役人は安倍を向いて仕事をしていて、国民に向いてない。内閣府職員は全員罷免すべき対象である」

 読売・産経フジに異論はあるか。


<菅義偉・太田ショウコウ・山口那津男はどうか>

 ネットには4月の「桜を見る会」の写真がたくさん紹介されている。それを見ると、注目は官房長官である。

 キャバクラ嬢という文字を生まれて初めて書くのだが、菅は彼女とも記念写真を撮っている、とネットで炎上している。それだけではない。やくざ好みの趣味があるらしく、その筋の男とも。

 「本人は10人程度と語っているが、これは嘘だ。安倍に負けず劣らず横浜の支持者をかき集めているだろう」と見られている。


 菅と並んで、公明党の戦争三法を強行した太田ショウコウと、それを党上げて支援した山口那津男も、安倍と並んで乾杯する姿が映って出ている。

 「太田は池田先生を裏切った悪党」と叫んでいた木更津市の戦争遺児を思い出した。池田本をぺらぺらとめくった御仁であれば、彼女の指摘を、誰しもが頷くだろう。

 ところが、学会幹部を含めて、本の内容を読んでいないのでわからない。沖縄の野原善正は例外で、よく承知している。二人とも池田親衛隊である。


 池田親衛隊と山本太郎の大攻勢が、早ければ年内に実施される総選挙で表面化する。昨日、創価学会は会長の原田の4選を決めたという。中原が毎日新聞の小さな記事を見つけてくれた。


 原田留任は、学会の内紛の大きさを裏付けている。池田を封じ込めた信濃町は、引き続き急速に沈没、選挙力を低下させていくことになろう。


<読売・フジなどマスコミにも手を回す心臓の悪辣さ>

 中原に限らないが、首相日程に特段、注目している国民は多い。特に最近は、安倍日程の詳細を活字にする新聞が読まれている。

 昨日は、読売新聞の編集局長と論説委員長を接待している。その前にはフジを支配する久枝と。本来であれば、ナベツネの出番だが、高齢で動くことができないらしい。


 中原のフジテレビ批判は鋭い。「フジは禁止されているはずの商品売買をテレビを使って強行している。テレビは格安で、公共の電波を使っている。それでいて、商品売買に手を出しておとがめなし。許されない」と指弾している。国民は知らないだろう。筆者も初めて聞いた。


 国民のための電波であって、総務省のものではない。同省には右翼の女が、また就いているではないか。

 それにしても、首相と食事をする新聞やテレビの幹部について、諸外国ではありえないわけだから、日本のメディアの腐敗も極まっている。


<「桜を見る会」の不正よりも悪質>

 「新聞人やテレビ首脳が首相と飯を食う。あってはならないことだ。しかも、官房機密費という血税で、となると、容赦できない。見方によっては、観桜会よりも悪質。亡国の日本を象徴している」との指摘もその通りであろう。


 思うに、日本は三権が分立していない。議会も司法も、内閣に服従していて恥じない。政府の憲法違反に沈黙する裁判所である。

 弱者である国民に味方をしない警察と検察である。これまた真実である。自由で民主主義の日本は、はるか彼方である。


 要は、日本国憲法を定着させる国民運動が、国民の生活と安全を約束する。そのためにも、安倍犯罪を断固として糾明、つるし上げるしか、日本人の前途は明るくなりそうもない。一身独立・一国独立という。福沢諭吉のこの言葉は正しい。

20191120日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

因果応報<本澤二郎の「日本の風景」(3499)

<もう逃げられない安倍晋三とメディア抜きの国民世論>

 知り合いが4月の「桜を見る会」の動画を送ってくれた。途中で止めてしまった。とても見ている気持ちになれない。いうなれば地元の支持者850人との記念撮影を終えて、今度はミーハーと呼ばれている(失礼)芸能スポーツ界その他、国粋主義も国家主義も分からない安倍信者1万8000人との記念撮影である。ことによると、ここは安倍夫妻にとって、1年で一番安心感を味わえる時なのだ。桜の花は、本人も招待客も、いわば刺身のツマでしかない。


 ナベツネ配下がテレビ出演して、必死の予防線を張っているが、埒外の大衆の気分はよくない。「安倍許せない」と怒っている。新聞テレビの世論調査の関係者も、時期をずらすとか、これまた懸命の工作をしているらしい。

 因果応報である。


<政治資金規正法違反は100%確実>

 知り合いは、もう1本の静止画像も届けてくれた。明らかにその筋の人間と、閣僚二人を首にされ、かつ横浜のカジノ導入で追い詰められている、話題の官房長官の菅義偉が記念撮影をしている写真である。


 安倍850人というと菅は500人、600人か。萩生田や下村も相当送り込んでいるだろう。かくして国の功労者は、安倍一族の選挙投票人ということなのだ。


 今回の安倍事件の主体・主催者は、安倍後援会事務所である。同事務所による活動において、金の出し入れがあれば、それは政治資金規正法によって、届け出をする義務を負う。金額の大小は関係ない。まずはこれの義務違反である。


<ニューオータニ社長の証人喚問でお陀仏>

 あわててホテルニューオータニと口裏合わせをして、領収書の偽造工作をしたようだが、国会は同ホテルの大谷を呼んで、証人喚問すればいい。参考人でもいい。

 偽証なら豚箱行きとなる。


 1970年代の角福戦争のころのニューオータニは、元ソ連大使が社長をしていた。福田派のライバル・田中派の牙城で知られた。現在は大谷家がすべての実権を握っているが、上客寄せに経済界の大物を取締役に起用している。安倍の秘書官・内閣補佐官と称する今井尚哉、彼の叔父の今井敬(元経団連会長・日本原子力産業協会会長)のラインで、このホテルがオークラや旧赤坂プリンスホテル、帝国ホテルを蹴飛ばして、内閣ご用立てホテルに昇格していた。


 フィリピンのマルコス大統領が、ここを利用していた理由がこれで分かった。天皇交代劇の場面でも、ここを利用している理由も判明した。

 ネットを見ると、慧光塾という霊感・占いの不気味な新興宗教の本陣が、このホテルに存在しているという。これの信者が安倍と母親、一説にはTBS山口強姦魔や中村格も、という未確認情報もネットに出ている。


 このような次第だから、安倍はかなりの工作をして危機を脱出する構えだが、事情通は大谷の参考人・証人喚問でつぶれると断言している。


<渕上弁護士との最後の打ち合わせも効果なし>

 安倍は今度ばかりは、相当にあせって右往左往の毎日を過ごしている。素人でもわかる。昨日はいたたまれず自宅を飛び出した。

 埼玉県和光市の病院に入院している渕上という弁護士の元に駆け込んだ。


 ホテル側との工作は今井に任せたものの、それだけでは安心できない。しびれを切らして、渕上の入院先に押しかけて、最後の逃げ道を教えてもらったのであろうが、まず政治資金規正法の壁を乗り越えることは不可能だ。


 ホテル側の特別優遇工作にしても、相応の枠がある。この枠を超えることなど無駄である。政治資金規正法と公職選挙法の壁は高い。

 これについては、まともな秘書経験者であれば、誰も知っている。


 太平洋の対岸・アメリカのトランプのお尻に火がついている。再選に赤ランプだ。かの国のジャーナリズムは健在である。野党も。日本は死んだマスコミによって、政権は生き延びてきている。

 翻って安倍の内外政は、ことごとく失敗している。衰退の7年だったことに、誰も異論はない。166億円かけた天皇交代劇の秘儀にうんざりさせられている。国民の覚醒は本物である。東京駅前の「天皇辞めろ」の動画まで出て、人々を驚かせた。

 戦争法制三法を廃止、消費税をゼロにする帆船・日本丸の航海が、日本国民の安心安全を確保する唯一の道である!

2019年1118日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

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