森田健作知事の腐敗も底なし!<本澤二郎の「日本の風景」(3543)

<文春報道で知る新聞テレビの取材力>

 日本の新聞テレビの一過性報道は、モリカケ・TBS山口強姦魔事件・桜事件とカジノ汚職事件、目下のところは、元日産CEOのカルロス・ゴーン逃亡事件に特化しているようだが、120日までの間の野党攻勢と市民の声なき声の行く方が注目を集めている。

 他方で、東京の不正と腐敗は、房総半島にも押し寄せてきている。週刊誌の文春が大活躍、芸能人崩れの知事・森田健作の無能・無責任の正体を、15号台風で暴いた。やはりというべきか、とうとう腐敗も暴かれてきている。


 ただし、文春の弱点は「なぜ安倍事件を回避するのか」という点であろう。ともあれ、目下のところ、死んだような新聞テレビに代わって、文春が大活躍して日本の報道を主導している。新潮も続けである。


15号台風で証明された無能・無責任知事>

 房総半島が15号台風の直撃を受けたときは、正直なところ、生きた心地がしなかった。家ごと空中に吹き飛んでしまうのではないか、という恐怖を数時間もの間、強いられてしまった。


 千葉県民が生死をかけている場面で、森田健作という東京生まれの芸能人崩れの知事は、防災対策の本陣である千葉県庁知事室から、文字通り雲隠れしていたという事実を、文春が暴いた。大特ダネとなった。東京の永田町や平河町・信濃町はというと、人事に狂奔していて、15号に見向きもしなかった。


 国民の安心・安全を守るための政治が機能していなかった。地方政治の本拠地に指揮する者がいなかった。補佐する役人もまた、防災に目を向けなかったのだ。信じがたいような日本政府と議会、地方政府・議会を露呈していた。


 千葉市には、県庁を取り囲んで、新聞社やテレビ局が張り付いている。彼らもまた知事の動向に目をふさいで、記録的な災害について、表面をなぞるような報道をして、それでもってやり過ごしていた。


 以上は歴史の真実である。災害は忘れたころに襲い掛かるというが、実際、その通りだった。住んでいる家の屋根が吹き飛ばされるという恐怖は、過去において想像さえできなかった。これほどの恐怖は、初めてである。瞬間風速70キロである。

 人々の寿命は、5年や10年短縮したと思われる。


 筆者は新聞もテレビのNHKを見ていない。議会の様子を多少、知ろうとして県庁が発行している広報紙の配送を直訴、取り寄せたのだが、そこから県民の不安を取り除く様子を見聞することができなかった。


 森田が屑野郎だと、議会も役人も右にナラエ、同罪である。県民の怒りの声さえもなかった。


<罷免知事に議会・県警・県民の対応>

 思い出してしまった。千葉県に民主主義は存在していない。そこから選ばれる国会議員に志のある人物など皆無なのだ。


 文春の記事を見て怒り狂う県民が全てであるが、さりとて罷免相当の知事に対して議会も警察も、県民も沈黙しているようなのだ。


 清和会OBが教えてくれたところでは、やくざ代議士の二人の秘書が衆院議員と参院議員というではないか。一人はやくざ代議士の運転手だった。

 そうした県政の現状からを見ると、入れ墨やくざが跋扈する千葉県、やくざに強姦・性奴隷を強いられる「現代の慰安婦」の存在を見て取れるだろう。「木更津レイプ殺人事件」を総括すると、誰もが納得できる。千葉県警の怠慢を問う県民は多くなってきている。

 同時に、教えられたことであるが、入れ墨彫師の跋扈と彼らの優雅な生活を見て取れるだろう。


 中国の言葉を引用すると、房総半島は「無法無天」ということになる。そこから芸能人崩れが知事に就任、もう10年と安倍晋三任期の上を行っている。しかも、高額給料は、都知事に次いで二番目というのである。


<森田選挙を応援した徳洲会と疑惑の闇献金>

 そのうち文春も、第二の徳洲会選挙違反事件を記事にするだろう。

 徳洲会の選挙違反事件は、鹿児島県で爆発したが、実際には、東京でも大々的に行われていた。石原慎太郎の都知事選挙に莫大な金が、徳洲会から流れていた。

 この事件の裏側を、元徳田虎雄の最高顧問だった中原義正が詳しい。判明している闇献金でさえも5億円である。ロッキード事件の田中角栄の5億円である。田中は逮捕され、石原は都知事となり、都庁にろくろく登庁しなかった。石原と石原家は、言われるように税金泥棒であろう。


 石原の手口をまねた、森田の税金泥棒との指摘もうなずけるだろう。

 すでに一部紹介したが、徳洲会は森田選挙対策本部に幹部を派遣していた!恐れ入る重大事件である。千葉県警と検察が捜査すれば、即座に事件は立証されるだろう。

 中原は、森田選対本部に派遣された人物から、直接聞いたもので、伝聞情報ではない。市民が告発するかもしれない。闇献金も浮上している。


<徳洲会医療事故に蓋をかけた重大疑惑追及>

 徳洲会の医療事故は、むろんのこと少なくない。反省と謝罪をしないまま、事件を風化させる手口は、東芝の東芝病院と同じである。


 参考までに紹介すると、検察もいい加減である。伊藤詩織さんが告訴したTBS山口強姦魔事件は、警視庁と検察によって不起訴にされた。検察審査会も不起訴相当と決めて逃げた。次男正文の告訴と同じコースをたどった。


 やむなく弁護士に依頼したのだが、これがまたいい加減である。数年間も掛けながら、依頼弁護人は東芝の顧問弁護士と直接に折衝さえできなかった。


 医療弁護士もまた悪党が少なくない。いずれ報告しようと思う。


 そこで徳洲会医療事故事件だが、千葉県も千葉県警も被害者の訴えを、行政指導や捜査に反映しなかった。その関係で被害者は、国家公安委員長や警察庁長官に直訴、ついで千葉県公安委員会から千葉県警の捜査記録を情報開示させた。


 案の定である。黒塗りの捜査記録、すなわち公表できないイカサマ記録でしかなかった。


 かくして「事件の黒幕は森田健作」という重大疑惑へと発展している。TBS山口強姦魔救済事件どころか、徳洲会医療事故にも中村格が介在しているという有力な情報が、手元にもたらされてきている。

202013日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

中国40年の夢(1)<本澤二郎の「日本の風景」(3542)

<日本の第一級の国際政治家・大平正芳逝って40年>

 10年ひと昔という。もう40年もたった。197912月の大平正芳首相の中国訪問から満40年である。特派員として同行して、運命のような40年を経過した。その足跡を北京で確かめている。おいおい、そのことを「中国40年の夢」と題して、記憶の範囲内で書き記すことにしようか。


 その主役の大平さんは、半年後に台湾派の大攻勢で倒れた。盟友の田中角栄元首相は、田中後継の三木武夫内閣の下で、ロッキード事件で潰された。日中友好派と台湾派の攻防が、日本の政局を左右した。


 大局的に見ると、中国外交部OBの肖向前さんが筆者に繰り返し遺言のように語って聞かせた大平正芳という政治家は、日本を代表する第一級の大政治家であった。大平を支援した田中角栄も、時代の潮流に棹差した大政治家だったといえる。


<決死の宇都宮徳馬の中国訪問>

 日中国交正常化をいち早く主張し、行動した平和軍縮派の宇都宮徳馬も、すごい政治家だった。彼のことは河野洋平も知っている。


 鳩山一郎内閣がソ連との国交を回復したことに対して、石橋湛山内閣は日中国交回復を公約にして、政権を担当した。無念にも体調を崩して政権を投げ出したのだが、健康を回復すると、側近の宇都宮が石橋のお尻を叩いて、北京入りして日本の意向を伝えている。


 他方、台湾派の大将がA級戦犯の岸信介。いま岸の孫が政権を担当して8年目に入ったという、不可解な日本政治である。三国志演義の「呉越同舟」を印象付けている。

 安倍の目論見は、祖父の遺言である平和憲法の解体にある。戦前の国家主義への回帰であるが、それゆえの2019年危機だったのだが、日本国民とアジア諸国民の護憲平和の思いが、危機を乗り切った。


 ある程度のカギを握っているのが、裏切り専門のような宗教政党の公明党創価学会の動向である。1972年に活躍した池田大作が創立した公明党立党の原点に立ち戻ることができるのかどうか。世上「安倍の毒饅頭で肥え太った公明党の覚醒は困難」と言われているが、内部では池田親衛隊の巻き返しも強まってきている。


<報恩は人の道>

 それはそれとして、今日の大中国の、目を見張るような容姿を見聞すると、大平政治がまともだったことを裏付けている。鄧小平の改革開放政策にうまく棹差した大平の日本のODA(政府開発援助)が、中国経済の起爆剤となって、大陸全土で開花した。


 これは日本と日本人の唯一の誇りである。


 むろん、これには戦前の空前絶後ともいえる日本政府の中国侵略と植民地支配による戦争賠償を放棄してくれた、当時の毛沢東ー周恩来の英断に対する日本の報恩の誠を捧げるものだった。

 宇都宮は「中国は戦争賠償を放棄するという。これで国交正常化はできる」と筆者に語っていた。1972年のポスト佐藤の後継争いの焦点ともなった。田中ー大平連合に三木派と中曽根派が支持して、台湾派の岸信介と佐藤栄作が支援した福田派に勝利した。当時の財界・新聞テレビも日中友好に貢献したものだ。


 いま新聞テレビも、安倍のナショナリズムに傾倒して、複雑化している。台湾派の抵抗は、香港問題や台湾総統選挙で見て取れる。


 戦後の日本政治を翻弄してきた中国問題の大勢は、友好派が制圧したかに見える。報恩は人の道で、時代の変化と無縁である。忘恩は人と世の中を狂わせる元凶であろう。筆者のペンは、宇都宮への当たり前の報恩でもある。


<宿舎の民族飯店でトラクターのエンジン音で目を覚ます>

 中国の大地を踏んだ翌日未明から、記者の目と耳が、宮澤喜一流に表現すると、中原の鹿を追いかける犬のように働きだした。


 1日目の宿は、北京の目抜き通りに、東西に走る長安街の西に建つ民族飯店だ。いまでは改造されても、周囲が巨大な建造物ばかりなので目立たないが、当時としては、中心部の北京飯店に劣るとはいえ、堂々たるホテルだった。

 名前からして、中国が少数民族の国であることを教えている。それぞれの民族は、歴史・伝統・文化を大事にして暮らしてきた。一歩間違えると、軋轢・混乱が起きてしまう。

 そこを仲良く和合させていくかじ取りが、中国政治の大事なポイントである。民族飯店は、そのことを印象付ける名称だった。


 まだ真夜中である。北京の冬の朝は遅い。朝の7時でも薄暗い。したがって、5時や6時は真夜中のように暗い。おそらく4時ごろだったか。わが敏感な耳が音を聞きつけた。徐々に近づいてきた。

 トントンというエンジン音である。日本流にいうと、農家で使用しているトラクターの音である。1台ではない。数台、もっと多いかもしれない。


 しばらくして起き上がった。まだ5時前後だが、1972年の国交正常化から7年の歳月がたっている。待ち焦がれた中国である。同じような日本人ジャーナリストは、それゆえに台湾訪問を蹴飛ばしてきた。やっとの思いで辿り着いた

憧れの北京である。


 このような思いを、もはや理解できる日本人は少ない。中国人観光客が大挙して日本を訪問する時代である。日本の貧困化と正比例しているのだが、時代は変わってしまった。


 中国の巨大市場を活用しないと、日本経済は回転しない。中国嫌いの台湾派首相とて、財閥ビジネスに棹差している現在である。



 午前5時の北京の民族飯店を飛び出した。寒いと感じる季節だが、そうした記憶はない。何かを見たい、そうした必死の思いでカメラをぶら下げて、真っ暗闇の中に一人で立った。


 とつおいつ記憶をたどって40年の夢のような中国を記録したい。出来るかどうか?


<北京の11日と2日>

 ところで、昨日の11日は、中国ではこの日だけは休日である。2020年を祝う行事は、いたるところで行われたらしいが、人間の集まるところが好きではない日本人にとって、それらはどうでもよいことだった。

 95歳の義母宅に子供たちが全員そろった。これは日本の家庭では崩壊してるようだが、親孝行はいまも健在である。現役時代は大きな体を駆使して活躍したようだが、例の文化大革命では、散々苦しい思いをさせられたと聞いた。


 末弟が大魚の頭の料理を義母に用意した。エビの料理、肉料理と野菜料理と盛りだくさんの料理を食べながら、貴州の茅台といきたいところだが、白酒を少し飲んだ。この白酒がおいしくなった111回目の中国訪問である。

 もう30年以上経た元国営企業の6階建て住宅にエレベーターはない。80歳以上の老人の上り下りは大変である。歩行困難な義母の按摩に汗を流して、義母から感謝された。


 今日2日午前中、留守をしていると、公安(警察)と思われる男女が押し掛けてきた。こんな時は、中国語ができないと困るのだが、相手は要するにパスポート番号を確かめに来たらしい。

 証拠を見せるためにパスポートを提示すると、それをスマホで撮影していた。この写真が外部に漏れると、偽造のパスポートができるだろう、と彼らが引き上げた後に気づいた。

 というのも、扉を少し開けると、彼らは部屋の中にカメラを向けた。書面にサインを求められたが、内容がわからないので、これは断った。


 要するに、陽暦12日は仕事始めなのだ。中国の正月は陰暦なので、まだ先なのだ。

202012日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

2020元日正夢は帆船日本丸!<本澤二郎の「日本の風景」(3541A)

<宇都宮徳馬の平和・軍縮論=9条国家の日本>

 安倍改憲2019年危機を乗り切った日本とアジア、2020年の元日の正夢は、帆船日本丸へと舵を切ってゆけば、日本もアジア諸国も不安から人々が解放される。武器弾薬は、海中に沈め魚の住み家にすればいい。これこそが9条国家の日本なのだ。

 戦闘的リベラリストの恩師・宇都宮徳馬の平和・軍縮論でもある。


<自公維1%の改憲軍拡と決別、99%福祉重視の希望の日本再生>

 天文学的な借金の山を築いてきた、自公維の改憲軍拡論との決別である。死の商人・武器財閥は、これから憲法を順守して、平和産業に徹底すれば、自ずから道が開けるだろう。


 人殺しで暴利を得ようとする商人は、人間失格である。

 自公維の改憲軍拡と決別して、福祉を重視する希望の日本再生へと突き進むのである。「そんなことをしたら日本は外国に侵略される」と思い込むごく一部の日本人には、日本の外交力、日本人の知恵を信じないからであって、そのような心配は無用である。


 帆船日本丸は、太陽や風力をエネルギーとして航海するため、エネルギーのための争いから解放される。9条国家は、日本の核武装を100%否定するため、欧米やアジア諸国の懸念材料とならない。「日本核武装阻止のための日米安全保障条約」という、ためにする屁理屈も雲散霧消するだろう。

 平和軍縮を世界に発信する日本を、世界各国はむしろ、尊敬と信頼を寄せることになろう。帆船日本丸は、有史以来の初めての本格的な自立した国家なのだ。


<消費税5%から0%で消費経済活性化で家庭円満>

 帆船日本丸は、民のための99%国家でもある。自公維の1%国家を否定した国民国家である。


 かつて日本は物つくりの国家として繁栄したが、現在は肝心の消費が伸びない。貧困化した国民は、いままで買いたくても金がなかった。増税奴隷の貧困を強いられてきた。


 当面、庶民いじめの消費税10%を5%に半減して、消費経済を活発化させて、企業も消費者も共にプラスに転じさせるのである。これは山本太郎の政治グループが強く主張して、多くの国民の喝さいを受けている。

 当たり前の理屈だが、それがいよいよ花咲く時を迎えている。自公維を壊滅させる起爆力がある。

 大胆な軍縮と消費税半減で、福祉の低下を防ぎ、消費を増大させて、企業収益を上げ、社員の懐を温めるのだ。結果、家庭内暴力などは減少し、家庭生活を豊かにするのである。


<日朝国交正常化で東アジアの安定確保>

 戦後外交の唯一の課題は、依然として日朝国交が正常化していないことである。この7年、自公維内閣は北朝鮮を脅威の対象として敵視、それを内外に宣伝、無恥な国民をナショナリズムへと追い込んできた。


 これに新聞テレビまでもが介在して、両国間の関係悪化に弾みをつけさせてきた。ポスト自公維内閣は、日朝国交正常化を急ぎ実現することで、半島の南北の統一に棹差していく。

 東アジアの安定を確保することで、経済交流を活発化させていく。日中南北朝鮮の経済圏構想の具体化は、世界経済の安定に寄与するだろう。希望の東アジアは、すぐそこまで来ている。


 帆船日本丸は、アジア全体へと平和の弧を拡大、ひいては国連においても大きな影響力となって、人類に貢献することができる。それは帆船日本丸が世界各地に誕生する契機ともなろう。


 2020年は希望の年にする好機でもあろう。

202011日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)本ブログjlj0011掲載

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