非はすべて安倍晋三<本澤二郎の「日本の風景」(3423)

<9・3は浅井論文とハンギョレ新聞コラムで気分は爽快>

  9月3日はいい日である。なんとなく気分爽快である。元外交官の良識派が正論を発表した、それを、ネットで確認できたせいだ。浅井基文論文か発言用文章かはどうでもいいことだが、日本の知性が真っ向から、容赦なく安倍を断罪していて小気味がいい。日韓対立の非は、すべて安倍晋三にある。


 今の外務省は、安倍に右ナラエしていて、真ん中から腐ってしまっているが、以前はまともな外交官がいた。筆頭は多分、近年では野田英二郎に違いない。一度おしゃべりしたことがある。彼は大学の先輩である後藤田正晴を尊敬していた。護憲リベラルの人である。浅井さんも、野田さんと仲良しに違いない。


 ずっと後輩の雅子さんも、外務省の護憲リベラル派だろう。憲法を順守する良識派は、すべからく反靖国派である。原始的で、占いの、お祓い宗教を信仰できるわけがない、まともな現代人であろう。戦前の戦争責任を、74年経ってもいまだに果たしていない。戦前の国家神道ほど人間を犬猫のように戦場に動員、反省も謝罪もしない原始宗教を、今日でも国際的に戦争神社として、怖い不気味な教団と位置付けている。


<一度赤旗祭りで同席>

 一度だけ日本共産党の「赤旗祭り」に招かれたことがある。

 東京湾の埋め立て地を会場にした大掛かりな集会だった。そこで初めて天空に向かって声を上げた。室内のように反射音がないため、妙な感じを抱いたものだ。


 安全保障に絡んだテーマだったと思う。一万人ほどの聴衆は、芝生に座り込んで聞いていた。よく見なくても、そこには年配の男女が多かったことが、気になった。

 即席の壇上には、浅井さんともう一人、党の大幹部の三人で一時間ほどかけて責任を果たした。初めて知る元外交官は大学教授をしていたのだろう。穏やかな物腰に、知性派然としていたように記憶している。


<犯人は財閥・日本会議の安倍傀儡政権>

 不勉強な筆者は、韓国の新聞の内情を知らないのだが、彼はハンギョレ新聞コラムの文章を紹介した。

 「一斉不買運動を軸にした反安倍闘争が、日本国民の覚醒を促し、韓国の市民社会の共闘に上昇すれば、東アジアに新しい平和秩序を創出する原点になるだろう」

 全くその通りだが、現実は安倍に屈した新聞テレビによる世論操作で、現実はその反対である。

 「日本は真の正常な国家になれない。世界普遍の道徳的一員になれない。安倍暴走は、韓国の経済的脅威だが、日本国にとって、はるかに根本的な脅威である。日本国民が永遠に目覚めないと、永遠の未成年の孤立状態に閉じ込められる」

 以上のコ・ミョンソプ論説委員の指摘へと、日本は真っ逆さまに落下している。 

 悲しくて、恥ずかしい限りだが、彼の予見に沿って、日本は亡国の道へとまっしぐら突っ込んでいる。若者よ!覚醒せよと叫ぶものである。

https://www.ne.jp/asahi/nd4m-asi/jiwen/thoughts/2019/1150.html

 元凶は、戦前の悪行を、反省も謝罪もしない財閥と神社本庁の傀儡政権ゆえである。

 有権者の2割台の支持で政権を奪い取って7年、改憲軍拡政権はいよいよ本丸を占拠しようとしている。


 それでも、個人的には、5年ぶりの9・3なので、九十九里ドライブで太平洋に向かって吠えることにする。

2019年9月3日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)


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「引きこもり国家」へと進む日本(ハンギョレ文章)

2019.08.25.

822日付のハンギョレ・日本語WSは、コ・ミョンソプ論説委員署名コラム「「引きこもり国家」へと進む日本」を掲載しています。サミュエル・ハンチントン『文明の衝突』は大昔(?)に読んだ記憶がありますが、断捨離敢行で今は手元にありません。しかし、「他のすべての文明が複数の国家を含んでいるのに反して、日本は文明の単位と国家の単位が一致する唯一の文明である」という指摘を行っていることはうっすらと記憶に残っています(というより、コ・ミョンソプ氏のこの文章を読んで思い出した、というのが正確です)。その導入部分はともかくとして、「平和憲法を持って世界に向けて腕を広げた日本が、集団的妄想に捕らわれたように自分の中に入り込み退行する姿が明らかになっている。こうした逆行の先頭に安倍晋三首相がいる」、「自分の行為が生んだ過誤を認め、そこに責任を負うことが成熟の証とするならば、日本政治こそ成熟の入り口から果てしなく滑落する未成年状態にとどまっている」、「正直であることもできず、自己省察もなく民主的でもない国が、人類普遍の共通感覚が認める「美しい国」になることはできない」というコ・ミョンソプ氏の安倍政治の本質に関する指摘は正鵠を射ていると思います。
 私がさらに彼の日本政治に対するただならぬ認識を感じたのは、「安倍の退行を阻止しなければ、日本は真の正常な国家になることはできず、世界普遍の道徳的一員になることもできない。安倍の暴走は韓国には経済的脅威だが、日本国民にははるかに根本的な脅威である。日本国民が目覚めなければ、日本は安倍の妄想とともに永遠の未成年の孤立状態に閉じ込められるしかない」と、何の自覚症状もないまま安倍政治の暴走を許してしまって「太平の眠りをむさぼっている」私たち日本国民にこそ、現代日本政治の真の病根があることを剔抉していることです。
 また、今回の日韓紛争に立ち上がりつつある韓国国民について、「韓国国民の安倍反対闘争が持つ超国家的意義がここにある。一斉不買運動を軸とした韓国の反安倍闘争が日本国民の覚醒を促し、韓日の市民社会の共闘に上昇すれば、この闘争は東アジアに新しい平和秩序を創出する原点になれるだろう」と、その「超国家的意義」を見いだしている点も実に慧眼の至りというべきです。
 実は、私も9月に韓国で行われるある会合でお話しすることになっています。20分程度の短い時間なので、読み上げ原稿を用意したのですが、その中で私が強調したいことはコ・ミョンソプ氏とほぼ軌を一にしています。以下に、コ・ミョンソプ氏コラムと拙文を紹介するゆえんです


天皇裕仁は象徴失格!<本澤二郎の「日本の風景」(3222)

<本心を全く知らなかった本土ジャーナリストと国民>

  ネットの効用であろう。昭和天皇を裕仁と記述したブログなのかURLというのか、それがNHKが特ダネと称して垂れ流した初代宮内庁長官の拝謁記なる裕仁発言の本心を、沖縄の新聞がスクープしていた。


 歴史を学ぶ機会を排除されてきた多数の国民にとって、それは衝撃的な裕仁証言に頭をぶん殴られた格好である。NHKは拝謁記をすべて公開すべきである。その真実を本土の新聞テレビは、はっきりと報道する責任・義務がある。


 ひょっとして、皇位継承費166億円で真実に蓋をかけてしまったのか。筆者に言わせると、それは沖縄・広島・長崎も敗戦処理のもとでは、正当化されると裕仁が打ち明けていたことになろう。一部の歴史学者は知っていた。いま沖縄の人々は、地元の新聞報道で学んだことになる。昭和天皇は、文句なしに象徴失格者だったことになる。


<例の拝謁記でも誤報を垂れ流した本土の新聞テレビ>

 悲しい史実がまた増えてしまった。日本の危うさは、敗戦後からだったことになる。その点で、吉田茂首相(当時)が独立時に、裕仁が「反省の文言を入れたい」という要請を排除したことは正しかった。裕仁にその資格などなかったのだ。


 ましてや再軍備のために改憲をしたい、といいだすあたりは、もはや300万人の命と数千万人の大陸の死傷者に申し開きなど立つわけがない。史上最大の暴君を裏付けて余りあろう。


 まともな日本人であれば、誰もが腹が立つどころではない。自ら自害したヒトラーの方が、ましではないのか。


 せめて歴史を直視した三笠宮と交代するのが、国民とアジアの人々に対する責任の取り方であったろうと思うと、天皇家への尊敬の念は消え失せる。


 それにしても、歴史の真実を手にしたNHKのぞんざいすぎる報道姿勢に、改めて怒りを覚えてしまう。18冊のメモを抱え込んで、真実に蓋をする行為は、売国的犯罪であることを強く指摘しておきたい。国民の総意である。世は21世紀、戦後74年ではないか。


<沖縄の新聞だけが真実を報道>

https://blog.goo.ne.jp/satoru-kihara/e/b90ed0ea32311e9a383b90a915c43cb3

 日本国民もアジア諸国民も、このブログを開くか、沖縄の新聞を見つけ出して、裕仁の本心を知るべきである。


 沖縄に常駐して去ろうとしない、米帝そのものと断罪したい海兵隊と米軍基地を「裕仁が米国に約束した」という風聞は知っていたが、まさか本人が側近に記録させていた!これは驚きである。


 むろん、裕仁が約束したとしても、憲法が許さない。天皇もまた、憲法順守の義務を負っている。国民とは無縁であるが、改めてその証拠が出たことについて、今日まで象徴天皇に無関心を装ってきたことが、それ自体、ジャーナリスト失格であったことになり、ひたすら猛省するほかない。


 沖縄の新聞テレビに感謝したい。同時に、先の参院選で池田親衛隊を代表して、信濃町の東京から出馬した野原善正が善戦したことの原因も見て取れる。安倍一強の柱である信濃町を揺るがす大健闘である。創価学会を真っ二つにした親衛隊が、改憲軍拡の財閥と神社本庁の日本会議の傀儡政権を駆逐する唯一の手段なのだ。

 山本太郎の慧眼にも敬意を表したい。歴史の真実は、日韓対立によっても表面化している。東アジアに変革の嵐が吹きまくっている。


<近現代史を学ぶことが日本の前途を切り開く大道>

 海部俊樹は、立派な首相といえる。理由は、シンガポールで講演、そこで「これから日本も近現代史を教えていく」と世界に発信した。この姿勢は、間違いなく正しい。だが、文部省は聞かなかった。昨今の若者の右傾化の根源である。


 問題は、日本の戦後の文部省(現文科省)の教育だった。それは、まるっきり児童生徒に近現代史を、教師たる者が教えなかった。裕仁の悪しき所業を、徹底して隠ぺいしてきたのである。それも日韓対立の遠因となっている。非は日本の教育である。安倍である。


 何も知らないで大人になった小泉純一郎は、靖国参拝に精を出したのだが、筆者は背後の日本会議のことに気づかなかった。安倍晋三も同様である。この二人の清和会議員の先輩が、五輪を牛耳る森喜朗で、彼は「日本は天皇中心の神の国」とほざいて失脚した。小泉も安倍も森の配下である。


<若者よ聞け!無知は犯罪なり>

 知らないでは、人生を幸福に送ることなど出来ない。無知でなければ、例えば、安倍の実弟のように、息子の医療事故を事前に回避できた。無能無責任な東芝病院に搬送することなど、無知でなければしなかった。また、妻の風邪と肺腺癌を区別できた。命をすべて医師に任せることの危険は、この世に充満しているのである。


 教養・知識がないと、役人に翻弄され、生活に困難をきたすことになる。せめて日本国憲法を学ぼう。大学の教壇に6年立ってみて、つくづく実感させられた。


 無知は犯罪なり、沖縄を学ぼう。創価学会の会員も、沖縄の野原から正義と勇気を学ぼう。偉そうにふるまっている、自ら識者と勘違いしている御仁にも、この言葉は当てはまるだろう。

2019年9月2日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)


塀の上と世紀の決戦<本澤二郎の「日本の風景」(3421B

<60兆円ひも付き援助利権+空前の超軍拡利権>

 朝日新聞のお株を奪ってしまったような反骨の下関市のローカル新聞・長周新聞が、同市の水道工事無競争入札疑惑を取り上げた、とネット掲示板に出た。いずれ国民も注目を集めるだろう。他方、韓国への有償・無償の8億ドル援助が、安倍の祖父の岸信介のもとで行われた、という核心に迫る大掛かりな汚職事件を韓国テレビが暴いた。


 そこから眺めてみると、安倍のバラマキ援助金・60兆円の紐付きの内情が露呈するだろう。海外渡航75回の実績だから、消すことは不可能である。JICA関係者が知る常識であろう。


 そして今回、来年度から執行される、連続7回目の超軍拡予算の疑惑も浮上している。岸の金庫番・中村長芳いわく「本物の秘書は塀の上を歩いて、決して塀の内側に落ちないことだ」と。


<元衆院議長金庫番が明かした秘密の軍事利権のすごさ>

 読売OBで、竹下登と親しかった元衆院議長の伊藤宗一郎の金庫番が「土建族から防衛族に転身した金丸先生は、いまスコップを使ってざくざく金を集めている」と恨めしそうに打ち明けたことを思い出した。


 伊藤はナベツネが大嫌いだった。理由は「最近になって、読売は俺に献金しなくなった。ナベツネの野郎のせいだ」と公言していた。彼の秘密の話の一つは「ドイツのフランクフルトで、ドイツ人売春婦から自慢げに、ナベツネの名刺を見せつけられた。奴に話たら、宗ちゃん其の話は勘弁してくれと。以来、ひどくおとなしくなった。アハハ!」というものである。


 読売を、まともな新聞と勘違いしている読者からすると、政治家に政治献金している新聞社だと分かると、さぞ仰天するだろう。どんな会計処理をしているのか、不思議ではある。


 思うに、ナベツネが金バッジをつけなかったのは、正解だった。後輩への最後?の仕事が、スイス大使にすることだった。早くも、ここでの仕事は、従軍慰安婦もみ消し工作だろうか、との憶測も飛び出している。ナベツネの配下も大変なのだ。


<どうなった公証人利権人事の結末は?>


 そういえば、最近の読売の特ダネというと、公証人という世人が初めて知った利権ポストを、検察と最高裁などが利権人事として、闇で転がしている事実を暴露した。繰り返し報道して、凡人を驚かせたものだが、背後で何があったのか?マスコミ界の関心を集めている。


 一説には、200億、300億というナベツネ蓄財資産の相続税対策という?貧困ジャーナリストにとって、資産1億と聞いただけで、腰を抜かしてしまうのだが。一つこの機会を借りて、我が先輩の早坂茂三・元田中角栄秘書が、東京タイムズ政治部時代、ナベツネの読売ハイヤーにお世話になったという。ここは人として感謝せねばなるまい。

 NHKや朝日、読売は、常時、自民党本部に何台ものハイヤーを駐車させておくほど金持ち企業だった。今も変わらない?


<血税を吸い取ってお腹を膨らませて権力維持>

 大分話が横道に反れてしまったが、血税の使途そのものに莫大な利権が生じるということである。そのために会計検査院と国会審議が存在するのだが、悲しいかな国民の期待に応えてはくれない。


 国民を欺く機関でしかない。政治不信の根源の一つなのだ。悪しき権力者は、途方もない闇の金を手にして、権力を存続させる。したがって、悪党ほど政権は長期化することになる。


 民主主義が機能しない中での民主主義は、悪党にとって住み心地がいいのである。借金漬けの予算下、公務員給与やボーナスを毎年引き上げる狙いは、内部告発を阻止する手段なのだ。


<空母「出雲」の改修費、艦載機F35Bの購入と笑いが止まらない>

 来年度予算概算要求は、これまで同様に、税収の倍額予算105兆円である。半分が、借金とその返済に充てる、家計では想定できない、とんでもない予算編成を約束した概算要求額である。7年続行してきた安倍・日本会議・自公連立内閣の実績に、本当に反吐が出る思いだ。


 消費税10%で日本経済は底が抜けるほど消費は落下する。値上げ前の需要さえも起きていない。世界経済はさらに落ち込む。円高株安で税収は、大幅に落ち込むことになる。

 他方、アメリカのポチ・日本のお陰で、米軍需産業に不景気風ゼロ。日本の軍事費5・3兆円の中から、米国の死の商人の懐へと流れ込む。そこから5%から10%が、商社を経由して還流・キックバックしてくるという。ロッキード事件の腐敗構造はそのままである。


 ステルス戦闘機と空母「出雲」の出撃先は、大西洋ではない。目と鼻の先の半島と大陸である。戦前回帰そのものだ。そのための改憲軍拡実現に向けた秋の臨時国会である。野党と国民は、戦争する日本へ本格化する軍事国家路線を阻止できるかどうか。


 予算はそれを見越して先へと突き進んでいる。空母「出雲」の改修工事費や艦載機6機分として846億円も予算化する。F35は軽く100機を超える。トランプは「日本が一番買ってくれた。安倍サンキュウ」と喜んでいるが、日本の新聞テレビと野党・国民はまともに反応しない。


 日本の死の商人・財閥に屈して恥じない。朝日どうした!


<安倍の心は中国と北朝鮮に感謝、感謝>

 田布施の歴史を担って「運命の人」となったとされる安倍晋三には、まともな日本人としての精神・常識などない。憲法破壊を当たり前のようにして暴政を敷いている。そんな手合いを、毒饅頭を食らった信濃町が必死で支えてくれたおかげで、安倍は長期政権のお株を手にした。それを公然と支援する新聞テレビと、奴隷のように従う日本国民ということなのか。


 安倍の心を冷静に分析すると、超軍拡を走ってきた原動力は、中国と北朝鮮ということであろう。中国脅威論と北朝鮮脅威論である。二つの脅威論を捏造しての超軍拡である。明治を構築した田布施の野望の再現なのであろうが、その先には再び日本の破局が待ち構えているに違いないが、今のところの勝者は、残念ながらお祓い宗教の神社本庁(戦前の国家神道)が仕切る日本会議と財閥、そして自民党と集票マシーンの公明党創価学会ということになる。


 戦後政治の一大決戦のゴングは、まもなく鳴る。自民党と内閣の人事が、その号砲である。それへの決意と覚悟が、野党と国民にあるのかどうか。その場面でも、読売産経化を演じる新聞テレビなのか。


<世紀の決戦が近づいてきた!>

 繰り返すが、世紀の決戦は近づいてきている。若者が立ち上がる日本なのかどうか。緊張する2019年危機到来である。

2019年9月1日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

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