2019年危機(1)<本澤二郎の「日本の風景」(3268)

<皇位継承に166億円投入の異常>

 2019年度の101兆円を超える史上最大の借金予算が、327日事実上、自民党と公明党によって強行、成立した。これによって、史上最大の超軍拡予算と、同じく史上最大の皇位継承予算166億円も決着をつけた。

 異常で異様な、不気味予算からも、2019年危機を読み取ることができるだろう。超軍拡の目的は、中国を想定した武器の購入であることは、いまでは国際常識となっている。

 その軍事力を背景にして、隣国・朝鮮半島との高飛車な外交を、すでに強行している。ワシントンも手を焼いている。


 しかし、日本は戦争することができない憲法がある。同盟国の米軍と一緒ならできる。米軍基地のある韓国と米国は、同盟国ゆえに米国が軍事作戦を韓国に強行することはない。したがって外交と経済政策による脅しでしかない。いまそれをちらつかせている安倍・自公内閣である。


 自公の史上最大の作戦が、平和憲法を破壊することである。これこそが東アジアの危機を招来させるだろう。それを2019年に強行しようとしている。戦後最大の政治・外交の危機である。

 そこへと166億円が投入されている。正真正銘の軍国主義国家に向けた最初の過程・仕掛けである。

 重大深刻な問題は、この166億円について、議会も言論も沈黙して、問題を容認している。ここに2019年危機が伏在しているのである。

<原始宗教(神道=シントウ)の衣を着る神秘儀式>

 ご存知、天皇夫妻は元気である。よくあちこちを出歩いて、活動している。引退するような体調の変化は見られない。それでいて引退、皇太子に天皇の地位を譲り渡すというのだ。

 凡人でも、常識をもってすれば、今回の皇位継承が、きわめて政治的であることが理解できるだろう。「政治が、政治的な理由で、平成天皇を引きずりおろした」と分析するのが、ごく自然である。

 さらに問題なのは、166億円の巨費・血税を投入する。なんのために?神道・神社本庁による選挙と改憲運動費用との憶測だけに限らない。

 莫大な借金大国が、たかが象徴天皇の継承に166億円投入は不可解であろう。主権者の多くが、そう考えている。そんな巨費を、平安の衣冠や寝所にかけるという発想が不明である。

 トランプ招待に166億円投入するというのであろうか。ここにも2019年危機を想起してしまうだろう。素朴な主権者の思いである。

<「神の国」を演出する神道政治連盟・日本会議>

 日本は「神の国」だという。そうして東アジアを侵略・植民地支配を強行して、空前絶後の災難を引き起こした。その後遺症は、いまも従軍慰安婦や徴用工問題として引きずっている。しかしながら、彼らは聖戦とうそぶく。テロの論理か。

 この外交問題を表面化させた元凶は、今の自公内閣である。自公の政治責任は、途方もなく大きい。「神の国」という時代錯誤の国家論は、森喜朗のサメの脳みそが口走って発覚したものであるが、いまの安倍晋三や小泉純一郎、麻生太郎ら神道政治連盟・日本会議の認識である。

 日本は、彼らの先祖による「神の国」で、国際社会とりわけアジア諸国民に、甚大で取り返しのつかない災難を与えてしまった。それでいて、心底からの反省と謝罪が聞こえてこない。むしろ開き直っている。

 この6年の日本会議の政治が、見事なまでに証明しているではないか。

 いまその先に2019年危機が襲い掛かってきている。

<「田布施の神」が黒幕?>

 山口県は、昔の長州である。鹿児島県の薩摩とともに、徳川幕府を打倒、明治政府を構築した地方侍の巣窟で知られる。

 江戸の東京から離反しているため、暗躍する欧米列強の武器を手にして、倒幕に成功した。その地方侍のクーデターの大義名分が、京都に蟄居していた皇族の起用である。

 実際は、長州の「田布施」で明治天皇は誕生した。いまではほぼ常識的な見方となっている。

 小泉の先祖は「薩摩の田布施」というが、薩摩の田布施から、長州の田布施へ、そこで皇位継承となった。なんとなくおかしい、不気味な印象を受ける。

 166億円投入は、そこで決まったものか。ともかく166億円と無関係ではあるまい。

<政治も経済もSOS!

 政治は、白装束の神主グループが支配している。戦前の国家神道そのものである。そこの裏側で操っている勢力も見えてきた。

 日本の民主主義は、そこの怪しげな勢力によって牛耳られている。わかっていても、学者・文化人・ジャーナリストも声を上げない。外国の日本研究者はどうだろうか。

 永田町は2019年危機を境にして、動きが出てきた。

 6年間、官房機密費を使い放題の菅義偉が、抜け出ようとして、安倍と冷ややかな関係になってきている。幹事長の二階も、安倍を突き放そうとしている。

 高齢の二階の後継争いも表面化してきている。清和会は乱れ切っている。公明党内も不気味に揺れ始めてきている。池田大作の理念放棄の山口と太田・北側の信頼度が激減している。

 経済は、いよいよ危険ラインに入ってきた。日銀が崩壊へと突っ込んでいる。黒田責任が問われている。アベノミクスは何だったのか。何もかもが1%のために走ってきた6年間だった。

 166億円で失政を包み隠し、改憲強行のための勝利を、地方選・国政選挙で手にしようとしている2019年である。

2019328日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

本澤二郎の「日本の風景」(3267)
<心機一転、われ権力に屈せず>
言論の弾圧は、日常茶飯事である。これまでも何度も経験しているが、昨日は数千人かそれ以上の読者に対して、いつもの「ジャーナリスト同盟」通信を発信することができなかった。
ライブドアが横やりを入れてきたのだ。悪しき権力が、ライブドアに圧力をかけてきたのである。思うに、これはよくあることであろう。極右・国家主義の政権は、言論の自由を守らない。憲法を守らない。しかし、それに反骨のジャーナリストが屈してはならない。心機一転、2019年3月27日から、存外、すっきりとした気分で、パソコンのキーをたたいている。
われは海の子ではない。ジャーナリストである。
<宇都宮徳馬さんが笑っている>
恩師の宇都宮徳馬さんが笑っているではないか。「君もそこまで来たのか」と楽しそうな笑顔が見える。師弟とは、そもそもこのようなものであろう。ジタバタしても始まらない。
言論人・政治家・事業家と三足の草鞋を履きながら、A級戦犯の岸信介と戦い続けて、生涯を終えた。戦闘的リベラリスト・平和軍縮の巨頭という、だれもがなしえなかった無冠の地位を手にした。
大臣という名誉を昂然と放棄した自由人として生きた。彼の遺言は「権力に屈するな」である。昨日もその言葉が、耳に飛び込んできた。心すっきりである。
<衝撃の2019年3月26日>
とはいえ、昨日襲ってきたライブドアの姑息な仕打ちに対して、かなりの衝撃を受けたことは、間違いのない事実である。彼らは悪しき権力者の要望に応えたわけだから、その成果を誇ってしかるべきだろう?
不意を突いた言論弾圧ではあるが、当方はネットに素人だから、プロにとって容易なことであろう。
記事の挿入を止めてきたのだ。対抗策などあろうはずがない。
同日の房総半島は、小雨と曇りだったが、夕刻から日が差してきた。
息子が久しぶり来訪、代わりのブログを立ち上げてくれた。
まもなく桜の季節がやってくる。専業農家のSさんにいただいた「春一番」という樹木から、美しい可憐な桃色の花が咲いている。そばにある梅林には、玉蘭が満開である。窓際の畑には、菜の花が、これまた元気よく咲いている。
犯罪首相・腐敗した権力に屈してはならない当方激励してくれているようだ。
<消えた「ジャーナリスト同盟」通信>
もう10年以上になるだろう。3265回で止められてしまった「ジャーナリスト同盟」通信である。
日中国交回復時に、日中友好派の新聞記者が立ち上げたもので、歴史は古い。時事通信の長沼節夫さんが、一人で支えてきていた。彼の依頼で政治講演、その縁でネット新聞に切り替えた。
そうして10年の歴史を刻んできた。
むしろライブドアに感謝せねばなるまい。
<ゼロからのスタート>
2019年3月27日からは、ゼロからのスタートとなる。
天気はいい。東方からの太陽は、清浄で輝いている。田布施とは違う。
雑草で覆われていた我が家の庭も、おおむね開墾に目途がついてきた。
いまこの文章を見てくれる読者は数人だろうが、再び数千人、数万人に膨れ上がるだろう。権力者の圧政は、いつの時代、どこでも起きているからである。
「人民のために」という原点で書く。日本国憲法を基礎にして書く。これが反骨のジャーナリストの使命であろう。
<心臓に突き刺さった言論>
戦後最低・最悪の極右政権に対して、日本の言論人は屈服してしまった。ならば一人でも抵抗しなければならない。
その思いが、心臓に突き刺さったものであろう。
心臓に突き刺さった矢は、さぞかし痛かったのだろう。
しかし、言論には言論で、が近世の政治ルールである。言論戦が21世紀の約束事である。
<国家主義に屈せず>
はっきりしていることは、日本は国家主義を太平洋に沈めた。1945年8月15日に国家主義と縁を切った。
宇都宮さんは、そのために岸・国家主義と対決、屈しなかった。
筆者は、第二の国家主義者で知られる中曽根康弘との戦いに屈しなかった。中曽根批判の出版社はつぶされ、大学のポストを奪われるなど糧道を絶たれたが、屈しなかった。
<清和会に屈せず>
岸の国家主義は、中曽根を経由して、今の安倍晋三に継承されている。清和会政治である。戦前の国家神道と財閥1%の、悪しき国家主義の政権である。
そこで教育基本法が改悪、次いで戦争法制が次々と強行され、いよいよ本丸の平和憲法に襲い掛かろうとしている2019年である。
国家主義にも、清和会にも屈しない。
2019年3月27日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

2019年03月17日

故郷SOS!第二弾<本澤二郎の「日本の風景」(3257)

<房総半島農業・東京湾漁業は壊滅か>
 人生には予想外のことが起きる。息子を東芝病院で奪われて、それでも反省も謝罪もない東芝に衝撃を受けている。その衝撃で、妻も後追いしてしまった。悲劇の渦中のジャーナリストの視野は、狭くなるしかないのか。千葉県・房総半島の水源地で発生していた、この世で最も恐ろしい事件、それは広島・長崎、ついで発生した福島が、襲い掛かっていたことに気付かなかった。

 空想ではない。将来の房総半島で水を飲めない!農業は出来なくなる!すなわち人間が住めなくなる。東京湾の海苔がダメである。むろん、魚介類も食べられなくなる。その確実な可能性が出てきた。
 悪魔のような産廃業者と一握りの悪魔の政治屋が、房総半島と東京湾を、そこへと追い込んでいる!
<1万トンの放射性物質が水源地に投棄!>
 手元に君津市の御簾納さんが届けてくれた資料の中の毎日新聞2018年12月5日の地方版に、君津市が「福島第一原発事故で発生した放射性廃棄物が、小櫃川上流の水源地にある産廃場に、相当量搬入されている」と千葉県に警鐘と抗議をする文書を提出した、と報道している。
 上遠野記者は「水道水源を守るべき県水道局が、放射性物質を含む汚泥1万トン超を運び込んでいた」と書いた。

 普通の新聞であれば、これほどの大ニュースも珍しいわけだから、1面の前面を使って報道する価値があろう。
 不思議なことは、この記事下に「この記事は有料記事」と断って、県民の目を報道する側が封じ込んでいる。現在の新聞テレビの正体を露呈していて悲しい。言論の利権行為である、と断じたい。
<君津市は知っていた!>
 このような場面では、自治体が業者に買収されて、沈黙するものだが、君津市はそうではなかった。ことが大きすぎたからか。市民の生存権にかかわる重大事との認識からであろう。この点は評価したい。

 地元にある産廃場である。しかも、水源地の大福山にある巨大産廃場でもある。しかも、あろうことか福島の放射能汚染物質が、1万トン以上も投棄されてしまっている。なぜ事前に止められなかったのか。不可解千万である。

 産廃場とやくざは、不可分の関係にあるが、そうして押し切ったものか。右も左も関係ない。千葉県民は命を大事にする。断じて放射能汚染物質の投棄を容認できない。

 余談だが「木更津レイプ殺人事件」の犯人は、富津市出身のやくざ浜名である。千葉県警木更津署が捜査している。やくざは浜名だけではない。

 千葉県はやくざに屈したのか。君津市は負けない。声を上げた。
<沖縄に学べ!>
 沖縄県民は立ち上がって政府とワシントンに対して、怒りの抗議を始めた。1万人集会をやってのけた。オール沖縄を千葉県にも作って、放射能汚染物質を撤去するのである。
 声を上げれば、解決する。主権者は国民だからである。政治屋と悪徳業者に人間の命を預ける馬鹿はいない。賢者は房総半島にも沢山いるはずだ。
2019年3月17日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

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