吹き荒れる暴政<本澤二郎の「日本の風景」(3349)
<民主主義という名のファシズム日本>
一部の日本人は、また日が昇ると信じているが、多くの国民は「2000万円赤字家計」という真実の公文書で目を覚ました。その中に若者が少なくない。街頭に飛び出した賢明な青年男女も。真実を報道しない新聞テレビの日本を「民主主義という名のファシズムが徘徊」と定義することができるだろう。野党が結束して、永田町・平河町・信濃町で「赤いうちわ」で解散風を吹かすことができれば、悪魔を追い出すことができる。昨夜、自民党のたった一人の同士・村上誠一郎の励ます会に顔を出して、改めて感じさせられた。
<村上誠一郎励ます会で思い知らされる>
恒例となっている村上励ます会を、ここ5,6年欠席していたのだが、昨夜は思い切って上京した。元気でやっているのかどうか、新聞もテレビも見ていないジャーナリストだから、多少は気になっていた。
彼は元気だった。逆に「先輩!元気でしたか」と励まされてしまった。以前よりも痩せていて、行動的だった。息子の信太郎君とは名刺交換した。彼の娘が医者だということ、孫もいることも確認できた。村上水軍の末裔は健在である。
誠一郎の勇気と信念を爆発させた励ます会は、昔と全く変わっていなかった。登壇した石破茂の話は申し分なかった。上手だ。旧田中派木曜クラブ機関紙を編集していたころの面影は消えていた。
石破の話から、彼の自民党員人気が安倍をはるかに超えている理由がわかった。石破に村上政治が加わると、日本沈没を遅らせることができるかもしれない。石破から改憲軍拡を消すことができると、ましなのだが、果たしてどうか。遅れて登壇した政調会長の宏池会会長・岸田文雄の発言には、注目させる話題はなかった。
<特定秘密保護法・自衛隊参戦法・共謀罪強行の真犯人>
村上は、他の自民党代議士とは全く違う。自らの発言と主張を取り上げた新聞や雑誌をまとめた非買本を、参加者に配布して、人々に警鐘を鳴らすことを忘れていなかった。
75ページを開くと、左肩に「安倍政権で決められた2014年重要政策」の一覧が掲載してある。それは2013年12月6日の特定秘密保護法、2014年4月1日の武器輸出三原則廃止、同4月11日の原発再稼働、同日約600人の官僚人事権を官邸に移行させた国家公務員法改定、同6月18日の特別養護老人ホームの入所資格の限定と利用者の自公負担引き上げを決めた介護保険制度の改定、同7月1日の集団的自衛権の行使容認を閣議決定。
このあとに共謀罪やカジノ・ギャンブル法が続く。そして平成の幕を引いて、166億円の巨費を使っての令和の祭祀、祭祀とトランプ招待。そして野党分断下の選挙で3分の2確保。残るは平和憲法の破壊工作の強行である。
2019年危機は着実に進行している。なぜ、こんな恐ろしい憲法違反の悪法が強行されたものか。
<公明党創価学会の偉大なる実績と成果>
自民党単独では、その力はない。国家神道の末裔の神社本庁も無理だ。400兆、500兆円を保有する財閥にもない。
諸悪の根源は、池田大作氏が病に倒れたあと、実権を掌握した太田ショウコウ・山口那津男ら公明党と、これに同調した創価学会の原田・谷川らが、安倍支援に走っての、かくかくたる実績・成果なのである。
池田が倒れた信濃町が、アベ内閣とともに戦争勢力に加担した偉大なる成果と言っていい。昨日の午後、友人のナンさんに話すと、本心から頷いていた。
アベ暴政のカギは、信濃町にある。再び3分の2という恐怖の選挙結果を手にできるのかどうか。
<「2000万円赤字」を野党一本化で攻め込めばアベ撃墜確実>
12年前に「消えた年金」で安倍は沈没した。
今回は年金基金崩壊を裏付けた「2000万円赤字」家庭を、ほぼ確実な数値で示したものである。立派な公文書だから、閣僚が云々しても始まらない。
したがって参院選では、複数区でも野党が結束すれば、3分の2を食い止めることができる。衆院の小選挙区でも連携すれば、政権交代である。安倍を海中深く沈めることができる。
ただ悲しいかな二つの民主党が夫婦喧嘩を止めない。安倍のプラス材料ではある。
<村上は「1本のローソク」を貫いて叫び続けている!>
「2020年までに金融の世界規模の破壊」「アベノミクス破綻=財政SOS=金融緩和SOS=株価対策で逃げるアベ内閣」「2020東京オリンピックSOS=原発汚染水対策SOS=台湾・韓国は日本食料品輸入禁止」
「生まれたときから900万円の借金」「財政は危機的状況」「ジャーナリズム喪失」「官邸独裁を許せるか」ー。村上誠一郎は健在である。
2019年6月19日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員会員
6月28日より、新宿ピカデリーほか全国公開される映画「新聞記者」。原案は、菅義偉官房長官の天敵、東京新聞の望月衣塑子記者(44)の著書「新聞記者」(角川新書)で、謳い文句は“官邸とメディアの裏側を描く、孤高のサスペンス・エンタテインメント!”とか。
その公開記念としてシンポジウムが東京で開催されたのだが、そこには望月記者と共に、あの前川喜平・元文部科学省事務次官(65)が登壇。
「5月から私は元号は使わないことにしている。安倍さんは元号まで私物化した」
「内閣情報調査室は安倍さんの私兵と化している」
「読売新聞は安倍さんのプロパガンダ紙」
と言いたい放題。講演慣れしているためか、口跡も滑らかな前川氏、反安倍のプロパガンダを行っていた――。
***
デイリー新潮が「講演会は大盛況! 前川喜平・前文科省事務次官曰く『日本会議は害虫の巣』だって」と、前川氏の講演の模様をお届けしたのは昨年(18年)4月のこと。17年1月、文科省OBの再就職等規制違反の責任を取る形で辞任して1年余り。この時、彼はこう語っていた。
「えー、皆様にお願いがございます。あと1年経ちましたら、私の顔と名前を忘れていただきたい、と。もう名前と顔が売れて困っております。私は芸能人でも政治家でもございませんので、あまり売れたくないんでございます」
あれから1年以上が過ぎたわけだが、その間に著書「面従腹背」や対談本などを出版した前川氏はますます意気軒昂である。この日の「映画『新聞記者』公開記念 『官邸権力と報道メディアの現在』を語るシンポジウム」のチケットは完売で、およそ700名の観客を前に、望月記者と“反安倍トーク”に花を咲かせたのだった。その刺激的なところを抜粋してみよう。
司会:映画「新聞記者」原案となりました「新聞記者」の著者であり、東京新聞社会部記者の、官房長官会見でご存知の方も多いと思います、望月衣塑子さんです。続いて、元文部科学省事務次官、現在は現代教育行政研究会代表として教育問題に取り組んでいらっしゃいます、最近はTwitterも始められました前川喜平さんです。
前川:あのね、始めたっていうのは正確じゃないんです。私、Twitterを始めたのは2012年の12月なんです。これは第2次安倍政権ができる直前です。総選挙の結果がわかって、「あー、これはもう安倍政権ができる」と思った時に、「どうしよう、何か本音がしゃべれるところが欲しい」と思ってTwitterに呟き始めたんです。その時は、前川喜平という名前はもちろん出してはおりません。「右傾化を深く憂慮する一市民」と言う名前でですね、やっておりました。一時は非公開にしたこともありましたが、ちょっと思うところございまして、6日ほど前に心変わりしまして、いまはもうボロクソに言っているわけです。
望月:「思うところ」って何があったんですか?
前川:いや、ふと思っただけです。こういうのって、もういいやって感じでね。とにかく「この政権マズいよ」という気持ちになっちゃった。
司会:選挙に出るなんて声もありますが?
前川:全然、それはないです。私はとにかく、永田町から離れられたということがものすごく嬉しくて、いまはもう第二の人生を謳歌しているわけですから、またあんなところに戻るなんて、あの政治家の群れの中に入るなんて、考えただけでゾッとするわけです。
――第二の人生を謳歌しているそうで、なによりである。話題は「老後は年金以外に2000万円が必要」と金融庁が作った報告書に及ぶ。
)