笑っちゃう米国務省報告書<本澤二郎の「日本の風景」(3352)

<レイプ文化の日本が人身売買阻止で高得点!?>

 安倍内閣が特定秘密保護法を強行した2013年ごろまでの筆者だと、昨日日本の新聞が報道した米国務省の人身売買データを、喜んで評価したかもしれない。しかし、2014年4月28日のやくざ浜名による「木更津レイプ殺人事件」を徹底取材して、日本の恐ろしくも悲しいレイプ文化の真実を理解してから、認識を新たにした。日本は人身売買最悪の国であって、米国務省の日本高得点報告書は、欺瞞に満ちたものであると強く断罪したい。


<属国史観の政治的配慮の大嘘評価>

 嘘の連発を、この6年間の日本人は見せつけられてきた。首相を支える公明党は、狐とタヌキが支配する化け物政党であることも判明している。

 ワシントンの主は、健全なマスコミの計算で、大嘘の回数が天文学的であることも報道されている。

 日米の政府機関も右にナラエだ。「バレなければ何でもする」と清和会OBは、以前から指摘している。政府与党機関で働いてきた人物の分析である。その判断は軽くない。


 今回の米国務省の人身売買の実情報告は、日本問題に限ると、いうところの

日本属国史観を反映したものである、と指摘できるだろう。それはワシントンの成果でもあるからだ。大嘘のデータである。日本の女性や日本で生活する外国の女性は、油断をすると、強姦・性奴隷を強いられる対象である。


<ルースベネディクトの文化論のままの男尊女卑の日本>

 日本敗戦後の70年前の米国人・ルースベネディクトの不朽の名著「菊と刀」は、今日の日本文化そのものを鋭く言い当てている。

 日本の男尊女卑は、現在も政府機関や民間の企業や組織・地域で生きている。民主主義の阻害要因である。女性の地位に多少の変化があっても、封建制の文化はこびりついたままだ。

 指摘するまでもない。天皇家の宗教である神道は、女性を巫女(みこ)という、言い換えると「売春婦」のような地位にさらしたままだ。不当な差別は、いたるところで生きている。

 ルースベネディクトが断罪した「半封建性」は、そのままといっていい。殺人に相当する強姦レイプに沈黙するだけの女性ばかりの日本なのである。そのことを「木更津レイプ殺人事件」で思い知らされた筆者である。


<悲劇的恩恵を受けるやくざ強姦魔と米兵>

 自立しない、自立できない日本人女性を覚めた視点で分析すると、その恩恵を受けている野蛮人は、覚せい剤を常用する入れ墨やくざと、米兵特に沖縄の海兵隊員である。

 沖縄は米軍基地による危険な場所を強いられているが、女性は米兵の強姦事件に恐怖の日々を送っている。日本属国の最前線は、まずは女たちが向き合わされている。歴代の政府と警察は、目をふさいできたわけだから、その罪は計り知れないほど大きい。


 やくざは女性をレイプした後、性奴隷として一生涯、歓楽街で働かせて、左うちわの人生を送っているのである。それを容認する日本の政治と警察である。これは、まことに深刻である。「木更津レイプ殺人事件」の取材で思い知らされてしまった。


 すべての日本人女性は、入れ墨を見ただけで体が硬直して、身動きできなくなるのは本当である。これに凶器とドーカツが加わる。その悲劇的場面を撮影して、女性の健康な人生を、一生涯奪ってしまう。

 性犯罪で生きるやくざはというと、強いものの陰に隠れて生きているため、警察は見て見ぬふりである。戦後、女性を強姦して逮捕されたやくざは、これまでのところ一人もいない。やくざの強姦事件は完全犯罪なのだ。


 日本の歓楽街は、やくざにレイプされた、悲劇の女性たちによって支えられている、悲劇の世界なのだ。そこへと日本に来るアジアの女性も、送り込まれている。


<「木更津レイプ殺人事件」の被害者の怒り>

 2014年にやくざ浜名に殺害された「木更津レイプ殺人事件」の被害者のKT子さんの悲劇的運命を目撃して、初めてその恐怖にたじろいでしまったジャーナリストである。

 社会部記者であれば、おおよその見当のつく重罪であるはずだが、それが活字や本になることがなかった。このことがまずもって脅威である。「無知は犯罪」なのである。

 第一、偉そうにふるまっている政治家や官僚や新聞記者が、やくざレベルの強姦魔であったりすることを、否定できない日本である。それは警察官や教師や医師にも言える。この世の男性すべてが強姦魔?しかも、被害者が沈黙してくれる完全犯罪の可能性が強い。

 恐ろしいほどのレイプ文化の日本であって、米国務省の人身売買阻止の優等生の日本では、全くない。

 

<伊藤詩織さんの出番ですよ!>

 その点で、いまの日本人女性で注目される人物は、TBS山口強姦魔を刑事告訴した伊藤詩織さんである。彼女は、もっとも勇気ある女性として国際的にも評価されている。

 「木更津レイプ殺人事件」の全容を知ったジャーナリストとして、詩織さんの勇気をほめたたえたい。強姦魔を救済した真犯人であるアベと菅の違法行為を、永久に消し去ることはできない。

 自立する女性が政治改革の核心を握っている。体制派が一番恐れる存在が、自立する日本人女性なのである。


 【ワシントン時事】米国務省は20日、人身売買に関する国別の状況をまとめた最新の年次報告書を公表した。その中で日本に関して、人身売買阻止に向けた「最低限の水準を完全に満たしている」と評価し、昨年に続き4段階のうち最高ランクに位置付けた。

 日本は、未成年による援助交際や接客サービス「JKビジネス」などが問題視され、2017年まで13年連続で上から2番目のランクに据え置き。昨年初めて最高ランクに引き上げられた。

 最新の報告書は、日本が未成年を使った性風俗の取り締まりを進めているほか、外国人技能実習制度に絡む違法行為防止に向け「監督強化に取り組んでいる」ことなどを評価。一方で、同制度参加者を募る国外組織が法外な手数料を徴収しないようにする関連法の規定について「十分に運用されているとは言えない」と指摘した。


2019年6月22日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員) 

「くだらない」<本澤二郎の「日本の風景」(3351)

<血税166億円の祭祀、祭祀の政教分離違反>

 信頼した人権派弁護士に、何かを問うと、言下に「くだらない」と一蹴されたものであるが、いまの日本には、このくだらないことが多すぎる。多くの日本人がそうであるように、天皇制に無関心を決め込んできたが、春先から始まった皇位継承という奇怪な宗教儀式なる祭祀は、まさに「くだらない」典型であろう。口には出さないが、国民の多くはそう感じている。

 空前絶後の借金大国の日本である。天皇交代は1日で十分であろう。それを半年以上もかけて、しかも血税166億円を投入する。実にくだらない。日本は古代の卑弥呼の時代に生きている証を、世界に発信している?


<皇室の失墜と前近代の日本を象徴>

 「166億円を貧困世帯に配れないものか」と誰しもが思っているに違いないわけだから、本当に「くだらない」のである。

 皇室を押しつぶそうとの国家神道の陰謀なのか、と考え込む日本人もいるかもしれない。

 よく宇都宮徳馬さんは「50、60は鼻たれ小僧。男盛りは真っ八十」と言っていた。平成の天皇交代劇をすっかり忘れてしまっているのだが、今は時間的にも余裕があるため、一連の祭祀なる政教分離違反の儀式を「くだらない」と言下に一蹴することができる。


 まるで、戦前の国家神道に生きる日本そのものではないか。岸信介を尊敬した森喜朗の「神の国」を印象付けたいのであろうが、逆効果もいいところであろう。新聞テレビが宣伝しようが、国民の心は笑って、かつ嘆いている。

 半年もかけての交代劇が、この地球に存在しようか。これ一つ見ても前近代を象徴していて「くだらない」のである。


<くだらない右翼の五輪劇>

 311放射能汚染を隠し、嘘をついて、かつ関係者を買収して獲得した2020東京五輪に大義はない。「くだらない」のであるが、これを推進した連中は、みな右翼のくだらない人物ばかりである。

 ヒトラーのベルリン五輪を見習っての東京五輪に相違ないが、とても拍手する気にはなれない。NHKを先頭にして五輪宣伝に躍起となっているが、これまた、実にくだらない。

 NHKも落ちるとこまで落ちてしまった。


 166億円と五輪経費を、東北復興や54基の原発廃炉や、貧困家庭救済に使うまともな善政が全く聞こえてこない。政治も落ちるところまで落ちてしまっているのである。


<史上最低の首相を支える国家神道と創価学会の異様>

 古代と前近代が混在する21世紀の、現在の日本である。違うだろうか。

 確か古代の天皇でも「民のカマドの煙」に注目していたという。現在、それも見られない。

 史上最低の首相とは、清和会OBの断固たる主張であるが、支えているのは国家神道の復活を夢見る靖国派である。いまは日本会議という秘密の右翼団体で身を包んでいる宗教勢力であるが、祭礼で無知な庶民をかき集めることはできても、選挙での集票力は弱い。


 補完する勢力が創価学会という、これまた新興宗教団体である。これでもって3分の2議席を確保して、武器弾薬で「強国」を目指している政権だ。実に、くだらない野望なのだが、当事者は本気のようだから困る。

 財閥は願ってもない、これに熱心なのだ。軍国主義は財閥を太らせる妙薬だ。歴史の教訓は、彼らには通用しない。


 史上最低の首相は、米国の死の商人から武器弾薬を爆買いして、結果として日本を衰退させている。同時に、多くの国民を貧困化させている。


 誰が見ても、考えても、実にくだらない悪政・暴政である。

 彼らにとって幸いなことは、野党がまた、くだらない点である。バラバラ大好き政党ときている。


 ここにきて金融庁の金融審議会という専門家会議が「姥捨て山」の日本を裏付けた報告書を公表した。やくざまがいのギャンブル投資で2000万円を稼げ、と発破をかけた。

 そのための党首討論を開催したものの、たったの45分。3分の2の壁である。くだらない党首討論でしかなかった。


 くだらないまま、沈没する日本に、起始再生策はあるのか。占いの宗教勢力から、まずは政治の主導権を、理性と道義・正義・法治の主権者が取り戻す必要があるのだが。無党派が覚醒するのかどうか。若者に期待したい。

2019年6月21日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

朝日新聞点検<本澤二郎の「日本の風景」(3350)

<ナベツネ・読売化で墓穴掘る編集姿勢>

 最近新聞を読む機会がない。「中曽根新聞」に変身した読売の切り抜きを止めて、30年以上たつ。朝日の購読者を止めて、もう20年近くなる。最近の朝日は、いうなれば「読売化」で購読者を減らしてしまった。朝日は、ずっと日本を代表する高級紙だった。原点に戻ることを薦めたい。6月8日(土曜日)付の朝日新聞朝刊を、千葉県八千代市のAさんが、販売店で購入したものを郵送してくれての感想である。


<社説は1面肩で高級紙目指せ!>

 新聞は公器である。国民の声を政治に反映するという、崇高な使命を帯びている。ジャーナリストを「無冠の帝王」と称した時代もあった。反骨が記者の命である。

 したがって、権力に迎合する新聞人は、ジャーナリスト失格である。朝日も、そこへと落ち込んでいないか。

 東京タイムズの先輩で、田中角栄の秘書を歴任した早坂茂三は、田中派の新人候補に対して「朝日の社説をよく読んで、そこから公約をつくれば、当選間違いなしだ」と特訓していた。

 国民のコンセンサス・価値観を、朝日の社説が代表していたためである。昔の朝日新聞は、1面肩に社論を堂々と掲げて、読者国民の羅針盤としての役割を果たしていた。

 いまは、それがない。特にこの6年間の紙面の劣化はひどすぎまいか。


<記者教育の徹底急げ!>

 在京政治部長会の懇談の席で、後に社長になった松下さんが「試験をすると、女性が合格するので採用が増えてしまう」という話をしていた。

 それを裏付ける話が届いた。例の徳洲会医療事故を追及する友人が、4万人近い従業員を抱える徳洲会病院において、労使の勤務条件を定める労基法36条の「36協定」がないという大問題を厚労省に告発した。

 記者会見に参加した朝日新聞は、女性記者だった。この深刻・重大な記事を、朝日は没にしたといって友人は嘆いたものである。

 筆者の経験は、現在も追及する「木更津レイプ殺人事件」を、朝日新聞千葉支局の木更津通信部記者に伝えたものだが、殺人鬼がやくざ浜名と告げると、尻尾を撒いて逃げてしまった。


 記者教育を徹底することが、今の朝日には必要不可欠であろう。目の前の特ダネを逃がすというよりも、逃げてしまうようなひ弱すぎる記者の体質を、根本から改善することが、何としても求められている。


<国際面の充実>

 相変わらず、国際面が少ない。地球規模で動いている今日、日本の新聞は、アフリカや中南米の記事が少なすぎる。

 東アジアは特に重要だが、それも少ない。相手国民に寄り添うようなリベラルな記事が、極端に少なすぎよう。大陸と朝鮮半島は、従来とは一変している。それを反共主義の産経レベルで報道するようでは、国民を誤らせるだけである。歴史の教訓は、永遠に継続してゆくものである。

 国際面の充実には、英BBCとの連携を図ってはどうだろうか。東京タイムズでさえも、英フィナンシャルタイムズと提携したものであるが、BBCとの連携が好ましい。

 世界の動きを、より客観的に報道する姿勢が評価できるからだ。

<チラシで生きる新聞販売店>

 八千代市の朝日販売店からのそれは、分厚く膨らんでいた。原因は、チラシ広告である。

 チラシで生計を立てる販売店の様子がわかる。老人社会はネットが活躍する場面が少ない。スーパーに限らない。自動車や眼鏡、リフォーム、履物とチラシの量はものすごい。新聞販売員の労働も大変であろう。


 チラシ広告のために新聞を取る市民というのも、現在を反映しているのであろう。


 ところで、なぜ朝日新聞が郵送されてきたのか。理由は、山本太郎の記事が政治面に大きく掲載されたためで、感動した山本ファンが郵送してくれたものである。

2019年6月20日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

↑このページのトップヘ