本澤二郎の「日本の風景」(5395)
<恐ろしい時代の始まりか=野田の安倍・清和会のカミ頼み年頭会見に衝撃受ける善良な日本国民>
ロシアの秘密文書で日露戦争再現時には、真っ先に東海村の原発にミサイル攻撃という計画が発覚したと報じられたが、日本の変革はというと、野党の右右右路線であることが2025年1月早々に証明された。野党第一党が伊勢神宮を参拝し、憲法の政教分離に違反する天皇教政党に墜落したことを平和国民に知らしめた。
戦前の「カミカゼ信仰」で自公政権を奪取するというカミがかり戦法である。偏狭な松下政経塾の民族主義を開花させたものだ。「右変革で戦争突入」という危機・深刻すぎる不安を日本国民に通告したのであろうか。
<松下・民族主義=本心は戦前の天皇教大政翼賛会?>
中国の人民を含めて松下幸之助を「丁稚奉公の人」として崇める風潮があるが、彼は軍需産業で成功を収めた戦争責任者である。松下の「ナショナル」はそうして戦後も成功したが、民族主義イメージが国際化に反するため、いまのパナソニックに変えたという経緯がある。
彼の松下政経塾では、神社参拝をベースにした改憲軍拡論を叩きこまれた野田佳彦。筆者も、当初の政経塾を全く理解していなかった点で深く反省している。改憲軍拡の自民党に、足並みをそろえた野田・立憲民主党の先行きは厳しい。
<平和を忘れ日本会議に屈した第二自民化>
軍拡による血税吸い上げ政党に堕した野田・立民は、極右の日本会議に屈したものである。戦前の天皇教による大政翼賛会へと突き進んだものだ。
「本日、国民民主党の古川代表代行、榛葉幹事長、浜口政調会長が伊勢神宮を国民民主党三重県連の皆様と一緒に参拝しました」と切り出した玉木氏は「私は参拝しませんでしたが、心一つに、国家の安寧を祈り、国民民主党が我が国の発展と国民生活の向上に貢献できること祈念しました。本年も、どうぞよろしくお願いします」とした。
以上は不倫党の玉木のコメントである。近代を否定した戦前の国家神道・侵略戦争の本拠地に勢ぞろいしての「国の安寧祈願」に反吐が出る。二つに割れた民主党が、そろって戦前回帰に走り出したことになる。日本政治の右寄り回帰の危うさは、推して知るべきか。本来の立憲主義派は、急ぎ分党して野党らしい野党として参院選に臨むしかないだろう。この21世紀において原始の「お祓い宗教」回帰に堕落した野党は、歴史に盲目なやくざレベル以下に相当していまいか。
<尖閣国有化で中国と対立・日本人のナショナリスト化>
人は親父の肩を見ながら成長するという。野田の自衛官の父親は、強固な靖国カルトに違いない。その影響を受けた松下政経塾派には、真っ当な平和軍縮に命を懸ける政治家は一人もいない。
ゆえに野田は、石原慎太郎と共に中国と相談抜きで尖閣の国有化を一方的に決めて、日中間に対決の釘を打ち込んだ。その後の中国の海洋政策は、覇権主義を伴ってアジアを席巻するのだが、争いの根源は野田の暴政にある。この場面で、読売の暴君・渡辺恒雄と協議して決めたというおまけを野田本人が告白した。
<国民にうそついて消費増税強行>
貧乏人から税金を取るという消費税は、悪政の最たるものである。大衆いじめの悪税だ。これの引き金を引いた野田の嘘つきを国民は記憶している。偏狭な民族主義者は、脱原発に舵を切らなかった。当時の民主党の悪政は、安倍の清和会と大差ない。
<不倫党も追随>
玉木の不倫党も伊勢神宮参拝で、天皇教回帰を明らかにしたのだが、まさしく日本政治は極右・日本会議に歩調を合わせた。
軍靴の音が聞こえてくる2025年1月か。
これに対抗する共産党の立憲主義もさび付いて、機能不全の状態にある。言論界はいまだに左翼から右翼に転向して、恩師の宇都宮徳馬から「忘恩の徒」と断じられた渡辺恒雄の改憲軍拡論に呑み込まれて死んだ状態にある。
言論の死は、右へと死の変革に突入する。
<311東電原発でも脱原発NO=原発大国布石>
東電のフクシマ原発崩壊を教訓にしない。さらなる原発大国化を推進する自公の狂気を、普通の国民は理解不能である。原子力マフィアの暴走にブレーキを掛けられない日本は、民主主義が死んでしまった証拠である。
<3000年後に希望の芽が?>
日本は太陽・水・風・波・地熱を利用すれば、危険すぎて人間が操作することのできない高価な、利権の塊である原子力発電所は不要である。房総半島の君津市や袖ヶ浦市の水源地に大量に埋設された核汚染ごみ事件を取材していて、凡人ジャーナリストも覚醒することになるのだが、そのことに目を全く向けない警察と行政・議会・言論によって、日本列島はいずれ巨大地震と戦争によって放射能にまみれて、生き物すべて息絶えるのを待つしかないのか。
3000年後の生命に期待すればいいのか?冗談で言っているのではない。日本の危機は確実に迫っている!
2025年1月5日記(茅野村の仙人・日本記者クラブ会員)