安倍暗殺チーム存在?<本澤二郎の「日本の風景」(4684)

<早くも奈良県警・地検に対して「重すぎて対応不能」との声も>

 奈良地検は、7・8安倍銃撃事件の犯人として2023年1月13日山上徹也を殺人と銃刀法違反で同地裁に起訴したが、正直なところ同地検と裁判所では対応不可能との指摘も。

 昨年7月25日から今月10日までの、異例の長期間にわたる鑑定留置ひとつとっても判る。現場の映像は多数流布している。犯人だとする山上被告は、安倍の背後、それも台に昇って演説する安倍の下から、手製の花火銃でドカンドカンと2回高音を聞くことが出来るが、命を奪ったとする銃弾は不明。

 治療に当たった医師の記者会見や関与した医師の証言から、被害者の背中からの銃創はない。安倍を即死させた銃弾は、高いところから安倍の首・肩から心臓に入って即死していることも判明している。肝心の解剖医による死体解剖をした解剖所見の形跡も不明である。

 取り出された銃弾は、手製の山上銃からのモノではない。この点で白鳥事件でみせたような銃弾の捏造の可能性さえ指摘する専門家も。本物の銃弾だとして法廷に提出すれば、山上銃でないことがバレる。山上の自宅から見つけた銃弾を工作して、本物に見せかけてごまかすことも考えられなくもない。ただし、これは科学的な分析によって偽りは暴かれる。

 狙撃手による銃弾で殺害された可能性が強い。現場近くの建物から狙撃手が狙ったと仮定すると、誰もが理解できるのだが。


<山上単独犯では国民を納得させることは困難か>

 既に公開されている事実だと、首相ではない前首相の奈良日程は、銃撃された7月8日の前日の深夜に確定。自民党選対本部が安倍の奈良日程を決めた経緯と事情について知る立場の高市早苗は、本人に対して「わざわざ奈良に立ち寄る必要はない」とブレーキをかけたと語っている。深夜の安倍日程は、翌日未明から朝にかけて現地の自民党県連に届いた。

 奈良県連の対応はどうだったのか。普通の記者の取材では判らない。前首相日程への関心は薄い。いわんや外野の立場にいた山上は知る由もない。彼は、いつどうして演説場所がわかったのか。誰が教えたのか。

 自民党選対内部にも協力者がいたのか、いなかったのか。常識的に見て、現職首相ならいざ知らず、決して評判がよかったわけではない前首相演説の日程が、山上や狙撃手の耳にどうした経緯で届いたのか。大掛かりな安倍暗殺チームの存在?を想定しないと、一般人は理解できない。

 官邸や自民党本部や奈良県連に協力者がいないと入手困難な安倍日程だった。狙撃手のことを仮定すると、自衛隊か警察であろうが?あわてて土地勘のない現場を確認し、近くの高い建物の物陰に潜んだものか。

 一瞬のうちに狙撃手が現場に辿り着いて、安倍の到来を待ち受ける?その道のプロでないと、到底無理である。その無理が現実のものとなったものか。

少なくとも単独犯では説明できないだろう。


<弁護団の顔ぶれも特段注目を集めている!国選か民選か>

 国民にはまだ山上弁護団についての情報がない。国選なのか、それとも私選なのか。どんな人物なのか。全てが正義の弁護士なのか。あるいは弁護団をかく乱する目的で潜入した弁護士の有無など、詮索する点は少なくない。


 本日の報道などから被告の落ち着いた様子がわかる。気を使う妹に「もう来るな」と釘を刺した。妹を思う被告の情愛がひしひしと伝わってくる。

 法律家を含め、これまでのところ山上被告を悪くいう人物はいない。山上同情論は、天を突く勢いである。差し入れ献金にも、そのことを理解させてくれる。安倍の国葬について、国民の多くは反発した。国賊にその資格はないと。自民党内からも「国賊」とレッテルを貼られた人物だ。

 安倍政治にいい芽はない。A級戦犯の亡霊がまとわりついていた。今の岸田文雄の外交安保・エネルギー政策一つとっても、庶民大衆の幸せとは無縁である。


<神社神道と創価学会の強引な金集めにも厳しい視線が>

 そして何よりも安倍銃撃事件が、統一教会の恐ろしい勧誘と信者からの資金強奪ぶりを発覚させて、人々を震え上がらせている。統一教会関連で、神社神道と創価学会もまた、強引すぎる金集めが国民の関心を集めている。誰もが「宗教の税金免除をなくせ」「貧困者救済に向けよ」との叫びは、日本列島を覆いつくしている。


 しかも、神道と統一教会と創価学会の政教分離違反と21世紀には信じられないような政教一致のカルト政治のもとで、平和憲法を崩壊させる戦争準備が強行されている。

 統一教会・神社神道(天皇教・日本会議)と創価学会による破憲の内外政治に、主権者である国民は震え上がっている。比例して山上同情論が膨れ上がっている。

 「山上の手製の花火銃の弾ではない」「他の第三者からの銃弾」という現実に対して、奈良地検はどう向き合うのであろうか。被告は通信教育で大学を卒業するだろう。彼の向学心に人びとは頭を垂れている。

2023年1月14日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)