米国政府の要注意人物だった!<本澤二郎の「日本の風景」(4533)

<安倍晋三(ストロング・ナショナリスト)を警戒したオバマ・ホワイトハウス>

 本ブログの2013年から2014年にかけての記事を見る機会があった。健忘症に呆れるばかりだが、民主党のオバマ・リベラル政権と東京の第二次安倍晋三自公極右内閣が、戦争神社である靖国神社の参拝問題や歴史認識の問題で、激しい対立を繰り返していたことを思い出した。


 筆者はというと、当時は妻の肺がん治療の心労に生きた心地もしない環境下に置かれていた。2011年3月15日に、大量の放射能が首都圏を襲っていた事実さえも、気付かなかった凡人だった。東電フクシマ3号機が、次男正文の命を奪った東芝病院と関係する東芝製3号機の核爆発であることさえも、ずっと後になって分かった。ことによると、我が家は二人の命を東芝に奪われたかもしれなかったのだが、妻の治療に翻弄されていて、そのことまで気が回らなかった。東芝放射能被ばく者は、相当数に及んでいるだろうが、依然として東芝は沈黙して反省と謝罪を拒否している犯罪企業である。


 そんなわけで日米韓の3か国の歩調を合わせようとしていたオバマ政権の苦闘さえも、深く理解しようとしていなかった。実際は、ワシントンの連邦議会調査局は、安倍を「ストロング・ナショナリスト(国粋主義者)」と分析、情報機関は安倍の発言と行動について監視の目を光らせていた。ワシントンのリベラル派は、安倍を当初から警戒していたのだ。


<ワシントンの国務・国防両長官は安倍の靖国を回避して千鳥ヶ淵墓苑>

 韓国や中国に限らない。靖国神社は侵略戦争の死者を英雄として祀っている神社神道の奇怪な牙城である。世界から嫌われ、恐れられている。安倍や小泉、中曽根らの靖国参拝は、次なる戦争を目的にした参拝である。この8月の靖国神社は、例によって軍国主義にあこがれる者たちが異様ないでたちで、神社の周囲を徘徊する。


 遊就館という歴史博物館?を覗くと、当時の蛮行を象徴する武器などが飾ってある。これを知った自民党のリベラル・加藤紘一は度肝を抜かれた。「これが外国に知れ渡ったら大変なことになる」と警鐘を鳴らしていたが、オバマのホワイトハウスはむろん仰天して安倍の靖国参拝姿勢に対して、執拗に忠告した。


 2013年夏に来日したケリー国務長官等は、断固として靖国参拝を拒絶した。すぐ近くの千鳥ヶ淵の墓苑に姿を見せて、国際社会の意志を示して見せた。福田康夫がそれ以前に、無宗教の記念碑建設に力を尽くしたが、小泉と安倍が反対して実現しなかった。これは日本にとって不幸なことだった。今後も靖国参拝は、国際問題となって日本外交を縛り付けることになろう。


<安倍自公内閣=神道+統一教会の政教一致の反憲法的政権>

 神道という原始宗教は、明治期に確立したもので、国家神道の地位を確立するに及んで、全国のいたるところに神社を建て、住民の精神を拘束した。のみならず家々の中心に神棚をすえて、幼児期の子供に水やごはんの上げ下げを強要し、人間と生れ落ちると、即天皇主義の改造人間にさせた。神道人間が無謀な「天皇の戦争」に命を捧げた。

 この命知らずの天皇の軍隊を米兵も恐れたほどである。

 戦争屋にとって、神社神道は戦争する人間作りの格好の仕掛けなのだ。しかし、安倍や祖父の岸信介は、もう一つ反共の文鮮明の統一教会を加えた。岸がこのカルト・イカサマ教団を宗教法人にしたのが1964年。同じことを石原慎太郎は、オウム真理教なるカルトを宗教法人にした。統一教会は50年余の年月を経て、今や自民党清和会を完全掌握し、自民党の隅々にまで及んでいる。


 岸田文雄自身さえも、その恩恵を受けている。表面化した統一教会幹部との記念写真は「単なる写真」として逃げているが、岸田の「安倍の意志を継ぐ」という発言と、相変わらずの安倍側近議員による組閣と党人事からすると、怪しいものである。岸田改造内閣が、安倍統一教会内閣といえるだろう。


<「神風特攻隊の犠牲の上に今日の日本がある」と反撃した安倍側近>

 鹿児島の特攻隊基地にわざわざ出向いた人物は、小泉だった。安倍を長州の田布施と呼んでいるが、小泉は鹿児島の田布施だという。田布施は明治期の日本を指導する人材の宝庫だったのか。関東人は理解できない。

 親しかった田中龍夫さんに聞いておくべきだったが、当時は田布施という地名を知らなかった。誰でも田布施研究で博士号を取れるだろう。明治天皇の正確な正体も分かるかもしれない。明治史は余りにも嘘と捏造で組み立てられている。

 ここで紹介した安倍側近暴言は、ワシントンに発した言動である。「神風特攻隊の犠牲の上に今の日本がある」という時代がかった言葉で、オバマに襲い掛かったのだ。仰天するようなカルト的言動である。東京とワシントンの熾烈な攻防を見て取れるだろう。


<軍事費2倍増論も2014年2月に安倍側近=武器弾薬国家経済>

 ロシア・ウクライナ戦争に絡めて軍事費2倍増という、安倍晋三と安倍に心酔する女性極右の言動に驚かされたものだが、既に2014年2月の時点で、安倍側近が合唱していた。安倍の正体を見て取れよう。血税にまとわりつくダボハゼである。


 どういうことか?野党の体たらくも幸いして、日本は既に軍国主義が復活しているとの指摘が、隣国やアメリカの学者からもなされている。明白な9条違反だ。しかし、反共国家主義や国粋主義の彼らのそれは、アメリカのように核戦争をする軍国主義経済体制へと向かっている。暴走する安倍内閣は、2013年12月の安倍の靖国神社参拝で、まさに明確な形で本心をさらけ出して、ワシントンに対して挑発していた。


<安倍の靖国参拝強行でオバマに返礼>

 靖国参拝は、欧米から近隣アジア諸国にとって、正に戦前の侵略国家日本そのものである。それを安倍は公然と証明した。米国民主党政権に対する返礼である。安倍の美しい国は、戦前回帰そのものだった。

 米国の大統領選挙で右翼のトランプ誕生で、安倍は見事にワシントンとの勝負に勝った。統一教会の安倍は、統一教会の共和党・トランプだった。


<トランプ政権も統一教会の仲間同士だった>

 米国の資産家のトランプは、外交知らずの不動産屋だったことから、安倍がトランプを指導する立場を手にした。安倍とプーチンの27回に及ぶ会談に目を光らせるワシントンだったが、統一教会仲間ゆえに大目に見られたようだ。

 しかし、政権が民主党のバイデンに移る直前に安倍は、突如、首相の座を降りて官房長官の菅に渡した。菅が総裁選に失敗すると、岸田文雄に軸足を移したのだが、安倍の本心は3回目の国盗りに走り出していた。安倍の携帯は、ワシントンに筒抜けだったと思われる。ワシントンの民主党政権は、もはやこれ以上、安倍の暴走を許せないという立場に追い込まれていたと推論したい。、


<安倍標的は奈良県の山上兄弟だけではなかった!>

 安倍銃撃犯の黒幕が存在する?安倍を嫌っている人物は、日本に沢山いる。今も、そうである。平和を大事にする日本人のすべては安倍NOだ。国葬反対派が多数であるのも当然だろう。国葬による安倍神格化にワシントンも釘を刺してきている。

 それでも強行して、国内を分断、大混乱させようとするのか?岸田は厳しい選択を迫られている。

2022年8月13日記(東芝製品不買運動の会代表・政治評論家・日本記者クラブ会員)