乱の時代(その4)<本澤二郎の「日本の風景」(4474)

<総評+同盟=労働貴族の連合=死んだ日本の労働運動>

 神社神道の男尊女卑を、戦後も引きずる日本において、組織・団体の長に女性が起用されると、何かが起きる!日本政治の場合、特に注視する必要がある。現在、日本の労働者を率いる?連合に女性が君臨した。案の定、かつての革新は当然のことながら、一気に岸信介の野望にまい進する自民党に接近し、許されざる改憲軍拡の渦に飛び込んだ。しかし、女性だと抵抗は少ない。

これまた乱の時代を象徴していることに民衆は、気付く必要があろう。


 戦争犯罪者として巣鴨入りした商工官僚・岸信介を操った米CIAの手口を、ウクライナのゼレンスキーも見せてくれているが、日本で活躍するCIAは、岸を政権に就けると、直ちに警職法改正という国民を弾圧する法制を導入させようとし、ついで日本占領を永続化させるための60年安保改定を強行させた。この時、戦後日本の革新の火を灯す闘争に総評が、率先して対応した。CIAの野望は強行されたが、岸は首相という地位を失った。


 だが1989年に総評と同盟が合同し、連合が誕生すると、日本の労働組合運動は、坂道を転げ落ちるように落下してゆく。現に、初代会長の山岸章に対して、政府は天皇制国家主義を象徴する時代錯誤の勲章(勲一等瑞宝章)を与えた。山岸は喜んで受け取った。連合衰退の要因である。


 日本国憲法は、労働者の団結権・団体交渉権・団体行動権を保障している。労使の緊張関係による労働条件向上を期待しているが、肝心の連合が財閥に屈して、労使協調へと突き進んだ。結果として労働貴族の連合へと堕落。ナショナリズムの自公政府に足を乗せてしまった。事実上の連合の死を意味する。


<国民の生活苦を見て見ぬふり=自分中心+カネ中心>

 それにしても世界も日本も激変している。平和外交を忘れ、死の商人に従って、激変に掉さす政治指導者ばかりだ。311のフクシマ東電放射能隠しのための安倍晋三の大嘘を前提とした、不況下の4兆円の賭博五輪とコロナ向けの怪しい超大型予算の連鎖、昨日はというと、悪しき腐敗している権力者のための侮辱罪の厳罰化刑法を強行した。個人情報保護法に次ぐ言論封じだ。

 ここにこそ、日本政府の人権規制が見て取れる。また昨日は急激な円安が襲った。遂に135円台に突入した。それでもアベノミクスに突進する黒田東彦の日銀は、ゼロ金利と超金融緩和を続行するという。庶民は物価の急騰に泣いているが、年収3500万円+αの優雅な日銀総裁は、庶民を無視して、金持ち大優遇路線を改めようとはしない。そのことに野党は怒り狂うこともしない。彼らとて世界一の高給取りなのだ。こんな場面でも、労働組合の連合は沈黙し、見て見ぬふりをしている。市民と縁を切ってしまった連合である。

 労働貴族には、コロナも円安もどこ吹く風だ。むしろ金儲けできる。庶民を差別する高級国民なのだから。今だけ・自分だけ・カネだけの連合に変身してしまったのだ。

 はるか欧州の戦争にもNOを突き付けない。むしろ、超軍拡軍事費予算に同調している。彼らの仲間は、武器弾薬製造労組員なのだから。

 かくして岸田内閣の支持率は下がらない。軍拡緊張外交に飛び歩いていることに対しても抵抗しない。ナショナリズムの埋没した連合は、もはや真っ当な労働組合の連合ではない。

 社会党が崩壊し、野党が分断し、男尊女卑の神社神道が笑う改憲軍拡の右翼・自民党が永田町を制圧する今日なのか。 


<消えた革新の正義=自衛隊違憲・日米安保解消・非武装中立・脱原発>

 岸の60年安保闘争が光り輝いて、目に浮かぶ昨今だ。国民に向き合っていた労働組合は、さっそうとしていた。昼休みの千葉県庁内を歩いていると、どこからともなくロシア民謡や朝鮮の美しい曲が流れてきた。自治労の組合員の合唱は、不思議と美しかった。「流れとうとう」という歌詞と曲が今も耳たぶに残っている。

 革新の正義のスローガンを彼方から眺めるだけの凡人ジャーナリストは、いま消えてしまってみると、当時の総評の正義に感動する。日本国憲法の正義を体現した労働運動を懐かしがっているだけでは恥だ。これに違反する日本政府の暴走に屈していいわけがない。

 国粋主義者のA級戦犯・岸信介の改憲軍拡論は、いま孫の合唱で開花しようとしている。それに驚くなかれ、護憲リベラルの宏池会派閥の岸田文雄が合唱している!水面下では、神社神道の天皇教が押し上げている。そこに女性が先頭に立っている。白装束の巫女なのか?

2022年6月14日記(東芝製品・サントリー・トヨタ不買運動の会代表・政治評論家・日本記者クラブ会員)


(追記)昨日義弟が届けてくれたサツマイモの苗30本を植えた。場所がないので、ジャガイモを掘り出し、そこをミニ耕運機で耕し、畝を作って苗を差し込んだ。妹が沢庵1本を送ってきた。亡き妻が仕込んだ黒酢に柚子をつけたビンを見つけた。口に含むととろけるようだ。今はフキがおいしい。我が家に変化はないが、闘う労働歌は消え、労働界は急変して庶民生活を見放してしまった。岸の悲願が目前に迫ってきた!