岸田か林は急ぎ訪朝せよ!<本澤二郎の「日本の風景」(4341A

<緊張を煽るだけならスピッツ犬でも出来る!平壌で金正恩と会見だ!>

 陰暦の1月1日寅年スタート、2月1日は正月・春節。大陸から半島にかけて1年で一番楽しい季節だ。最近、虎がネコ科で一番強いことが分かった。大陸の皇帝は入り口に獅子・ライオンの石像を置いて、周囲ににらみをきかした。半島の王は、大分へりくだって犬を置いた。狛犬(こま犬=高麗犬)で、日本の天皇の神社は、半島出身ということになる。


 近年、偏狭なナショナリストの政府が誕生した日本では、やたらと本家にかみついているが、正統性は全くない。世界の笑いものになっている。ところで、ネコ科第一の虎は、小さな群れで行動するライオンに対して、一匹で生きる。断固とした縄張りを死守、割り込んでくる相手が、たとえ虎でも一撃のもとに追い払ってしまう。


 さて、この10年の日朝関係には、外交が存在しなかった。むしろ相手をたきつけて、怒り狂う様を巧妙に「北朝鮮脅威論」と宣伝、改憲軍拡に悪用してきた。安倍も菅も、最初から拉致問題を解決する意図はなかった。


 他方、北は日本を相手にせず、もっぱら日本を服従させ続けているアメリカに的を絞って、ミサイルを飛ばし続け、そのことをNHKを先頭に、大げさに宣伝報道させている。


 もう安倍・菅の時代は終わった。保守本流・宏池会の岸田の時代だ。かの国の経済は疲弊している。国民は呻吟している。人道支援の場面である。日本政府が大胆な行動を起こすことが、道義にかなっている。

 首相か外相が動けば、課題は1日で解決するだろう。


<怖い?それともワシントンの了解が得られない?直ちに行動起こせ!>

 要するに、安倍も菅も、犬に例えると、よく吠える小型のスピッツだ。自ら行動しない。ワシントンや北京、モスクワにボールを投げて、それで済ませてきた。

 こんなことでは、外交は死んでしまう。岸田と林は、犯罪首相にかまけていないで、さっさと平壌に乗り込めばいい。それだけのことである。


 大衆にとって、ミサイルの訓練などどうでもいいことである。北朝鮮が日本に襲い掛かるという幻想などは、お笑い草だろう。日本には、彼らの仲間が沢山生活しているではないか。日本国民は、怪しげな極右が繰り出す、野蛮な策略に引っかかってばかりいられない。


 平壌に急いで出張するのである。反対するのは、極右・神社神道の日本会議が、あらぬ屁理屈をつけるだけだ。


 筆者は、大学の先輩の佐賀の愛野與一郎さんに声をかけられた。「代わりに行ってほしい」という素晴らしいプレゼントをいただいた。共産党を除いた超党派の訪朝団に、同行記者の一員となって、初めて訪問した。

 「美しい清潔な平壌」が第一印象だった。1993年のことで、記憶に残る金丸信訪朝の直後だった。団長は金丸側近の石井一、事務局長が武村正義で、およそ300人のメンバーで、乗り込んだ。大型機をチャーターして、羽田から飛んだ。機内でビザをもらった。瞬く間に、機は平壌に着陸した。近い、本当に近かった。


 幸運にも、晩年の金日正と会見する機会が出来た。彼の一言は「我々は地球と共にある」との名言で、これには脱帽した。帰国後に朝鮮総連から「宮澤喜一首相訪朝」を促す秘事を託された。急いで官邸の主に直接伝えたのだが、当時、党内のいざこざが災いして彼は、無念にも決断できなかった。


 日朝国交正常化には、田中角栄内閣も決着を急いだ。木村俊夫を外相に起用、一気呵成に決着しようとしたが、これを阻止したのが、岸信介・福田赳夫の清和会と三木派が、文春・立花と連携したことで、スキャンダルで打倒されてしまった。角栄の悲願は挫折した。「日中は大平、日朝はわしが」と側近の久野忠治らと急いだが、かなわなかった。拉致問題は、その後に起きた。


 岸田と林が、大平の政治的意思を学んでいるとすれば、直ちに平壌に飛び込んだらいい。党内の派閥抗争にも勝ち抜けるウルトラC作戦である。


<数兆円の人道支援を突破口に平和条約、拉致の全面解決を!>

 岸田内閣は、安倍や菅などのように、拉致問題を改憲軍拡の材料として悪用してきた策略を返上し、即座に行動を起こす時である。


 国際的な経済封鎖で人民の生活は、悲惨そのものと伝えられている北朝鮮である。直ちに食料など生活物資を、彼ら人民に送り届ける道義的義務が、植民地支配の罪を背負う日本国民と日本政府にある。


 数兆円規模の人道支援を、直ちに断行すべきだろう。そのことが、自民党内の怪しげな派閥抗争に打ち勝つ唯一の手段ともなる。これを一石二鳥と呼ぶ。隣人の命と健康を守れるのは、いま日本以外にはない。


 朝鮮軍司令官・宇都宮太郎は、長男の徳馬に対して「お前は大きくなったら、朝鮮のお嫁さんをもらうといい。朝鮮の文化は高い。決して馬鹿にしてはならない」と諭している。宇都宮さんは、何度もこのことを凡人ジャーナリストに語って聞かせてくれた。

2022年2月1日記(東芝製品不買運動の会代表・政治評論家・日本記者クラブ会員)

 (NHK北朝鮮が中距離以上の射程の弾道ミサイルを発射したことを受け、政府は今後、ICBM=大陸間弾道ミサイルの発射実験など、さらに脅威を高める軍事行動に踏み切る可能性もあるとみて警戒監視を強化するとともに、国際社会と連携して北朝鮮に強く自制を促していく方針です。

(同)北朝鮮は30日、射程が中距離以上の弾道ミサイル1発を、通常より高い高度で打ち上げる「ロフテッド軌道」で発射し、ミサイルは最高高度が2000キロ程度まで達し、およそ800キロ飛しょうしたあと、日本のEEZ=排他的経済水域の外側に落下したとみられています。岸田総理大臣は「国連安保理決議違反であり、強く非難し、抗議した」と述べました。