負の福島隠し五輪<本澤二郎の「日本の風景」(4170)

<1日250万円超高級ホテル住まい貴族から表彰された菅と小池>

 「安心安全」とは無縁の危険な「福島隠し」の東京五輪が終わると、ドイツ人

貴族が、真っ先に菅義偉と小池百合子を表彰した。1日250万円の超高級のホテルオークラ住まいのIOC会長バッハが、またしても日本国民を愚弄する行動に出た。


 WHO元上級顧問の渋谷健司医師は「日本社会に傷跡を残した」と総括した。それを米ワシントン・ポストが報じ、日本のスポーツ新聞が紹介、負の遺産の大きさを、国民も改めて感じさせられた。


 閉会式の外では、五輪中止デモをしていた市民グループは、五輪廃止切り替えた。この期間中に全国の新型コロナ感染者は、怖いほどの記録を示していた。入院できない自宅療養者は、何人もが死んでいった。


 4兆円の収支決算がどうなるのか。菅と小池の肩にのしかかってくる。はっきりといおう、菅も小池も負の決算の責任を負うことになるが、どう責任を取るのであろうか。政治家として落馬したことになろう。


 いま叫びたいことは、この記事を書いてる最中に、文字が消えるのだ。大それた操作の犯人は、電通なのか。新聞テレビを抑圧するだけでなく、無数のインターネットにまで、検閲する原子力ムラの猛威に呆れるばかりである。徹底した報道規制とインターネット規制に、言論界も窒息寸前である。


 日本もまた、いつの間にか統制された監視社会に追い込まれてしまったのか。悔しいかぎりだ。


<菅は「開催国の責任果たした」、武藤は「やればできる」と開き直り>

 「開催国の責任」とは何ぞや?IOCは国連の機関ではない。単なるスポーツ利権屋でしかない。IOCとの約束は、コロナによる人命危機に優先することではない。ここは潔く中止することが、主催国の責任であった。IOCの立場のはずだったが、日本政府・東京都とIOCは、4兆円利権に目を向けるだけで、悲劇的な禍根を残してしまった。


 これほどの悪徳・不条理があろうか。許されていいわけがない。安倍・菅・小池・森らを処分する、国民の思いを共有したい。


JOCは決算資料のすべてを焼却するのか>

 4兆円の決算資料は、公正に公開されるであろうか。

 「長野の冬季五輪の決算書類は焼却された。同じことが起こる」と事情通はの、今朝ほど連絡してきた。「この中にはJOCの前会長の不正発覚の弁護士費用2億円も、JOCが支払っているくらいだから、世紀のスキャンダル決算書

に関心が移っている」というのだ。


 「油断していると、安倍犯罪事件捜査がかすんでしまいかねないだろう」との指摘も出てきている。


<放射能汚染人体実験の200万福島県民は声を上げるか上げないか>

 「福島は制御されている」という安倍の大嘘から始まった2020東京五輪騒動によって、とことんコケにされた東北復興とフクシマ放射能汚染に目を転じると、いかにも日本的で痛々しい。


 ここから眺めると、犯人が電力会社などの原発ロビーであることが、見え見えである。黒い官僚は、通産官僚原発派である。


 IOCJOCも、東北・フクシマに対して、一顧だにしなかった。フクシマでの無観客ソフトボール試合と野球試合で押し切ってしまった。もはや菅は、東北のイチゴ農家の足場を放棄していた。


 200万福島県民は、特定の一角を除いて、未だに10年前と変わっていない。変われるはずがない。低線量放射能による内部被ばくの恐怖は、チェルノブイリでも判明している。特に幼児・妊婦の健康に重大な影響を与える。分かりきっている。この点について、政府も自治体も地元医師らは、沈黙している。

 情けないことに、筆者も電通の世論操作に操られて、最近まで気付かなかった。ジャーナリスト失格を認めざるをえない。


 200万県民は、体よく人体実験にさらしているようなものである。高齢者はあえて目をつむるが、幼い子供たちのことを考えると、彼らへの人体実験はいかにも酷である。初めて「福島エートス」なる言葉を知った。彼らは人間であるわけがない。


 命をさらした危険千万な、コロナ五輪、フクシマ隠し五輪は、やってはいけないことだった


<日本人が日本を潰す日本でいいのか>

 武藤は元財務官僚だ、それでいて莫大な血税を使い放題の、真っ黒な官僚OBを代表して、五輪を強行した悪党であろう。


 よくよく考えてみなくても、菅や小池を選んだ人間は、日本人である。すなわち、日本を潰しているのは日本人なのだ。ワシントンの属国を続けているのも、日本人なのである。


 フィヒテの「ドイツ人に告ぐ」を想起すると、やはり教育によって、二本足で立つ日本人にならなければ、日本人のための日本は誕生しない。原発ロビーを撃墜させる日本人にならなければ、平和な社会は訪れないだろう。


 731もヒロシマ・ナガサキ+フクシマの教訓を学べる日本人の覚醒が、いま重要である。負の五輪の総括を軽視してはならない。

2021年8月10日記(東芝製品不買運動の会代表・政治評論家・日本記者クラブ会員)


日本のローマ!長崎思考<本澤二郎の「日本の風景」(4169) : jlj0011blog (livedoor.blog)


世界保健機関(WHO)で事務局長上級顧問を務めた渋谷健司医師の見解を紹介した。「私はこの五輪の遺産について考えた。まずパンデミックに対処しない限り、安全で確実なオリンピックは幻想であることを明確に示した。大会は日本社会に傷跡を残し、分裂と不信、そして健康と経済的債務を引き起こした」と東京五輪の開催強行を糾弾した。(ワシントン・ポスト)



<画期的な五輪廃止デモ>

東京五輪の開催に抗議を続けてきた有志らが8日、都内で五輪廃止を求めるデモを行った。午後7時、閉会式会場の国立競技場から約300メートル離れた秩父宮ラグビー場付近でデモ参加者らの怒号が飛び交った。「オリンピックやめろ」「オリンピック反対」「オリンピックより命を守れ」――。抗議活動を主催した反五輪の会、オリンピック災害おことわり連絡会によると、100人以上が集まったという。デモ現場周辺は大勢の警察官が出動し、厳戒態勢を敷いていた。また、当初抗議場所に予定していた国立競技場付近へ立ち入りが認められなくなり、参加者らの怒りはヒートアップ。大会前に訴えていた五輪中止は閉会に合わせて五輪廃止を強調していた。(東スポ)



新型コロナウイルスに感染したと国に報告があり、自宅で亡くなったのは、今年16月の半年間に全国で84人に上ることが9日、厚生労働省の集計で分かった。報告から数日しかたっていないケースが目立ち、容体が急変したとみられる。感染「第5波」で病床が逼迫する中、政府は入院対象を重症者らに限定する方針に転換。今後も自宅療養中の死亡増加が懸念され、異変を察知し、医療につなぐ態勢づくりが課題だ。 (共同)