安倍は岸・中曽根よりも超ワル<本澤二郎の「日本の風景」(3918)

<小選挙区制・自公3分の2議席を悪用した暴君・独裁者>

 これまでの自民党の強さの秘訣は、党内言論が確立していた点にある。良くも悪くも派閥の活力でもって、政治のブレを正し、均衡を図って60点政治を貫いてきた。これを野党は、真似することが出来なかった。

 悪政には、言論界と野党が騒ぎ出し、党内派閥が問題化して、政権を軌道修正させた、もしくは政権の交代を可能にさせてきた。


 戦後の保守政党史で問題の首相というと、戦前回帰を悲願とした国粋主義かぶれの岸信介と、国家主義の中曽根康弘を引き合いに出すことが出来る。昭和と平成の妖怪であるが、それでも彼らは目標とした平和憲法の破壊に失敗した。自民党内からの反発に屈したからである。


 対するに、安倍・自公・日本会議の右翼政権は、文字通り、独裁政治を長期間継続させた。安倍独裁政治は、民意が最も反映しにくい小選挙区制を、実に巧妙かつ大胆に利用した。それは郵政民営化を強行した小泉内閣よりも、はるかに露骨で、平和憲法に敢然と襲い掛かって、その一部を成立させ、戦争国家へと大きく踏み出した。


 憲法違反の戦争三法のことであるが、党内からの当たり前の反発を聞くことが出来なかった。3分の2議席をフルに活用した独裁政治そのものだった。

 このような大それた違憲法を、岸も中曽根も手が出せなかった。党内のリベラルからの、自浄作用が機能していたからである。


<党内言論・自浄作用を封じ込め、公明を右翼化させ完全配下>

 日中国交正常化を実現(1972年9月)した当時、反発する台湾派の岸・福田派が、田中内閣をことあるごとに批判した。岸は、福田赳夫に傾倒する右翼の石原慎太郎や森喜朗ら若手を、血盟集団「青嵐会」に仕立て上げて、行動的右翼さながら政府批判を敢行した。


 田中は、岸をなだめるために突然改憲を言い出した。しかし、長くは続かなかった。盟友の大平正芳が抑え込んだのだ。自民党政治のダイナミズムを裏付けているが、安倍7年8か月にそれは全くなかった。


 ほんの僅か、石破茂が安倍犯罪にクレームをつけただけだったが、安倍後継総裁選では、石破は立ち上がれないほど叩きのめされた。このことだけでも、安倍の独裁政治の恐怖を物語っている。


 アベ独裁政治は、後継の菅義偉の下でも継承されているが、相手は新型コロナウイルスである。トランプもコロナに敗北した。安倍犯罪の共犯者でもある菅が、無事に長期政権を手にすることが出来るのか?世論の動向とも関係している。


 安倍の小細工というと、かつては池田大作が寵愛したという太田ショウコウ(昭宏)を完全に懐柔して、公明党創価学会を平和と福祉の党から「戦争党」に変身させたことである。池田にとって太田は裏切り者、宇都宮徳馬に言わせると「忘恩の徒」である。


 アベ独裁を抑止する公約を果たすどころか、アクセルを踏んで、ともに「桜を見る会」で有頂天になった悪党を演じて、以来公明党創価学会は、改憲軍拡の政党に変質してしまって、心ある識者を失望させてしまった。


 宗教政党を自由自在に操る日本会議の安倍晋三の、表には出ない悪党の秘儀に、現在も注目が集まっている。山口那津男や原田もその軍門に下ったことで、3分の2議席の威力を見せつけている。菅も同じ路線を走って、創価学会の平和派を大混乱に陥れている。


 関連すると、中曽根が首相になる前、よく記者を奥多摩の日の出山荘に招いて、酒を飲んだものである。農家の家を改装した、本物の田舎の住宅で、居間には囲炉裏があった。周囲に座布団が置かれていた。この座布団が中曽根の自慢で、彼は不意に「この座布団は大作さんが贈ってくれたものです」と笑いながら打ち明けたものである。


 中曽根の雑談には、よく立正佼成会の庭野日敬が登場したものだが、池田が飛び出したのは、これが最初で最後だった。これをどう解釈すべきなのか。


<官房機密費は使い放題、毎夜の宴会で言論人を口封じ>

 官房機密費についていうと、田中角栄内閣が三木武夫内閣に移行した時、三木派の方から「官房機密費が無くなっていた」という話が流れた。いわんとしたことは「田中金権」を吹聴するためだった。

 ことほど政権担当者は、この官房機密費にこだわるのだが、これの使い切りの名人は、文句なしに安倍晋三を指摘したい。同じく菅も、そうである。国民のためでは全くなく、自己を防御するために、血税である領収書不要の官房機密費を、それこそ目的外にふんだんに使い切っている。

 

 およそ名君・聖君とは無縁である。安倍と菅が競争して、官房機密費を自己のために利用した第一人者として、国民に代わって自信をもって弾劾したい。勇気あるジャーナリストは、この問題で一冊の本を書くことが出来る。


 毎夜、身内や御用記者・御用評論家と宴会三昧の安倍は、読売の悪党から続いて、全言論界のトップを大接待、帰りに手土産として分厚い札束を持たせた、とささやかれている。


 善良な政治家なら、決して手を出すことは出来ないものである。天下国家のための血税を、自己と仲間のための美食三昧費用、はては自身の選挙後援会費用、外遊にさいしての留守居役、官邸記者会への手土産などに化けて、自己防御に悪用していたという。総額はどれくらいなのか。


 今の菅も、安倍に負けるものかと、1日に2食3食を高級ホテルのレストランでの会食、これもただ事ではない。教養がないのは分かりきったことだが、徳がない、モラルが全くない。


 国民の命よりも、電通の五輪最優先の「GoTo」キャンペーンなのだ。主権者をこれほど愚弄する為政者は、安倍と菅は、戦前戦後初めてのことであるが、土台を構築したのは、公明党創価学会ということになる!


<中世の天下人に程遠いA級戦犯の孫に後藤田正晴や加藤紘一が警鐘>

 ここ数年、朝鮮王朝物語のテレビドラマにはまっている。倭寇の日本史を学ぶこともできるし、朝鮮から追い出された天皇族と服装や、風習・慣習の一致やら、見ていた実に参考になる。


 そこでは、王朝の権力維持の厳しさ、抗争が渦巻いていて、なかなか安定することが出来ない。したがって王族は、大陸の文化である儒学を幼いころから学ぶ。これがまた大変である。相応の知性・教養を身につけないと、王やその後継ぎになることは、到底不可能である。


 自民党派閥政治どころではない。よって為政者は「民」に足場を置くことに専念することになる。これこそが徳のある名君・聖君を約束することになる。

 修身斉家の人が、治国平天下を実現する。安倍晋三には、修身も斉家の人でもない、暴君である。暴政は1%のための政治で、それを霞が関の官僚に強いる。

 護憲リベラルの後藤田正晴や加藤紘一らが「安倍の政府だけは危ない」と警鐘を鳴らしていたが、その指摘は正しかった。


 犯罪を起こしても嘘を連発して逃げる名人に対して、先ごろ衆院調査局は、森友事件関連で財務省の佐川局長が100回以上も事実と異なる嘘を、国権の最高機関である国会で演じてきたことを証明した。公明党国交大臣も。其の結果、佐川は国税庁長官に大出世した。安倍の犯罪を擁護した功績である。


 身内のTBS強姦魔については、警察と検察に闇の指令を出して、女性に対する殺人に相当するレイプ事件をもみ消してしまった、これぞまさに倭寇の残党まがいであろう。これに手を貸した中村格ら警察官僚は大出世、今も官僚を束ねる官房副長官は日本学術会議6人切り捨てで大活躍していた!


 安倍は超ワルである。


<検察は7年8か月とそれ以前の政府との超格差を知るべし>

 振り返ってみて、犯罪を取り締まり処罰する日本の法務検察は、どうだろうか。色眼鏡をかけなくても、誰でもがおかしいと受け止めている。勇気のある日本人の多くが、法務検察は狂っていると認識している。


 安倍内閣とそれ以前の内閣を比較するだけでも、一目瞭然である。安倍の内閣参与を呼びつけて勉強会をしてはどうか。まともな検事であれば、たちどころに理解できるはずである。


 安倍内閣とそれ以前の、たとえば岸信介を信奉していた「神の国」信者の森喜朗や、安倍内閣を誕生させた小泉純一郎の政府と比較しても、安倍とその政府の品格のなさ、劣化は度し難い。


<林検察がいい加減な処罰で逃げると日本を亡ぼす共犯者!>

 それでも安倍犯罪を容認するような、日本の検察・警察と裁判所だとすると、もはや何おかいわんや、である。


 日本の法務検察が、日本の命運を握っていると思いたい。堂々と正義を貫くしかない。法相の上川陽子もまた、その責務を負っている。国民を欺くことが出来ても、天は決して許さないだろう。


 日本に希望の灯をもたらすことが出来るのか?ひとえに林検察の正義にかかっている!

2020年11月28日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)