弱者いじめの最高裁<本澤二郎の「日本の風景」(3877)

<上級国民による上級国民のための判決をする裁判所>

 福沢諭吉は「学問のすすめ」で天は人の上に、と引用したが、反対にアジア蔑視の脱亜入欧を唱え、日本の半島と大陸への侵略を正当化させた。彼は慶應義塾を創立して、政商や財閥に人材を供給、日本資本主義を支えて、現在も1万円札の顔となっている。


 敗戦で、国民は皆平等の地位を確保したものの、実態は上級職試験や司法試験合格者らが上級国民となって、圧倒的多数の民を統治している。その典型が、最高裁の判事15人である。


 目下、アメリカでは財閥1%の保守派のための、連邦最高裁判事問題が大統領選の争点ともなっているが、日本では極右・安倍内閣が任命した最高裁判事によって、判決は大方のところ、上級国民のための判決が下され続けてきている。


 事実上、日本の裁判制度は正常に機能していない。最高裁判事を罷免する国民運動が必要である、との怒りの声が浮上してきている。理解できるだろう。


<バイトを奴隷扱いか=特別手当不払いは許される判決に衝撃>

 最近の最高裁判決で、国民に衝撃を与えた事案は、バイトの人たちの労働権確保の訴えに対して、女性裁判長はバイトの弱者を奴隷の地位に貶めるような判決を下したことである。

 ボーナスをバイトに支払わない企業・組織体は、不当労働行為に相当するはずだが、本来、男性に比べて優しい心の持ち主と思われていた裁判長までも、雇う側の企業体に軍配を上げた。


 正社員も契約社員もアルバイトも、同じ労働者として対等である。この当たり前の判決をしない最高裁判事は、民の心や生活実態を理解していないことになる。なぜか?


<民(たみ)を慈しむ女性判事もいない最高裁>

 昨夜韓国の王朝テレビドラマを見ていて感心したことは、日本の徳川幕府の初期のころの国王の目的が「民の目線で、民のための統治こそが聖君なり」というものだった。いま菅内閣は「国民のために働く内閣」と喧伝しているようだが、そのことはそれ以前の安倍7年8か月内閣は、国民のために働いてこなかったということらしい。確かにそうである。


 菅も「国民のため」といいながら、安倍暴政に執着している。歴史の教訓を踏まえた日本学術会議を解体させようとして突進、波紋を投げかけており、それは結果的に、安倍犯罪の蓋掛けをしていることになる。


 そもそも安倍が任命した最高裁判事に、民に心を寄せる者はいないか少ない。上級国民の目線で判決を下すため、弱者の民が勝つことはない。つまりは、裁判制度の大改革の必要性を人々に印象付けている。


<10年間、遊んで暮らして年収2500万円以上>

 医療事故の問題で最高裁まで争った経験のある友人の最高裁判事の評価は、当然のことながら厳しいものだが、しかし的を射た指摘である。紹介したい。

 彼は「最高裁判事に任命されると、遊んでいて10年間、身分を保証されて、しかも血税を2500万円以上も懐に入れることが出来る。それでいて、彼らに警察も検察も手が出せない。国会議員と比較しても、大変な特権を手にしている。国民審査もいい加減で、これまで罷免された判事はいない。つまりはすべからく最高裁判事は、保護されている。それでいて国民のための判決はしない」と指弾している。


 どなたか異論があろうか。あれば聞いてみたい。


<「上川陽子の出自に興味」とO君の指摘に頷く我>

 昨日は、千葉市に住むブログ読者のO君が手土産をぶら下げて、予告なしに突然、来訪、久しぶりに友好を温めることが出来た。東大理工学部で学んだという彼は、詩吟愛好者である。自宅に上げることもできないため、玄関口での立ち話だったが、不意に法相に再任した上川陽子について「出自が気になる。何かがある」とアドバイスしてくれた。


 派閥記者として永田町20年の記録保持者も、政治屋の出自について関心がなかった。山口県田布施の岸・安倍家の出自についても、知らされて10年も経たない。


 リベラル派宏池会メンバーの上川を重用した、極右の安倍と菅である。「上川が落選中、秘書を菅が面倒を見た」とは本日、聞いたばかりであるが、上川と菅・安倍の間に、知られざる何かが存在するのかもしれない。

 O君の話では「笹川良一は子供を60人も作った」とも教えてくれた。事実であれば、これは記録ではないだろうか。

 笹川良一・陽平親子と清和会の深い結びつきは、古い歴史を有している。


<ロ事件で中曽根は救われ角栄を逮捕した、知られざる裏事情>

 その笹川を退治しようとした田中角栄だったが、笹川を救ったのは清和会に違いない。今では日本財団として大手を振って、その構成員をNHKなどが重用して、公共放送の権威を失墜させている。


 苦学して東大法学部を卒業、大蔵省で官僚として勤務、当時の大蔵大臣・田中角栄に見初められて政界入りした山下元利の話を思い出した。彼の政界人生は、ロッキード事件で変わった。


 堀田力という検事が、本丸の中曽根康弘を逮捕していれば、中曽根の首相就任はなかった。法相・稲葉修と堀田のお陰であろう。堀田は検事総長の道が開かれたが、彼は突然辞任した。理由は「息子が薬物に手を染めていた。逮捕をしない条件で、検事をやめた」と事情通は明かす。


 ついでに言うと、石原慎太郎の突然の国会議員辞任は、息子がオウム信者だったことを封じるための、捜査当局との取引だった。オウム事件の真相を知る石原一家ということだろう。


 さてこの山下がロ事件の時、彼は悔しそうに「角さんが東大法学部を出ていれば、逮捕されることはなかった」とぶちまけたものだ。旧制高等小学校卒の角栄を、上級国民の検察が標的にし、中曽根を救ったのである。


 戦前の日本軍の犯罪について詳しい事情通は「軍法会議にしても、陸大卒の上層部は、常に傷をなめあって助け合っていた。それは今の最高裁判事も同様である。国民運動で、安倍任命の右翼判事を追放しないと、日本の裁判制度は、正常に機能しない」と指摘した。確かであろう。


 中曽根は首相失格者である。実績もないに等しい。それでも本日、内閣自民党の合同葬に2億円の血税を投入する。そればかりか全国の大学や教育委員会に対して、黙とうをささげさせるという。安倍と菅の正体を露呈させている。許しがたい暴挙である。

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2020年10月17日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)