菅人事の天王山<本澤二郎の「日本の風景」(3845)

<安倍犯罪隠しのための野蛮・破廉恥な法務大臣人事に注目>

 新聞テレビは、電通の意向を受けたかのように的外れの人事報道に徹して、国民の目を狂わせているが、菅人事の天王山は林真琴検察を抑え込むための法務大臣人事である。

 永田町監視人は、この一点に絞って「安倍犯罪を隠せる野蛮で破廉恥な次期法相人事に注目している」といっていい。正義を貫くのか、それとも第二の黒川弘務になるのか、林検察も重大な関心を寄せている。


 覚醒した日本国民もまた、これの行方に深刻な監視を強めている。菅義偉の正体も判明することになる。


<安倍に五体を委ねて満足する人物が清和会に居るのかいないのか>

 古来より今日もまた、為政者の最大の関心事は「忠誠」の二文字である。火の中水の中に飛び込んで、火中の栗を拾う人物を自身の後継者や、重要人事につける。そうして菅は目的を果たした。


 目下の菅にとっては、幹事長の二階俊博という81歳の老人だろう。手練手管で這い上がってきた人物でも、もう年齢からして寝首を搔くことはまず想定できない。ライバルの岸田文雄と石破茂の二人を叩き潰して、菅の精神は自身の力量などすっかり忘れて高揚している。


 大魔神・電通の世論操作のお陰であることも、忘れているに違いない。永田町の事情通のなかには「ハマのやくざ連中は、狂喜で連日乾杯している」と揶揄しているようだが、筆者は菅を面接して小此木彦三郎秘書に採用したK子さんの声を聞いてみたい。何というだろうか?


 彼の脳裏を一つだけ騒がしている問題は、安倍の忠臣として法務大臣をだれにするか、であろう。むろん、安倍の方からボールが投げられてきている。その人物が、果たして安倍や自身、二階の防護服の役割を果たせる能力があるのかないのか。


 中村格のような警察官僚の力で、しっかりと身体検査に合格する必要がある。

野党攻撃をかわせる人物で、かつまた林検察を抑え込める悪党を演じられるのか。


 清和会にそのような人物がいるのか?菅にとって政権の帰趨を決めるだけに、その選択はなかなか厳しい。法相人事を二階と相談しているのかどうか?

 韓国の文在寅政権は、同じような人事で失敗している。かの国の検察は、日本と違って正義を貫くことで知られる。三権分立も確立している。その点で日本は、破壊されて機能していない。しかし、それでも?


<安倍退陣の本当の理由=事件の心労・持病悪化+トランプ再選なし>

 事情通の中には、匿名なのが悲しくて仕方ないのだが、安倍辞任の理由は「仮病だ」と指摘している。確かに慶応病院は記者会見さえしていない。病状は不透明である。


 仮病ではないが、さりとて健康であるわけがないものの、すぐにも命を取られるような状態でないことも判明している。彼の犯した数々の犯罪を日本国民は、知ってしまった。安倍悪党は真実である。嘘と隠ぺいと逃亡で、彼の精神は壊れかけている。これは確かであろう。


 いかなる人間でも、精神的ストレスは重い病気の原因となる。妻の最期を看取った人間であれば、専門医でなくとも、誰でもわかることだ。彼女の病の遠因は、次男の医療事故である。安倍の実弟・岸信夫と同じ病にかかって、そこで途方もない診断ミス、そのため植物人間を強いられたことから自宅介護、二度目の東芝病院での、お話にならない医療事故で命を奪われてしまった。


 対して反省・謝罪なしの東芝。やむなく東芝を刑事告訴した。だが、大魔神・電通の防護服を着ていた東芝は、警視庁を抑え、東京検察に不起訴を強いた。衝撃を受けた妻は、耐え切れず重い病に倒れてしまった。彼女にも医療ミスがあったが、息子のことで対応できなかった不甲斐ない夫だった。


 安倍の辞任理由の決定打は、トランプの再選が消えたことだった。民主党のオバマから、共和党のトランプに乗り換えて、とことんトランプの犬に成り下がった安倍である。「どの面下げてバイデンに会えようか。そんなことは出来ない」という結論に達したことからの退陣である。


 いまや四面楚歌のトランプである。彼の11月退陣の前に辞めておくべきだと判断したものであろう。院政にかけた心臓である。その鍵を握るのは、林真琴検察を、第二の黒川弘務に変身させる法相人事である。日本国民は、とくと見聞すべきだろう。

2020年9月15日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)