昭恵夫人の出番ですよ<本澤二郎の「日本の風景」(3827)

<自宅か公邸での愛妻弁当作りで夫婦円満>

 最近、首相夫人の話題が届いてこない。夫の健康不安という深刻な場面である。もっと早く指摘すべきだったのだが、愛妻弁当を自宅か公邸で作って食べさせることが、今は何よりも大事なことであろう。


 仮面の夫婦という噂を、吹き飛ばせる好機ともなろう。今日からでも、夫婦円満の愛妻弁当作りに本腰を入れてはどうか。健康管理は食事にあり、なのだから。



<持病持ちの美食三昧が病状を悪化させた遠因>

 ともかく、この8年近い間、外遊に美食三昧の日々の夫の不健康生活である。いかなる人物でも、これでは体調を壊すことになる。ただでさえ大腸の炎症を抱えているわけだから、過労と心労で倒れるに決まっていた。


 そこを抑えるための強い薬を使用するため、副作用が表面化する。おそらく、この7、8年の食生活は、主治医泣かせであったろう。


 ましてやコロナ禍の今年は、ストレス解消のためのゴルフもできないなど、健康管理のための運動もしなかった。持病が悪化して当然だった。


 政策面では、鳴り物入りのアベノミクスは、財閥を肥え太らせるだけで人々を苦しめるだけだった。それもコロナが押しつぶしてしまった。外交のすべてが大失敗、1ミリも前進させることが出来なかった。唯一、悪しき実績は、国民が反対した憲法違反の戦争三法を、公明党創価学会の強力な支援で、強行成立させた。


 主権者を裏切った創価学会公明党は、それ故に内外から反発が噴き出して、確実に衰退へと突き進んでいる。



<野菜・海藻類の健康食が晋三に不可欠>

 昭恵夫人の実家では、甘い菓子の製造販売で利益を上げてきたという経緯から、おそらく甘党一族に違いない。敗戦時の何もない時代はいざ知らず、飽食の今は、むしろ不健康食品の最たるものである。


 健康食品は、野菜や海藻類たっぷりの料理が最高である。ご飯は麦飯か玄米が最適で、白米は歓迎されない。

 野菜は、可能であれば無農薬、除草剤を使用しないものがいい。海藻類は、放射性物質が付着しているものは、避けるといい。となると、多くの日本人も、これらを確保することは、ほぼ不可能であるのだが。


 安倍邸の全体を見たことがないので断言はできないが、なんとなく大きくて堅固な住宅で広いようだ。そこを活用すれば、無農薬・新鮮野菜を栽培できるはずなので、即座に実施してはどうか。


 昭恵夫人の出番とは、以上のことである。即座に実行あるのみ、だ。慶応大学病院の主治医は、大喜びのはずである。



<稲葉修元法相は毎日、議員会館事務所で愛妻弁当>

 愛妻弁当について、過去にロッキード事件の時の法務大臣をした稲葉修さんの夫人が、毎日実践していたことを、今急に思い出したからである。


 昼前後に事務所を覗くと、そこは稲葉家の食卓が会館に移動していて、夫人が鎌倉の自宅から持ち込んだ愛妻弁当を、稲葉夫妻と娘の秘書、男性秘書らが、ワイワイガヤガヤ言い合いながら、おいしそうに食べていた。何度か同伴させてもらったものだ。


 稲葉さんは、中央大学の憲法学者から政界入りした御仁である。当方は護憲リベラルの政治記者だから、ずいぶんと激論を交わしたものである。一点で同志的結びつきがあった。


 それはA級戦犯から首相に上り詰めた安倍の祖父・岸信介を、彼は「戦争を風化させる」といって岸の行く手を遮った。囲碁仲間の宇都宮徳馬さんとは、反岸で連携していた。


 そういえば、稲葉事務所の田中君がすごいことを教えてくれた。戦前は、稲葉さんの長兄が政治家をしていたのだが、その彼は東京帝大で岸と同級生だった。岸を知る長兄が、弟の修さんに厳命したことが一つだけあった。それは「いかなることがあっても、岸と政治行動を共にするな」ということだった。


 長州の財閥代理人である商工官僚・岸の生きざまは、満州国のアエン利権にのめり込むなど腐敗の権化のような人物だったことが、その理由だったと思われる。



<ロ事件で本丸を捜査すれば中曽根内閣は幻だった!>

 平成の妖怪・中曽根康弘は、まことに悪運の強い政治家だった。健康管理にも目を向けていて、特に針とサウナに徹していた。ナベツネとの二人三脚が自慢の種だった。それでも、三木内閣の自民党幹事長の時にロッキード事件が爆発して、窮地に立たされたが、稲葉修の法務検察が、本丸の中曽根捜査を回避して助かった。


 中曽根内閣は、いうなれば稲葉が作ったような政権だった。後継者を竹下登にした時点で、二人の信頼関係は破損した。


 政権の運不運は、側近の対応にもよる。安倍はどうか?


<人生は一度しかない、死の恐怖に耐えられる人間はいない>

 明日にも安倍は、逃げまくっていた記者会見をするという。自民党も野党も緊張して、サイコロの目がどう転ぶのか、に関心が集中している。


 真っ当な政治家は、運命に逆らうことなく、きれいに辞めて、後継者は党員・国会議員の選挙に委ねるものだが、安倍は違う。それにもいくつか方法がある。


 ともあれ、昭恵夫人は今は愛妻弁当作りに専念するのがいい。義母の悲願でもあろう。一度きりの人生である。死の恐怖に耐えられる人間は、たとえ神社神道でも、およそいかなる宗教家でもいない。



 この機会に、電通出身の夫人に一つ直訴しようと思う。それは人間の命に向き合おうとしない東芝と電通によって、毎日悲しい人生を送っている遺族がいるという事実である。反省と謝罪する電通・東芝になるように、一声かけてもらいたい。


 電通は、いま第二の安倍政権作りに必死であるが。昭恵夫人の善に期待したい。

2020年8月27日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)