政界地図異変<本澤二郎の「日本の風景」(3731)

<政治家がいない、見えなくなった永田町は政治屋ばかり>

 恥ずかしいことに20年余の政治記者時代には、何かで覆われていた永田町の心臓部の正体に気付かなかった。自民党の派閥全盛期で、相応の活力が満ちていたせいかもしれない。民意が相応反映する中選挙区制が幸いしたものだろう。自公による99年体制以降、特に悪しき極右改憲派の安倍内閣の下では、政治家が一人もいなくなった。どこを見ても政治屋ばかりで、国権の最高機関である国会議員は、不思議と石ころばかりで、名前さえ特定することが専門家でさえ困難になった。


 官邸や裁判所を監視・監督しなければならない国会が、全く機能していない。金かねの永田町では、10年間、ほとんど何もしない最高裁長官の夏の手当てが577万円を筆頭に、衆参議長535万円、国会議員319万円、霞が関の事務次官328万円、自主返納組30%の首相でも404万円、20%返納の閣僚337万円が、昨日、さも当然のように支給された。人事院の出鱈目は、女性が仕切っているらしい。自立しない女性の悪しき実績である。


 冬にも同じ手当が支給される。役人の35才平均でも68万円、45歳だと91万円、さらに家族一人に10万円が支給された。ついでにいうと、三文作家の石原慎太郎が、息子たちを次々と政界入りさせた手品師だったことも、それを許す民度に敬服するばかりだ。これらの総計・天文学的借金は、子供と孫たちの世代が100%負担することになる。


 コロナ禍で、多くの国民は塗炭の苦しみの中にほうりだされて泣いているのだが、役人天国を演出する人事院には聞こえない。国会議員犯罪者にも319万円支給の永田町・霞が関に、民の悲鳴は全く届いていない、これが日本の偽らざる実像である。日本の差別は、第一に官民格差である。



<頭角を現した半島出身者と統一教会・日本会議の面々>

 日本の政治経済構造をしっかりと研究した人たちが、いま政界官界財界に君臨している。現役の政治記者時代は、そのことを認識できなかった。いまようやく分かってきた。


 岸信介と文鮮明が仲良くしている写真を見ても、それが何だったのか、岸の娘婿が「わしは朝鮮人か」と打ち明けていたこととか、安倍の周囲のお友達が、反共右翼教団の統一教会メンバーであり、神社本庁の日本会議という右翼カルト教団ばかりだ、という事情なども、この年になって、ようやく気付いたジャーナリスト人生だった。

 それはそれでよかったのだろう。民族差別主義者にならなかったことは幸いだった、というべきか。日本国憲法は、平等・無差別を宣言しているいい憲法、リベラル憲法なのだから。


 ただし、そうした一群の政治屋によって、民主政治が捻じ曲げられている、憲法順守を反故にしている点は、ここは主権者として、無視できない許しがたい重大なことである。


 愛国主義者ゆえに、宇都宮徳馬は平和軍縮を唱え、昭和の妖怪・岸に対抗した。おなじく護憲リベラリストの愛国者ジャーナリストとして、筆者は平成の妖怪・中曽根を批判してきた。いま安倍を批判するのも、彼が民意に反する極右の国粋主義者ゆえである。

 そんな危うい安倍を、とことん支えてきている信濃町批判も、平和を愛する護憲愛国ジャーナリストの責任ゆえである。



<財閥・電通派=言論操作=改憲軍拡派=沈む護憲リベラル>

 最近になって分かったことは、電通の国民に大きな災いをもたらす大魔神そのものであるという。真実を知って驚いている。

 広告を武器に、新聞記事に横やりを入れてきているくらいのことは、昔から知っていた。しかし、言論の自由を抹殺、自在に操作する電通を知らなかった。あまつさえ血税に汚れ切った両手を突っ込んで、抜き取るという吸血鬼ドラキュラのような悪党であることは、コロナ禍が暴いてくれた。


 国権の最高機関・国会は、電通を法的に規制することを直ちにすればいい。言論弾圧を禁じ、血税から手を引かせる立法である。独禁法も活用したらいい。議員立法を、即座に実施する責任が議会に課せられている。


 東京五輪の電通利権を暴くことも重要である。財閥の意向は、即電通を経由して、新聞テレビに伝染する。改憲軍拡の潮流を常態化する言論に堕した日本である。現在がまさにそうである。


 護憲リベラルは、資金的に追い詰められることになる。


<危うい日本・東アジア>

 日本の改憲軍拡の元凶である、財閥と電通主導の新聞テレビで、国民は偏狂なナショナリズムに染まってしまっている。このことが日本にとって、由々しき一大事なのだ。


 改憲軍拡は、再び日本を亡ぼす元凶となろう。同時に東アジアの政治経済に悪影響を及ぼしていく。油断すると、世界大戦ともなりうる。誰でも予見できるであろう。いまその巻頭に立ってしまっている日本政治の現実に、99%の日本国民は気づく必要があろう。



<期待される護憲政治家=福島・辻元・蓮舫・森ゆうこ>

 この機会に、民意を重視する女性政治家4人を紹介しておきたい。

 福島瑞穂を筆頭に、辻元清美、蓮舫、森ゆうこを、日本政治改革4銃士と呼びたい。山尾志桜里には、すっかり騙されてしまった。ヤメ検に、人物はいないということを知らしめている。


 この4人が中心となった野党一本化が、実現すれば、自公のカルト極右を破壊する力が出てくる。困ったことは、女性同士の仲良しが、日本では見られないことである。男にぶら下がり、仲間の足を引きずるだけの女議員が目立つ。


 まずは4人の結束で、日本のメルケル誕生を期待するほかない。むろん護憲リベラル、民意を重視する政治家として、本気で決起して欲しいものだ。

2020年7月1日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)