日朝・道義外交の好機!<本澤二郎の「日本の風景」(3774)

<数兆円規模の支援で平和条約締結=最善の安全保障!>

 経済封鎖とコロナ恐慌で、悲惨すぎる苦悩を強いられている朝鮮民族に対して、日本人と日本政府は、歴史の教訓を踏まえて、今こそ日本国憲法の国際協調外交・人道外交を、直ちに展開する時である。

 安倍晋三と日本外務省は、中国封じ込めのために、60兆円もの巨額の借金資金を投入した。せめてこの1割を北朝鮮支援に回していれば、日本海は平和な海になっていた。遅ればせながら即実行すべき好機である。



<拉致は即決、北朝鮮経済復興の先鞭=日本海を平和の海に!>

 歴史を直視できない、力の改憲軍拡外交をひけらかしている、安倍・自公・日本会議に大義はない。1日も早く卒業させて、憲法が期待する人道・道義の外交に切り替える時である。

 急ぎ数兆円の経済支援をすることによって、難題とされている拉致問題を1日で決着をさせて、北朝鮮の経済復興に全面的に協力するのである。多くの国民は、賛同するに違いない。


 北朝鮮の鉱物資源が豊富であることは、国際的によく知られている。自然との調和を破壊しない程度に開発すると、国の経済力は著しく発展して、人々の生活を格上げすることも分かっている。おそらく朝鮮族は、アジアで一番優秀な民族としても知られているわけだから、短期間に成し遂げることが出来るだろう。


 結果、日本海は完璧に平和な海になるだろう。使い物にならない高価な陸上型のミサイル防衛システムは不要であるし、むしろ危険な戦争誘引武器である。導入を決めた愚かすぎる心臓を、止める時でもあろう。



<宇都宮徳馬・大平正芳・田中角栄ら護憲リベラルの夢>

 日朝国交回復に乗り出した護憲リベラルの政治家は、平和軍縮派の宇都宮徳馬であろう。田中角栄側近の久野忠治もそうだ。

 金日成が信用した日本の政治家は宇都宮である。泉下で早く早くと催促している様子が、目に浮かんでくる。日中国交正常化を実現した大平正芳、大平

に外交のすべてを任せた田中は、大平外相後継者に木村俊夫を就けた。田中内閣が数年継続すれば、日朝正常化も実現していた。横やりを入れた岸・福田の清和会に、改めて違和感を抱くばかりだ。


 護憲リベラルは、平和憲法路線を踏み外すことはなかった。その限りで、野党の外交も、それを補完した。


 いま数兆円規模の北朝鮮支援外交の決断は、50数年の遅れを取り戻し、北東アジアの平和と安全を確保するためである。そうすることで、右翼・財閥の改憲軍拡の悪しき潮流、電通に操られる内外政にくさびを打つことにもなるのである。


<「朝鮮文化は日本文化の源流、決して軽蔑するな」が宇都宮太郎>

 日本人の多くは知らない、気づいていない。朝鮮・韓国の半島文化のすばらしさについて、である。


 宇都宮の著書「暴兵損民」(徳間書店)は、筆者が半年ぐらいかけての宇都宮証言録がベースになっている。この場面で、彼の実父・太郎陸軍大将が、朝鮮軍司令官として、駐在する平壌に、長男・徳馬を呼んだ下りが出てくる。


 そこで太郎は、息子に大事なことを諭した。それは「朝鮮人を決して軽蔑してはならない」「朝鮮の文化は優れていて日本の比ではない」「将来、成長したら朝鮮の女性と結婚しなさい」というものだった。


 藩閥・軍閥の時代、長州の山形有朋が権勢を誇る時代に、佐賀の宇都宮は山形に屈せず、対抗した軍人で知られる。開明派の代表として、陸軍参謀部時代は、ロシアの革命派、中国の革命派孫文と提携していた。


 政治家となった徳馬も、開明派として自民党内において、いち早く中国と北朝鮮、ソ連との関係正常化に、とことん突っ込んだ国際政治家だった。いま彼のような政治家が一人もいない、腐りきった日本であるのが悲しい。


<金日成の「共和国は地球と共に歩む」が忘れられない>

 1993年に金丸信の側近・石井一が、超党派の訪朝団を編成した。羽田からチャーター便を飛ばして平壌に入った時、美しい清浄そのものの都市に息をのんだものだ。

 金日成会見で忘れられない一言、それは「共和国は地球と共に歩む」という至極当たり前の言葉だったが、千金の重みがあった。


 コロナ禍の機会に「日朝正常化に舵を切れ」である。

2020年6月24日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)