稲田検察に重大懸念<本澤二郎の「日本の風景」(3696)

<黒川訓告の丸投げに屈し、後任人事を手にした官邸との裏取引?>

 黒川弘務の常習とばくは、懲戒免職が法律の規定である。それが安倍の一存で訓告という、新たな違法行為で押し切られた稲田信夫検事総長は、代わりに黒川後任に、本命の名古屋高検の林真琴を勝ち取ったようだ。昨日から永田町の事情通は「あやしい。稲田と安倍の裏取引の可能性が高い」と重大な懸念を、今朝も指摘してきた。


 本来、人事権を握る稲田が、正義の検察を貫くのであれば、黒川懲戒で押し切らねばならなかった。事実は、安倍に丸投げしていたような訓告である。ここから先が怪しい。両者に闇取引がなかったのかどうか。


 稲田は黒川後任に林で満足しているようだが、今後、一連の河井事件や桜事件に「手抜き」をしないのかどうか。主権者からすると、この点が、きわめて重要である。官邸との闇取引があれば、稲田応援団である日本国民が、稲田に裏切られることになり、その時こそが日本の検察崩壊を約束する。


 黒川賭博と桜事件の告発の捜査開始とも、深く連動している。稲田は、本物の検察の正義を代弁しているのかどうか、これから国民の監視は、稲田に向けられていくことになろう。



<河井事件=安倍事件に手抜きしないのかどうか>

 1・5億円投入の河井案里選挙は、理屈抜きの違法選挙そのもので、いかなる釈明も通用しない。しかも、その金は政党助成金の可能性が極めて高い。

 血税を使って、国民代表の地位につけるという荒業は、安倍晋三でなければできないだろう。天に唾する行為であって、主権者も法律も決して許さない。かくしてピンチの安倍は、クロカワ防護服を着用しようとして、政治逃亡を企てた。それが東京高検検事長の黒川を定年延長させた理由だ。ついで検察庁法改正に手を付けようとした。

 そこに待ったがかかった。「#検察庁法改正に抗議します」の700万ネット攻撃だ。民意が安倍の野望を押しつぶした。


 安倍は、発覚した常習とばくの黒川救済のため、軽い訓告でお茶を濁した。これに稲田は折れてしまった。その代わりに、念願の林を後任に据えて、両者は手打ちをした可能背が高い。


 進行中の河井夫妻の選挙法違反事件の震源地は、安倍と安倍事務所、自民党本部である。つまり河井事件は、安倍事件そのものである。

 安倍と稲田の間に、黒川・林問題での闇取引が存在すると、河井事件は国民の期待違反して尻すぼみとなろう。ここが安倍事件の行く方を占う核心なのだ。


<自民党本部・安倍事務所・ニューオータニの家宅捜索の行く方>

 順当な正義の捜査であれば、稲田検察は自民党本部の家宅捜索をすることになる。4人の安倍秘書を選挙に提供した安倍事務所も、そして桜事件に関しては、ホテルニューオータニの家宅捜索だ。


 広島と東京の検察が総力を挙げる場面である。実施すれば、検察は再生する機会を手にできる。


 もしそうでなければ、検察は国民を裏切ったことになり、国民の信頼を喪失、政権の犬として存在価値を喪失する。


 国民は、固唾をのんで見守っている。そのためにも、黒川賭博事件捜査を、告発を待たずに開始すべきなのだ。


<国民を裏切れば、その時が検察崩壊を約束>

 筆者も一度だけ、息子を医療事故死させられ、全く反省も謝罪もしない東芝経営の東芝病院関係者を、警視庁大井警察署に刑事告訴した。このとき、警察が受理したかどうか、と取材記者に尋ねられて仰天した。


 告訴告発されて受理しない?そんな低レベルのことが、日本の警察で行われている?事件の嫌疑があるところ、告訴告発関係なく捜査する、それが警察や検察の職務であるはずだ。結局のところ、人の命が奪われている事案に、東京地検はろくろく捜査もしないで、不起訴にした。松本朗はいま法務省にいるのか?東芝に肩入れした見返りを知りたい。


 警視庁・東京地検も、直ちに黒川賭博の捜査を開始、本人を逮捕しなければならない。身内をかばうような対応は、法律違反である。


 黒川事件発覚で、稲田検察は正念場を迎えたことになる。国民のための正義を貫くのか?何としても巨悪を逮捕、監獄にぶち込んでもらいたい。これが国民の悲願ともなっている!

2020年5月26日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)