賢い野党のすること<本澤二郎の「日本の風景」(3590)

<あと一押しで「死に体」政権はお陀仏>

 自慢するわけではないが「小選挙区制は腐敗を生む」(エール出版)は真実である。この7年有余の安倍・自公政権が、誰にも分らせてくれている。ところが、この制度だと失礼ながら玉石混交、特に石ころ議員が目立つ。


 攻めるほうも、守る方もいい加減で、途中で止めてしまい、観客席を失望させるばかりで、外野席をイラつくさせる。

 「革命や暴動が起きないのが不思議だ」と評する識者は、間違いなく増大している。あと一押しで政権はお陀仏である。そのための必死の野党攻めが、注目を集めることになる。



<「安倍・桜への集中攻撃が最善」と天の声>

 ともかく、攻める材料は腐るほどある。全てをやろうとすると、それぞれ一回きりの追及で、6月の会期末を迎えてしまう、と冗談が飛ぶほどだ。


 それぞれの個々の野党議員は、得点稼ぎに懸命であるため、現時点では効果は小さい。攻めがバラバラ、問題が八方に飛んでしまうためだ。

 どうすべきか。わかりきっている。世論の大勢は、安倍の「桜を見る会」の露骨すぎる不正腐敗事件追及にこだわりを見せている。従って、これに追及の9割を集中させれば、安倍の心臓は止まり、破壊するだろう。


 対して政府与党は、野党の一点集中から、散漫にさせようとする。その一つが、読売どころかNHKまでが割り込んでの「改憲」という戦争国家論である。これに公明党の北側が必至だ。彼は、国民投票法の改正を呼びかけている。

 池田大作の裏切り人に期待をかける心臓なのだ。


 また中国で発生した新型コロナウイルス報道にも特化する。だからといって、厚労省の不手際を批判しない。クルーズ船に押し込んでおけば、次々と感染者は増大するに決まっている。それを容認して、今日も明日も増えたといって、大騒ぎしている。


 結果的に安倍の心臓を保護している、安倍に塩を送る新聞テレビなのだ。



<入れ墨やくざは山口組なのか解明してほしい>

 そこで野党はどうしたら財閥1%国家から、99%の国民国家へと移行させることが出来るのか、である。分かりきっていることだが、それは安倍・桜を散らせばいいだけのことである。

 追及する野党の質問者は、いつもながらの小物では物足りない。大物で体当たりするのである。枝野や志位、小沢一郎らが、間髪を入れずに責め立てるのである。


 例えば、安倍・桜の「国の功労者」として招待された入れ墨やくざについて、誰でどこに所属しているのか。本当に山口組なのかどうか。明らかにするのだ。


 ついでに,国家公安委員長とやくざの仲を暴けばいい。やくざ関連の政治屋をとことん排除すれば、日本から「レイプ文化」を追放することが出来る。国際社会から称賛される日本になるだろう。

 また関連してTBS山口強姦魔救済事件とやくざの関係はどうなのか。警察とやくざの深い仲は本当なのかどうか。「木更津レイプ殺人事件」捜査へと発展するだろう。


<ジャパンライフからの裏献金はいくら>

 ジャパンライフの山口が、この35年の間、安倍晋太郎と心臓二代にわたってどれくらいの裏献金をしてきたのか。

 これも暴くのである。暴くことで、安倍の自民党総裁選における資金が判明してくる。金権選挙で総裁・首相になったことが。


 ジャパンライフの経理担当者から聞き出すことは、今ではかなり容易であろう。これは国会議員であれば、誰でもできる調査である。



<国政調査権で関係者の国会招致で決着>

 国会議員には、天下の宝刀である国政調査権が付与されている。健全な野党は、これを国民のために行使するのである。


 ホテルニューオータニの関係者のみならず、山口の安倍後援会幹部、ジャパンライフの山口や元幹部、場合によっては山口組幹部らなどを、次々と、繰り返し国会に参考人、証人として招致・喚問するのである。


 野党が覚醒すれば、この国は国民国家に変身することが出来る。帆船日本丸も夢ではない。夢にしてはならない。

2020年2月10日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論・日本記者クラブ会員)