2019年危機脱出か<本澤二郎の「日本の風景」(3541)

<安倍・日本会議の憲法改悪は回避、アジア諸国民の勝利!>

 日本とアジアの人々にとっての最大の価値は、日本政府による戦争行為を禁じている日本国憲法である。二度と戦争を繰り返すことができない平和憲法は、他の価値に比べて突出して高いものである。一部の研究者は忘れがちだが、この真実から目を背けてほしくない。2019年は、これまでで一番厳しい年だった。2019年危機そのものだった。

 しかし、結果は日本国民とアジア諸国民に軍配を上げた。心底から喜び合いたい。日本の公共放送や新聞テレビが、人々を煽り立てても無駄なことだった。このことに感謝したい。2019年危機は脱出したかに見える。


<日本の平和国民の声なき声は護憲平和>

 全般的に見て、東洋の文化はレイプ文化が定着しているように、沈黙の文化にさいなまれて久しい。


 「声を上げることがはしたない」という悲しい価値観が癒着している。よく日本に滞在している外国人に叱られる。それは「日本国民は辛抱強い。なぜ街頭に出て声を上げないのか」と。その通りである。

 与えられた民主主義を活用する力が、著しく不足している。それは言論人にも及んでいる。政治家や学者・文化人もしかりである。逆に、声を上げる識者らを白い目で見下す者もいる。


 そうだからと言って、日本人の平和主義はいい加減なものではない。宇都宮徳馬の断固たる確信だった。平和国民の声なき声は、護憲平和そのものである。


 たとえ首相らが戦争神社に参拝しようがしまいが、護憲平和が揺らぐことはない。最近の例では、国家主義政権が歴史認識の変更を強行するために、韓国批判を笛と太鼓でガンガン打ち鳴らしても、日本政府に軍事的役割を期待する空気はゼロだ。

 声なき声は護憲平和で健全である。A級戦犯の孫は、ひたすら憲法改悪を7年以上わめいても、新聞テレビが煽り立てても、国民の平和主義に揺るぎはなかった。

 安倍は「2020年改憲施行」とラッパを吹きまくったが、一歩も前進しなかった背景は、国民の声なき声だった。外国の研究者は、この点をしっかりと見極めてほしい。


<野党の執拗な抵抗>

 野党の執拗な議会での抵抗運動も重要だった。特に日本共産党や社会民主党は、護憲の政党として今日がある。二つの民主党も、護憲を共有する勢力が存在する。


 例外は維新である。維新は安倍・日本会議の別動隊である。野党分断のために、政府が飼いならしている危ない政党だ。自民党と民主党内に所属している松下政経塾議員も、極右・国家主義に偏っていて改憲派そのものである。


 財閥と日本会議の傀儡政権としての安倍・自公内閣は、戦後内閣最大の改憲勢力であることに、誰も異論はないだろう。1%支援勢力であって、99%の民意を代表してはいない。


 この当たり前の事実を、研究者は共有すべきだろう。その中での野党の反改憲運動は、高く評価される。アジア諸国民の期待を担っている。


<相次ぐ安倍スキャンダル発覚で自滅>

 政府の不正について、このところの共産党の議会活動は注目に値する。全野党がチームを編成して、安倍スキャンダルを追及している。目下の閉会中審査にも、徹底して安倍追及を続行している。

 これも民意に沿ったもので、評価できる。教育勅語の森友事件、安倍特区における加計事件も、忘れてはならない。チームXで腐敗追及を徹底するのである。


 最近の「桜を見る会」だけでなく、TBS山口強姦魔の事件追及を国民と全女性が注目している。レイプ文化追放は、日本の最悪の恥部として取り組まねばならない。強姦に手を染めた人間は、たとえジャーナリストや政治家でも、人間失格として排除するしかない。


 それにしても、政府主催の「国の功労者」として、安倍選挙組織を丸ごと招待してきた安倍晋三の度胸に、全国民は驚愕して、開いた口が塞がらない。その中には、「現代の慰安婦」を強要して生きる入れ墨やくざや、お年寄りを巻き込んだ大掛かりな詐欺商法の主役・ジャパンライフの山口まで招待していた。

 腰を抜かすような重大事件である。


 追い打ちをかけるようにカジノ賄賂事件が発覚して、すでに一人が逮捕された。カジノ法を強行した安倍・自公内閣の正体を、これほど明らかにした腐敗も珍しい。安倍は大丈夫か、菅や二階にも疑惑が持ち上がっている。



 政策と利権の結びつきが、安倍・自公の政策実態である。これが明日の1月から、追及が始まる。安倍の年頭会見は、靖国と連動する伊勢神宮という、神社神道の本陣で予定されている。憲法の政教分離に違反する参拝に対して、裁判も予想されている。

 内閣記者会の質問がどのようなものか、今から注目を集めている。


<油断は禁物だが、まずは乾杯!>

 2019年危機は去った!しかし、死に体内閣は、ゴルフ三昧で立ち上がろうとしている。相手は大阪の極右・維新である。


 たかが知れているが、公明党創価学会が安倍に服従したままである。かつての力は無くなってしまったが、信仰団体に思考能力はない。衆院では、改憲に必要な3分の2議席を確保している。

 昨年7月の参院選で、3分の2議席確保に失敗したものの、金で動く国会議員はいくらでもいる。松下政経塾や財閥労組の議員は要注意だ。

 油断は禁物である。


 今日は2019年の大みそか、まずは乾杯といきたい。日本国民とアジア諸国民に感謝したい。

20191231日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)