官邸異変!<本澤二郎の「日本の風景」(3443)

<家庭騒動?持病再発と菅・二階クーデターの因果関係>

 「安倍と安倍家に暗雲が垂れこめている」と推測する見方が、永田町から届いてきた。日曜日の22日深夜には、妻昭恵の実弟・森永商事社長の松崎勲が安倍家に駆け込んでいる。「家庭騒動再燃か」との憶測を呼んでいる。土曜日にはゴルフ友達と食事して、慰労会をしてもらっている?


 ここ数週間前から「持病の再発」も一部でささやかれていた。ラグビー観戦しながら、15号台風大被害の房総半島に姿を見せなかった。911人事では、菅と二階の共闘に屈してしまった。

 官邸異変は事実に違いない。


7年かけて1ミリも前進しなかった領土問題と拉致問題>

 外交問題がひどすぎる。7年もかけて、北方領土問題は1ミリも前進していない。日本が要求する4島に、ロシアの軍事基地が構築されている。これはもう、日本に外交が存在していないことを裏付けたことになる。

 「プーチンに手玉に取られている。にもかかわらず、宗男の馬鹿に踊らされて反省なし。金だけとられている。安倍晋三は政府専用機に乗って喜んでいるだけの子供というよりも、小僧だよ」とは清和会OBの辛辣な採点だが、確かにその通りだ。


 外交無知の大衆でも「おかしい」と感じている。さしもの谷内という元外交官を、今回の人事で更迭するしかなかった。外務省解体論を本気で考える時であろう。韓国との対決は、愚の骨頂であろう。

 いくら新聞テレビで宣伝しても、日本に大義などあろうはずがない。日本外交は、国連の場で、WTOIAEOなどあらゆる国際舞台で、侵略を総括できない安倍・自公の日本会議に、釘を刺されて満身創痍なのだ。


 「拉致問題は私が解決する」と大見えを切って、拉致被害者に十分すぎる運動資金を与えて、その実、北脅威論を国際社会で宣伝、悪用していただけだった。「平壌は安倍を信頼していない。相手にしていない」のも当然であろう。


 次は訪米すると、トランプの拳骨が待ち構えている。農業を犠牲にする安倍・自公内閣にこれまた大義はない。


 以上から襲うストレスは、101日からの消費の沈没で、さらに増大する。「いずれも安倍の持病再発原因である。それは高齢の母親を巻き込んでの家庭騒動へと発展する」とは、事情通の指摘である。

 

<幹事長交代に失敗>

 今回の人事では「安倍に裏切られた」と怒り狂う宏池会の岸田文雄以上に衝撃を受けた人物は、ほかならぬ官邸の主であろう。


 「息子に後継させたい、という信念に駆られている大馬鹿三太郎」と決めつけられている自民党幹事長を、官房長官の菅が抱き込んで、クーデターを強行した。

 「二階を辞めさせるのであれば、私も辞める」と安倍にかみついたという菅が、初めて牙を抜いたのだ。連携する二階も「私を辞めさせると改憲は無理だ」と押し切った。


 かくして「二階では選挙はできないというものの、稲田という女性の監視役も、老練な二階に操られるだけだ」との観測が優先する。「党を稲田、内閣を高市、モリカケを萩生田で乗り切れるか」との不安が、早くも周辺から漏れてくる。

 「反やくざ・暴力団の世論を押し切るのは無理だろう」との声も。「やくざを抱え込んでいる議員を叩き落とせ」の合唱が、ようやく声になって、筆者の耳にも届いてきている。「木更津レイプ殺人事件」の効果だろう。


<開き直った菅と二階に主導権が移行>

 それにしても、安倍一強と吹聴されるムードの中での、事実上の菅クーデターをどう見るか、である。


 永田町と平河町の住人は、安倍の健康状態から家庭の内紛、それに失政の数々を知っている。そのうえでの「決起」なのだ。


 自民党内には、この7年間の間にマグマが溜まり続けてきた。安倍の足元の細田派の中にも、安倍憎しの議員が沢山いる。穏健な細田ではコントロールできない。そもそもは、会長の細田が内心、怒り狂ってきた、と清和会OBは語気を強めて指摘する。

 反乱軍は石破だけではない。安倍にとことん干され続けてきた平沢も、ついに鎌首をもたげた。人事の後は、すぐにも臨時国会で改憲ムード?とんでもない、10%消費税で今度は庶民大衆が怒り狂うだろう。

 確実に政局秋本番を迎えてきている!

2019923日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)