2023年03月

桜花の山里<本澤二郎の「日本の風景」(4758)

<鶯鳴き山桜は白くぽかりぽかり浮かんで木々が燃え盛る桃源郷だが>

 冬が過ぎて花咲く春爛漫の季節。植物も生き物も冬眠から覚めてじっとしていない。目まぐるしく動き回っている。春は田舎の季節が最高だ。野も山も灰色の衣を脱ぎ捨て明るい色に身を包んで、まるで足が生えたように躍動しているのだから。ひと雨降る度に速度をはやめ、一喜一憂する人間は追いつけない。山里暮らしに感謝する季節だ。


 車検が終わったと近くの自動車屋から連絡が入った。いつまで運転できるか。パソコン人間は、目の状態で決める。急いで郵便局に向かった。お金を降ろすのに手数料110円。お金を預けてカネを取られる不思議な時代である。緩やかな坂道を歩いていくと、左手に富来田中小学校がある。樹齢100年の桜が満開だ。我が家は50年。電線に接触するかもしれないというので、半分ほど切った。片腕をもぎられ、往年のソメイヨシノはさえない。昔は蕾が出たころ枝を切って、花瓶に刺したものだが。咲いたと思ったらすぐ散る桜かな。


 車屋の金庫番のおばあさんは話好きだ。昨年の盆に墓参りを兼ねて1000キロも離れた島根県に行ってきた、という話を始めた。フクシマの放射能も1000キロ離れていると被ばくしないと東芝筋の話を聞いた。多分、本当だろう。ここは300キロ。風向き・風力次第では危ない。首都圏の大半が引っかかる。専門家は奇形児を心配している。子供はおろか結婚すらできない東京圏か。

 「島根県は県外車を入れないので1000キロの旅は一苦労しました。あちらはどこかで感染者が出ると、隠すどころか有線放送で全住民に警戒警報を出していました」という。コロナの話である。


 昼過ぎに家を飛び出した。鶯が鳴いていて気持ちがいい。子供のころは里に下りてさえずることはなかった。人間のせいである。自然破壊を平気でやる最悪の動物だ。高速道路を山の中にもつくる。トンネルを掘るし、袖ヶ浦市の水源地では無許可で山林を伐採し、文化財が埋まっていても平気でやる悪党がいくらでもいる。やくざ政治屋の地盤だ。いまは息子の代。運転手は参院議員。県知事を操る房総半島はやくざの世界である。今だけカネだけ自分だけのためなら何でもする、悪党が跋扈する社会である。。核のゴミを太陽光発電の下に大量に埋設して、上から砂をかぶせて知らぬ存ぜぬと言い張る産廃業者ばかりだ。

 鶯は知らない。生きるために里山に下りてくるしかないのだ。房総半島ではギャングのようなイノブタも大地を荒らす。ミミズが好物という。ということは健康食のイノブタは、人間にとってもっとも健康的な肉なのだ。一度は体験してみたいものだ。中国・広東省の料理人に任せると最高の肉料理になるだろう。

 さて鶯の鳴き声も、春先の今はぎこちない。上手に「ホーホケキョ」とさえずってくれないので、聞いている人間の方がやきもきしてくる。教えてやりたいが、言葉が通じない。「ケキョ」を繰り返している鶯も。そのうちに「ホーホケキョ」で成人式を迎える。

 最近の新発見は、ヒヨドリが前庭の椿の花の蜜を吸っている様子を目撃したことだ。今ではカラスのフンが白いことも。蜜は蜂だけではなかった。蜂は人間を殺す兵器から、今では人間が生き物を殺す農薬に化けて殺されて少ない。目下、桃の花がきれいすぎるのだが、なかなか実がならない。ハチがいないせいか?実がなっても虫や病気になってしまう。今年はサクランボが出来るか?賭けである。


 久しぶりに七曲部落に足を向けた。小さな川を挟んで両側が山である。幼いころの思い出は、撃墜された戦闘機の残骸が長く放置されていた。若い戦闘機乗りの不運に思いを巡らせることなど出来なかった。この山道では山桜が道路に突き出ている。太陽をめがけて枝を伸ばしているのだ。道路沿いの小川は、水分たっぷり含んだ山々からの贈り物だ。4月の中旬から田植えの時期。この水はコメ作りのためのものだ。

 市野沢部落を歩いてみた。山の北側にへばりつく部落である。冬場は昼間から太陽と縁がないか薄い。人は環境によく耐えられるものだと感心するのだが、家々はそれなりに立派だ。庭も花々できれいである。我が家の花は、中国名の玉蘭が紫色の大きな花を咲かせて見事だ。ただし、植え替えたので木は小さい。紫色の春一番もいい。


 今年は次男正文の岩つつじの仲間が増えた。親類の豊平さんが、種から育てたという高さ1メートル程のものを5本もくれた。数年もすれば紫ががった花を咲かせて、泉下の正文を癒してくれるかもしれない、と無信仰人間も思い込んでいる。養老渓谷をドライブした時の思い出の正文写真の背景が大きな岩つつじだった。3本の苗木を買ってきて1本がついた。その仲間が新たに5本増えたことになる。


<人間社会は山里にもオスプレイやフクシマの放射能汚染ゴミが>

 1972年から自民党の名門派閥・宏池会を見聞してきたジャーナリストは、いまの岸田文雄君を見ていると、東条英機かヒトラーそのものに見える。背後の神社本庁(戦前の国家神道)日本会議の操り人形だ。A級戦犯の岸信介や笹川良一、児玉誉士夫の亡霊に誘惑されてしまったかのようである。宏池会が抵抗してきた戦争勢力である。


 43兆円の超軍拡計画をやくざの倅に任せた岸田君。すると案の定、野党議員は震え上がってしまった。まともに質問さえもしない。やくざに震え上がる国会議員ばかりだ。そのせいかどうか、ネット上のコメントに本名で投稿する人間は皆無だ。堂々と胸を張って意見を言う人間がいない。右翼も左翼もそうである。ネット情報の質を下げている。テレビ芸者も総務省の電波監理人に忖度するようなものばかりだ。主権者のはずの人間は、正に羊の群れだろう。

 名前を出されたら迷惑だと思う人間は、沈黙に徹することだ。困ったことに日本社会は、憲法を読まない人々によって構成されている。せっかく世界一の憲法を擁しながら「9条は死んだ」と嘆く。憲法は生きている。元気だ。日本人がそのカギを握っている!


 木更津市の上空を危険物のオスプレイが飛行している。やくざの地元だ。米軍の原子力空母は小泉純一郎の地元の横須賀が母港である。沖縄は米軍基地そのものだ。77年経っても変わらない。日本人は人間なのか?悲しい、くやしい。なぜ日米安保を破棄する運動が表面化しないのか。亀井静香でさえも力説しているのに。


 かくして房総半島はフクシマの核のゴミに魅入られてしまった。かれこれ8年も経つ。水源地に投棄された核の汚染ゴミは河川・地下水を通して水田を汚染する。君津郡市の30万人の飲み水にも影響する。最後は東京湾へ流れ込む。東京湾の海苔や魚介類も壊滅するだろう。それを千葉県も袖ヶ浦市も「心配ない」と嘘で誤魔化している。人間が自然を破壊し、人間の命を奪っている21世紀の日本!


<高市・言論弾圧閣僚を岸田がかばい出した!日本会議に屈した証拠>

 マイナンバーカードによる国民監視制度が確立寸前である。反対運動の盛り上がりは少なかった。誰が恩恵を受けるか。自由を奪うことで戦争を起こすことを死の商人は知っている。

 緊急事態条項も9条解体も「戦争する国家」への一里)塚である。

 フランスを見よ!年金改革にフランス国民は立ち上がっている。ゼネストへと向かっている。マクロンSOSだ。どこの国の為政者もよたついているが、わが岸田君は元気がいい。ウクライナ支援を当たり前と豪語して恥じない。

 野党が存在しないせいだ。いっそのこと山本太郎のもとに野党は結集して、日本会議に挑戦してはどうか。相手は原始のカルト教団・神社神道である。岸田も高市言論弾圧事件で屈し、擁護する姿勢をみせ始めた。防大卒業式で「アジアにもウクライナが」といち早く戦闘態勢の必要性を叫んだ。

 非戦の憲法か戦争か死か!春の花々や生き物たちが凝視している。上空から天も見つめている。自然を愛する日本国民も、生死をかけた戦いの渦中に追い込まれていることが理解できる。一人一人に覚悟を求めている!

2023年3月28日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

原子力ムラ殺人事件を暴き続ける西村トシ子さんに脱帽<本澤二郎の「日本の風景」(4757)<もんじゅ西村謀殺事件の真相を知る田中真紀子・梶山弘両氏の証言を強く要望>

 証拠の捏造によって冤罪を強いられた袴田巌さんは、昨日のネット映像で「戦いは勝たねばならない」と叫んでいた。もんじゅ西村成生謀殺事件の遺族

の妻・トシ子さんも同じ思いであろう。それこそ原子力ムラの陰謀によって、殺害されたであろう夫の無念を晴らすため、既に20年以上も法廷に立って悪魔のような原子力ムラに対して「夫の遺品を返せ」と訴えてきた。

 当初は、トシ子さんの訴えを理解できなかった。「遺品を返せ」という当たり前の要求を原子力ムラは拒否し、それを受け入れてきた裁判所の判事の面々。

 この当たり前であるが、不思議な要求を拒否する経産省・文科省・警視庁と現場の原子力機構!しかも、正義のはずの裁判官が不正の側に軍配を上げてきている。信じがたい原子力ムラ擁護に徹する司法は、すべて最高裁の意向が反映されている。行政と司法がグルになって原子力ムラの陰謀を隠ぺいしている。三流国の独裁政治を露呈しているのではないか。 


 しかし、殺害を自殺だと捏造された恐ろしい原子力ムラの陰謀を、被害者である妻のトシ子さんは、断固として撥ねつけて屈しない。「お上の犯罪」に一人挑戦している。すごい、改めて敬服するばかりだ。

 政界を引退した当時の科技庁長官だった田中真紀子、また殺害された西村成生の部下だった梶山弘(原子力ムラの梶山静六の息子)は、この謀殺事件を知る立場であろう。両者の真相発言を強く要求したい。本事件を支援する全国民の要望でもある。


<生きてる限り!20年以上の法廷闘争に脱帽する無数の支援者>

 犯人は特定されている。当時のもんじゅの関係者である。彼らは自殺を演出

するために大規模な「葬儀」まで用意した。そこに当時官房長官だった梶山静六も、そして組織上、直接の関係があった田中真紀子科技庁長官も参列して、トシ子さんを驚かせている。

 「高層ホテルからの転落自殺」という警視庁による捏造物語に西村家は、間もなく死体解剖医などからの説明などによって「転落死はおかしい」と気付く。

原子力機構職員の親切を装う「監視」にも疑問を抱く。そして「遺品返還願い」を蹴飛ばしてた関係機関。そこから明白な殺人事件の追及に人生をかけるになる。運命とはいえ、あっぱれな対応であろうか。

 もんじゅ西村成生謀殺事件が正しい。もんじゅナトリウム漏れ重大事故の調査を命じられている場面で、それらの問題をすり替えるための犠牲者・スケープゴートにされたものだ。断定できる。

 田中・梶山両人の真相証言に期待したい。真っ当な政治家であれば、法廷証言に協力してほしい。凡人ジャーナリストは、当初のいきさつを全く知らなかった。市民活動家が届けてくれた資料を読んで目を覚ました。正義の心があれば、この事件を軽視することは出来ない。官邸と最高裁判所は次々とヒラメ判事を投入して「遺品の返還阻止」をしてきた。ヒラメ判事とその後の出世階段の行方を知りたい。

 筆者の次男・正文の医療事故を「不起訴」にして、闇に葬った東京地検の松本朗は今どこにいるのだろうか。判事も検事らも不正腐敗の徒の監視は重要である。税金泥棒として放置することは許されない。罷免の対象者だ。


<311無反省の岸田内閣の原発復活推進に国民の抵抗はやまず>

 プーチン戦争を好機とばかり岸田内閣は、ヒロシマ・ナガサキそして311のフクシマの教訓を忘却するという、愚かな決断をして、危険で操作不能の原発復帰を宣言した。岸田は安倍以上に危険極まりない人物だ。信念のある、恥を知る政治家ではない。

 早くもNHKは原発推進の記事を流した。「原発の流れは変わった」と宣伝を始めた。NHKも政府の犬である。

福島第一原発事故から12年 「原発」をめぐる流れは変わったNHK

福島甲状腺ガンの異常多発が隠蔽されています拡散して下さい

https://m.facebook.com/story.php/?story_fbid=pfbid02i4EHpKQL8qyHTa8Rv8UbtEC9xSHbKGS7JCheh5QNzDLqT7CXSToSK7AzNR6TCELSl&id=100002166040201

blogは正力松太郎・岸信介・中曽根康弘に屈しない西村トシ子さんの遺品返還要求を強く支持する!>

2023年3月27日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)


差出人: alpha.t@nifty.com
日時: 202332215:53:37 JST
宛先: nisimura3232@gmail.com
件名: もんじゅ・西村裁判ーⅣ 第1回のお知らせと傍聴のお願い。日時2023年4月26日(水)10:30~ 場所 東京地裁803号 提訴「個人情報審査請求棄却取消請求」

 ご支援を頂きありがとうございます。
もんじゅ・西村裁判ーⅣ 第1回 のお知らせ 日時2023年4月26日(水)10:30~
場所東京地裁803号 提訴個人情報審査請求棄却取消請求被 告  東京都原 告  西村トシ子
  傍聴を宜しくお願い致します。裁判日程変更は下記ブログURL参照。
        https://4nso9mei.seesaa.net/
概要 
1995(H7)12.08 もんじゅナトリウム漏えい事故発生
1995(H7)12.22 原子力機構はもんじゅ事故の内部調査特命を 西村成生等
              に命ず
1996(H8)1.13  原子力機構の大畑宏之理事が、西村の遺体をホテル
             駐車場で発見、警視庁は死因を「ホテルからの飛び降り
             自殺」と公表。
 しかし、遺体の損傷は30mの高さからコンクリートに飛び降り自殺ではなく、
遺書は書かされたような文書、遺書を書いた筆記用具が無い。
警視庁は変死事件を隠蔽する為に,全着衣及び遺品の約97%を持ち去り、
遺品の約3%しか遺族に返還しなかった。
 (一方、原子力機構は遺族に遺品の100%を返還しなかった。)
西村の変死により、遺族は慌ただしい状況の中、警視庁と原子力機構に対し、
変死の説明と全遺品の返還を求めたが無視され、未だに対応がない。
 そこで、西村変死の「個人情報開示」を申請したが却下処分とされ、
その後、その審査請求したが、棄却された。
「処分取消棄却の訴訟」提起できると通知書が届いた。
 この度、「個人情報開示請求棄却 取消請求」を提訴しました。
2022(R4)7  裁決書  東京都公安委員会 
                「個人情報開示請求」棄却
                  東京都公安委員会 → 西村
2023(R5)1  個人情報開示請求棄却 取消請求事件 提訴
              提訴  東京都     ← 西村
追伸:
もんじゅ西村裁判-Ⅲ 進捗状況      
        被告 原子力機構と大畑理事の遺族
        訴訟 遺品返還等請求
2023.   最高裁へ上告し、判決待ち状態。
もんじゅ・西村裁判の会

恐ろしや備前市議会<本澤二郎の「日本の風景」(4756)

<保育料・給食費・学用品費の無料はマイナンバーカード取得が条件>

「馬の鼻面に人参か」「主権者である市民を農奴か動物扱い。ヒトラー作戦か、許されない」-。岡山県備前市で恐ろしい条例が誕生して、市民を震え上がらせている。安倍内閣以降から開始された徹底した監視社会・警察国家つくりに対して憲法人間は、本気で抵抗したい。その代表格がマイナンバーカードだ。これ一枚で主権者を丸裸にし、人々を自由に操ろうとしている。まさに戦争体制に狂奔している政府だろう!

 防犯カメラどころか私的な日常生活さえも、自由な市民生活を根こそぎ監視する社会か。プライバシーのない国民は、主権者でありながら動物並みの羊レベルであろう。人権侵害も極まっている。どうしても、というのであれば真っ先に議会人・官僚や富裕層など1%族に網をかけて様子を見てもらいたい、と注文をつける識者もいる。

 「戦争体制の一環だ」と厳しく指摘する向きも多い。それなりに説得力があるだろう。事態を深刻に判断する市民は、マイナンバーカードを拒否している。ネットにも反対意見が多く寄せられている。

 そんな中で恐ろしい条例が、現実に岡山県の備前市当局と議会が強行した。僅差での強行可決だった。既に全国的に波紋を投げかけている。「しんぶん赤旗」を見たという法律家からも連絡が入った。「違法な条例ではないか。岡山県弁護士会や日弁連が警鐘を鳴らしてきた深刻な法的案件だ」との指摘に立ち上がる市民も出てきた。


<市議会で反対7賛成8=憲法と教育基本法に違反する条例>

 マイナンバーカードを取得しない市民は、税金を納めている市の福祉政策の恩恵を受けられない、排除されるという悪しき条例である!

 こんな差別行政は、民主主義の国や社会では想定さえも出来ない。「背後に統一教会の蠢きを感じる」との声も。備前市議会は15人の市議で構成されているのか。7対8で最悪の条例案が可決した。信じられない条例が施行されるとなると、途方もない反響を呼び起こすだろう。


<憲法違反条例に日本弁護士連合会の対応に注目>

 マイナンバーカードを持っていないと保育料・給食費・学用品費という教育福祉の恩恵を受けられない!明白な差別である。憲法の教育の機会均等原則を全面的に否定した最悪の条例である。教育基本法の違反でもある。

 備前市はいつから極右勢力に乗っ取られてしまったのか。日本会議・統一教会の暗躍が見て取れそうだ。恥ずべき条例である。備前市の政治分析に興味がある。無所属を名乗る市議の多くは買収されたものか。

 憲法も教育基本法も理解していない輩がバッジをつけているのであろうが、それにしてもお話にならない。地元の新聞テレビの報道はどうだったのか。それにしても驚愕すべき事態だ。言葉も出ない。

 マイナンバーカードに強制力はない。最近ようやくポイント制度を確認したばかりの凡人ジャーナリストの情報網は大したことがない。猛省するばかりである。

 岡山県弁護士会や日本弁護士連合会も警鐘を鳴らしていたという。新聞もテレビもない生活者は知らなかった。


<法廷闘争で撃破するしかない=安倍後にヒラメ判事が減少>

 それにしてもこわい時代の反映かもしれない。1年前からのプーチン戦争を機に、不気味な極右の動きが加速してきていることを強く感じる。「安倍後の反乱」とも読める。

 4月の統一地方選に重大な鍵が隠されているのか。主権者の憲法感覚が、今回の事案から特に問われている。かれこれ10年前になる。香川県では労働組合が中心となって憲法を学ぶ勉強会が繰り広げられていた。大平正芳さんの地元でもあったので、一度現地で講演をしたことがある。

 はっきり言わせてもらうと、今の政治屋や地方議員は憲法を読んでいない。得体のしれない人物が国会議員になる。無知蒙昧の徒が少なくない。今回の備前市議会が、その無様すぎる正体をさらけ出した、とも分析が可能だろう。


 他方で、安倍後に司法の変化も見て取れるのも確かだ。五輪疑獄の関連で電通の高橋という悪党が逮捕された。袴田冤罪事件では裁判長が検察の証拠捏造を指摘した。ヒラメ判事ばかりではないことが分かってきた。

 あぶれすぎている弁護士の中には、正義に目覚めた勇気ある弁護士も出てきているものだとも信じたい。五輪疑惑で森喜朗を取り逃したことは無念だったが、言論界においても朝日新聞が危機的な状態から、本来の勇気ある報道に徹するしか道はない、という環境が生まれたことも注目したい。

 不正腐敗に屈しない、権力に屈しない朝日へと先祖返りを期待したい。今回の備前市議会の問題は、阪神支局襲撃事件とも関係している?また43兆円の超軍拡担当大臣に対して、遠慮せずに勇気ある批判報道をしてもらいたい。

 民意を反映する新聞とテレビを国民は待望している。言論と議会の活性化がこの国の前途を左右するだろう。そのことを備前市議会が全国民に訴えている。

2023年3月26日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)



太郎は話術の天才<本澤二郎の「日本の風景」(4755)

<国会から野党が消えた!=21世紀の翼賛議会=有り余る国対費?>

 「日本の国会は、憲法を中心に据え、与野党が理念・信念を戦わせる言論の府ではない。永田町から野党が消えてしまっていた」

 日本国首相である岸田文雄が、国権の最高機関である国会に黙って、戦争当事国のウクライナに飛び込んで継戦支援をしてきた。非戦の日本国憲法違反・国家犯罪である。むろんのことでワシントンの了解を得たうえでのことだが、対して司法は帰国した岸田ほか随行者を逮捕拘束する責任を放棄した!


 帰国すると国会が開かれた。だれひとり「岸田逮捕」を口にしなかった。のみならず法曹界から激しい怒りの告発も起きなかった。日本から憲法も野党も消えてしまっていた。市民デモも起きなかったらしい。

 この国の為政者も主権者である国民も、そして言論界もゆでガエルを決め込んでしまっていた。岸田の帰国報告を兼ねた予算委員会を2023年3月23日の午前、パソコンに国会審議の様子が実況放送されていたのが判って、同日午前は珍しく付き合ってしまった。

 昨日もゼレンスキー土産の広島産しゃもじ論争が、今朝のインターネット情報に氾濫。電通の暴走は相変わらずだ。それにしても自民党から共産党までが、国権の最高機関で、日本の前途を危うくさせる岸田の狂った暴走に釘を刺さなかった。ロシアとのことを無視していた。


<死んだ日本を証明した岸田帰国報告予算委員会>

 国会の腐臭は、三権の腐臭として日本列島にまき散らした。行政府も立法府も最高裁など司法府も腐ってしまった日本を、これほど露骨に証明した事例は過去になかった。しかも、これらのことを新聞テレビは報じなかった。日本は死んでしまっていた!

 日本国憲法は、戦前の歴史の教訓を反映した見事な憲法である。その一つは、二度と戦争を起こさない、しないという非戦の宣言である。二つ目がカルト宗教からの分離・政教分離である。双方に厳しいカンヌキをかけて戦後を生きてきたはずだが、現実は全く違った。政府の憲法違反に立法府・司法府もマヒしてしまっていた!


 日本国憲法を読んだ法学士は皆知っている。だから怒っている。「腹が立つ」どころの話ではない。法務検察の面々も内心は忸怩たる思いであろう。本来であれば、岸田を国家の破壊者として東京拘置所に送り込む場面であろうから。 


<山本質問にあっけに取られる岸田ら閣僚人=漫才聞くより面白い>

 「日本はアメリカの属国ですね」から始まった山本太郎の質問が面白かった。漫才師の演技をはるかに上回っていた。昨日も確認したがYoutube動画には登場していなかった。彼の周辺に人材がいないのか。

ともかくもう一度見てみたい。太郎は話術の天才である。

 ことほど日本政治は落ちるところまで落ちてしまった。歴史の教訓をかなぐり捨てた日本会議・神社本庁・財閥の極右勢力は、腹を抱えて狂喜している様子が目に浮かぶ。

 「既成事実による改憲」を、ドイツのヒトラーも仰天しているはずだ。嘘の連鎖は安倍と高市だけではない。菅も岸田も同じ貉である。主権者である国民は、これほどの仕打ちにも耐え忍んで、これまで通りやり過ごして行くのであろうか。


 人間と動物の差異は心・精神の有無にある。過ちを改める。反省もするし謝罪もする。反省謝罪もしない東芝をはじめとする財閥は、人間集団ではない。悪魔の集団である。国家神道の後裔である神社本庁のカルト教団も、だ。反省も謝罪もしないで、日本の戦後の要である憲法を、自公の3分の2勢力で押しつぶしている。野党の維新や立民・国民も束ねてしまった。日本共産党はもはや存在価値を失っている。

 野党の存在価値はゼロだ。太郎を党首にして自公を退治してはどうか。


<中山太郎死去と悪辣な憲法軽視の外務官僚に気付け>

 福田・清和会の中山太郎が亡くなったとの報に、むしろ彼の秘書だった有澤志郎君に電話した。彼こそが中山の後継者のはずだったが、世襲議員の太郎は、息子を担いで有澤君を排除した。結局のところ、倅の後継に失敗した。

 何度か書いたが、清和会はA級戦犯の岸信介の色が強すぎた戦前派閥のため、取材する興味の対象でなかった。当たり前のように右翼を嫌った凡人ジャーナリストだった。日本国憲法が要請する護憲リベラルではなかったのだから。

 そうした中で、中山は清和会の中でリベラル色が強かった関係で、彼が参院議員時代から医務所に出入りした。小児科医は命を大事にするという思いも手伝った。しかし、外相になると、彼は突如として改憲を口にした。「日本の常識は世界の非常識」と言いだした。改憲右翼に転じたのだ。

 彼を手なずけたのは外務官僚だった。「武器弾薬がなければ外交は出来ない」という右翼官僚が霞が関に多い。野田英二郎のような真っ当な外交官は少ない。彼らは「天皇の官僚」(データハウス)である。かくして小児科医は、極右に持ち上げられて改憲派の代表格になってしまった。以来、中山との関係はこちらから断った。


<秘書の有澤志郎は護憲リベラルの中国通の人だった!>

 しかし、有澤君との関係は違った。彼こそが自民党リベラルを背負っていくべき人物だと判断した。性格は明るく、腰は低い。バランス感覚は自ら培ったものだろう。彼は一緒に中国に行きたいと言い出した。

 外相秘書として鄧小平人脈も手にしていた。既に総理府総務長官秘書官などを歴任していた。「政治はバランス」を信念とする本格派の自民党政治家の資質を備えていたものだから、交流はずっと続いてきた。

 鄧小平の長女・鄧林(画家)や名前を出すことが出来なかったが、鄧小平を「おじさん」と呼んでいた党内事情に詳しい人物との長時間会見など広範囲に及んだ。1955年に駿々堂出版から「中国のニューリーダー」を出版した。有澤君の出版会には、大阪のホテル宴会場を支援者が埋めた。目下の問題人物の森喜朗も来ていた。

 北京取材では日中で活躍するオペラ歌手の左威が通訳ガイドを務めてくれた。中国青年報社長の徐祝慶、清華大学の曲徳林ほか祝智慧、孫文清、何林など今から考えると、実に多くの友人らが、北京の中南海の様子を語ってくれた。久しぶりに今朝、その本を開いてみた。改めて有澤志郎君の北京人脈に感心してしまった。この本は、中国研究の学者らに相応の参考文献となっているはずである。


<岸田も同じ手口で改憲派に洗脳されていた=外交は武器弾薬>

 話を戻すと、中山太郎の改憲活動がその後の関西地区の右傾化に貢献したかもしれない。笹川ギャンブル財団と維新の関係などだが、翻って現在を眺めてみると、岸田文雄も中山太郎の二の舞であることが理解できる。


 無知無能の倅を強引に後継者に擁立しているが、中山の二番手になるかもしれない。政治の世襲は、社会の進歩を阻害する。有澤志郎秘書を外した中山のツケは、間違いなく出てくる。宏池会の伝統・理念を放棄した岸田の罪は軽くない。広島の護憲リベラルの旗手・溝手顕正を落馬させた岸田の裏切りは今では天井知らずといえる。古賀誠は知っている。

 「非戦の9条改憲はしない」と公約していた岸田の改憲強行論は、天に唾するものだ。一握りの安倍・清和会に心を捧げた岸田を、野党や新聞テレビが見過ごしても、天は必ず見ている。池田勇人・前尾繁三郎・大平正芳・鈴木善幸・宮澤喜一・加藤紘一の宏池会領袖らは許さないだろう。

2023年3月25日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

猛毒トリチウム海洋放出困難<本澤二郎の「日本の風景」(4754)

<韓国・北朝鮮だけでなく中国・ロシアも!30年かけて垂れ流す恐ろしい恐ろしい日本政府と東京電力に前門の虎>

 中国政府が正式に猛毒トリチウムの海洋投棄に反対する方針を打ち出した。核・放射能を操作できる人間はいない。猛毒トリチウムの恐怖が浸透すれば、原子力ムラの野望は潰えることになろう。たとえ韓国の右翼政府が理解しても、国民は賛成しない。朝鮮半島の人たちは反対することがほぼ決まっている。

 残るロシアも反対する。ウクライナにNATOを代表して支援を惜しまない憲法違反の岸田内閣を敵国と判断するだろうから、ロシア国民も猛毒トリチウムの垂れ流しに反対するはずだ。

 片や推進派の東大原子力工学科の知恵では、廃炉も手がつかず、ただ30年かけて汚染水を垂れ流しするという。最近、日本の漁業者や原発反対派が大規模な反対運動を開いた。日本の新聞テレビは報道しても小さい扱いだったろうが、中国の新華社通信は動画で大きく報じた。ネット情報で気付かされた日本人は多かっただろう。

 「希釈して飲める状態にして放出する」という嘘の説明に頷く日本人も外国人もいない。当然のことながら、猛毒トリチウム垂れ流し問題は、国際問題になっているのである。


<日本政府・東電は14億人が反対する猛毒垂れ流しを決断できるか>

 東南アジア諸国も、政府が了解しても市民は抵抗するだろう。正にインド太平洋が被害対象区域だ。南洋諸国民も反対だろう。日本政府の手口は決まっている。札びら外交だが、多くの国民を騙すことは出来ない。

 既に10年以上前から日本政府は、極右・安倍清和会と日本会議・統一教会路線のもとで、中国敵視政策を強行してきた。特に親台湾派の安倍内閣は、台湾有事をがなり立てて中国をけん制する行動を、意図的に推進してきた。

 むやみやたらと「台湾有事は日本有事」と喧伝してきた。安倍がいなくなると、萩生田光一を先頭に清和会の面々が次々と台湾独立派の蔡英文支援を繰り返してきた。北京への嫌がらせは突出していた。

 これにG7議長国となった岸田文雄は、43兆円の超軍拡をぶち上げる一方で、ひたすら「法の支配」を安倍に劣らずがなり立ててきた。

 あたかも「眠れる獅子」を起こしてしまった岸田に対抗する手段の一つに猛毒トリチウムの海洋汚染にNOという決断をした。14億人の中国の政治体制は、日本と異なる。14億人の抵抗は予想もできないが、大変な事態を引き起こすだろう。


 果たして岸田・原子力ムラが決断できるか。閣内の極右女大臣の罷免にさえも手こずって無様な姿をさらけ出しているようでは、14億人の抵抗に屈するしかないだろう。


<不正腐敗の改憲政治を捨て、護憲の民主主義の日本丸を>

 不都合なテレビ番組を潰してきた言論弾圧内閣の一角が、なんと総務省の行政文書で明らかになった。二人の張本人のうち一人は狙撃手の銃弾に倒れた。一人は岸田内閣に陣取っているが、一人孤立無縁の有様で誰も助けようとしていない。当人の化粧も十分ではなく最近の顔はなんとなく痛々しい。急ぎ身支度をして辞めたらいいと思うのだが、松下政経塾と安倍側近が邪魔してか決断できないでいる?

 健康を害さない前に岸田が罷免の引導を渡すしかない。思うに10年前からの日本政府は、NHKと電通の暴走による内閣批判封じのお陰で崩壊を免れてきた。安倍の場合がそうだ。菅義偉は余りにも短命に終わったが、岸田は二匹目の安倍を目指して挑戦している。

 やってることは、安倍よりも悪質な憲法違反内閣である。なんとしても主権者を叩き起こして政権交代を実現し、本来の憲法が期待する護憲の民主主義を実現しなければ、この国は地獄への速度を速めるだけだ。食い止めるためにも、統一地方選で自公維民の議席を半減させたい。

 ウクライナの継戦能力を高めるという岸田内閣の取り組みは、要するに「もっと死ね」である。非戦の憲法を真っ向から否定している。渦中の市民や兵士の哀れさは言葉にならない。そのことが岸田には分っていない。

 伝えられるところでは、岸田はゼレンスキーに「必勝しゃもじ」を贈ったという。これぞカルトである。神社神道の「神風」レベルだろう。カルトの為政者にそそのかされて二つとない命を奪われる非情さに思いが至らない日本国首相は、1日も早く退陣させるしかないだろう。

 目前の猛毒トリチウム作戦でどうなるか。つまずくかもしれない。

2023年3月24日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)


スクープ!東海第二原発で「非常用電源喪失」!岸田政権の「原発推進政策」に赤信号 | FRIDAYデジタル

https://friday.kodansha.co.jp/article/296641

<中国の国営通信がフクシマの猛毒トリチウム反対集会を報道>

【新華社東京322日】日本各地から集まった5千人近くが21日午後、東京で集会を開き、東京電力による福島第1原発放射能汚染水の海洋放出計画に抗議し、日本政府の原子力エネルギー政策などに反対した。 日本に海洋放出以外の汚染水処理の研究を促す 中国外交部

【新華社北京322日】中国外交部の汪文斌(おう・ぶんひん)報道官は21日の定例記者会見で、日本の原発放射能汚染水放出計画について、客観的かつ科学的な観点に基づき、安全かつ国際的な義務と安全基準、優れた取り組みにかなった方法で処理することを日本に促すと表明、海洋放出以外の選択肢の十分な研究と実証も含まれるとした。

<中国の立場>

【新華社北京322日】中国外交部軍備管理司の孫暁波(そん・ぎょうは)司長は16日、中国公共外交協会が北京市内で開いた記者説明会で、日本の放射能汚染水海洋放出問題における中国の立場について説明した。要旨は次の通り。

 日本は2021413日、福島原発事故の汚染水を処理して海洋に放出することを一方的に決定した。中国はそれに深刻な懸念と断固反対を表明した。福島の放射能汚染水には大量の放射性核種が含まれている。その多くは有効な処理技術がまだなく、海洋環境と人々の健康に予測できない危害をもたらすことになる。海洋放出は今後30年続くとされており、国境を越えた影響を持ち、世界の海洋環境と人々の健康に関わっている。放射能汚染水問題を海洋放出で解決するという日本の決定は、リスクを全人類に転嫁することになる。中国や韓国、ロシア、朝鮮、太平洋島しょ国などは繰り返し懸念を表明しているが、日本はいまだに利害関係国と十分かつ有意義な協議を行わず、海洋放出計画の正当性、データの信頼性、浄化装置の有効性、環境への影響の不確実性などの問題について科学的で信頼に足る説明をしていない。


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