2022年06月

「チェルノブイリハート」見よう!<本澤二郎の「日本の風景」(4485)

<被ばくジャーナリストの竹野内真理の原子力ムラ対決に改めて敬意!>

  国際社会は、ロシア・ウクライナ戦争やコロナ大不況下のエネルギー・物価急騰という命と生活に振り回されている。日本では、そうした中でナショナリズムという戦前の亡霊が列島を覆いつくし、国政選挙の最中だ。フクシマさえも忘れかけている。もちろん、チェルノブイリの恐ろしい事態とフクシマ危機についても。

 ここで叫びたい。心底から記録映画「チェルノブイリハート」を見ようと訴えたい。友人弁護士が見たのだ。Youtubeを開けば、誰でも散見できる。「チェルノブイリハート」にアクセスしてみよう。

 恐怖で度肝を抜かれる。原発放射能被ばくの本当の恐怖を知ることが出来る。母親の胎内から、それでも生まれてくる赤子を誰も直視することは出来ない。一人や二人ではない。放射能被ばくを言葉では表現できない。道端に奇形児を投げ捨てる母親を、誰も非難することなど出来ない。

 本心から分かった!高速増殖炉もんじゅ西村成生謀殺事件取材の本質をえぐる分析をしていた被ばくジャーナリストの決死の闘いも!チェルノブイリの真実が、勇気ある行動をくれていたのであろう。正真正銘の決死の勇気なのだ。竹野内真理こそが、本物のジャーナリストであろう。「チェルノブイリハート」のことを知って、改めてそう思う。フクシマの子供たちを救えという、身を捨てた行動力に、繰り返し敬意を表したい。ひとり日本にも、原子力ムラに屈しないまともなジャーナリストが存在したことに感謝したい。

 対して日本政府は、とことん狂っている。バイデンの戦争に加担すべきでない。チェルノブイリ被ばく児童救済に動くべき義務があろう。ウクライナ・ベラルーシ・ロシアの子供たちに目を向けよう。おのずとフクシマの悲劇の原子力ムラの分厚い蓋を開くのだ。帰還運動を恥じるべきである。


<原子力ムラの侮辱罪告発に国境なき記者団が対抗、当然の不起訴>

 「フクシマの子供たちを救え。被ばく者を、特に若い女性と子供たちを避難させないと恐ろしい事態が起きる」と訴え続けて原子力ムラの怒りを買った。

 悪魔の原子力ムラは、法を乱用して反骨のジャーナリストに襲い掛かった。なんと最近自公維などの、それこそ悪魔に魅入られたような政党が「侮辱罪の厳罰化」を強行して話題となった刑法の規定を乱用して、竹野内真理に襲い掛かった。

 侮辱罪で刑事告発することで、言論の自由を封じ込めたのである。こんな場合、正義の法律家が決起する、そして悪の原子力ムラを退治して、めでたしで決着が、民主主義の当たり前の結末であるが。

 しかし、市民団体その他すべてが隠れてしまった。窮地の反骨ジャーナリストを助けたのは、国際的に活躍している「国境なき記者団」であった。さしもの原子力ムラという闇の組織も、手を引っ込めた。

 目下、原子力ムラは原油急騰を口実に、大掛かりな原発再稼働に向けて読売など新聞テレビを悪用して、情報操作に余念がない。彼ら悪魔集団は、太陽光発電設置を利用しながら、その地下にフクシマの放射性物質を埋設している。房総半島の水源地が真っ先に狙われた。君津市と袖ヶ浦市と、次いで木更津市の水源地狙いだ。


<驚愕の記録映画を見て涙、涙した日本人はフクシマに目を向ける!>

 筆者に「チェルノブイリハートを見た」といって電話をくれた法律家は、説明しながら涙声になった。声も出ないとも。それはこの世の地獄を見たからだ。

 放射能被ばくというと、真っ先に甲状腺がんを連想しがちだが、ここでいうハートは晋三ならぬ心臓病を指す。そして最悪の被害は奇形児らだ。まさに言葉も出ない。日本人は、必然的に忘れがちなフクシマに目を向けることになろう。

 日本の隠ぺい体質は、科学や医学の面でも先進国で知られる。そして嘘もだ。「日本では出産する前に中絶させるだろう」と誰もが考えるだろう。証拠を隠すのだ。ヒロシマ・ナガサキの原爆投下を教育や政治・科学・医学に生かそうとしない日本である。

 ロシアのプーチンと27回も会談を行った安倍晋三という悪魔が宿る自民党は「軍事費を2倍・10兆円にしよう」、さらに陰に回って「核武装しかない」とほざいている。これに追随するのが公明党創価学会、維新である。彼らは真っ先に「チェルノブイリハート」を見たらいい。


<奇形児を路上に捨てるしかない被ばく妊婦を誰も非難出来ない!>

 胎児を道端に捨てることに同意できる人間は、この世にいないだろう。しかし、チェルノブイリではだれも非難できない。日本では中絶で隠ぺいする。薄汚い犯罪国家といわれかねないだろう。


<被害者はウクライナ・ベラルーシ・ロシア。それでも戦争するナショナリスト>

 「チェルノブイリハート」地域でも、ナショナリストらは「英雄」を目標に殺し合いをしている。それを連日報道する日本のNHKである。被ばく者の子供たちにカメラを向けよ、心から叫びたい。


<人道支援しない日米軍事同盟と欧州軍事同盟の野蛮すぎる脅威>

 人類は殺し合いに弓矢から鉄砲、さらに核兵器とますます野蛮遺伝子に染まってしまった。悪魔の科学者がもてはやされる時代である。そのための原子力発電所が世界に400基。ここからの温排水が海の温度を上昇させた。それが原因で大災害が起きている。気候変動は地球崩壊を裏付けている。

 科学者は、それでも「カネ」目当てに悪魔の研究に余念がない。人類も地球も、死への存在にするだろう。77年前を忘れた日本人も、悪魔の路線に100%舵を切っている。思想も宗教も無力どころか、反対に殺し合いに掉さしているのではないか。


 繰り返す、「チェルノブイリハート」をすべての日本人は見なければならない。同時並行して311のフクシマに目を向けるしかない。真の人間復興だ、人間の道に回帰せねばなるまい。添付した竹野内ファイルも見てもらいたい。心が清くなるだろう!

2022年6月25日記(東芝製品・サントリー・トヨタ不買運動の会代表・政治評論家・日本記者クラブ会員)

https://savekidsjapan.blogspot.com/2013/09/a-fukushima-teenager-found-to-have-lung.html


https://takenouchimari.blogspot.com/2013/04/blog-post_1741.html

戦争と覚醒剤いま強姦魔<本澤二郎の「日本の風景」(4484)

<元中学教員相加文代・共同通信記者真下周が世に出した死にゆくヒロヒト特攻兵とヒロポン=この世の地獄

 大英帝国の野蛮な手口は、戦後アメリカ政府に継承されたと見られているが、中国の清を打倒する時はインドで作ったアヘンで戦争を仕掛け、香港を割譲させた。戦争とアヘンは、日本の傀儡政権・満洲国でも重用、そこで活躍したアヘン王・里見機関を動かして莫大な資産を溜め込んだ岸信介の暴政の土台となった。残酷極まりない教訓から中国の麻薬対策は、ひどく厳しい。それを承知で麻薬に手を出す日本人!現在も「愛知県稲沢市の元市議会議員、桜木琢磨被告(78)は、2013年に中国南部、広東省広州の空港で覚醒剤3キロ余りをスーツケースの中に隠し持ち密輸しようとした罪に問われている」!

 「岸の孫は、米国留学中に麻薬を覚えた。現地で捕まったことも」とは、安倍晋太郎のライバル・田中龍夫事務所の金庫番・中内節子さんから直接聞かされたものだ。


 覚醒剤について全く知らなかったが、ついに「木更津レイプ殺人事件」の取材で知った。伊藤詩織さん事件では「山口強姦魔が使っている」と厚労省の麻薬Gメンと親しかった友人が断言している。 

 すると、今度は山本太郎支持者が共同通信の記事を見つけて送信してきたので、本ブログに貼り付けることにした。小泉純一郎も興味を示していたヒロヒトの特攻隊が、覚醒剤ヒロポンをチョコレートに包んで、地獄の世界に突っ込んでいたという、これまた衝撃的な史実を書いていた。元教員の相加文代さんの研究成果を紹介したものである。


<「木更津レイプ殺人事件」の犯人やくざ浜名にも覚醒剤疑惑>

性犯罪を軽視する警察と検察のお陰で、強姦魔は数知れず、女性被害者は膨れ上がっているとみていい。「木更津レイプ殺人事件」の犯人やくざ浜名は、その挙動から覚醒剤常習者のはずである。強姦事件と覚醒剤は、ほぼ一体関係にあるとみられる。あえて断定したい。

 ことほど覚醒剤は、国内で出回っている。やくざ跋扈を裏付けている。やくざの生活保護は、ほとんど聞いたことがない。覚醒剤は犯罪促進剤なのであるが、取り調べる麻薬Gメンが少ない。警察検察も逃げている。

 しかも男性上位・男尊女卑・女性差別が日本の恥部だ。刑法一つ見ても分かるだろう。根源は万物平等の仏教ではなく、戦争神社で知られる神社神道ではないのか。自民党の支持母体である。仏教派の聖徳太子が知られているが、天皇家はなぜか神道、男尊女卑だ。自民党の家族制度もここから派生している。日本の差別社会解消のためには、政教分離を貫徹することが不可欠である。誰一人として口にしないが、これが正論である。


<浜育ちの青柳敏雄さん執念の記事を以下に添付>

真下 周の共同通信記事

 太平洋戦争末期、米艦に零戦機などで突っ込み、時に〝軍神〟とあがめられたり、時に「無駄死にだった」と切り捨てられたりもした特攻作戦の悲劇。出撃前の特攻隊員には覚醒剤「ヒロポン」が与えられていた。この問題は真正面から研究された様子がないが、大阪の元中学教員の相可文代さん(71)は、勤労奉仕で覚醒剤入りのチョコレートを包む作業に従事した女学生の実体験を知ったことをきっかけに独自に調べ、このほど冊子にまとめた。

 覚醒剤と知らされず服用し命を散らした若者らの悲哀と、上官や国家体制の無責任さ。志願制とは名ばかりの死への強制の中で、最後には薬物も使った特攻作戦はまさに「統率の外道」(大西滝治郎海軍中将)だ。「祖国に命をささげた美談のように語られるが、実際には覚醒剤による高揚感に満ちないと敵艦には突入できなかった」と相可さん。「実証」にこだわった研究を、冊子の記述と相可さんの言葉からたどる。引用は原文のままとした。(共同通信=真下周)

 2016年9月、相可さんは平和学習会で戦争体験者から思いがけない話を聞いた。「兵隊さんに送るチョコを包む仕事と言われ、プレハブ工場に連れて行かれました」「チョコを一口食べ、カッと体が熱くなったのを覚えています」

 大阪府高槻市在住の梅田和子さん(90)は、1945年の春、茨木高等女学校(現在の府立春日丘高校)の学生だった。父は弁護士で、大阪市内の裕福な家に生まれ育った。空襲がひどくなり、祖母と高槻に疎開していた。 隣の同府茨木市にあったゴルフ場は陸軍の食糧補給機関になっていた。備蓄用の食料品が保管され、ここから戦地に運ばれていった。市内の山間部に海軍関連の倉庫として建設された地下トンネルにも、特攻隊が出撃前に食べるための覚醒剤入りのチョコ(チューブ型)が保管されていたようだ。

 茨木高女には、食糧補給機関の支所が置かれ、校舎も軍需工場として稼働していた。運動場の片隅に小さなプレハブ小屋が建てられ、梅田さんは包装作業をしながら勤労奉仕の女学生らを監督する任務に就かされた。

 女学生らは15センチほどの棒状のチョコバーをクラフト紙で包んでいた。チョコバーには菊の御紋が付いていた。初日、梅田さんは上級生らに校舎の屋上に呼び出され、「これを食べろ」と迫られた。戦時中は裕福な家庭でもめったに食べられなかったチョコ。一口食べるとカッと体が熱くなったことを今でも鮮明に覚えている。上級生らは「特攻隊が最後に食べるもので、何か入っているみたい。食べたからにはおまえも同罪。先生にはゼッタイに言うな」と口止めした。

 教員として生徒を送り出してきた身近な高校で、過去にこのような出来事があったことに相可さんは衝撃を受けた。背景や実態を調べようと思い立ち、最初に参考にした本が「50年前日本空軍が創った機能性食品」。陸軍航空技術研究所(東京・立川市)の研究員として戦時中、航空隊の携行食開発に従事していた岩垂荘二氏が93年にまとめた著書。ヒロポン入りのチョコの話が記されていた。

 43年ごろ、ナチス・ドイツ空軍がヒロポン(覚醒剤)入りのチョコを製造し、飛行士に食べさせ効果が上がっているとの報告があり、上官である川島四郎大佐から「すぐにつくって補給したい」と命令され、棒状のヒロポン入りチョコをつくり、特別に補給したという。「今考えると、とんでもない、おそろしい機能性食品である。(中略)これも戦争という残酷な状況のなせるわざであろう」と岩垂氏は回想している

 ヒロポンは大日本住友製薬の前身の大日本製薬が開発した覚醒剤の商品名だ。戦争中、兵士や夜間勤務者らの間で「ヒロウ(疲労)がポンと回復する」との効果で知られていた。戦後民間に出回り、大量の中毒者が若年層にも出たことで51年に制定された覚醒剤取締法により厳格に規制された。

 相可さんは「『名将』『愚将』大逆転の太平洋戦史」(新井喜美夫著)に「かつて筆者は某製菓会社の重役から聞いたことがある。そこではヒロポンが大量に供給され、回りをチョコレートでくるみ、菊の紋章を刻印したものを、定期的に軍に納めていたという」というくだりを見つけた。梅田さんの経験と一致した。

 チョコ以外にも覚醒剤はいろいろな形で提供されていたようだ。ミュージシャン大貫妙子の父親大貫健一郎少尉は、鹿児島・知覧基地から沖縄特攻に出撃した時の話を記している。「菊の御紋が入ったタバコ、沢の鶴の二合瓶…(中略)…。長距離飛行の途中で眠くならないようにとヒロポン入りの酒まで用意されており、『元気酒』と名づけられていました」(共著書「特攻隊振武寮 証言・帰還兵は地獄を見た」より)という。

 「(チョコやタバコの)菊の紋章を見た特攻兵たちは、自分たちへの天皇の期待を感じ取っただろうし、覚醒剤効果で恐怖心はかなり軽減されていたのでは」と相可さんは推測する。

 「突撃錠」と呼ばれていた丸薬を飲み「腰の軍刀を振り回しながら、離陸していく士官もいた」との証言を記したノンフィクション作品(日高恒太朗作「不時着」)もあった。「特攻とは」(沓名坂男著)に収められた元白菊特攻隊の一等飛行兵曹の手記には「定刻になって出撃隊整列、(中略)腕をまくり注射、今まで酒でふらついていた身体がみるみる立ち直ってくる。その内にシャキーッと酔などどこへやら、神経は昂り身内から闘志が湧いてくるのを感じる。そして水盃をいっきに呑み干し、その盃を地面に叩きつけ、勇躍機上の人となる」と記されている。 出撃前に整列して杯を飲み干杯を地面にたたきつけるシーンは、2013年12月に公開された映画「永遠の0(ゼロ)」でも、印象的な場面として描かれている。

 「重い飛行機雲 太平洋戦争日本空軍秘話」(渡辺洋二著)には、戦後、覚醒剤の後遺症に悩む戦闘機の元操縦士が取り上げられていた。首都圏を夜間に空襲する米軍のB29爆撃機を打ち落とす任務のたびに“暗視ホルモン注射”を軍医官に打たれた。「眠気もよおさず、妙に頭が冴えわたり、帰投後は強い睡眠薬を定量よりも多く服薬して無理に横になるときもあった。また、食欲の減退もはっきり現れてきた」

 戦後、通勤の満員電車で奇妙な感覚にとらわれた。「押し合いながら乗っている周りの人々の手や鼻が、自分の目に飛び込んでくる感じ」。40年ほども症状に悩まされ続けた。症状がよくなってから数年後、かつての軍医官が現れ、暗視ホルモンの正体はヒロポンだったと告げ、謝罪したという。覚醒剤は人体をむしばみ、生き残った人にも、取り返しの付かない影を落としていた。

 軍国主義教育で染め上げられた社会の中で、徹底的に粗末に扱われた若者の命と対照的に、上官や軍部の無責任さも浮かび上がる。「最後の一機で必ずおまえたちの後を追う」と部下を鼓舞しながら、敗戦となると「後始末も大事だ」と言葉を翻し、戦後を長く生きた上官らもいた。

 特攻隊を考える時、相可さんの頭にはいつも映画「永遠の0」の存在がある。「映画館には若い人がいっぱいで、終了後には感動のため息が漏れていた。私は非常に複雑な気持ちだった」と述懐する。優秀なパイロットを死なせる特攻作戦のまずさ、軍司令部の愚かさは表現されていたが、「死」を受け入れる心情の美しさ、自ら犠牲になる気高さが強調されることで戦争責任をあいまいにし、日本がやった戦争への反省から目を背けている、と厳しく批判する。

 相可さんは1950年、三重県生まれ。大阪府摂津市の小学校教員となり、84年から定年退職の2010年まで中学校で社会科を教えてきた。

雪崩を打つ中間層に衝撃!

 忘れられない体験がある。ロールプレイを見て「日中戦争は是か非か」を生徒たちが判断する授業を見学した。最初は「非」の立場の生徒が圧倒的に多かった。だが「戦争はやむを得なかった」論が展開されると、オセロのように意見がひっくり返っていく。立場を変えた生徒らは「納得できた」と生き生きした表情を見せ、最後まで「非」を表明した少数の生徒たちはしょんぼりしていた。

 「是」の理屈が「非」を上回る“説得力”を持っていると痛感した。「戦争はダメ、平和は尊い」と情緒に訴えるやり方では不十分で、「非」を表明した子どもたちを支える論理が必要だと悟った。相可さんがリアリズムに徹する原点はここだ。戦争の実相を伝え、なぜこうなったのか事実から論証することを肝に銘じてきた。

 「いつの時代も右側の人もいるし、左側の人もいる。しかしほとんどは真ん中にいる人たち。その人たちがどちらの側につくかで世の中は変わる」。退職後、教科書問題に取り組み、戦争を美化しようとする言説に徹底的に目を光らせてきた。国内外の情勢や時代状況で、雪崩を打つように中間層が「戦争やむなし」の言説に傾斜し、好戦論者を生んでしまわぬよう引き留めるのが役目と自任する。

 調査を終えた今、こう語る。「戦争で命の奪い合いを兵士にさせる時、国家権力は残酷なことをする。隊員たちは死を前に苦しんでいた。面目もあった。(果たさぬことで)家族に累が及ぶことも考えた。彼らの心情にウソはなかった。普通、命は惜しいもの。異様な興奮状態にならなければ自らの命を絶つことはできない。美談がいかに危険な論理か。特に若い人には、きちんとした歴史認識に結びつけて考えてもらいたい」

 連絡はo-fumiyo@kdt.biglobe.ne.jp


戦後初ナショナリズム選挙<本澤二郎の「日本の風景」(4483)

<改憲軍拡・国家主義VS護憲リベラル決戦=天に届け!9条危機>

 戦後の日本に戦前のナショナリズム(国家主義)が台頭したのは、A級戦犯の岸信介が活躍する、保守合同直前の鳩山一郎民主党が吉田茂内閣を打倒し、間もなく岸内閣が誕生し、60年の日米安保が改定された時である。黒幕は米国の謀略機関・CIA工作が見事に開花したもので、これが第一期だ。

 第二期は岸の実弟の佐藤栄作内閣を経たのち、護憲リベラルの田中―大平体制が蓋をしたが、続く中曽根康弘内閣が平和憲法破壊の動きを本格化させた。この政権を支えた新聞が生まれた。戦前の特高警察を指揮した正力松太郎が急成長させた読売新聞だった。読売は自ら改憲新聞を名乗った。


 第三期が「日本は天皇中心の神の国」と公言した森喜朗内閣で、続く小泉・第一期安倍内閣。いうところの自民党極右派閥・清和会内閣で本格化、戦争神社で知られる靖国神社参拝を強行する。中国や朝鮮半島などアジア諸国に日本不信の芽を植え付けた。

 第四期が、第二期安倍内閣から現在に至る菅・岸田政権である。こともあろうにロシアのウクライナ軍事侵攻を好機とばかり、軍拡改憲を大合唱し、これに連立を組む公明党創価学会と、安倍の別動隊と指摘される関西の極右政党・維新に、旧民主党から離反した国民民主党が、そして支持母体の労組連合体の連合の右翼化が、今日の日本ナショナリズムの本体を形成している。


 こうした日本ナショナリズム形成を俯瞰すると、議会は戦前の近衛内閣時を想起させるような翼賛体制が形成され、肝心要の言論界が著しく衰退し、政府・権力機関に対する批判をやめてしまった。このことが国民レベルでナショナリズムを本格化させ、そのもとでの反ナショナリズム・平和憲法重視派との決戦が現在の参院選である。昨日の2022年6月22日公示、7月10日投開票の参院選挙が、日本ナショナリズムの行方を決定付けるだろう。反戦の平和憲法が、戦後初めて本格的な危機にさらされることになる。日本SOSだが、もはやこうした当たり前の政治分析が、公共放送は言うまでもなく、リベラル・高級紙といわれた朝日新聞からも聞こえてこない。

 いうまでもなく、背後には戦後復活した財閥と原始カルト教の神社本庁(国家神道の後裔)がある。むろん、米CIAの監視下で繰り広げられる。


 以下は一部の23日付の記事である。

(与野党は選挙戦で、岸田文雄首相が意欲を見せる憲法改正を巡っても、論戦を交わす。自民党は憲法9条への自衛隊明記や緊急事態条項の創設を含む4項目の条文イメージを掲げる。改憲に前向きな自民、公明、日本維新の会、国民民主の「改憲4党」が憲法改正の発議に必要な3分の2の議席(166議席)を得られるかが焦点で、4党が3分の2以上の議席を獲得するには計83議席を得る必要がある。)


<杉並区長選挙方式を採用すれば、自公撃破は夢ではない!>

  数日前の東京都杉並区の区長選挙で、反ナショナリズム・護憲リベラル勢力が勝っている。大政翼賛の政治に危機感を抱いている国民は、正確には少なくない。受け皿を用意すれば、棄権する無党派層を動かせるだろう。どうするか、これらの政党、特に立民と共産が身を捨てるしかない。しかし、この期に及んでも党利党略に埋没する両党の党首は、平和を願う国民を裏切っている。

 立場を変えると、軍拡改憲・軍国主義日本に塩を送っていることになろう。いまだ11選挙区でしか共闘を組んでいないという。売国奴政党なのだろうか。

 今からでも全選挙区で、反ナショナリズム連合を結集する責任があろう。健闘を祈りたい。


(東京都の杉並区長選は20日開票され、無所属新顔で公共政策研究者の岸本聡子氏(47=立憲民主、共産、れいわ、社民、新社会、杉並・生活者ネットワーク、緑の党グリーンズジャパン推薦=


<党利党略から抜け出せない反自公の立憲と共産は売国奴党なのか>

 無党派層が覚醒すれば、大政翼賛会に負けることはない!無念にも、戦いに臨んで初めから白旗を上げているようで、心ある識者は衝撃を受けている。悲しすぎる事態である。このまま最終日まで行くのであれば、志位も泉も売国奴とののしられることは間違いない。

 今回の国政選挙いかんで国家主義圧勝となれば、21世紀の日本没落を約束することになる。膨大な借金予算のもとでの、空前の武器弾薬予算国家は、戦前の二の舞となろう。


金力の自民圧勝となると、歴史が繰り返される!>

 アベノミクスによる1%財閥の暴利の一部は、選挙の帰趨を確実にするだけの爆弾となって、野党を抑え込み、無党派層を眠らせ、組織票を期日前に投票させるだろう。

 その先に東アジアを火薬庫にさせるという誘惑にはまるナショナリズムの再現を恐れる。偏狭なナショナリズムは、森の「神の国」や安倍の「日本会議」が証明している。言論に次いで、議会も崩壊する日本を、誰も目にしたくない。

2022年6月23日記(東芝製品・サントリー・トヨタ不買運動の会代表・政治評論家・日本記者クラブ会員)


黒田日銀の功罪判明<本澤二郎の「日本の風景」(4482)

<衝撃!大手銀行・外国基金・株主は莫大な利益=からくりアベノミクス>

  ようやくのことで、大不況下の物価急騰危機についての日銀・銀行・外国ファンド・株主のぼろ儲けの内実を明かしてくれる人物が現れた。安倍・神道日本会議の「神の国」のアベノミクスの正体である。黒田東彦なる人物が日銀総裁になり、ゼロ金利と異次元金融緩和という、まさに狂気乱舞の日本破壊者であり続けているのか。

 黒田の手口は、実に単純なものだった。誰でも、ロボットでも出来ることだった。改めて日本に財政通が存在しない、エコノミストがいないという悲劇的な証拠を見せつけられることになる。

 「日銀は9年の間に通貨(福沢諭吉の1万円札)を5倍にした。134兆円から、今年5月の時点で673兆円に水ぶくれさせた。この金が市中にばらまかれたわけではなかった。何と8割の549兆円が、大手銀行を経由して日銀当座預金に預けられていた。ブダ積みという。その金利は1%。国民の預金は0・01%、その10倍で、日銀は銀行に莫大な利息を与えている。なぜか、なぜか。大手行は闇の金で潤っている。大手行は笑いが止まらない。何もしなくても1%金利で昼寝できる。急激な円安による物価急騰など関係ない。黒田様様なのだ」「銀行からの黒田ボーナスはいかほどか。貧者は黒田邸に行ってカネくれ運動を始めるかもしれない」との手厳しい声が浮上してきた。そうか、黒田は売国奴か。


 「日本銀行の本体はボロボロ」になって当然だろう。そんな日銀を黒田を起用した腹黒い安倍は「日銀は政府の子会社。(物価の番人ではない)」と決めつけた。全国銀行協会からの闇献金の裏の裏か。


 数字に強い日本人は、さっそく549兆円の1%金利がどれくらいなのか、計算してみるといい。100万円、500万円の0・01%とは違う。超がいくつもつく格差社会のからくりでもある。「(衆院議長の)私は月収100万円、会社の社長は1億円」などと大嘘をほざいた衆院議長がいたが、財閥1%族にとって森喜朗のいう「神の国」は、本当かもしれない?「ヒロヒト日本兵1銭五厘」の子孫が、この惨状を知ったら?空恐ろしい日本か。


<不可解!大銀行の日銀預金(549兆円=ブダ積み)1%の超格差>

 無知は幸せ、それとも犯罪か?民衆の預金は0・01%金利、お金を預けている価値はないが、財閥銀行は別格なのだ。道理で、この危機において財界人は悲鳴を挙げていない。財閥担当の経済記者も、ゆでガエル人生を送っているのであろう。しかし、反対に民衆は悲劇である。このような惨状を自民党から共産党まで沈黙している?これもおかしい。日本には民衆に味方する政党も言論人もいないのだ!

 日本銀行は物価の番人である!これを黒田がドブに捨ててしまっていたのだ。そうしてみると、日銀は安倍の言うように、政府の子会社ということなのか。内部告発者のいない日本が情けない。日本は闇ばかりなのだ。


<「消費者・民衆は死ね」、恐ろしいゼロ金利と超金融緩和で超円安物価高>

 「黒田の日銀は、真っ黒い福沢諭吉を刷りまくってきたが、その8割は大手行経由で日銀に預けさせ、ぼろ儲けさせている。市中には2割、カネが流れないようにしている。ただし、これを活用して暴利を得ている輩は、外国のハゲタカ基金だ。今後とも異次元緩和を続けると公約しているので、円キャリーという手口で、安心して莫大な日本の資産を海外に持ち出し、円売りドル買いでぼろ儲けしている。残るは財閥株の自社買いで、経営陣と株主はこれまた暴利をむさぼっている。そこから放り出されている民衆・家庭の主婦ということになる」と事情通は分析した。


 世界恐慌・コロナ大不況・欧州戦争不況も、悲鳴を上げているのは大衆・母子家庭・年金生活者など弱者のみということになる。

 古来より為政者は、国が災難などで困窮すると、真っ先に武器や税金を放棄して、国民の胃袋を温めて危機を乗り切ってきた。現在の日本は、大軍縮と消費税廃止が常道である。だが、日本の政府は真逆の政策を、本日からの参院選でもぶち上げて、全く恥じない。当たり前のようにうそぶいて、圧勝ムードだ。日銀は信じられないほどの円札刷りによる超円安に加えて、欧米金利に反して金利ゼロによる、さらなる円安という日本売りを続行する。狂気だ。

 物価急騰に加えて、年金生活者は年金引き下げと、健保負担額の倍増という大増税を強行する。これは「老人よ!死ね」という政策である。内部留保500兆円財閥も、黒田の実績という。これでは経済は回らない。超金持ち優遇で国が破れる日本なのか。


<ハゲタカ基金は黒田公約に安心して円売りドル買いで空前の暴利>

 ハゲタカをよく知らないが、おそらく鋭いくちばしと獰猛な爪を持っているのだろうが、これが太平洋の対岸から公然と「自由」の名のもとに、日本列島に襲い掛かって、日本の資産を根こそぎ奪っている。彼らの実績を誰も紹介しないが、彼らが悲鳴を上げたとは聞いていない。思い切り円安の円を借りる。それでドル買いでぼろ儲け!こんなにうまい商売はない。その都度日本資産は海外へと消えてゆく。黒田は100%売国奴そのものであろう。


<市中にはカネを流さないアベノミクスの黒田は売国奴>

 黒田の刷りも刷ったり673兆円も、しかし市場には2割ほど。分配先はハゲタカと財閥1%と連なる株主。政府は今「99%国民に株主になれ」!冗談にもほどがあろう。友人の電話に日銀は出ない。腹黒く後ろめたいのであろう。

2022年6月22日記(東芝製品・サントリー・トヨタ不買運動の会代表・政治評論家・日本記者クラブ会員)

おかしな検察<本澤二郎の「日本の風景」(4481)

<安倍事件捜査から逃げた林真琴検事総長が定年前に辞任=裏がある?>

 政府は6月17日の閣議で、林真琴検事総長に代わって、東京高検検事長の甲斐幸夫氏を次期検事総長に起用する人事を決めた。林氏は定年前に辞任することになる。一部で憶測も出ている。安倍晋三事件捜査から逃げている、との専門家や市民団体の怒りの声は、現在も聞こえてきている。法の下の平等原則に抵触するだけでなく、首相犯罪を目の前にして捜査をしないことは、刑事訴訟法や検察庁法にも違反している、との指摘もある。同じころ地方の新聞が、真剣な捜査をしない熊本地検に警鐘を鳴らす記事を流していた。

 この10年の法務検察に対する国民の評価は、著しく低い。検察の不起訴・警察の告発状回避の事案は多い。国民の監視が強まって当然であろう。


<熊本検察の怪しげな対応を熊日新聞が暴露>

熊本地検が怪しい。おそらく長崎も鹿児島も千葉も神奈川、埼玉もそうであろう。無論、群馬も、であろう。このことを主権者は忘れてはならない。長州・山口県の対応は、一番ひどいとの指摘は、ずっと昔からだ。正確には大英帝国のお先棒を担いだ明治のころからだから、100年以上も前になる。以上は侮辱ではない。真実である。


 「権力に屈しない熊日」と言いたいのだが、余りのひどさに新聞社の社長も阻止できなかったのだろう。熊本地検の暴走とは、検察の不起訴処分が多すぎる、すなわち悪を成敗するのではなく、逃がしているという深刻な事態を検察担当記者が総括したものだろう。

 本当の悪人は、正義を押しつぶすために告発・告訴したりするが、この種の事案を真っ当に振り分ける正義が、検察になければならない。現実は、起訴しなければならないような事件を抑え込む事例が多すぎるというのだ。

 その典型的事例が安倍犯罪だった。国民の99%が認識している事案だが、林真琴検察は国民を裏切ってしまった。法務省に「検察官適格審査会」があることを知った元大臣秘書官がいた。「おかしい」と判断した市民活動家らと共に検事総長を不適格検事と判断して、それを求める文書を提出した。いわば、憲法が保障する公務員を罷免する主権者の権利を行使したものである。


 検事総長をこの審査会に掛けた事案は、無論初めてのことである。野党委員もいるこの審査会に、多少の期待をかけて申請したものだが、法務省は門前払い。しかし、この事実は記録として残ったはずだ。


 熊本日日新聞には、熊本地検の検事正を「検察官適格審査会」に掛けるよう進言しようと思う。7割が不起訴ということは、検察の怠慢どころか、不正の存在を裏付けているのではなかろうか。この熊日報道を察知した正義の士がいた。群馬県で活躍する「警察正常化協議会」の元警部補・大河原宗平。


<大河原・警察正常化協議会が注目>

 警察正常化協議会のブログに掲載したすると、これがTwitterFacebookなどで拡散した。大河原さんの盟友・仲村正昭さんが、筆者にもメール送信してきた。彼らは、血税である警察の裏金問題を暴露した、国民が期待する勇者の面々である。検察の裏金を暴いた検事もいた。正義の衣を着た公的な捜査機関が、その実、犯罪組織になっていた?それが暴かれると、本物の正義の士である身内を逮捕するのである。許しがたい愚挙だろう。

 対抗して正義の元警察官は、警察や検察、判事らの不正を監視する市民組織を立ち上げた。その一つが警察正常化協議会だ。市民活動家の紹介で、既にその存在を知って、blogで何度も報じてきた。こうして今回、熊日新聞の活躍を紹介することが出来たものだ。


 横道に入る。熊本県には吉田茂内閣の御三家の一人、松野鶴平がいた。息子の頼三は小泉純一郎の指南役で、よく昔話を聞いたものだ。むろん、A級戦犯の岸信介の所業など。日中友好派の野田毅は、中曽根派1年生のころからの知り合い。松野秘書からどこかの市長になった者もいた。馬刺しを初めて食したのも松野事務所だった。国会近くのパレロワイヤル事務所は、戦後初めての億円マンションで、松野はそこに事務所を構えていた。日航の美人秘書は、千葉県鴨川市の出身だった。この億ションは、俳優の長谷川和夫が料亭「長谷川」をつくり、二足の草鞋を履いた所。しかし、時代が億ションを求めたものだろう。


 以下に大河原メールを貼り付ける。

http://keiseikyo.blog.jp/archives/88331963.html
2022060517:54
    理由を明らかにしない 「検察の 不起訴処分」を許さない活動
<http://keiseikyo.blog.jp/archives/88331963.html>
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理由を明らかにしない 「検察の 不起訴処分」を許さない活動
事件に巻き込まれ 逮捕・勾留されたり 実名報道で 名誉を著しく棄損されても 「検察の(不起訴)処分」 の一言で 裁判で無罪の主張もできず 泣き寝入りしている国民が少なくない。 
 言い方を変えれば 「検察は 無罪判決が怖いから 不起訴処分で 事件を 闇に 葬る」といっても 過言ではないと確信する。 日本の司法裁判は 「99.9% とか 99.4% とかが有罪だ。」 等という 馬げた数字が 独り歩きする所以でもある。 私は 「警察が扱った事件を 検察は 全件裁判に 付せ(全件起訴)」を 訴えている。 そして 裁判官については 「冤罪は 裁判官の犯罪だ。 勇気をもって無罪判決を出せ。」 と激励している。 
宣伝カー(2) <https://livedoor.blogimg.jp/keiseikyo/imgs/e/c/eca6374a.jpg> 
この問題について この程 「熊本日日新聞」が 大きく取り上げてくれた。 ネットで公開されたニュース を 以下に 引用させていただく。 
この 「熊本日日新聞」の問題提起が 日本の 「司法三権(警察・検察・裁判所) の改革に 繋がる 大きな原動力」となることを 願うとともに 問題を抱える方々の大集結を期待する。 
多くの国民の参加を求めたい・・・
*処分の理由、説明なく…検察による「事件」終結 連載<不起訴の陰影>~くまもと発・司法の現在地*  



2022年6月21日記(東芝製品・サントリー・トヨタ不買運動の会代表・政治評論家・日本記者クラブ会員)

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