2020年06月

電通悪徳ビジネス<本澤二郎の「日本の風景」(3720)

<血税吸血鬼=中小企業向け持続化給付金だけでなかった!>

 新聞テレビを操る広告代理店・電通は、それだけで全く満足しなかった。国民向けの国の予算(血税)にもまとわりついて、莫大な金を吸い取っていたことが、中小企業向けの持続化給付金(補助金)で発覚、国民を驚かせたばかりである。経済産業省・中小企業庁が電通の仕掛けた幽霊会社(OO推進協議会)に丸投げ、そこから電通が再委託、さらに電通子会社へと経由させ、その都度、巨額の血税を引き抜いていたことに言葉も出ない。


 元自民党国会議員のベテラン秘書は「吸い取った金の一部が政界官界言論界などに闇献金され、秘密裡に処理されてきた。間違いない」と断罪した。さらに、野党のヒヤリングで内閣官房幹部は「電通からうちに4人の社員が派遣されている」という、これまた驚愕証言が飛び出した。弱者向け給付金だけではなかった。

 徹底究明しないと、日本は確実に地獄行きとなろう。


<大魔神は補正予算7750億円のうち305億円も>

 経済産業省は、6月5日の野党合同ヒヤリングで、2020年補正予算の総額約7750億円を計上、このうち305億円を電通が受託している、とも明らかにした。これでは日本の政府予算は、まるで電通のためではないか、と錯覚するほどだ。


 司令塔である内閣官房の電通社員が指揮棒を振っているわけだから、電通が事前にすべて根回しをすることが出来るわけだから、他の民間企業の出番はない。委託・受託することで、霞が関の役人は「寝て暮らす」ことも出来る。


 コロナ禍もなんのその、役人も国会議員も近く大金のボーナスを懐に入れて、笑いが止まらない。官民格差は拡大するばかり、むろん、電通のボーナスは天井知らずの高額だろう。馬鹿を見るのは、例によって国民ということになる。


<総務省ポイントカード還元事業でも181億円>

 清和会OBの最近の口癖は「タクシー運転手は寝ないで働いて年収300万円前後」と怒り出す。対して、電通は経産省の癒着事業がすべてではない。総務省など全役所に羽を伸ばしている。電通は、全予算に牙を向けて血税を引き抜いているらしい。


 総務省のポイントカード還元事業は、いったんは一般社団法人「環境共創イニシャチブ」に委託された後、これの業務の大半の181億円が電通に再委託されている。この社団法人も電通の配下かもしれない。これは6月16日、共同通信の記事で判明した。


<2017年から19年の間の電通経産省分403億円>

 経産省が明らかにしたところでは、2017年からの3年間に同省事業42件403億円を、電通が受注していた。なぜ2017年なのか、それ以前も明らかにすべきだろうが、2020年のコロナ禍で急増したことは間違いない。火事場泥棒なのか。


<「#Go Toキャンペーン」の委託費は?天文学的な五輪利権?>

 コロナ禍を悪用した国交省の「Go Toキャンペーン」にも疑惑がまとわりついているという。3095億円と事業規模も大きい。

 これにも電通がまとわりついていると関係筋はにらんでいる。

 嘘と買収という犯罪行為で手にした東京五輪に、血税投入の大義はない。都知事選結果次第では、これが止まることになる。全国民は選挙結果を注視するほかないが、これの巨大利権は電通が全て采配を振っている!


<東芝病院医療事故死の次男が導いてくれた東芝と電通の悪魔事業>

 思えば2010年4月7日、桜散る東芝病院で入院直後に、医師と看護師の大胆な手抜き看護で、タンが喉に詰まって、無念の窒息死を強いられた次男のことを忘れることはない。現在も1年365日、一緒に行動しているため、知らなかった世界、すなわち財閥のこと、東芝原発のこと、そして新聞テレビを牛耳っている電通のことを教えてくれている。


 人の命を奪っても、それでも反省も謝罪もしない東芝、その背後の三井財閥と電通の存在に庇護されている闇の悪魔企業の実態を、亡き息子が教えてくれたようなものだ。


 財閥を束ねて、政府と言論界・議会・司法まで操っているであろう電通大魔神に、一人のジャーナリストが真正面から戦いを挑んでも勝てるわけもない。しかし、これが日本の心臓であることが判明、それを知らせることができるペンには、大きな政治的学術的成果があろう。息子の父親への期待でもある。


 おかげで、311の東電福島原発で核爆発(水素爆発ではない)を起こした東芝製原発3号機のことを知り、そのことを人々に伝えることが出来た数少ないジャーナリストになれた。そして今回、コロナ禍による政府の給付金などの事業から、闇に隠れていて見えなかった電通大魔神の正体を知った。これは望外の成果である。覚醒した国民と言論人が出ているはずである。


 40年の生涯に文句ひとつ言えないまま、この世を去らねばならなかった次男・正文に、以上の大きな成果を報告をしたい。

 生前、妻とのドライブの最中、彼が口にした一言、それは「僕は鳥になりたい」、鳥になって天空から日本列島の不条理を監視、それを父親に伝えてくれているのかもしれない。

2020年6月20日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

護憲リベラル台頭<本澤二郎の「日本の風景」(3719)              <1942年生まれ元国家公安委員長・溝手顕正は宏池会中興の祖か>

 2020年6月18日は、小さな記念すべき日ではないだろうか。安倍晋三と菅義偉が、ひ弱すぎる岸田文雄・宏池会打倒のために、刺客に送り込んだ河井克行・案里を、ついに検察は逮捕した。公選法違反の菅原一秀を見逃した東京地検特捜部が、安倍よりの黒川弘務を排除した中で、元法相夫妻を逮捕した法的政治的意味は大きい。安倍の1・5億円の一部が、安倍や菅に還流されている疑惑にも捜査の目を向けている。稲田信夫検事総長の意欲・本気度が分かる逮捕劇だった。


 対して俎板の鯉の安倍と菅、特に前者は、官邸記者会との馴れ合い会見で、検察向けの見せかけの「中央突破」を披歴しただけで、報道価値はなかった、と評論したい。


 今回の河井逮捕は、まだ第二ラウンドに過ぎないが、安倍の心臓を止める寸前まで追い込んだ。そこで関連して、2019年7月参院選では、安倍の1・5億円に屈した溝手顕正に注目したい。彼こそは、米民主党のリベラリスト・サンダース上院議員を彷彿とさせる、護憲リベラルの宏池会本流の政治家で、二人とも1942年生まれだ。


<池田勇人・大平正芳・鈴木善幸・宮澤喜一の遺伝子継承者>

 次男の医療事故が災いして、永田町から足を洗ってしまったような生活を強いられた筆者は、悲しいことに溝手顕正のことをよく知らなかった。インターネットで初めて調べて、彼の素性が分かってみて、大いに納得した。


 宏池会中興の祖になれるような人材は、溝手その人だった。ゆえに、宏池会つぶしの標的にされたものだろう。ご存知、宏池会は被爆地・広島県の池田勇人が創立した自民党きっての名門派閥で知られる。隣県のA級戦犯・岸信介に対抗した護憲リベラル派閥で、戦後の経済復興を主導した吉田茂の真の後継者である。


 自民党綱領の自主憲法論は、A級戦犯である岸の民主党・保守傍流が強引に押し付けたものであって、保守本流の池田宏池会は、歴代護憲リベラルを貫徹、ぶれることはなかった。

 宮澤内閣発足時に読売のナベツネが、改憲論で接近してきたが、宮澤は強くねつけたようだ。


 宏池会からすると、岸・国家主義の改憲軍事大国論は、歴史の教訓に反し、愚の骨頂ということになる。日本国憲法は、吉田内閣が議会と日本国民の総意によって誕生させた人類の宝物である。戦争を可能にしたい財閥のための改憲軍拡は、覇道そのものであって容認できないものである。


 池田宏池会は、その後、前尾繁三郎を経由して大平正芳、鈴木善幸、宮澤喜一、加藤紘一へと継承されて、今日の岸田宏池会となって沈下したが、それは岸田には、歴代宏池会会長の政治理念が存在していないためでもあろう。

 宮澤の薫陶を受けたはずの岸田のはずだったが、彼は安倍の国粋主義に迎合してしまった。しかし、溝手は違った。宏池会の遺伝子である護憲リベラルが、彼には今も健在なのだ。


 安倍と菅が標的にした理由は、溝手を落選させることで、合わせて岸田宏池会を壊滅させることだった。もはや、安倍後継の嘘に屈した岸田に、宏池会を率いる資格はない。


<溝手顕正最後の大事業=護憲リベラルの旗手として宏池会再生>

 自民党史を開くと分かることだが、戦後日本が、曲がりなりにも憲法理念を堅持して、平和路線を踏襲出来てきた原因は、自民党の右翼化・国家主義化を抑制・阻止してきたことで、それなりに民意を反映させてきたことである。


 ポスト佐藤以降の流れを見ても、平和主義を基軸としてきた三木派や水田派、護憲リベラルの宏池会、中道の田中派経世会の存在が重しとなってきた。改憲軍拡の岸・福田派や中曽根派を抑制、国民に安心感を与えてきた。


 永田町最大の課題は、弱すぎる野党にある。それは労働貴族化した労働組合・連合の変質とも関係している。右傾化する野党に対して、国民の期待はしぼんでしまっている。

 たとえば、国民民主党の存在を有権者は評価していない。連合が災いの元凶といえるかもしれない。右翼政党・維新に振り回される野党を、評価する国民は多くはない。


 今回の河井・安倍事件は、護憲リベラルの溝手復活と宏池会再生を見て取れる。「溝手は池田勇人の生まれ変わり」との声もある。憲法順守の稲田検察と連動しているのかもしれない。ことほど河井逮捕は、安倍と菅の政治力を衰退させている。政局夏の陣の号砲が鳴り響いている!

2020年6月19日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

安倍犯罪頓挫<本澤二郎の「日本の風景」(3718)

<幻想兵器「イージスアショア」墜落で秋田県民安堵>

 愚か者は、周囲に武器や軍隊がいると安全と勘違いするものだが、原発を含めてこれほど危険で人々の命をさらす地域はない。陸上型ミサイル防衛システムというと、聞こえがいいが、これほど危険な兵器はない。結果的にみて、秋田県民の反対運動が実った。沖縄県民の戦いに弾みをつけたいものだ。ドイツから相当数の米軍が撤退するようだが、日本も沖縄・横田・横須賀・三沢から撤退すれば、トランプを支持してもいい。


 戦争は武器弾薬の保有が誘引する。自然エネルギーで航海できる帆船・日本丸が、最も安全でかつ自由な船であることが理解できるだろう。武器弾薬を海中に沈めことが、日本国憲法の非現実的現実の、素晴らしい夢の航海を約束させるだろう。


 イージスアショアは、運用開始までかなりの時間がかかる。経費は6000億円というとてつもない巨費だ。すでに言い値で手付け金を支払っているという。不良品だから、全額返還させる責任が、安倍と河野にある。簡単に辞めさせるわけにはいかない。議会と法廷でとことんつるし上げる必要があろう。



<前代未聞の安倍―河野の前代未聞の珍事>

 不動産屋・トランプは、武器弾薬の恐ろしいくらいの利権に小躍りして、計画中の幻想兵器をアジアの奴隷首相に「買え」と押し付けた。軍国主義国家改造を目指してきた安倍は、二つ返事で「ハイ」と応じた。


 武器弾薬に詳しい永田町の事情通は、この幻想兵器の購入過程に「前代未聞」と怒りをこめて解説してくれた。

 たとえ独裁的自民党政権と言えども、具体的な政策決定には、いくつかのハードルを超えないと、前に進行しない。まず自民党国防部会で議論し、次いで政策審議会にかけ、そして政務調査会で検討を加え、最後は自民党の最高意思決定機関である総務会で、全会一致で了承されないと、政府は動けないことになっている。


 安倍内閣は、こうした党内民主主義の過程をすべて無視した。アベ独裁とはこのことである。政権与党である自民党が存在しないのだ。安倍内閣の下では、国民の代表の多数で成り立っている政党が不存在だったわけだ。いかに幹事長の二階が、無力・大バカ者であることが理解できるだろう。


 日本の民主政治が破壊されていたことになるのだが、これを新聞テレビも報道しない。無知な国民は、ただ子羊のように追随するだけの、非民主的な国家に甘んじさせられてきた。指摘・追及しない言論は、その実、大魔神・電通に頭を抑えられて正論を吐くことが出来なかった。安倍に対する官僚の忖度は、他方で新聞テレビも安倍に忖度していたわけだ。



<米軍需産業の嘘―トランプの嘘―安倍・河野の嘘=絵に描いた餅>

 「このところ毎日、外務事務次官の秋葉が安倍と会っている。おかしいと思っていたら、イージスアショアのことだった。欠陥も大欠陥の陸上ミサイル防衛システムであることが判明、この重大事態をどう始末をつけるかで、安倍と河野は頭を痛めていた。会期の延長はこのことでも出来なかった。会期末を狙っての公表となったものだ。安倍だけではなく、河野も悪党だ。こやつは、祖父一郎の悪いところが遺伝している。安倍とお似合いだ」


 「トランプの嘘発覚だ。すでに1780億の言い値の契約、手付け金120億円を払っている。6000億、7000億かけて運用まで6年、7年。それどころか、ミサイルを発射すると、第一段目の推進ロケット・ブースターが、どこに落ちるか見当もつかない代物だとわかった。さらに問題なのは、超高性能レーダーが偽物だと判明した。スペイン製品だから、アメリカも外国頼みの計画中の武器で、まだ実戦配備していない。こんな代物を購入した安倍の犯罪は、金額からすると、もっとも大きい。2018年のトランプの初めての来日の時、押し付けられたものだ」

 事情通の指摘は、実にわかりやすい。秋田県民の反対は正しかった。



<武器計画段階の幻想兵器を購入したトランプの忠犬>

 それにしても、海のものとも山のものとも分からない、超高額の武器に手を出した安倍晋三である。それを止められなかった。霞が関と平河町と信濃町、さらには新聞テレビの言論機関が腐りきってしまっている証拠だろう。


 無知な国民は哀れだ。

 武器利権の大きさを裏付けて余りある。その元祖は安倍の祖父・岸信介、ついで中曽根康弘、いまや安倍晋三ということになる。岸の金庫番・中村長芳を思い出す。


 米国製軍用機を数回飛ばすと、もうそれで部品交換。これがまた高額だ。その一部がキックバック、岸が一番懐に入れた。中村・金庫番の証言である。国民の知らないところで、武器利権は今も継続している。


 もう無駄遣いをやめて、国民の福祉・教育に回す時代であろう。覚醒する21世紀にしないと、本当に地獄が待っている日本の財政事情である。


<帆船・日本丸の航海が一番安全=平和軍縮の日本がいい>

 日本は戦争を二度と起こしてはならない。隣国との友好に、持てる力を傾注するのである。国際機関の強化が日本外交のすべてだ。改憲で軍国主義の国にする安倍などの思想は、敗戦後の廃墟を忘れた危険極まりないものである。到底平和国民はついていけない。


 検察庁法改正案をつぶした国民の偉大な力でもって、改憲軍拡よりも「#帆船日本丸が最高」と叫び続けることが、日本人の使命であろう。日本国憲法の命じるところである。


 平和軍縮に賭けた、戦闘的リベラリスト・宇都宮徳馬の足跡を想起する時であると訴えたい。

2020年6月18日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

またまた逃亡首相!<本澤二郎の「日本の風景」(3717)

<国民は生きるか死ぬか=安倍や議会人・役人・裁判官は巨額ボーナス>

 新型コロナウイルスで幕を開けた2020年の通常国会の会期末を迎えた6月17日、国民の延長要請を切り捨てて、安倍晋三という犯罪まみれの自公内閣は、またしても疑惑審議から逃亡する。


 コロナにおびえながらの生活を強いられている99%の国民をあざ笑うかのように、安倍を始めとする官邸・霞が関の役人や与野党の議会人、裁判所の関係者、地方自治体関係者は、これ見よがしとばかり巨額ボーナスを懐に入れて、愚民を睥睨していることになろうか。


 賢者不在の日本の三権指導層に対して、絶望するだけの民衆でいいのだろうか。人材出でよ、と天は叫んでいる。

 


<電通大魔神など問題山積=国会延長を閉める自公維の暴政>

 それでも、成果は一つだけあった。命名した大魔神の存在である。財閥を束ねて、言論統制から血税を引き抜いていた吸血大魔神・電通の正体を暴くことが出来た。

 したがって、その正体をつまびらかにする会期延長は、主権者の切実な叫びだった。だが、悲しいことに新聞テレビは、悪魔の表面をかするだけである。なぜなら、彼らは第四の権力を誇示しながら、その実は、大魔神の手先でしか主張もできない御用言論でしかなかったのだ。


 善良な国民は、初めてこのことを知り、驚愕して、それでいてなすすべを知らないのである。

 民主主義も絵に描いた餅の日本でしかなかった。国民の代表が命がけの戦いをする場面だが、彼らもまた、国民向けに少しだけ政治的演技をして、やり過ごしてしまった。


 しからば、憲法・法律の番人である司法が、行動を起こすであろう場面だが、日本に勇者はいないかのようだ。事情通は「最高裁長官は、10年間、何もしないで寝て暮らしている。それでいて、年収3500万円を懐に入れている。この事実を国民は知るべきである」と繰り返し叫んでいる。


 せめて、形だけでも内閣不信任案を上程して、議会の良識を示すべき大事な場面であるのだが、それはないと報道されている。新聞テレビも正論を吐けないことを、見事に証明している。



<踏んだり蹴ったりの99%日本国民=国民の代表は寝て暮らす>

 不正と腐敗が政界・官界・司法界にはびこってしまって、それにマヒしてしまっている99%の主権者の日本人!


 それでも宗教的利権・経済的利権のため、およそ3割前後の国民は、自公維内閣を支持して、進んで不正腐敗路線を容認している。「人間のやることは、昔からこの程度さ」とあきらめ、改革の意思はない。人間精神を腐らせることで生きる愚民でもあろう。


 おそらく5割から6割の国民は、進んで政治を拒否して、政治的無関心でもって生きている。したがって、政治不信は、結果的に不正腐敗政権に塩を送っていることになるのである。これまた愚者・愚民なのであろう。


 無力野党の元凶といえるかもしれない。彼らは、命を張ろうとはしない。巨額の報酬を懐に入れて、それでもって満足している。「いつか風が吹くかもしれない」という点からすると、都知事再選狙いの小池百合子レベルなのであろう。



<安倍に比例して国民も腐ってしまっている!>

 とことん問い詰めてゆくと、身も蓋も無くなってしまいそうだが、これが悲しい日本の民度ということになるのだろうか。麻生太郎の民度論は怪しい。


 達観すると、気が楽になるのであろうが、それは絶望という諦観になりかねない。新聞テレビは問題にならないが、インターネットの世界では、威勢のいい主張がよく見受けられるのだが、点検してみると、かなりいい加減であることが分かる。


 自己を名乗れないイカサマ人間が少なくない。本名で堂々と主張している例が誠に少ない。権力を恐れる理由もわかるが、右翼でさえも、名前を名乗っていない。双方とも出鱈目と言われかねない。


 かくして安倍逃亡は、繰り返し行われて、反省も謝罪もしない。息子の命を奪った東芝病院レベルなのだ。国民の生命財産を守る意思などない。

2020年6月17日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

風と共に去りぬ<本澤二郎の「日本の風景」(3716)

<小池百合子の自業自得か>

 6月18日に都知事選の号砲が鳴り響く。現職・小池勝利の行方が怪しくなってきたようだ。「出馬を辞退しなさい」といいたいところだが、周囲の利権屋が許さないのか。素っ裸にされても、二度目も「風が吹く」と信じ込まされているのだろうが、女性の自立を叫ぶジャーナリストにとって、ややかわいそうな気分にさせられる。今朝ほどの事情通の話では「朝日新聞の広告欄にすごい小池批判本が載った。ほかの新聞にも出るだろうから、都民の誰もが支持を止めることになるだろう。この3段抜き広告の記事には、嘘か真かもう15万部も売れているという。学歴詐称ばかりではなかった」というのだ。


<石原の豊洲移転・五輪推進・徳洲会疑獄に蓋の嘘つき公約反故>

 4年前の小池出馬会見の際、間違いなく都政の、諸悪の根源である石原慎太郎の徳洲会疑獄を暴く、という公約にほだされてしまった。安倍と比肩出来るほど、石原のような悪辣な永田町の悪党はいなかった。オウムが首相に擁立したかった人物だったというから、それだけでも理解できるだろう。


 だが、小池は警視庁に告発さえしなかった。秘書を多少、つるし上げるだけで蓋をかけてしまった。あろうことか、築地市場を豊洲に移転するという石原利権を継承した。


 莫大な血税を使う東京五輪にも飛び移って、開催されない五輪利権をいまも追い求めて、青嵐会・石原の仲間である森喜朗に波長を合わせている。

 事情通は「所詮、小池は男に連れ添うだけの政治屋。森雅子と同じ」と吐き捨てた。


<創価学会婦人部が一番嫌う候補者。今回は動かない!>

 女の性(さが)というべきか、彼女の行くところ、怪しげなワルの男が介在しているという。以前から続く、永田町の噂の一つだった。それが今回は、堂々と表面化したため、信濃町に詳しい人物は「創価学会婦人部は、動くに動けない。彼女たちは、男女に潔癖な人を支持するためだ。前回は小池の街頭遊説に大量動員したが、今回はコロナもあって全くないだろう」とも決めつけている。


 それだけではない。東京選挙区の参院議員の公明党代表の山口那津男も、足元に火がついているというのだ。

 「安倍の長期政権で、一番甘い汁を吸ったのは、前代表の麻原彰晃ならぬ太田ショウコウと山口の二人。安倍のお陰で、公明党代表を長期間いすわり

続けてきたことに対して、内部からの不平不満が噴出している。山口打倒の動きも聞こえてきている」というのだ。


<太田ショウコウをあぶりだした戦争遺児の乾坤一擲の叫び>

 要するに、小池が期待する公明党創価学会による大量得票作戦が、むしろ失敗しかねないようなのだ。


 そればかりではない。やくざ浜名に、強姦・性奴隷の挙句、逃亡しようとした被害者(創価学会婦人部の戦争遺児)を、恐怖のドーカツで殺害されるという、今世紀最大ともいわれる性凶悪被害者の最後の叫びが、なんと「特定秘密保護法強行に手を貸した太田ショウコウ(当時国交相)は裏切り者だ。池田先生は決して許さないッ」という乾坤一擲の太田の心臓を突くものだった。


 いうところの「木更津レイプ殺人事件」である。彼女の死を目前にした鋭い矢は、その後の自衛隊参戦法と共謀罪にも突っ込んだ太田ショウコウを、完璧にあぶりだしている。

 安倍のイソギンチャクのような太田と追随した山口に対して、創価学会婦人部の怒りが、徐々に拡大している。


 風に乗って登場した都民ファーストは、いまも根無し草だ。「風と共に去りぬ」の可能性が少なくない。



<太郎の10万円支給に公選法・利益誘導の懸念も>

 他方、さっそうと飛び出してきた山本太郎だが「地方債を発行して10万円支給」について、選挙に詳しい友人は懸念を示している。


 「地方債は地方が自由に発行できる債権ではない」「もう一つは公選法の利益誘導に引っかかる可能性もある」というのである。

 太郎の作戦参謀に問題ありか。


 五輪禁止によるムダ金阻止はすばらしい。宇都宮健児と連携すべきではないか、との声も多く聞かれる。

 安倍の別動隊・日本会議の維新の候補に乗ると、東京が第二の大阪に落ちることになる。正義と公正な人物をリーダーに選ぶことは容易ではない。

2020年6月16日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

↑このページのトップヘ