2019年10月

放射能汚染の徹底再測定<本澤二郎の「日本の風景」(3482)

NHKの珍しい真実報道で発覚、首都圏も怪しい>

 政府広報のNHKが、珍しく政府の嫌がる福島東電放射能を山梨県で見つかった、同県は採取しないように県民に呼びかけている、と報道した。ということは、首都圏がすべて怪しいと疑う必要があろう。311は2011年のことである。

日本政府は、ウクライナのチェルノブイリの教訓さえ学んでいない。安倍の言う「アンダーコントロール」の五輪開催を裏付けた大嘘が、新たに暴露した。しかも、場所は安倍やスポンサーの笹川別荘のある地域も含まれている。オウム事件の本拠地も。


 安倍は決して福島の現地に立たない。一度は、写真の画像操作でかすって見せたが、彼にとって放射能まみれの福島東電原発爆破現場は、絶対に立ち寄ってはならない場所なのだ。

 政府は、総力を挙げて徹底した再測定を、首都圏すべての範囲でも、直ちに実施しなければならない。国連の専門家、各国の環境団体の放射能専門家の力をも、借りる必要があろう。特に隣国の専門家には協力を求めたらいい。改憲遊び・軍国主義強化などに時間を割いている暇はない。


<東芝3号機の核爆発には国連・各国専門家も動員せよ!>

 日本政府と東電・東芝は否定しているが、多くの内外専門家は、12号機の水素爆発と異なり、3号機は核爆発を起こしている。中性子が四方八方に飛散している。これが首都圏の大地に降り注いだ可能性を否定できない。


 西の被害は静岡県にまで及んでいることが判明している。土壌と水に、現在も放射能物資が付着している懸念が強い。これは日本政府を頼るのは、真実の隠ぺいが予見されるので、海外の専門家の力を借りるほかない。そのさい、最新の放射能測定器を使用することは当然のことである。


<韓国政府追及+中国のネット炎上に裏付けありか>

 日本列島が「放射能まみれ」は過剰かもしれないが、韓国政府などは隣国ゆえに、東電福島問題を真剣に調査し、結果を世界に発信してくれている。日本国民として感謝せねばなるまい。命こそが、地球よりも重いのだから。


 このところの中国ネットで日本放射能情報が大炎上していることを先に書いたが、現在も在日中国人社会に暗い影を落としている。その根拠の一つが、このNHK報道かもしれない。

 山梨県民の知る情報を日本国民の多くは知らない。千葉県民も知らない。神奈川県・埼玉県・茨城県も。首都圏に大量のセシウム+アルファの放射能が飛散、現在も放置されてきたことになろう。


311アメリカ調査団の極秘調査データの公表を!>

 米国政府は、3号機の核爆発に合わせたかのように、専門家の調査団を現地に派遣、実に1か月にわたって調査している。3号機核爆発を詳細に分析、それを持ち帰っている。

 これを公表させれば、安倍・自公内閣と東電・東芝の嘘が判明するだろう。アメリカは、例の「トモダチ作戦」で兵士が被曝して死者を出している。スリーマイル島の原発事故の教訓を踏まえての調査でもある。

 アメリカの原発建設は止まっている。東芝原発は崩壊してしまった。


 現在、島根原発3号機は、新型の日立製というが、稼働する前に地元の市民団体は「劇場や博物館にして世界遺産にする」と活動を展開している。


<チェルノブイリの専門家にも再調査・再測定を要請すべき>

 ここで改めてチェルノブイリ原発事故に携わった専門家にも、再測定に参加して欲しいものである。そのための経費として、血税投入に反対しない。166億円の憲法違反の天皇交代費用ではないのだから。


 「国民に寄り添う」天皇夫妻であれば、近く現地を視察したいというかもしれない。その際は、安倍が案内役となろうか。安倍は逃げられるか?


<東北から関東全域の死因研究データも明かせ!>

 東電福島原発被害は、土壌・大気・水への放射能汚染ゆえに、人間の命を奪っているだろうから、2011年から現在までの東北・関東の病院を総動員して、真実の死亡原因を、年齢別、男女別に分析すれば、貴重なデータともなろう。


 世界に貢献できるデータとなる。チェルノブイリのデータとおおむね一致するだろう。


<島根・小松電機産業から鳥取新米と巨大梨届く>

 うれしい贈答品が届いた。松江の小松電機産業社長の小松さんが、鳥取県倉吉市の岸田農園の巨大な梨と新米を贈ってくれた。しばらくコメの心配はなくなった。除草剤を使わない草生栽培の梨といい、放射能無縁の食べ物である。島根原発の廃炉運動に、一段と拍車がかかるような、安全なコメと果物に乾杯である。 時代は、太平洋から、日本海・東海へと向かっている。

NHK山梨》野生のきのこ基準超えるセシウム放射能

311

 NHK山梨》野生のきのこ基準超えるセシウム 1018日 0655

今月、県が行った検査で富士吉田市富士河口湖町、それに鳴沢村の野生のきのこから国の基準を上回る放射性セシウムが検出されました。
県は3つの市町村で採れた野生のきのこを出荷したり、採って食べたりしないよう呼びかけています。
国は、平成24年10月に富士吉田市富士河口湖町、それに鳴沢村を野生のきのこの出荷制限区域に指定し、これを受けて県は、この地域で定期的に検査を行っています。
今年度4回目の検査は今月10日と11日に行われ、11の検体のうち10の検体から国の基準の1キログラムあたり100ベクレルを上回る放射性セシウムが検出されたということです。
なかには基準を5倍以上上回ったものもあり、「ショウゲンジ」は、鳴沢村で採れたものは620ベクレルと530ベクレル、富士河口湖町で採れたものは530ベクレル、富士吉田市で採れたものは520ベクレルだということです。
また、「カラマツベニハナイグチ」は富士河口湖町で採れたものは340ベクレル、鳴沢村で採れたものは280ベクレルで、「ハナイグチ」は鳴沢村で採れたものは220ベクレル、富士吉田市で採れたものは210ベクレルでした。
このほか、富士河口湖町で採れた「アミタケ」は330ベクレル、富士吉田市で採れた「フウセンタケ」は190ベクレルでした。
野生のきのこは国の基準を安定して下回るまで出荷制限は解除されず、県は引き続き、3つの市町村では野生のきのこを出荷したり採って食べたりしないよう呼びかけています。(以上NHK記事)
20191031日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

裏切り者の前途<本澤二郎の「日本の風景」(3481)

<保守本流・護憲リベラルの伝統を排除した岸田文雄の宏池会>

 昨日のネット情報に宏池会会長の岸田文雄が登場したので、念のため内容を読んでみた。驚いてしまった。宏池会は自民党派閥の名門である。吉田茂の政治後継者・池田勇人が創設した護憲リベラル派閥。戦前派の反共親米右翼・岸派に対抗した。池田は岸の政治失脚の後、政権を担当し、高度成長を実現、東京五輪を成功させた。保守本流・護憲リベラルの伝統は、その後の宏池会の伝統となった。その伝統を排除した岸田文雄の宏池会に、派閥史を知る者からすると、大変な衝撃を受けてしまった。


 岸田は、宏池会の中興の祖どころか、裏切り人となってしまった。安倍の極右・戦前派に屈したのだ。安倍改憲・破憲の旗振り役を買って出たのだ。政治の劣化を証明している。


<こともあろうに改憲集会にベトナム華僑のおばあさんと共闘!>

 政界雀いわく「ベトナム華僑の反共・改憲派のお姉ちゃん、いまはおばあさんだろうが、一緒に改憲の旗振り役をやっていた。時代も変われば変わるものだ。これで岸田の芽は完全に消えてしまったようだ」と。


 さらに「安倍や菅や二階の金庫には、金がどっさり詰まっている。それが岸田の安倍屈服の原因ではないか」との憶測も口にしている。


 改憲派の目的は、財閥からの資金を目当てにしている点である。改憲で巨万の富を手にする勢力は、いうまでもなく財閥である。表金でも500兆円近い。日本の年間予算の5倍に相当する。


 改憲派を名乗ることで、枯渇しがちな金庫を膨らませる。安倍晋三が、トランプから武器弾薬を爆買いする理由でもある。日本の軍国主義は、すでに完結していると分析すべきだが、軍国主義に資金の限界などない。とめどもなく膨れ上がる。地球から宇宙へと羽を伸ばしている。血税が武器弾薬に吸い取られる安倍・自公体制なのだ。その一部は維新にも流れている?むろん、民主党内の改憲派にも?


<国民投票法に決着つけると一気呵成に9条解体へ>

 報道によると、岸田は国民投票法の決着にも言及した。この法律は曲者である。野党がこれに乗ってしまうと、あとは安倍のペースである。これに前向きなのが国民民主党である。

 「玉木は毒饅頭を食らってしまった」とのささやきも聞こえてくる。背後の連合もそうである。憲法審査会がカギを握っているのだが、ここにはいくつもの地雷が埋め込まれている。護憲リベラルの野党が、体を張る場面である。


 岸田の策略は、安倍に手を貸して、政権の禅譲を期待しているものだが、これはお笑いである。安倍が、宏池会政権を誕生させることなど絶無である。苦労知らず、政治知らずにもほどがあろう。


 すでに、この時点で岸田の天下取りは消えてしまった。反共のベトナム華僑のおばあさんと共闘して改憲の旗振りに、安倍は笑いが止まらないだろう。


<宮澤喜一の薫陶を忘れた元金貸し政治屋か>

 思い出すと、筆者が大平正芳内閣、その後の鈴木善幸内閣と宮澤喜一内閣に対して、支援のペンを駆使したのは、ひとえに宏池会が護憲リベラル、さらに言うと、それゆえの日中友好路線にあった。


 個人的には、宮澤内閣を実現する際は、宮澤の叔父にあたる小川平二に直接頼まれた、それゆえでもある。その理由は「宮澤は護憲リベラルなので頼む」というものだった。

 宮澤が自民党総裁になった日、単独のインタビューをした。そのさい、彼が「宏池会はリベラル」という言質をとり、それらを「総理大臣・宮澤喜一」(ぴいぴる社)に紹介した。


 宮澤家と岸田家は親類である。宮澤は、岸田に対して宏池会の伝統を教えている。いま岸田は、宮澤と宏池会の伝統を裏切ったことになる。


<安倍晋三は祖父・岸信憲介のCIA手先を死守>

 他方、安倍は祖父から薫陶を受けている。東条内閣の商工大臣は、敗戦後にA級戦犯となって巣鴨刑務所に拘束された。実弟の佐藤栄作が吉田内閣の官房長官という悪運に支えられて、CIAの工作人となって絞首刑を免れた。


 ワシントンの指令に忠実な岸から、反共の改憲軍拡を徹底して学んだ。台湾独立派の李登輝の薫陶も受けている。

 安倍路線に裏切りはない。岸田は裏切り人となった。裏切り人に明日はない。

 日本国憲法は最高である。この地球上で一番だ。

20191030日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

防災ゼロメートル列島<本澤二郎の「日本の風景」(3480)

<人命軽視NO1に躍り出た役者崩れ知事の千葉県>

 昨日、長野県と福島県の被災地を歩いてきた島根県の小松電機産業社長の小松さんと社員の小林君が、わざわざ東京湾道路を利用して、バスで袖ヶ浦に来たので、久しぶりにおしゃべりした。「五輪ができるか怪しい」と率直な感想を述べていた。ビジネスと平和運動を結び付けるという経営者の予感は鋭い。小林君は、屋根が飛ばされてブルーシートをかぶる防災ゼロメートルの

街並みを、カメラに収めていた。


 15号台風の際、雲隠れした役者崩れの森田千葉県知事は、その直後の19号台風と21号台風になすすべもなく、千葉県は人命軽視NO1に躍り出てしまった。県民の会話の一番は「温暖で住みよい千葉県のはずだったのに」が枕詞になっている。

 筆者も、15号の70メートル強風に、家ごと飛ばされるかもしれないという恐怖を味わったばかりである。来年はどうなるか?それにしても、防災ゼロメートルに墜落させた、安倍・自公内閣の人命軽視の政策に、怒り狂う国民は多い。


<放射能汚染物資1万トンを水源地に投棄した森田知事>

 ことし3月故郷に戻ると、恐ろしい事態が起きていることを知らされた。東電福島の放射能汚染物資1万トン以上が、こともあろうに水源地の産廃場に投機されていた。


 房総半島の生き物すべてを殺しかねない千葉県の政治と行政に対して、怒り狂う県民は少なくない。数十年後の千葉県に人間も住めなくなる。

 放射能に耐えられる免疫力などあろうはずもないのだから、これは想定できないことだったが、すでに強行されてしまっている。原状回復させるための裁判が行われているようだ。

 森田は、警察官の息子という。人命軽視も際立っている。防災ゼロメートルも合点するほかない。東電福島の千葉県化である。観光県・農業漁業県を返上する政策の強行に、県民は誰も知らなかった。アベ独裁どころではない。


<雨にも風にも無防備の房総半島>

 9月から10月にかけての巨大台風は、地球温暖化による。北極の氷も溶けている。ヒマラヤ山脈の氷塊も溶けている。海水温は上昇している。そこに熱帯低気圧が次々と発生する。


 地震だけではない。台風の備えもゼロの日本列島だが、その先陣を走る房総半島が証明された今回である。


 大豪雨で、河川が決壊・大洪水によって、住宅も田畑も土台から破壊された千葉県である。強風で住宅の屋根が吹き飛んでしまう、瓦が飛んでしまう恐怖も、現実化した。

 武器弾薬に特化してきたこの7年の安倍・自公の暴政に対して、大自然が怒りの鉄槌を食らわせた2019年ともなった。因果応報である。悪い因は、最悪の結果を招く。


<防災指定地区最小県は地価が大事とする政治と行政>

 知らなかったが千葉県は防災指定地区が一番少ないという。これは何を意味するのか。防災指定を受けると、地価に影響する。地価を吊り上げるために防災指定を回避する。

 これが千葉県の政治と行政なのだ。


 民度の低さを露呈している。人命軽視・人権軽視の千葉県なのだ。千葉県は、一番住みにくい県ということになろうか。悲しいし、恥ずかしい。

 千葉県に政治家が一人もいない。政治屋ばかりだ。小選挙区制の欠陥をまともに受けているのである。玉石混交も、すべてが石ころばかりといえる。そして行政の低さだ。


<東大法学部任せが間違いの元凶>

 「もう役者知事が10年も続けている」と今朝も友人が電話をしてきた。この無能無責任な森田が「行政を壊している。そんな森田を担ぐ県民も悪い」と断罪、ほかの県では見られない、とも。


 他方で「日本政治にしても、主権者が1億総白痴化以上に悪化している。ヒトラーも安倍も、民主主義が誕生させたことを忘れてはならない。信濃町が暴政を押し上げていることにも気づくべきだ」「東大法学部支配の官僚が、経済など分かろうはずがない。国策会社で成功した例は、日本合成ゴムただ一つ。原発は失敗した最悪の事例だ。日本どうするという再検証が急務である」とも指摘した。

  彼は三井物産のLNG開発を評価した。液化天然ガスを米国ルイジアナで始めた。これで1万人が雇用される。これの輸送船も開発されている。「日本の造船業の大手は敗北したが、常石造船や今治造船が頑張っている。高速医療船を作ると展望が開かれるだろう」とも。


<やくざを跋扈させる千葉県警と千葉県公安委員会>

 千葉県の低い民度には、やくざが跋扈している点を無視すべきではない。やくざにいい人間などいない。悪党の塊である。彼らの前では、魅力的な女性が安心して暮らせない、生きられない残酷な風土なのだ。


 「木更津レイプ殺人事件」がそれを象徴している。その原因は、警察や公安委員会がやくざと癒着していて、まともな捜査を怠っている、というよりもかばっている。捜査当局が犯罪社会を生み出しているという、さかさまのような風土と決めつけるべきだろう。

 れっきとしたやくざ代議士は、その前は千葉県議だった。いま彼の後継者が二人も国会議員になっている。国会議員とやくざが連携する千葉県に、法治という観念が、警察や検事にないかのようだ。そうした背景で、俳優崩れの知事が誕生し、もう10年だという。


 民主主義を壊している犯人は、警察と公安委員会と決めつけてもおかしくない。やくざに強姦された女性が110番通報した事例はゼロであろう。入れ墨と覚せい剤に屈服する女性ばかりの千葉県に、刑法も存在しないかのようだ。正義の警察官・公安委員を生み出せる民度に高める必要がある。


<徳洲会医療事故にもそっぽ向く捜査当局>

 徳洲会の医療事故は、どうやら日常茶飯事だ、と徳洲会の徳田虎雄の特別顧問をしていた清和会OBは指弾している。現に彼の身内は、四街道市にある徳洲会病院で事故死を強いられた。


 筆者の次男は、最初に市原の帝京で、最後は品川区大井の東芝病院で、入院直後に孤独死させられた。それでも反省も謝罪もしない。やむなく警視庁に刑事告訴したが、東京地検の松本朗という悪党検事が不起訴にした。これの衝撃で、母親で妻が重い病気にかかり、息子の後を追ってしまった。

 医療事故の無反省は、遺族の命も奪う恐ろしい犯罪である。清和会OBは、千葉県警に告訴したものの、担当した四街道署はまともな捜査もせずに「捜査打ち切り」を、遺族に電話1本で通告してきた。

 千葉県警は病院の味方をして、被害者の立場に立つことはない典型的な事例である。それに屈しない清和会OBは、千葉県警と千葉県公安委員会に本格的なメスを入れようとしている。関係方面の注目を集めている。

 千葉県政の狂いは、警察や公安委員会にまでも腐らせているらしい。

20191029日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

薩長の田布施<本澤二郎の「日本の風景」(3479)

<小泉純一郎に300万円ひねりだした安倍晋三>

 徳川幕府を打倒した中核勢力は、薩摩と長州と史上語られてきている。この二つの当時の藩に「田布施」という、部落・集落が存在した。この話は、ネットを使うようになって、大分経ってから知った。明治天皇は、すり替えられて長州田布施の大室寅之助。弱々しい天皇ではないので、なんとなく理解できる。この明治天皇を一番尊敬すると語った人物が、元海軍主計中尉の中曽根康弘である。確かに、大刀を握った武人そのものの、明治天皇の写真にあこがれる軍人がいても不思議ではない。京都の公家ではない。


 昨夜、自宅で兄弟妹が勢ぞろい、妹の快気祝いをしたのだが、その際、小泉進次郎の資産が話題になった。郵政民営化を、竹中平蔵や東芝の仲間と強行した小泉を、政界では「しこたま蓄財した」と見られている。不思議ではないが、公表された巨額資金は芸能人?の妻の資産だ。芸能界は、途方もない大金を懐に入れることができる世界なのだ。同時に、これは国税当局の見逃しを裏付けている。


 「日本は天皇中心の神の国」と豪語した森喜朗が失脚した後の自民党総裁選挙に立候補した小泉について「当初は泡沫候補なみだった。事務所さえなかった」(清和会関係者)という。そんな小泉を助けたのが安倍というのだ。


 安倍の持ち込んだ300万円で、小泉は選対事務所をつくった。これは本当だろうが、問題は300万円の出所である。茨城県の不動産王から引き出したものだった。


<丸紅の不動産買収の先兵・K資金に群がった梶山正静六ら>

 元清和会代議士秘書は、議員会館の廊下で梶山静六が、大声上げてタニマチのK不動産王に向かって「Kさん、俺の方にも回してくれないか。ただし、1000万円以上でないと駄目だよ」と叫んでいる様子を、今も鮮明に記憶している。


 このKなる人物の金庫から安倍の300万円が引き出されたものだ。のちにKが清和会関係者に打ち明けた。

 いうところのK資金は、バブル全盛期に誕生したものである。Kは丸紅の不動産買収の先兵となって、莫大な資産を溜め込んだ。梶山もKにまとわりついていたという。資金力と政治力は比例する。梶山は自民党幹事長にまで上り詰めた。彼も安倍晋太郎も、息子に資産を相続させた。


<橋本登美三郎市議から土地買いで巨万の富>

 かつての茨城政界のボスは、朝日新聞出身の橋本登美三郎だった。彼のグループからNHK会長が誕生している。Kはこの橋本派の市議が、いわば人生のスタートとなって、丸紅と関係する。

 「丸紅の不動産買収の先兵となって巨万の富を手にした。政治屋が彼の周りに集まった。遠くは北海道の苫小牧の原野にも手を伸ばしていた」というから、バブル期の狂乱を印象付けている。


 安倍がKから金を引き出したということは、おそらく父親の晋太郎の関係といえるかもしれない。


 梶山は橋本の配下で知られる。


<事務所経費もなかった小泉総裁選挙>

 小泉と安倍を結び付けた300万円が、その後に安倍の官房副長官・官房長官・自民党幹事長と破格の出世となるのだが、一方で二人を結び付けた原動力は薩長の「田布施」だった。


 田布施こそ極右・日本会議の本拠地なのだろう。靖国・伊勢・出雲など神社の源流を操る田布施、それゆえに小泉の靖国参拝、続く安倍の靖国参拝となる。安倍は、伊勢で先進国首脳会議まで強行して、伊勢神宮を喜ばせているが、いずれも神社参拝は政教分離の憲法違反だ。

 神社神道には、天皇教の生長の家や韓国の統一教会も吸い付いている。一部に創価学会も、との分析もあるようだが、それはまだ自信がない。証拠が不明である。166億円の天皇交代劇の演出は、すべて明治からの田布施で仕組まれたものではないのか、改めてそう感じる。カルト・狂信的な宗教支配の日本なのである。


 田布施の首相が、天皇の言葉を神妙に聞いて、天皇の数段下で「万歳三唱」する漫画劇も、民主主義を度外視した田布施の演出と思われる。


 田布施同士の協力関係が、明治から21世紀の今にも引き継がれている。田布施と財閥の結びつきも注目すべき点である。

 小泉の勝利は、むろん、神風が吹いたわけではない。田中真紀子の貢献が一番であろう。新聞テレビも。300万円効果でもない。

2019年10月28日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者ク

重い首相の任命責任<本澤二郎の「日本の風景」(3478)

<政治混乱は結果責任、安倍の口先責任は主権者を冒とく!>

 首相官邸に品性などなくなって久しい。菅原のような事件発覚に対して、首相は一瞬の間だけ、殊勝な顔つきをして「任命責任は私。お詫びしたい」でやり過ごした。与野党の無力をいいことに、これまで何度も繰り返してきた。こんな腹黒い政治屋も珍しいが、政治混乱の収拾を口先だけで終わりにすることは、断じて許されない。口先責任は、主権者である国民を冒とくする、新たな犯罪的行為である。結果責任を国民に示す義務がある!


 それにしても、菅原のような悪辣な国民の代表を選んだ有権者にあきれるばかりだ。民度の低さは、房総半島や神奈川県・愛知県・福岡県などの、やくざが跋扈している地域に限らないことを知らしめている。東京都民の民度も問われている。


 そんな輩を、強引に押し出した幹事長の二階と官房長官の菅、それに応じた安倍晋三の三者の政治責任が、共に問われてもいる。官邸には、北村など捜査のプロが徘徊している。身体検査をする能力もあるのに、問題議員を入閣させたわけだ。官邸と自民党本部が腐りきっている証拠でもあろう。


 他方、自民党の右翼化と腐敗阻止に成果を出すだろうと期待されていた信濃町の公明党創価学会も、いつもながら傍観者を決め込んだ。信濃町も毒饅頭に慣れてしまったのか。恐ろしい日本の前途を暗示している。


<国政を停滞・混乱、国民に政治不信をもたらした罪は重大>

 安倍の任命責任は重い。国会審議から逃げ回っている安倍である。わずかな大事な国会審議を停滞させただけでも、政治責任は重い。

 ましてや関電疑獄を目の前にしての問題議員の起用である。東電福島の放射能汚染対策にも責任を負っている、さらには日韓貿易問題の処理にも責任のある重要ポストに菅原を起用した首相責任は、極めて重いものがある。


 一瞬の口先責任で許されるわけがない。

 主権者が納得できる責任の取り方で、国民に詫びる責任がある。財閥にのみ、甘い汁を吸わせてきた安倍内閣である。そこに弱者・庶民大衆には10%消費税の強行である。国民の怒りは天を衝く勢いである。宮中での贅を尽くした狂宴に多数国民は、胸にこみあげる怒りを抱え込んでいる。


<検察は適切な捜査で違法議員を刑に服させる責任>

 捜査当局は、憲法と法によって、国民に対して正義を貫く使命を帯びている。その代わりに国民は、税金で彼らの生活を保障している。国民のためのもので、権力者の手足ではない。


 菅原事件の捜査は、適正に行われなければならない。「韓国の検察は捜査するが、日本は放任する」と揶揄されている昨今である。日本の検察は地に落ちてしまっている。

 正義を貫けない検察は、国民による罷免の対象となる。


<一度も責任を取ったことがない田布施の心臓>

 安倍内閣を採点すると、それは国民のための内閣ではない。安倍のための私的な内閣との印象を与えている。現に安倍内閣で尊敬と信頼を集めた閣僚は一人もいない。


 したがって、いつでも総辞職に追い込まれる内閣といえる。それが7年も継続している。これの理由は明確である。

 本来、政権を厳しく監視する責任を負っている新聞テレビが、政府の宣伝機関に成り下がっているためである。最近は相当数の国民が理解してきている。


 悲しいことだが、彼らの多くは選挙で棄権している。主権者の権利を放棄している。救いがたい日本の実情ではある。


 いえることは、田布施の心臓は、この7年間、多くの問題を引き起こしてきたが、1回も責任を取ったことがない。高額報酬を国庫に返上したことがない。「もう血税である官房機密費を使っての会食を止める」ということさえも。


 この7年間、血税を60兆円も海外にばらまいてきた責任も巨大だ。拉致問題や北方領土問題では、1ミリも前進させることができなかった。むしろ大きく後退させてしまっている。

 アメリカからの武器弾薬の爆買いに対して、狂喜しているのは財閥のみである。


<国会は無責任首相を放任することは許されない>

 衆参の国会議員の責任が、いま問われている。国権の最高機関は議会にある。官邸の暴政を止める役割を担っている。裁判所も、である。三権を機能させる今である。議会は国民の信頼に応える時である。

20191027日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

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