2019年08月

東アジアに変革の嵐<本澤二郎の「日本の風景」(3421A)

<アメリカのポチを返上したあっぱれ南の韓国>

 冷静・客観的に昨今の東アジアを俯瞰すると、大きな変革の嵐が吹きまくっていることがわかる。ただし、日本を除くと、という条件付きだが。瞼を閉じて、中国と南北朝鮮についての最近の様子は、まさにそうである。いまは特に、韓国政府の、ワシントンに対する外交に、著しい好ましい変化が起きていることがわかる。


 最近の韓国の対日外交の基本線は、当然のことながら、戦前の植民地支配が深くこびりついている。これを過去のことだ、とやり過ごそうとする、東京の極右政権とぶつかることになる。

 従軍慰安婦問題は、いまや国際的な関心を呼んでいる。結果的に、日本の不条理な過去を、安倍・日本会議が暴き立てている格好である。戦後の日本政府のもとでは、決して表面化しない問題だった。たとえ問題化しても、日本政府の誠意ある対応で、処理できたろう。村山談話と河野談話がその象徴的成果である。


 安倍・極右内閣の暴走は、次に徴用工問題を表面化させ、これを韓国の司法が正当に判断して、戦前の日本財閥の蛮行を、ものの見事に突出させた。いうところの、藪をつついて蛇という安倍外交を、これまた世界に発信した。


 これはいうなれば財閥政権が、財閥の恥部を露見させたことになる。やむなく極右外交は、トランプの手口を採用して、あらぬ口実で経済報復という挙に出た。そして残る手段は、それでも「韓国政府が悪い」という、新聞テレビを使っての情報操作で、日本国民を騙して、現在はそれが進行中である。


 他方、韓国政府はGSOMIAという安全保障関連の約束事を破棄した。驚いたのは、日本国民ではなく、ワシントンである。必死で裏工作したが、ソウルの態度に変化は起きなかった。日本同様に、アメリカの属国と見られてきた韓国が、堂々と正義の外交を貫いたことになる。


 モスクワ・北京・平壌の喜びは、相当なものであったろう。文在寅は、籠の鳥ではなかった。トランプのポチではなかった。おそらく来年には、トランプ時代は幕を引くとの予想をしているのだろう。自立した韓国外交に脱帽するほかない。

 ワシントンのいちゃもんには、駐韓米大使を呼びつけて、くぎを刺した。すごいの一語である。民主的な独立国としての、当たり前の外交である。民主を名乗るホワイトハウスとしては、文句ひとつ言えない。


<米ホワイトハウスを外交の場に引きずり出した北の朝鮮>

 東アジアの変革を最初に実績を示した国は、いうまでもなく北朝鮮である。

 かの国の最大の悲願は、朝鮮戦争の相手国である米国を、交渉の場に引きずり出すことだった。

 これは金日成も金正日もできなかった大業である。ホワイトハウスを引きずり出す手段がミサイルと核だった。むろん、そのためのもので、戦争目的ではない。むろん、ワシントンはよく理解している。


 ミサイルと核で、トランプのホワイトハウスは折れてきた。米朝首脳会談それ自体が、大変革の嵐そのものを印象付けている。すでに3回に及んでいる。


 はっきりしたことは、朝鮮半島で戦争は起きない。間違いなく事実である。これこそが東アジアの大変革を象徴している。トランプ唯一の外交的成果である。


 ただし、ホワイトハウスは急いではいない。急ぐと日本への膨大な武器弾薬の売り込みが、挫折するためで、この点で、安倍とトランプの利害は一致している。大きすぎる被害者は、日本国民である。この事実さえも、書けない新聞に絶望するばかりである。


<貿易戦争で一歩も引かない中国>

 アメリカ大統領のレーガンは、ソ連叩きに核とミサイルで攻勢をかけて、ソ連邦を解体させることに成功した。

 同じくトランプの場合は、貿易戦争で中国叩きを開始している。先行き不透明である。レーガン時代のアメリカと同盟国の関係と、今のトランプとその仲間たちの関係は、大きく異なる。


 ワシントンの中国叩きには「文明の衝突」といった側面もみられ、相当すさまじい感じを抱いてしまうが、中国はソ連やバブル崩壊の日本の教訓を学んでいる。それに対応する強固な布陣も感じられる。


 トランプの攻勢は、アメリカをも傷つけてしまっている。レーガンのころとは、様変わりしている。これまでもチベットや新疆、そして現在は香港や台湾を巻き込んでいるが、習近平の中国は一歩も後退する姿勢を見せていない。やられたらやり返す、自立の対応を崩していない。


 その前のワシントンは、安倍を使って中国封じをさせた。安倍はそのために血税を60兆円もばらまいたが大失敗、現在は、あわてて表向き「仲良し」を演出しているのだが。

 トランプの攻勢は危うい。アジア・アフリカのみならず、ヨーロッパの共感を得ることさえ困難な情勢である。世界を混乱に追い込んでるだけだから。大義はない。


<一人日本のみトランプのポチに徹する安倍・日本会議政府>

 東アジアは大きく変貌している。貧困に耐えられる体質もある。現に、日本の貧困は、年金の内実一つ眺めてみても、かなり深刻なのだが、それでも政治変動は起きていない。


 新聞テレビが防衛する日本政府のお陰であろうが、そうはいっても耐えられる限界に近づいている。


 そんな中での、東アジアで孤立した日本、すなわちトランプのポチに徹した安倍・日本会議の極右勢力が、どこまで存続できるのか。政府与党に、まともな政治家がいないための政権の継続でしかないのだが。

 日本の財政と日銀と年金がSOSである。安倍の日本を信頼する、世界の指導者と人民はいない。野党が大同団結すれば、明日にでも崩壊する政府でしかない。


<反韓国報道に徹する新聞テレビとネット情報>

 この数か月間の新聞テレビの報道は、ひどすぎる。NHKでさえも、フジサンケイレベルに落ち込んでしまっていることに、正直なところ言葉も出ない。偏狭・捏造による情報操作報道が目立つ。

 筆者はラジオでしかないが、テレビを見ている事情を知る識者は、すぐにチャンネルを切り替えてしまうだろう。


 パソコンをつけると、自動的にヤフーニュースが飛び出す仕掛けになっているが、これがまたひどすぎる。参院選では広告を安倍が独占していた。新聞テレビを見ない若者は、このネットニュースを分析する能力がない。ために未来の若者の右翼化が心配でならない。


 ヤフーニュースやネット掲示板の正体を分析して、国民に分かるようにしてもらいたい。ネット素人には、その能力がない。


<深刻な日本人の外国人排撃の民族主義台頭>

 かくして日本では外国人排斥の風潮が拡大している。世論調査でもわかる。これは容易ならざる事態である。

 福祉や医療分野で、どんどん予算削減が発生していることに、新聞は報道しない。他方で、超軍拡予算がこの7年も強行されている。このリベートだけでも、官邸の闇の金庫は膨らんでいるというのに。誰も指摘しない。

 その実情の一端を、1965年の韓国への8億ドル資金の内実を、韓国のテレビが見事に暴いてくれた。それを紹介したブログにアクセスが集中した。

 恐ろしいほどの腐敗を報道しない新聞テレビ。例の特定秘密保護法によって、ジャーナリストは信念まで喪失してしまったのか。


 思い出すと、この悪法を強行した公明党の太田ショウコウに対して、NOを突き付けた人物が「木更津レイプ殺人事件」の被害者となって、やくざに殺害されてしまった美人栄養士のKT子さんだった。

 彼女が住んでいた木更津市の元の住まいは、夏草で覆われて見る影もない。信仰者の仲間さえも同情する者がいない。墓地は掘り起こされたままである。やくざ事件の恐怖を伝えて余りあるが、警察はいまだ犯人のやくざ浜名を泳がせている。不思議なことである。


<安倍の改憲・軍国主義に利用される日本国民>

 何度でも繰り返す価値があろう。日本国民の右翼化・民族主義化は、戦争のできる日本に大改造したい安倍・日本会議と、武器弾薬で大儲けする死の商人の財閥を狂喜させている。


 9月の臨時国会で、日本の立法府の真価が問われることになる。すでに大陸をにらむための空母「出雲」の改修工事予算も、そのための艦載機F35Bの購入費も、来年度予算に計上される。


 孤立した日本の右翼外交のもとでの、9条解体作戦のための国民投票法を強行する内閣と党役員人事が、まもなく待ち構えている。

 平和憲法を守る国民運動としての街頭デモは、従来の数倍、数十倍規模で、NHKと読売・信濃町へと行動を拡大、衆院解散へと追い込む戦闘が不可欠かもしれない。同時に、貧困層の生活を維持するための消費税ゼロにも照準を合わせるしかない。野党が、消費税ゼロと護憲で結集すれば、日本もトランプのポチから離脱できる。


 神社本庁・財閥の自由にさせない、東アジアで自立する日本人でありたい。

2019年8月31日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

木更津レイプ殺人事件と不思議信仰者<本澤二郎の「日本の風景」(3420)

<同僚が殺害されても寄り添わない創価学会婦人部>

共同通信の47ニュースが、神奈川新聞のいい記事を紹介していた。性犯罪の被害者を、逆に責め立てる日本の風土という指摘に合点した。筆者が徹底して取材していた「木更津レイプ殺人事件」に対して、当初は喜んで取材協力してくれると期待したものだが、実際はその反対だった。同僚がやくざ強姦魔に殺害されたことに同情して、事件の真相究明に協力するどころか、反対に逃げ出してしまったのである。被害者に寄り添ってくれない、むしろ、突き放すのである。非情ともいえる宗教団体の知られざる恥部に、現在も衝撃を受けている。


<「そっとしておいて」と言って蓋をかけて平然>

 世の中が乱れると、人々は宗教団体に飛び込んで、そこで仲間を作り、厳しさに耐えるという習性がある。自由に生きるという点では、一匹狼がいいに決まっているが、現実は群れて、寄らば大樹を決め込む。


 そこで信心する仲間を増やす、献金をする、という信者が、組織で頭角を現し、周囲から尊敬される。外からは、信頼関係は鉄のように硬く見えるのだが?

 そう思って、戦争遺児の悲惨すぎる殺人事件と、その前提となったレイプ・性奴隷へと取材を進めたのだが、途中から壁ができた。平和に熱心な仏教信者の団体会員が、突然、非協力的になった。

 問い詰めると、意外な反応である。「本人はもう死んでいない。あれこれつつくと、本人にマイナスではないか」と言い張った。要は、死んだ人間に用はない、という言い草に驚かされた。


 釈迦の説いた仏教は、人間を幸せにする、成仏させると説いているはずだ。戦争遺児はやくざに強姦されて、性奴隷から逃げ出そうとして、殺人的脅迫に屈して、病気の中で一番苦痛の激しい大動脈りゅう破裂で即死した。2014428日、君津中央病院で呼吸が止まった。


 被害者は成仏どころか、地獄に突き落とされた。今も地獄で呻吟している。したがって、犯人を捕まえて、重罰を課すことが、せめてもの供養のはずである。

 だが、池田大作の指導が消えてしまった創価学会は、というよりは、木更津の学会組織の婦人部は、そうした仏教の原則さえもわきまえていないのである。これは取材していて衝撃的なことだった。


<「なぜ一人で男大工を家に入れたのか」と被害者を責める者も>

 取材して判明したことは、戦争遺児がやくざに強姦される過程を追いかけていくと、いくつもの罠が仕掛けられていたことが判明した。

 第一は、富津市出身のやくざ浜名は、やくざ稼業を隠して、厚労省認可の介護サービス「かけはし」をJR巌根駅近くで開業、第二に夫妻で創価学会の信者を装っていた。

 第三に、戦争遺児をそこへと誘い込んだ人物は、同じ学会員のホームヘルパーの吉田ふみえ。戦争遺児のKT子さんと吉田の接点は、深くはないものの、吉田から「知り合いの学会員がデーサービスを開業、いま苦労している。助けてほしい」との呼びかけに、人の好い美人栄養士は反対できなかった。

 秋田県の由利本庄市の婿とは別居中で、生活費稼ぎという事情も災いした。

 「浜名さんはいいひとよ。若いときは大工をしていた」という大嘘に引っかかったのが第四。「安くするから頼みなさいよ」という吉田の嘘が第五。

 バイト先の学会員の大工を信じて、玄関先の補修を頼んだのだが、学会員は「なぜその時、友人を家に呼んでなかったのか。油断よ」とこれも被害者を責める言い分だ。

 犯人逮捕に協力したい、という認識ゼロなのだ。


<「相手がやくざではなあ」とやくざ浜名のやり得容認?>

 木更津市は、典型的なやくざの街である。敗戦後に進駐軍が押し寄せ、彼らのための国策慰安所もできた。幼いころ、生活苦の売春婦を「パンパン」と呼んでいたことを記憶している。

 米兵の後に占拠したのが、やくざである。やくざが県会議員、ついには国会議員まで誕生した。そのやくざ代議士の息子と運転手が、千葉県選出の衆院議員と参議院議員であるから、警察もやくざから逃げ回っている有様である。


 こうした風土のもとで、やくざの介護施設第一号店が木更津市に誕生、そこで戦争遺児・美人栄養士は食い殺されてしまったものである。

 筆者が追及しなければ、完全に迷宮入りするところだった。

 事情を学会員に説明すると、彼は「やくざではなあ」と嘆息してレイプ殺人から、これまた逃げてしまった。


<「組織での知り合いだから死んだら関係ない」と冷たい対応>

 今の学会は狂っていると改めて思う。

 KT子さんの親しかった婦人部OBは「組織上の友人知人。亡くなったら関係はない」と言い切った時は、さすがに愕然としてしまった。生きていれば、お互い利用価値がある、その程度の宗教組織といわぬばかりである。


 昔からの反学会派がいることは知っているが、 本来の仏教の教えは、そんなに冷たいものではない。和を大事にする宗教で、他の宗教に勝るはずなのだが?


<「地獄に落ちたら無関係」という薄っぺらな教団>

 1995年の戦後508月の南京・盧溝橋の平和行脚に参加してくれた、父親を知らないで大人になった戦争遺児は、北京で唐の時代の優雅な女性の絵画を購入して、玄関先に飾っていた。

 やくざ浜名は、これも奪ってしまったのかどうか?


 KT子さんは、あれから地獄で泣き続けている。地獄から、浜名とヘルパー吉田と大工佐久間と浜名の妻を追いかけてもいる?

 まともな宗教団体であれば、犯人をかばうのではなく、自首を薦めるのが当たり前のことである。いつ行動を起こすのか注目している。殺人に時効はない。


<逃げまくる被害者の娘たちも同じ信仰者>

 悲しくて声も出ないのは、戦争遺児の二人の娘である。妹には何度も手紙を出して「犯人逮捕」に協力するように呼び掛けてきたが、音信不通である。

 やくざに追いまくられてしまったのかどうか。

 声も出せない信仰者とは?これも不思議でならない。


 真っ当な信仰者は、声を上げて犯人を逮捕、そのことを亡き母親に報告、地獄から救出する義務があるはずなのだが。


<池田氏の「人間革命」は何だったのか>

 思うに池田大作著とされる「人間革命」とは何だったのか。法の支配さえも信じない、性凶悪のやくざ強姦魔を放任するような教えではないだろう。


  KT子さんは、池田親衛隊の第一号として声を上げ、山口狐の前の太田狸の不正を暴いた。続いて沖縄の野原善正は、第二号として山口狐に挑戦、度肝を抜かせた。


 このことは、創価学会が真っ二つに割れている証拠であろう。先の参院選と埼玉の知事選でも判明した。安倍・日本会議の腰ぎんちゃくになった、裏切り者の狐とタヌキに大義はない証拠でもある。

 安倍の毒饅頭で、狂ってしまった信濃町と病の池田に、因果関係はあるとみたい。はたまた、やくざ強姦魔に殺害された戦争遺児の悲惨な運命と関係がないのかどうか?因果応報は宇宙の基本原則である。


 安倍・破憲内閣と狐とタヌキの共闘の行方が、現在の日本政治の方向を決めていることだけは確かであろう。政局の鍵を握る信濃町の動向と「木更津レイプ殺人事件」の決着も無関係ではあるまい。

2019年830日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

神奈川新聞の記事添付失敗

韓国も北朝鮮、中国も友人<本澤二郎の「日本の風景」(3419)

<和田教授らの「韓国は敵か」に署名続々>

和田教授らが「韓国は敵か」という正論を、公然と掲げて署名活動をしていることを、昨日ネットで確認した。すでに9000人の署名が集まっているという。すぐさまネットで署名して発信、9000人に仲間入りした。まだたくさんの友人らは気づいていないだろうから、遠慮せずにサインすべきだろう。

 まともな日本人は、政府に戦争させない日本国憲法をすばらしい憲法と認識している。特に、韓国・中国・北朝鮮の隣人との友好に熱心である。現在は、安倍の暴政を宣伝する新聞テレビの影響を受けてしまっているようだが、事情を説明すれば、大勢が排外のファシズムに流されることはない。

https://www.newsweekjapan.jp/stories/business/2019/08/post-12867.php

<国際協調主義は日本国憲法の基本原則>

https://peace3appeal.jimdo.com/

 戦前の天皇制国家主義の日本は、想像を絶する悪事を次から次へと強行して、隣国の人々を殺害し、苛め抜いた。それは欧米の植民地主義をはるかに凌駕する悪辣なものだった。弁解の余地などない。朝鮮半島の人々を36年間もの間、植民地支配したことを、誰も否定できない。中国でも「満州国」なる傀儡政権を打ち立てた。ありとあらゆる悪事のすべてを強行して、ついには連合国と真正面から衝突した。この結果、沖縄の多数を死に追いやった。のみならず、挙句の果てに、広島と長崎の頭上に原爆を落とされた。

<死の商人の仲間の日本政府>

 二度と繰り返さないために、立派な日本国憲法を、選挙で選任された国民の代表によって成立させた。この歴史の教訓は、世界の死の商人たちの跋扈を許さない、という決意も貫かれており、文句なしの、人類の宝である。

 したがって、この憲法を破壊しようとしている現政府与党は、どうみても死の商人の仲間ということになる。


 歴史の教訓を、憲法は、戦争放棄と国際協調主義で謳い上げている。右翼の笹川良一でさえも「人類みな平等」と口走っていたほどだ。友好が日本外交の基本原則なのである。


<安倍も河野も公人不敵格・罷免の対象>

 そうしてみると、いまの首相と外相は、どう贔屓目に見ても、日本国憲法の原則を、大きく踏み外している。

 二人とも近現代史を学んでいない。日本人としても不適格の烙印を押されても仕方あるまい。

 二人とも公人失格である。憲法原則を踏み外しているのだから、憲法が命じる罷免の対象者といえる。不思議なことは、安倍の祖父のことから、彼が破憲の人であることはわかっているが、河野太郎の父親は、宇都宮徳馬さんが信頼したほど、まともな政治家だったわけだから、正直、合点がいかない。


<アジアの平和と安定で繁栄する日本・韓国・北朝鮮・中国>

 東アジアは、いずれも一騎当千の国々ばかりである。ソ連崩壊前の北朝鮮だって、それなりの国家だった。

 拉致問題をこじらせた原因は、安倍にある。彼が繰り返し訪問して首を垂れれば、とうの昔に解決していた。

 現在の韓国の民主主義のレベルは、日本を超えている。為政者の独裁は想定できないほどだ。三権分立も確立している。文在寅大統領は、原則として自分の金で食事している。安倍とは比べ物にならない品行方正の人である。


<アメリカに屈しない中国の習近平>

 ワシントンの不動産屋大統領が仕掛けてきた貿易戦争に対して、中国の習近平は、断固としてはねつけている。ワシントンに大義はない。そのことをアメリカ国民がよく知っている。


 トランプのやくざまがいの圧力に屈しない中国がいい。トランプのポケット代わりの安倍に比べると、格が高い。いまではロシアのプーチンと共に、金正恩の相談役として、政治力を行使している。このことからも、半島の火種は消えたに等しい。

 半島は、従来にないほど安定している。


<トランプのポチでない文在寅は立派>

 相次ぐ安倍の報復に対して、トランプに対する習近平のように、文在寅は、足元がしっかりしている。特にワシントンが懇願していた日本とのGSOMIAをきっぱりと破棄して見せた。

 ポチ一本やりの安倍や小泉とは違う。自立した韓国大統領といっていいくらいだ。これらも民主化した韓国を裏付けていようか。東京からだと、うらやましい限りだ。


 韓国の民主主義は、日本右翼の圧力に屈することはない。日本は韓国いじめを早く止めねばならない。野党の奮起を期待したい。

2019年8月29日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

ひも付き援助利権<本澤二郎の「日本の風景」(3418)

<75回渡航=60兆円バラマキ=第二の官邸金庫>

 外務省のHPによると、2012年暮れから二度目に首相に就任した安倍晋三の海外渡航歴は、これまで75回という。この間にばらまいた日本の血税は、実に60兆円という。その多くがひも付き援助だとすると、官邸に入るリベートは莫大な金額に上ることになろう。

 「第二の官邸金庫」と揶揄する向きもある。


<韓国8億ドル援助で判明した利権の構造>

 1965年の日韓基本条約締結で、日本は韓国に対して有償無償含めての8億ドル援助をした。先ごろ韓国のテレビ局は、この援助の全貌を明らかにして、国際社会に衝撃を与えている。


 ソウル地下鉄と浦項製鉄所が建設されたのだが、これの受注企業は日本財閥。戦前の植民地支配をした財閥が、戦後の賠償でも主導権を握り、利益を独占していた。戦前戦後も財閥主導の政治だった。

 植民地支配の場面では、徴用工として当時、朝鮮の男女を奴隷のように働かせて、暴利を手にした。負けじと軍閥は、成年男子を戦場に狩り出し、若い女性を従軍慰安婦として性奴隷を強いた。

 この屈辱的悲劇は、永遠に歴史に刻まれることになる。国際社会で共有されている。いわんや、韓国や北朝鮮、中国のみならず、フィリピンやインドネシアの東南アジア諸国、はては欧州のオランダの女性にも及んでいた。


 性奴隷を強いられた女性は、二度と故郷に戻れない。人権意識の高いオランダ人女性も、オーストラリアの地で生涯を送った。戦争中に多くの慰安婦は、重い性病などで命を落としている。そんな悲惨すぎる彼女らに、戦後74年経っても、真摯な反省と謝罪をしない日本政府に対して、国際社会の信頼と尊敬は無縁である。これをドイツの対応と比較すると、もうお話にならない。


 そこで、韓国やフィリピン、インドネシアなどに戦争賠償をしたのだが、その実態は、日本財閥のビジネスとして、日本企業が利益を独占した。あまつさえ、政界や官邸にも還流<キックバック>させていたのだから、血税を支払った国民も哀れを通り越している。

 そのことを韓国への8億ドル援助が証明してくれたのだが、この腐敗を仕切っていたのが、安倍が尊敬する祖父で、戦争責任者の一人だった岸信介である。安倍が、どう釈明するのか注目される。岸の御殿場の豪邸や莫大な遺産を相続した安倍家にも、疑惑が波及することになろう。


JICA(国際協力機構)は腐敗の温床か>

 そこで新たな注目を集めているのが、60兆円の安倍バラマキ援助の疑惑と解明責任である。モリカケ事件のレベルではない。誰でも認識できる事柄だ。


 実際に、現地で日本援助の詳細を仕切っているのが、表向きは立派なJICA・ジャイカであるが、ひも付き援助が日本政府のお家芸だから、当然のことながら、60兆円そのものを処理する疑惑が生じる。

 「ジャイカは腐敗の温床」という指摘は、昔からだが、いよいよメスを入れなければならない時期を迎えている。


<小沢一郎は知っている!>

 いうところの国策利権である。この点について詳しい人物は、中曽根康弘であろうが、彼の頭の方が心配なので、現役では小沢一郎ということになる。彼は、幸運にも議席は野党である。


 安倍とこのことで正面対決すれば、戦後政治史に残る言論戦となろう。彼は公明党の奥の事情にも明るい。

 志位・枝野らは、三顧の礼でもって小沢を迎えて、腐敗利権の構造を学んで対応すれば、国民の評価が上がるはずである。


 安倍一強対策は、その実、公明党創価学会対策に尽きることも、彼は承知している。創価学会の政治無知のお年寄りを覚醒させる、池田大作裏切り執行部を追及すれば、総崩れする。先の参院選と埼玉知事選で証明されている。

 できれば小選挙区制という民意を反映できない、犬猫議員ばかりの議員集団の議会を改革する時期でもあろう。


<国民の代表であれば徹底的に洗う責任がある>

 いま議会に、国民の代表であると胸を張れる国会議員がいるであろうか。たとえいても、数はわずかで少ない。政府与党内にもせいぜい一人だ。公明党も腐敗政党に堕落してしまって、もはや信頼できない。

 維新は極右・安倍の別動隊で危うい。ややまともな政党は、日本共産党と社民党と、今回政党として認知されたれいわ新選組。問題は二つの民主党だが、内部に財閥労組にしがみついている輩は信用できない。

 ともあれ60兆円を洗う責任が、議会人にある。

2019年8月28日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

恥と誇りと<本澤二郎の「日本の風景」(3417)

G7でもトランプのポケットで満足したシンゾウ>

 8・26は大きな話題がネットでも炎上した。日韓条約の8億ドル援助を、韓国テレビがものの見事に暴いたその余韻が継続した。埼玉知事選では野党共闘が勝利、信頼度の低い二つの民主党にプラスの宿題を残した。中米対決は、どうやら貿易から「文明の衝突」にまで発展、世界経済が沈んだ日となった。日本でも大幅な株安と、円高が進行した。

 黒田の日銀と年金基金がSOSである。日本の地獄が見えてきたようだ。


 他方、パリのG7では、孤立するトランプに、またしても心臓が召使よろしく「トランプのポケット」になって、日本の農業をとことん衰退させる貿易交渉にOKして、トランプの顔を立てるという売国奴外交を演じた。このスピード処理に同行記者団はついてゆけず、会見をボイコットするという信じられない恥をかかされてしまった。帰国の機内では、昭恵も交じえて記者団の慰労会で大変だった、との尾ひれもつくありさまだ。


 トウモロコシの大量買いにもトランプは大満足、そのはずで財政破綻という深刻な中での、危険なF35の大量購入のみならず、空母「出雲」で大陸に目を光らさせるというのだから。シンゾウの召使外交も板について、60年安保の祖父岸信介譲りを、改めて印象付けた。


<世界の課題は再選阻止包囲網と安倍改憲の行く方>

 なんとかトランプを処理しないと、本当に世界恐慌へ突き進むしかない。

 それでも10月から10%という、とんでもない大増税を強行する心臓というのだから、もう狂気の暴政そのものであろう。


 不動産屋トランプの内外政は、ひたすら自国の利益優先であるが、その本質は産軍複合体制が暴利を得ることに尽きる。つまりは、緊張を作りだすことによる武器弾薬の輸出だから、いまのアメリカ・トランプ政権に平和主義はない。道義・人間主義もない。ホワイトハウス全体が死の商人か、その関係者とみていいくらいである。

 野党民主党の大同団結による政権奪取に期待するほかないのか。


 一方、口を開けば改憲による軍国主義の復活を叫びまくるシンゾウでしかないのだが、いよいよその目途が立とうとしている。そのための内閣改造の核心は、改憲強行布陣である。その決意をパリ革命の地・フランスで公言した。

 民主党に手を突っ込んだ感触を踏まえた会見のポイントは「挑戦」だった。  日本の野党・民主党派の正念場である。反対する国民が立ち上がるのかどうか、行動を起こせるのかどうか。新聞テレビの覚醒が起きるのか?2019年危機到来に、平和を愛する愛国者とアジア諸国民が連携して対応できるのか?


<日本の誇り=憲法+努力の超天才ピアニスト・辻井伸行>

 最近よく日本記者クラブの会見予定のメールが届くのだが、晴耕雨読の貧者の腰を動かせるものは少ない。

 過去の会見の様子はYou Tubeで見ることができるため、一応開いてみると、どういうわけか全盲の超天才ピアニストの生い立ちの記録映像が出ていた。さっそくアクセスした。瞬間的に、心のきれいなシンゾウとは対極の辻井伸行こそ日本の誇りであると感じた。よく中国の学生と話をするときには、日本の誇りは日本国憲法、これだけと説明して、9条を読んで聞かせてきたが。


 いま新たに、超のつく天才ピアニストの両手から、ピアノの細い鍵盤に正確に打ち下ろされる指の数々に感動、涙と拍手する自分に驚いてしまった。

 政治家の演説で、野中広務が沖縄の無念を語った時、うれしくて涙が出たものだが、これ一回だ。大平正芳葬儀でも泣いた。昨日は、辻井伸行のピアノで、その都度、感動して涙と拍手が出た。


 今回の映像で、息子を芸術家に育てた偉大な母親の様子も、映像で見ることができた。どんな母親でも子供を愛しているが、子供の特性を引き出すことのできる母親はどうだろうか。


 日本の誇りである辻井伸行という名前からして、両親の思い入れを感じる。背景に相応の経済力も。有能なピアニストの教師に対して、相当の資金も必要だったろうから、この努力の天才青年ピアニストが、もしも貧しい家庭では開花しなかったはずだ。


 いま政治の貧困による貧困の家庭で、勉強ができないため、特性を伸ばせない児童・生徒が多い。戦争準備の政権を終わらせて、教育・福祉に力を入れる政権の樹立が不可欠であることがわかる。10%消費税どころか、消費税をゼロにする山本太郎と野原善正らに期待したい。


 それにしても、本当にすごいピアニストである。彼の母親こそ、尊敬される偉大な母親である。彼女に感謝、感謝である。

2019年8月27日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

追記 我が家の小さな庭に花が咲いている。ヘチマの色は刈り入れ時の水田の黄金とそっくりでいい。サルも落下するというサルスベリの花も咲いている。買ってきた小さなバラも開花している。菜園のミニトマトは終わりに近づいて来た。数個のスイカは、残念ながら少し腐敗しておいしくなかった。腐敗は果物・野菜でも廃棄しないと体を壊す。近所の大農家のSさんが、見事な生姜をくれた。味噌をつけて白米で食べると最高だ。農民を元気にする農政を排除する腐敗政権を、排除する国民でありたい。なお昨日は、honji-789において記録的アクセスがあった。


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