2019年03月

2019年危機(3)<本澤二郎の「日本の風景」(3271A

<逃げる防衛大学校の卒業生>

 どのような人間でも、一番大事なものは、命である。命あっての物種という。真実である。むろん、例外もある。例の南京大虐殺の場面では、隠れていた中国人女性を見つけた日本兵が彼女を強姦した後、そこに銃剣を突き刺した。もだえ苦しむ女性は「早く殺せ」と叫び続けた。その現場を巡察中の日本兵は、カメラのシャッターを切り続けた。これは貴重な真実の証言である。

 中国との戦争に備えるかのような首相から、恐怖で逃げ出す幹部候補生がいる。戦前なら軍人エリートだ。血税で学費免除どころか、月給11万円、ボーナス2回(38万円)の防衛大学校の卒業生の149人が、自衛隊から逃げた。今年の卒業生である。

<改憲軍拡・戦争屋首相に恐怖>

 危機をがなりたてて、改憲軍拡に狂奔する田布施の首相に違和感を抱いている日本国民は、本当に多い。新聞テレビが正確に調査すれば、はっきりするだろう。

 日本国憲法は、戦争を禁じているすばらしい憲法である。そう信じて、足を踏み入れた学生ばかりである。だが、入学してみると、様子がヘンである。

 毎年の入学・卒業式での首相発言は、いかにも戦争前夜のような雰囲気をみなぎらせている。教官も同じである。発足当初は、戦前の軍閥の生き残りが教壇に立った。

 おそらく学生は、神社参拝やら国家神道さえも押し付けられているに違いない。そう、戦前の日本軍とうり二つである。民主主義の軍隊ではない。

 神奈川県横須賀市の大学校を視察した際、校内の売店・書店をのぞいてみた。極右モノの本ばかりで、平和憲法を学べる本は全くない。

 死の商人が無辜の若者を変質させる学校といったほうがいい。右翼の軍隊に向けたステップが、教育の内容と言っていいだろう。

<国連平和維持活動の場面で「行かせないで」の直訴>

 PKOというと、国連の平和維持活動と説明され、なにかいいイメージを植え付ける名前だが、現場は戦場そのものである。鉄砲玉が飛び交う厳しい環境である。

 日本は9条のおかげで、そこから免除されてきた。その分、国連経費に大金を提供してきたのだが、右翼世論を背景に、これを強行した。確か公明党が賛成に回った、その成果である。

 この法律・PKO法が実現したとき、自衛隊内部は混乱して当然だった。隊員の家族は、もっと大変だった。防衛庁長官に直訴する家族は、後を絶たなかった。「うちの息子を行かせないで」という切実なものだった。

 「自衛隊になって死んだ」となると、戦前の日本軍と大差などないのだから。

 PKO時の防衛庁長官が、のちに語ってくれた、これも真実である。

<戦争しない憲法を信じて自衛隊員になった隊員家族>

 米海兵隊員というと、強姦事件の巣として知られているが、彼らは本気で戦争と向き合っている。他方、日本の自衛隊員は正反対である。「戦争をしない、してはいけない」という約束のもとに任官している。本来は、存在しなくていいのである。

 日本は海賊船を想定していない。海賊船をいる、いるとわめいているのは、1%の財閥と極右の面々、そこから宣伝費をもらっている悪しき言論人だけである。

 したがって、日本の船は帆船である。風力や太陽熱で走る日本丸である。乗り心地がよくて、最高に安全な乗り物である。こうして航海していれば、海賊船に襲われることなどない。

 日本国憲法の前文と9条に明記してある。そのことを約束して自衛隊員になった者たちで返済されている防衛省なのである。

 そうしてみると、この6年間の自民党と公明党は、やたらと改憲・9条破壊の憲法改悪を叫んできた。その点で、安倍晋三というA級戦犯の孫は、これ一筋に口走ってきた。

 自衛隊員の家族は、心配で夜もぐっすりと眠られないだろう。退官の日を待ち遠しく思いながら、生活しているのである。二つとない命、二度と存在しない命を本人も家族も大事にしているのだから、この6年間の異常さに辟易しているようなのだ。

<一連の戦争法制に仰天する自衛隊員>

 あれよあれよという間に、一連の戦争法制の強行に驚愕させられた日本人、とくに武器弾薬と生活してきている自衛隊員の精神は、安定どころか不安そのものである。

 とりわけ憲法が禁じる集団的自衛権の行使容認は、天地がひっくり返るほど自衛隊員とその家族に衝撃を与えた。「連立を組む公明党創価学会が必ずや反対して、強行は避けられる」と信じてきたリベラル派は、見事に裏切られてしまった。

 「木更津レイプ殺人事件」の被害者となった公明党創価学会のまじめな信者のKT子さんは、戦争法制の第一弾・特定秘密保護法が強行された201312月に「安倍に服従した太田ショウコウは、池田大作先生の裏切り者。決して許されない」と叫んでいた。

 無念にも彼女は、介護施設「かけはし」の経営者で、やくざの浜名に殺害されてしまった。その後に自衛隊の参戦法、ついで共謀罪へと次々と強行されていく。公明党の大胆すぎる裏切りに対して日本国民は、はらわたが煮えくり返って、2019年を迎えている。これは公憤である。

<自衛隊9条明記に感動した空母「出雲」の統合幕僚長>

 連日のように官邸に飛び込んで、安倍に逐一、隣国の軍事情勢を報告していた河野という統合幕僚長が、3月で退官したのだが、彼の途方もない発言を共同通信が、単独会見の形で報道していた。


 それは2019年危機の核心である9条改憲の中身について、9条に自衛隊を明記するという安倍改憲論に対して、彼は「ありがたいことだ」と本心から感動していた。9条に自衛隊明記は公明党案である。


 河野こそが、空母「出雲」の強硬な推進論者でもある。戦前の戦艦「出雲」は、上海事変で大活躍した不沈の戦艦で知られる。それが戦後の今、不沈空母として生まれ変わる。


 標的は韓国か北朝鮮か、それとも中国かロシアか。9条改憲の象徴となった空母「出雲」が、東アジアの安定どころか、不安定の核となる。自公による2019年危機を読み解く時である。

2019331日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

2019年危機(2)<本澤二郎の「日本の風景」(3270)

<秘密・神秘主義の皇位継承は時代錯誤>

 なぜ2019年に皇位継承に持ち込んだのか。明らかに政治的意図が存在した、と判断するのが、当然であろう。平成天皇は元気だし、英国の女王は、はるかに高齢である。筆者だけではないだろう。戦後の平和憲法を葬り去ろうとの野心・野望を見て取れる。平和の象徴である帆船・日本丸から、空母「出雲」への切り替えである。それを強行しようとしている2019年ではないのか。違うだろうか。

 かくして、皇位継承は秘密と神秘主義でもって、41日に新元号が公表されるという。一部のものが、秘密裡理に政府と相談して、決めたものである。一部のものとは、不気味な秘密組織の日本会議である。この組織は、いまだに覆面をかぶったままで、主権者の前に姿を見せていない。

 おかしい、断じておかしい。小学生でも、そう思うだろう。こうした指摘をする「ジャーナリスト同盟」通信を封鎖に追い込んだものである。だれも気付かない言論弾圧事件であろう。

<元号は主権者たる国民の衆知で、公開が原則>

 この国の主権者は、戦後、天皇から国民に移った。近代のルールに従ったものである。皇室典範は、したがって開かれた、民主的な装いをする必要があるが、戦前派が抵抗して、依然として秘密と神秘主義に覆われていて、国民と無縁である。

 本来であれば、天皇制廃止論が巻き起こる場面である。「万世一系」という偽りの主張も、今では信じる者は少ない。

 150年前の「田布施」で創造された代物であることも、わかってきている。150年前の明治維新政府が、武器弾薬などで格好をつけるために、無数の女性を性奴隷にして、海外に売り飛ばしたことも分かってきた。


 時代は大きく前進した。従軍慰安婦は、国際社会の非難轟々である。日本の女性は、いまだに人権は確立していない。レイプ文化がまかり通っている。そうした中で、伊藤詩織さん事件が発覚した。彼女の勇気ある「声上げ」で、TBS強姦魔が摘発されたものの、官邸の圧力でチャラにされてしまった。


 この大事件は、ワシントンでもロンドン、パリでも知れ渡っている。官邸の不正腐敗は、森友事件・加計事件に限らない。2020東京五輪は、そうして実現したことも国際社会は理解している。


 せめて元号は、国民の衆知を集めて決めるのが、民主国家の在り方であろう。秘密裡に処理する政府は、独裁・ファシズムを象徴するものである。

 そして何よりも公開が原則である。

<気になる166億円投入の原始的宗教儀式>

 声をあげよ、が昨年ノーベル平和賞を手にした二人の叫びである。


 「木更津レイプ殺人事件」の美人栄養士のKT子さんはやくざ浜名の強姦・性奴隷に対して、それでも声を上げなかった。入れ墨やくざが跋扈する日本列島を象徴しているのだが、根本は女性の自立にかかっている。

 国民の半数を占める女性が自立しない日本は、150年前を引きずっている。敗戦後も変わっていない。そこに復古主義・秘密・神秘主義がはびこることになる。

 一部の賢者がわめいても、政治も社会も変わらない。166億円はそうして予算化された。声を上げる女性、声を上げる日本人、自立した日本人のもとで、世の中に変化が起きてくる。


 自立しない日本人のもとで、元号が決まり、150年前のルールが進行する。これこそが2019年危機なのだ。


 余談だが、昨日夕、散歩中に木更津市の有線放送が鳴り響いた。47日の県議選について投票がないという報道である。競争のない選挙というのだ。人々は深く病んでしまっているのかもしれないが、これも2019年危機を象徴している!

 他方、入院中のNさんは電話をしてきた。「権力に屈しないで」と叫んでいた。ありがたい激励である。自立人間の叫びを大事にするフリーランス・ジャーナリストであり続けたい。

2019330日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

消された「ジャーナリスト同盟」通信<本澤二郎の「日本の風景」(3269)

<ライブドアに官邸の圧力か>

 右翼で凝り固まっているブログ・ライブドアか?そんなことはない。なぜなら、もう10数年にわたって継続してきたブログである。容赦せずに権力の腐敗と暴政に対して、厳しくも鋭い批判を繰り出して、民意を伝えるという反骨のジャーナリズムを展開してきた。

 それが2019325日で打ち止めされてしまった。日本国憲法の言論の自由を封じ込める憲法違反事件である。この事実は、機会あるごとに訴えていかねばならない。これは天の声である。

 元凶はライブドアではない。官邸である。悪しき日本会議の暴政のなせる悪徳であろう。それを21世紀のいま強行してきた。そこから平和憲法破壊の2019年危機を裏付けている。

<巧妙な言論弾圧>

 戦前ではない。日本は、自由で、民主主義の国家である。主権者は国民である。憲法は言論の自由を保障している。政府は憲法を尊重、擁護する義務を負っている。

 それでいて、なぜ自由な言論活動を封じ込むのか。本末転倒である。

 ライブドアは民間のネット事業の業者で、同じく憲法に保障されて、事業活動をしている。政府に拘束されるいわれはない。それでいて政府に頭が上がらない。

 巧妙な手口で、政府は圧力をかけることになる。暴挙である。

2019325日で消滅>

 かくして「ジャーナリスト同盟」通信は、325日でをもって、悪しき政府の、不当な行為で封じ込められてしまった。

 326日の記事を、もう見ようとしても無駄なことである。

 法的な対応は可能であろうが、悪しき政府は姿を隠してしまっている。巧妙で悪辣である。リベラルな政府が決してしない行動である。

10数年、3265回継続した日中友好ブログ>

 それにしても、よく頑張った。自分を誉めたい。

 3265回も続いた。記録であろう。3265回というと、ほぼ10年である。当初は、よちよち歩きのため、毎日書くことはなかった。おそらく10数年は書いてきたことになる。

 日中友好派が立ち上げた伝統のある「ジャーナリスト同盟」通信である。

 こちらは毎月1回、機関紙を出していた。1972年の日中国交回復する以前に発足しているはずである。ということは50年ほどの歴史を刻んできたことになる。

 最後は時事通信OBの長沼節夫氏が一人で奮戦、機関紙と講演会を開催していた。そして10数年前からネット新聞に切り替えた。

 このネット新聞「ジャーナリスト同盟」通信は、ほぼ筆者一人で連日書きまくってきた。現役記者時代を上回る原稿量である。

 ライターはフリーランス・ジャーナリストである。老いたりとはいえ、精神は元気だ。国家主義の悪しき権力に屈するわけにはいかない。

 宇都宮徳馬・大平正芳らリベラリストの民意は、依然として健在である。

 新聞テレビがおかしくなって久しいが、リベラルの旗は健在である。

<最初は数十のアクセスから数千人へ>

 思い起こすと、最初のころは、アクセスする読者は数十人ほどだった。そのうちに爆発的に増えた。数百人から数千人へと増えた。

 ネット掲示板に掲載されるようになった。そこでネット掲示板「阿修羅」のことを知った。この掲示板をどなたが立ち上げたものか、目的はなにか。今もって不明だが、結構、勇気ある文章が載っている。

 「笑坊」がだれなのか。一人なのか複数なのか、この人たちが「ジャーナリスト同盟」通信の拙文を転載してくれる。これがまた多くの読者を集めてくれた。

 だが、いままたゼロからのスタートとなる。この記事を読んでくれる人は、せいぜい一人か二人だろう。ネット社会の厳しさかもしれないが、権力に屈してなるものか、の気概で、新たな挑戦をしてゆくことになる。

2019年危機を象徴する大事件>

 ことによると、日中友好派のブログ「ジャーナリスト同盟」通信を封じ込める悪しき権力の暴政こそが、2019年危機を裏付けているだろう。

 日本の航路は、船に例えると、それは軍艦ではない。武器弾薬のない自然エネルギーで走る帆船である。悪しき権力者は、大砲をたくさん積む軍艦に切り替え、戦争のできる戦闘艦にしようというのだ。

 われらは絶対反対である。帆船の旗印は平和憲法である。

 人間は等しく平和に生きる権利がある。日本国憲法は、世界に冠たるものである。

2019329日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

2019年危機(1)<本澤二郎の「日本の風景」(3268)

<皇位継承に166億円投入の異常>

 2019年度の101兆円を超える史上最大の借金予算が、327日事実上、自民党と公明党によって強行、成立した。これによって、史上最大の超軍拡予算と、同じく史上最大の皇位継承予算166億円も決着をつけた。

 異常で異様な、不気味予算からも、2019年危機を読み取ることができるだろう。超軍拡の目的は、中国を想定した武器の購入であることは、いまでは国際常識となっている。

 その軍事力を背景にして、隣国・朝鮮半島との高飛車な外交を、すでに強行している。ワシントンも手を焼いている。


 しかし、日本は戦争することができない憲法がある。同盟国の米軍と一緒ならできる。米軍基地のある韓国と米国は、同盟国ゆえに米国が軍事作戦を韓国に強行することはない。したがって外交と経済政策による脅しでしかない。いまそれをちらつかせている安倍・自公内閣である。


 自公の史上最大の作戦が、平和憲法を破壊することである。これこそが東アジアの危機を招来させるだろう。それを2019年に強行しようとしている。戦後最大の政治・外交の危機である。

 そこへと166億円が投入されている。正真正銘の軍国主義国家に向けた最初の過程・仕掛けである。

 重大深刻な問題は、この166億円について、議会も言論も沈黙して、問題を容認している。ここに2019年危機が伏在しているのである。

<原始宗教(神道=シントウ)の衣を着る神秘儀式>

 ご存知、天皇夫妻は元気である。よくあちこちを出歩いて、活動している。引退するような体調の変化は見られない。それでいて引退、皇太子に天皇の地位を譲り渡すというのだ。

 凡人でも、常識をもってすれば、今回の皇位継承が、きわめて政治的であることが理解できるだろう。「政治が、政治的な理由で、平成天皇を引きずりおろした」と分析するのが、ごく自然である。

 さらに問題なのは、166億円の巨費・血税を投入する。なんのために?神道・神社本庁による選挙と改憲運動費用との憶測だけに限らない。

 莫大な借金大国が、たかが象徴天皇の継承に166億円投入は不可解であろう。主権者の多くが、そう考えている。そんな巨費を、平安の衣冠や寝所にかけるという発想が不明である。

 トランプ招待に166億円投入するというのであろうか。ここにも2019年危機を想起してしまうだろう。素朴な主権者の思いである。

<「神の国」を演出する神道政治連盟・日本会議>

 日本は「神の国」だという。そうして東アジアを侵略・植民地支配を強行して、空前絶後の災難を引き起こした。その後遺症は、いまも従軍慰安婦や徴用工問題として引きずっている。しかしながら、彼らは聖戦とうそぶく。テロの論理か。

 この外交問題を表面化させた元凶は、今の自公内閣である。自公の政治責任は、途方もなく大きい。「神の国」という時代錯誤の国家論は、森喜朗のサメの脳みそが口走って発覚したものであるが、いまの安倍晋三や小泉純一郎、麻生太郎ら神道政治連盟・日本会議の認識である。

 日本は、彼らの先祖による「神の国」で、国際社会とりわけアジア諸国民に、甚大で取り返しのつかない災難を与えてしまった。それでいて、心底からの反省と謝罪が聞こえてこない。むしろ開き直っている。

 この6年の日本会議の政治が、見事なまでに証明しているではないか。

 いまその先に2019年危機が襲い掛かってきている。

<「田布施の神」が黒幕?>

 山口県は、昔の長州である。鹿児島県の薩摩とともに、徳川幕府を打倒、明治政府を構築した地方侍の巣窟で知られる。

 江戸の東京から離反しているため、暗躍する欧米列強の武器を手にして、倒幕に成功した。その地方侍のクーデターの大義名分が、京都に蟄居していた皇族の起用である。

 実際は、長州の「田布施」で明治天皇は誕生した。いまではほぼ常識的な見方となっている。

 小泉の先祖は「薩摩の田布施」というが、薩摩の田布施から、長州の田布施へ、そこで皇位継承となった。なんとなくおかしい、不気味な印象を受ける。

 166億円投入は、そこで決まったものか。ともかく166億円と無関係ではあるまい。

<政治も経済もSOS!

 政治は、白装束の神主グループが支配している。戦前の国家神道そのものである。そこの裏側で操っている勢力も見えてきた。

 日本の民主主義は、そこの怪しげな勢力によって牛耳られている。わかっていても、学者・文化人・ジャーナリストも声を上げない。外国の日本研究者はどうだろうか。

 永田町は2019年危機を境にして、動きが出てきた。

 6年間、官房機密費を使い放題の菅義偉が、抜け出ようとして、安倍と冷ややかな関係になってきている。幹事長の二階も、安倍を突き放そうとしている。

 高齢の二階の後継争いも表面化してきている。清和会は乱れ切っている。公明党内も不気味に揺れ始めてきている。池田大作の理念放棄の山口と太田・北側の信頼度が激減している。

 経済は、いよいよ危険ラインに入ってきた。日銀が崩壊へと突っ込んでいる。黒田責任が問われている。アベノミクスは何だったのか。何もかもが1%のために走ってきた6年間だった。

 166億円で失政を包み隠し、改憲強行のための勝利を、地方選・国政選挙で手にしようとしている2019年である。

2019328日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

本澤二郎の「日本の風景」(3267)
<心機一転、われ権力に屈せず>
言論の弾圧は、日常茶飯事である。これまでも何度も経験しているが、昨日は数千人かそれ以上の読者に対して、いつもの「ジャーナリスト同盟」通信を発信することができなかった。
ライブドアが横やりを入れてきたのだ。悪しき権力が、ライブドアに圧力をかけてきたのである。思うに、これはよくあることであろう。極右・国家主義の政権は、言論の自由を守らない。憲法を守らない。しかし、それに反骨のジャーナリストが屈してはならない。心機一転、2019年3月27日から、存外、すっきりとした気分で、パソコンのキーをたたいている。
われは海の子ではない。ジャーナリストである。
<宇都宮徳馬さんが笑っている>
恩師の宇都宮徳馬さんが笑っているではないか。「君もそこまで来たのか」と楽しそうな笑顔が見える。師弟とは、そもそもこのようなものであろう。ジタバタしても始まらない。
言論人・政治家・事業家と三足の草鞋を履きながら、A級戦犯の岸信介と戦い続けて、生涯を終えた。戦闘的リベラリスト・平和軍縮の巨頭という、だれもがなしえなかった無冠の地位を手にした。
大臣という名誉を昂然と放棄した自由人として生きた。彼の遺言は「権力に屈するな」である。昨日もその言葉が、耳に飛び込んできた。心すっきりである。
<衝撃の2019年3月26日>
とはいえ、昨日襲ってきたライブドアの姑息な仕打ちに対して、かなりの衝撃を受けたことは、間違いのない事実である。彼らは悪しき権力者の要望に応えたわけだから、その成果を誇ってしかるべきだろう?
不意を突いた言論弾圧ではあるが、当方はネットに素人だから、プロにとって容易なことであろう。
記事の挿入を止めてきたのだ。対抗策などあろうはずがない。
同日の房総半島は、小雨と曇りだったが、夕刻から日が差してきた。
息子が久しぶり来訪、代わりのブログを立ち上げてくれた。
まもなく桜の季節がやってくる。専業農家のSさんにいただいた「春一番」という樹木から、美しい可憐な桃色の花が咲いている。そばにある梅林には、玉蘭が満開である。窓際の畑には、菜の花が、これまた元気よく咲いている。
犯罪首相・腐敗した権力に屈してはならない当方激励してくれているようだ。
<消えた「ジャーナリスト同盟」通信>
もう10年以上になるだろう。3265回で止められてしまった「ジャーナリスト同盟」通信である。
日中国交回復時に、日中友好派の新聞記者が立ち上げたもので、歴史は古い。時事通信の長沼節夫さんが、一人で支えてきていた。彼の依頼で政治講演、その縁でネット新聞に切り替えた。
そうして10年の歴史を刻んできた。
むしろライブドアに感謝せねばなるまい。
<ゼロからのスタート>
2019年3月27日からは、ゼロからのスタートとなる。
天気はいい。東方からの太陽は、清浄で輝いている。田布施とは違う。
雑草で覆われていた我が家の庭も、おおむね開墾に目途がついてきた。
いまこの文章を見てくれる読者は数人だろうが、再び数千人、数万人に膨れ上がるだろう。権力者の圧政は、いつの時代、どこでも起きているからである。
「人民のために」という原点で書く。日本国憲法を基礎にして書く。これが反骨のジャーナリストの使命であろう。
<心臓に突き刺さった言論>
戦後最低・最悪の極右政権に対して、日本の言論人は屈服してしまった。ならば一人でも抵抗しなければならない。
その思いが、心臓に突き刺さったものであろう。
心臓に突き刺さった矢は、さぞかし痛かったのだろう。
しかし、言論には言論で、が近世の政治ルールである。言論戦が21世紀の約束事である。
<国家主義に屈せず>
はっきりしていることは、日本は国家主義を太平洋に沈めた。1945年8月15日に国家主義と縁を切った。
宇都宮さんは、そのために岸・国家主義と対決、屈しなかった。
筆者は、第二の国家主義者で知られる中曽根康弘との戦いに屈しなかった。中曽根批判の出版社はつぶされ、大学のポストを奪われるなど糧道を絶たれたが、屈しなかった。
<清和会に屈せず>
岸の国家主義は、中曽根を経由して、今の安倍晋三に継承されている。清和会政治である。戦前の国家神道と財閥1%の、悪しき国家主義の政権である。
そこで教育基本法が改悪、次いで戦争法制が次々と強行され、いよいよ本丸の平和憲法に襲い掛かろうとしている2019年である。
国家主義にも、清和会にも屈しない。
2019年3月27日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

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