仇討<本澤二郎の「日本の風景」(3375)

<池田親衛隊・野原善正が信濃町を制す!>

 山本太郎が支援する東京選挙区の野原善正が、またやってくれた!なんとなんと、信濃町を制したのだ。7月14日の日曜日に、公明党創価学会の本陣である信濃町駅・創価学会の牙城での、堂々の演説の様子が、昨夜のネット掲示板で炎上、これがしばらく続く。創価大学前の八王子演説も楽しみになってきた。梅雨空を吹き飛ばす快挙・快挙である。池田親衛隊がついに信濃町を制した政治的効果は、第三者の思いを遥かに超えている。

http://tanakaryusaku.jp/2019/07/00020497

<大誓堂の前で師の琴線に触れる演説>

 いかにも物々しくも荘厳な感じのする、大聖堂前での野原演説であろうか。正確には、大誓堂であるという。推測するに、師への弟子たちの誓いの場所なのだ。ここで池田親衛隊の代表である野原は、人間革命第一巻冒頭の「戦争ほど残酷なものはない、戦争ほど悲惨なものはない」を繰り返して、池田邸に向かって叫んだ。


https://www.youtube.com/watch?v=e8OxpcfB9Iw
 

 彼の耳には「大衆を圧迫・いじめる公明党を直ちに潰せ!」という師の叫びが聞こえているのであろう。ナツオとの決戦は命がけなのだ。山本太郎応援団は「安倍やナツオは金銭で票を買っているが、野原は師の琴線に触れての決起である。福沢諭吉の1万円札ではない1000円札が3億円も集まった」と威勢がいい。


 昔の中選挙区時代の群馬は、上州戦争をよく取材したものである。福田赳夫と中曽根康弘の攻防戦であるが、それと比べると、信濃町のナツオのいう「ニセモノ」と本物の戦いは、依然として「善人の沈黙」に甘んじて、自民党向けの集票マシーン化した創価学会員の琴線を揺さぶる戦いだから、相当にレベルが高い。

 これが世紀の一戦ともいえる理由は、万一、学会員が覚醒して野原に軍配が上がると、信濃町はいうまでもなく、安倍内閣そのものが崩壊するためである。「官邸の菅が兵庫の公明党を応援、自民党を怒らせている」のだが、ことほど公明党の盛衰いかんが、改憲軍拡路線・財閥のための1%政治を左右するためだ。その先には、隣国とのアジア蔑視の外交とも関連してくる。

 https://www.youtube.com/watch?v=hvvFPosAKIk

 ちなみに、筆者は「木更津レイプ殺人事件」の徹底取材で、やくざ浜名にレイプ・性奴隷にされたKT子さんが、必死でもがき苦しんでいたころ、この信濃町の大聖堂参拝のことを知った。実際は、ネット掲示板によると、大誓堂のようだ。

 彼女は戦争遺児である。沖縄の心を知る学会員だった。師の池田を心酔していた人物で、師の容態についても、第三者の説明を受け入れなかった。しかし、太田ショウコウの裏切りをいち早く指摘した功績は、池田学会史に残るだろう。泉下で、野原応援に声をからしている様子を見て取れる。


<「池田家が動画撮影、病に伏してる名誉会長に」?>

 例えばの話だが、池田名誉会長が信濃町のどこに住んでいるのか。もしも、大誓堂の最上階に住んでいれば、野原の雄たけびに感動したかもしれない。少なくとも池田家の人々は涙を流したであろう。

 野原演説を動画撮影して、それを大きなテレビ映像で本人に見せたかもしれない。

 まさに「池田臥して野原を走らせる」であろう。


 現役の政治記者のころ、池田は池田でも、池田隼人邸で未亡人の満枝夫人から麦飯をご馳走になった。「貧乏人は麦飯を食え」と発言した池田大蔵大臣(吉田内閣)の主張は今も間違っていない。麦飯は健康食品なのだから。娘婿の行彦が健在であれば、安倍内閣などなかったのが悔しい。


<雲隠れした公明党創価学会幹部、ヤジひとつなし>

 「右翼の街宣車にはうるさくて」とぼやいていた創価学会広報室員を覚えている。いま右翼の街宣車はいない。なぜか?自ら右翼と連携したせいである。


 ならば威勢のよい、野原攻撃のヤジがあって不思議ではない。しかし、ネットの動画をいくら耳を澄まして聞いても、ヤジひとつない。信濃町駅前の黒山の人だかりを眺めると、創価学会のシンボルという三色旗の小旗を振る中年男性、感動してか拍手するおばさん、スマホで野原演説を撮影する若者、真剣に話を聞く男性などが映っている。

 野原によると、半数が学会員という。この中には、学会本部員・公明党本部員がいて、記念撮影をしているはずだ。官邸の指示で公安筋の人間も紛れ込んでいるかも。本日、映像分析しているだろう。


 公明党も創価学会も幹部連は、雲隠れしていたようである。

 「今の公明党と、公明党を支える創価学会に平和思想はない」「日蓮仏法の神髄は師弟不二。師弟不二を忘れ去ってしまった公明党創価学会でいいのか。原点に戻ってほしい」と野原節は快調である。


<野原、野原のシュプレヒコールが池田邸に届く>

 ネットの動画では確認できなかったが、取材している田中龍作は「野原、野原のシュプレヒコールが周囲にこだました」と伝えている。

 野原コールは、おそらく日曜日で普段よりは車が少ないため、池田邸に届いていたろう。

 筆者は、池田行彦さんと親しかった関係だから、彼が元気なら自宅から飛び出して、野原を激励したであろう。彼の未亡人は、田中真紀子さんと、そして大平正芳さんの長女と大の仲良しだった。三人とも極右政治に反発していると思われる。


<官邸の腰ぎんちゃく倒せば自公内閣崩壊へ>

 野原人気浮上と山本太郎人気を足すと、野原は確実に当確線上にはいる。ほぼ間違いない。KT子さんが、裏切り者と断じた太田ショウコウが、必死でナツオの助っ人役となって「ニセモノ退治」に狂奔しているのだろうか。


 「二人とも狐とタヌキ。うまく立ち回っていても、官邸の腰ぎんちゃくに変わりない。戦争法制や特定秘密保護法、民衆いじめの共謀罪を強行した立役者だから、主権者は支持しない。どうなるか」

 「谷川と原田に追放された創価大OBの前理事長・正木の巻き返しが注目されている」


 政界雀の観測はともかく、池田人間革命の冒頭に「戦争ほど残酷で、悲惨なことはない」という一説を、太田とナツオがどう思っているのか。いずれ議会で野原か山本が詰問する場面を動画で確かめたいものだ。

2019年7月15日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)