東京大異変<本澤二郎の「日本の風景」(3325)

<戦闘的リベラリスト・山本太郎が大きくリード>

 夏の参院選の注目される選挙区は東京である。早くも大きくリードした候補が現れた。選挙通も「山本は強い」と認めている。昨日、筆者のメールに山本太郎関連の情報が届いた。動画を初めて見た。日本で一番まともなことを叫んでいるではないか。山本太郎は戦闘的リベラリストだ。

 一般的に言うと、リベラリストはひ弱である。行動力が弱すぎる。戦闘的リベラリストはぶれずにまっすぐに進んでゆく勇気ある政治家のことで、過去に平和軍縮派の宇都宮徳馬がいた。

 東京選挙区が、久しぶりに燃えることになる。

<薩長の田布施と大阪維新の改憲軍拡路線=れいわ新選組が征伐>

 「れいわ新選組」に違和感を抱いた有権者はいるだろうが、薩長の田布施と大阪維新の改憲軍拡路線を征伐する、れいわ新選組であろうから、近藤勇や土方歳三らが抜刀して、明治の真っ黒な天皇制国家主義を征伐するというのであろう。


 東京大異変である。薩長田布施と大阪維新は、明治の天皇神格化という国家神道の日本へと舵を切っている。時代錯誤も甚だしい。近代の日本人には、到底理解もできないし、滑稽でさえある。

 知らなかったが、政府は昨年、明治150年祭を公費を使って、たしか4000か所で強行したとどこかの活字で目にした。異様な世界観へと21世紀の日本を引きずり込もうとしている。そのための破憲であり、加憲である。


 隣国との対決路線は、日本列島をファシズムへと追い込もうというのである。

<アメリカのサンダース上院議員の日本版>

 アメリカの選挙は、個人献金が基本である。候補者は有権者に政治信条を訴えると、共感した市民が小口の献金をする。

 財閥・企業の支援を受けると、法外な大口の献金を手にできる。それをテレビ広告で、さらなる人気へと引き上げるのだが、日本ではこれが全く機能しない。

 財閥・巨大企業は、裏金献金で見返りを求める。その限りでの違法献金で、表に出せない。

 前回、アメリカの民主党の大統領候補選びで、最後まで本命のクリントンを追いまくったのは、それこそ戦闘的リベラリストのサンダース上院議員だった。彼を推薦する草の根の運動は強力である。

 来年の民主党候補となれば、ほぼ90%、サンダースに勝利の女神が舞い降りてくるだろう。彼の選挙資金は、市民の小口の献金で、すでに他の候補をリードしている。サンダースのアメリカになれば、いまの強欲・傲慢なトランプとは正反対だ。世界は正道に立ち返るだろう。


 高校中退の山本太郎が、日本のサンダースである。民意をそっくり反映しているためである。

<個人献金1億円は戦後初めての快挙>

 山本太郎は、よく勉強してきた。それを市民の言葉で爆発させることができる天才なのだ。72歳の小沢ファンの友人は、いま熱心に山本応援団で頑張っている。声にもハリが出てきている。


 驚くべきことは、すでに個人献金1億円を突破したというのだ。これは選挙直前に当局に届き出ることになっている。小口献金で1億円は戦後の日本政治においての記録・快挙である。

 このことから東京の選挙予想をすると、100%山本太郎は当確である。現在、一番手を突っ走っていることになる。だれも、このことを否定できない。当局は必死で彼のあら探しに賢明だろう。罠にかけようと必死に違いない。


 ツイッターをいまだによく知らないが、これにカギがかけられたという。当局が動いている証拠だ。悪しき国家主義は、手段を選ばない。筆者でさえも、ライブドアのブログ「ジャーナリスト同盟」通信を押しつぶされ、数千人の読者を路頭に迷わせてしまった。

<公示直前まで1000円札浄財は続く>

 福沢諭吉の1万円札ではない。1000円札の小口の浄財である。衆参の国会議員すべてが手にすることができない浄財を手にした山本太郎だ。彼は浄財の主に向かって叫び、それを戦後最低の首相に向かって咆哮できる。

 「消費税ゼロ」「原発ゼロ」「財閥の内部留保金450兆円課税」と女性の人権を守るために「やくざ退治」など何でも叫ぶことができる。


 1000円札の1億円の威力は絶大なのだ。選挙公示まで続けられるわけだから、浄財はもっと膨らむだろう。

 彼の支援者は、おそらくネットを駆使する若者が多いはずだ。これもサンダースの支援者と似ている。行動力抜群である。非正規の労働者やわずかな時給で働いてる女性も、そして年金生活者もいる。

 少し資金がたまると、安倍晋三の地元・田布施にも刺客を立てられるかもしれない。

<美人候補や那津男を蹴散らす勢い>

 日刊ゲンダイは、東京選挙区に4人の美人候補が「当確」と報道していたが、定員が6人というから、そうかもしれないが、いまや顔に投票する有権者がいるだろうか。調査する価値があるかもしれないが、そうだとすると、自らを見下すことになるのだから、そんなに多くはない。


 美人候補当確は怪しい。それに公明党代表も強くない。「池田大作を裏切った公明党」に対する反発が表面化してきている。内紛渦巻く信濃町でもある。


 山本太郎先行のまま決着をつけることになろう。ただし、当局の落とし穴には十分な注意が必要である。大いに気になるのは、選挙の不正の可能性である。発覚すれば、インドネシアどころではないかもしれない。

2019年5月25日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)