司法の腐敗<本澤二郎の「日本の風景」(3324)>

<辞退率70%、裁判員制度完敗>

 鳴り物入りで始めた裁判員制度が10年経過したという。辞退率70%。完全に失敗だ。直ちにやめるしかないだろう。それこそ世論調査で民意を確かめたらいい。公正な世論調査は、御用新聞任せではなく。

 人間が人間を裁くことは大変なことである。裁く人間の良心・正義のほか、専門的な知識を必要とする。無知蒙昧の徒が多いという現実を無視したもので、裁判員制度は中止しなければならない。

<素人に判決は日本人になじまない>

 犯罪を目的に生きている人間の屑に対して、大鉈を振るうことは、案外、簡単であるが、現実に多発している事件は、複雑である。

 それに正確な答案を書くことは、専門家でも悩む。善良な人間ほど悩む。これを全くの素人に判断させる!無理である。したがって判事の説明に従うしかない。これでは何のための裁判か。


 安倍晋三に一度だけインタビューしたことがある。その時彼は正直に「うちのじいさんは民主主義がわからない」と答えた。この時の晋三は、まともだったように思ったものだ。

 東条英機内閣の商工大臣、戦後A級戦犯として巣鴨入り、それでも吉田内閣の実弟が官房長官だったことから、GHQへの働きかけが功を奏して釈放、その支援を受けて首相の座へと駆け上った岸信介が、晋三の言う「じいさん」である。


 岸に連なる森喜朗らには、民主主義がよくわかっていない。権力を維持するためには、岸の孫も含めて権力を乱用する。目下のところ、象徴である天皇制をとことん政治利用している安倍内閣である。


 こうした極右の政治屋のもとに、善良な民主主義者はそう多くはない。民主主義者は反骨の士である。内外政に無知な素人に裁判を任せる裁判員制度は、即廃止すべきだ。強く主張したい。

<検察審査会はおためごかしの不良品>

 同じく検察審査会制度についても、体験者の一人として、これも断罪せざるを得ない。小沢事件でも露見したが、この制度は検事の不正をもみ消すための制度である。

 11人の審査会委員は、これまたど素人ばかりだ。しかも、判断材料は、民の怒りの不起訴不当に対して、判断する材料さえ提供しない。

 筆者は、息子の医療事故死に反省も、謝罪もしない東芝経営の東芝病院を警視庁に刑事告訴した。事前に元法務大臣と相談して、知恵を借りた。普通の市民が告訴しても、警視庁は動かない。

 「警察出身の政治家の応援を頼め」というアドバイスを受けて対応すると、確かに警視庁と大井警察署が、東芝病院告訴を受理してくれた。ただし、すぐには動いてくれなかった。「つるし」というらしい。1年後に腰を上げて書類送検したのだが、東京地検の検事・松本朗は「不起訴」にした。


 「司法解剖をしていないので、本当の死因が不明」といって東芝に軍配を上げた。松本は、三井傘下の東芝への天下りが念頭にあったものか、それとも財閥の圧力に屈した東京地検か、である。

 仕方なく検察審査会に「不起訴は不当である」と訴えたのだが、無駄なことだった。TBS強姦魔に泣かされた伊藤詩織さんも、同じように押し切られてしまったらしい。

<検事の言いなり、被害者を排除>

 ど素人の11人に対して、不起訴をした検事が事情を説明するのである。

 小沢事件のように、新聞テレビが報道してくれるわけではない。無知な審査会委員に判断材料はない。検事の説明のみである。

 肝心の被害者が、11人に説明する機会がない。11人の委員は、検事の言い分に任せるしかない。これが審査会のからくりである。体験してぞっとしてしまった。日本の司法制度が、商品であれば不良品である。食べ物なら毒入りである。


 これは民主主義と無縁の制度だ。検事のための、おためごかしの悪法そのものである。民主的な政府を誕生させて、腐敗の司法・法務検察の大掃除が急務だ。小沢内閣だと即座に改革可能かもしれない。

<公証人は法務検察の巨大利権>

 事情通が「法務検察と読売が大げんかをしている」といって電話してきた。

 名前程度しか知識のない筆者である。その公証人人事の不正を、安倍新聞が暴いた、というのである。


 事情通は「読売と検察の深い関係」を知っていたものだから、余計に驚いた。というのは、彼は笹川人脈の糸山英太郎と昵懇だった。その関係で、反糸山の警察OBK情報を集めていた検察が、協力を求めてきたのだが、そこに読売の編集局次長もいた。「読売と検察の深い仲を知って仰天してしまった」という。

 その読売が、法務検察の巨大利権の公証人人事の正体を暴いたのだ。法の番人の腐敗である。国民への裏切り行為だ。読売報道の前日に、論説委員が安倍と飯を食っていたというから、永田町は腐敗で膨れ上がっている。

<年収3000万円は不当>

 公証人の年収は3000万円。初めて知ったものだから、これにも驚いた。

 公証人は公募で決まることになっているが、実際は、法務検察人事として処理されてきている。法の番人による違法行為・売国奴である。500万円ならだれしも納得するが、3000万と聞くと日本人のすべてが怒るだろう。しかし、事実という。

 事情通は、検察と読売の関係を知っているので、余計に驚いたようだ。そういえば、筆者が息子の医療事故死の件で、警視庁に告訴すると警視庁記者クラブに通報すると、真っ先に飛んできたのが、読売記者だった。

 彼にすべてのことを説明したのだが、読売新聞には一行も乗らなかった。同じくNHKも共同・時事も報道しなかった。TBS・朝日・東京のみだった。東芝=電通の圧力に屈した新聞テレビを初めて体験させられたものだ。朝日・東京にしても、申し訳程度の小さな記事だった。


 体験してみないとわからないものである。それにしても、公証人人事を巨大な利権として悪用してきた法務検察の腐敗と、年収3000万円には度肝を抜かされてしまった。一大事である。

<やくざ排除が先決>

 民主主義とは、国民・人民が主人公という意味である。善良な日本人を前提としたすばらしい制度であるが、現実は、形だけで、実態がない。名存実亡もいいところである。犯罪がはびこる日本ということになる。


 犯罪の主役・実行部隊はやくざだ。政治屋や悪徳企業が彼らに餌を撒いているため、犯罪集団のやくざは悠々と街のダニとして、女性を次から次へとレイプ・性奴隷として生きている。これが本当の日本の姿である。

 「木更津レイプ殺人事件」の真実と教訓である。


 日本が民主の坂を上りきるためには、まずはやくざを退治するしかない。日本もフィリピンのドゥテルテのような勇気ある人物を、国民の代表として送り出す必要がある。外堀を埋めて、本丸にメスを入れたらいい。司法の腐敗は論外である。


 朝日・毎日・東京にも決起を促したい。社会部の季節だ。

2019年5月24日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)