2019年危機(14)三度目の墜落<本澤二郎の「日本の風景」(3281)

<維新の性奴隷で商人(あきんど)から政商・財閥>

 江戸時代の身分制度は、厳格すぎる士農工商だった。金儲けに徹する商人が一番卑しい身分だった。彼らが150年前に決起、田布施の大室寅之助を明治天皇に担ぎ上げ、立ち上げた三菱の日本郵船で、未婚の女性を性奴隷貿易で蓄財、それでもって富国強兵を実現、財閥となって半島と大陸へと侵略、二発の原爆投下で敗退したという。

 敗戦後に解体された財閥は、朝鮮戦争とベトナム戦争で復活したが、中曽根バブルで再び敗戦、いままた平成31年・令和元年で、決起したものの墜落しようとしている。杞憂であろうか?

<侵略戦争ー中曽根バブル崩壊、そして令和維新>

 好戦国家・アメリカ、産軍体制のアメリカに寄り添う日本財閥、その手先の安倍・自公内閣に明るい未来を感じ取ることができるだろうか。

 この6年間の日本政治は、どうみても、民意に沿ったものではない。民意に逆らった政策そのものである。アベノミクスなどすべてが財閥向けで、それは戦争体制構築に傾斜している。

 歴史の反省がとことん欠落、過去の過ちへと突き進んでいる。

 6年間の超軍拡予算と311にふたして原発再稼働、そして今また財閥の代表は原発新増設を叫ぶ。それが令和維新というのであろう。確実に、危ない橋に突き進んでいる。

<帆船・日本丸から空母「出雲」で半島と大陸?>

 自然のエネルギーで航海する帆船・日本丸を太平洋に沈没させて、新たに空母「出雲」を出撃させようとしている。そのための超軍拡予算の連鎖である。

そのための10%消費税を、ことし10月に強行する。


 国民生活は、さらに疲弊する。年金生活者だけではない。財閥1%関連労働者と公務員だけが優遇される、いびつな社会である。

 空母「出雲」に象徴される、戦前回帰を評価する人間がいるだろうか。隣国との関係は、悪化著しいが、むしろそれを良しとする国家主義者の軍国主義を、人類は評価しない。

 日本は、完全に孤立国になっている。トランプのアメリカも孤立化しているが、アメリカにはまっとうな言論と野党が存在していて、日本とは全く違う。

F35A墜落>

 一昨日の夜、次期主力戦闘機のF35Aが津軽沖の太平洋上に墜落、消息を絶つという、シンゾウにとって心臓が止まるような事故が発生した。

 米旅客機ボーイング737の墜落に続く、ロッキードマーティンの最新鋭機の初めての墜落である。

 原因はいくつも考えられる。機体そのものに欠陥があるかもしれない。複雑すぎるコンピューターにも。その関連で、操作ミスも想定される。

 この戦闘機は完成品ではない。三菱も関係しているという。組み立ては日本。

 最近の日本の製造力は、以前と違う。著しく劣化している。労働者が劣化していることも否めない。原因追及場面で、日米の産軍体制の対立へと発展するかもしれない。

 シンゾウにとって今一番心臓を傷める課題であろう。ちなみにF35Bは空母「出雲」の艦載機だが、アメリカで墜落している。防衛大学校の卒業生の反乱は想像に難くない。

 この二日間、シンゾウの政治日程に、F35A墜落事故は入っていない。平静を装っている。子供じみている。100億円以上の機体から脱出する訓練をしていないらしい。人命軽視の自衛隊なのだ。

<危うし東京五輪!桜田担当相も沈没>

 F35Aに続いて、安倍側近の桜田・五輪担当相が昨夜、沈没した。

 東北復興五輪は、大嘘である。福島はアンダーコントロールどころではない。放射能汚染水のタンクは1000個でも足りない。太平洋に垂れ流しているとの見方が多いのもわかる。

 そんな場面でフランスの司法当局が、日本の五輪買収事件を本格的に捜査している。心臓に最悪である、と清和会OBは指摘する。本ブログを封じ込めた最大の理由は、拙文の「五輪廃止」論だとも。「日本の検察は泥棒、フランスはまともだから官邸は青ざめている」と決めつけている。

 福島は惨憺たる状況という。まともな作業員は、東京の五輪建設に駆け込んで、福島には行かない。「やくざ任せ」というありさまで、利権アサリの巣になっている。除染会社の役員が、77億円を懐に入れているおぞましい実態が露見している。

 「東北復興おざなり安倍内閣」に国民も気付いてきた。そこでの桜田暴言に、首を切るしかなかったのだ。「選挙に相当影響する」という。

<5Gも遅れて、遅れて>

 世界に伍して経済大国を誇ってきた日本だが、いままともな企業は姿を消した。日本財閥も形無し。それゆえの原発新増設なのだ。話題の5Gを知らないが、韓国とアメリカが先頭を切った。中国も。日本は昨日、ようやく認可を出したばかりで、専門家は「一周遅れ。3等国の日本」と揶揄する。

 東大の国際的レベルは低い。幸福度も低い。令和は、3度目の敗北の象徴になるかもしれない。心臓の止まる日も近い!

2019年4月11日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)