安倍1・5億円の河井選挙<本澤二郎の「日本の風景」(3683)

<1000万円買収つかんだ検察、残るは安倍秘書4人への数百万円疑惑>


 {自民党の河井案里参院議員(46)=広島選挙区=が初当選した昨年7月の参院選を巡り、夫で前法相の克行衆院議員(57)=自民、広島3区=が地元議員らに現金を配ったとして、検察当局が公選法違反(買収)の疑いで克行氏を立件する方針を固めたことが12日、関係者への取材で分かった。案里氏の立件も慎重に検討する。配った総額は1千万円前後に上る可能性がある。

 競合候補で自民党現職だった溝手顕正元国家公安委員長の強固な地盤を切り崩すため、公示前に党本部から案里氏側に提供された15千万円を使い、広範囲に買収行為をした疑いがあるとみている。

 以上は共同通信の配信記事である。まずはクロカワ防護服ならぬ東京高検検事長を排除した、稲田検事総長指揮のお手柄である。1000万円の買収資金は、極めて大きな額だ。安倍が投入した1・5億円ゆえである。そこで最後に残るのは、安倍秘書4人に対する謝礼金捜査だ。その金額は、4人合わせると「2、300万円から500万程度だろう」と元自民党選対関係者は、胸を張って証言している。


 これの行方に地元中国新聞や新聞テレビ、自民党から公明党まで、河井選挙に関与した関係者すべてが、深刻かつ重大な関心を集めている。


 事情通は「1000万円のなかに公明党創価学会関係者が含まれているのか、含まれていれば、誰にどれくらいの金が渡っているのか。野党も注目している」と指摘している。


 大問題なことは、原資が政党助成金である点である。不正腐敗防止のための税金・血税が、こともあろうに違法行為である買収に使われた罪の重さは測定できないほどだろう。深刻・重大さの理由であって、これまでの買収事件とは、質が異なる。納税者すべてが、注視する理由なのだ。


<総理・総裁秘書の名刺は千鈞の重みがある!>

 選挙になると、議員は言うまでもなく、犬馬の労をとる秘書の活躍が、票獲得の決め手の一つになる。秘書次第で当選の有無が決まる、といってもいい。


 その秘書仲間でも、総理・総裁秘書ははるかに別格である。稲田検察のために、事情に詳しい元自民党秘書が解説してくれた。


 「多くの支持者は、それぞれの知り合いの家に戸別訪問して、投票を依頼する。そのさい、なにがしかの礼をすることで、票を固定する。この戸別訪問では、創価学会の婦人たちが、確かな実績を重ねてきた。3分の2議席はそうした成果ですよ。候補者を特定するため、それから何度も電話などで働きかける。票固めは、自民党支持者など形無しですよ。地方議員への買収は、候補者夫妻が中心になる。しかし、大きな組織、たとえば大手企業などの大票田は、総理・総裁秘書の名刺がモノを言う。この縛りから企業・団体は逃げられない。したがって、河井選対の接待も破格なものになる。4人で数百万円では足りないはずだ」


<広島地検に安倍秘書取り調べを催促する勇気ある市民活動家>

 「#検察庁法改正に抗議します」にTwitterしたという、最近知り合った友人は、さらに「仲間の18人にも呼びかけた」といって電話をくれた。


 彼は宏池会の集金パーティーにも参加、東京プリンスホテル玄関口で、出てきた安倍晋三めがけて「安倍の大馬鹿野郎」と叫んだ市民の勇者でもあるらしい。宏池会の岸田文雄ファンなのか、広島地検に対しても激励する電話を、これまでも数回したという。


 安倍秘書捜査に力こぶを入れたというが、応対した検事は「まだ2か月ある」と余裕のコメントをしたそうだ。


<黒川弘務検事長に辞任の勧め>

 首相から一般の市民に至るまで、生殺与奪の権限を有する検事のモットーというと、それは悪徳政治屋とやくざ強姦魔などに対して「巨悪を眠らせない」「秋霜烈日」の正義心である。そうして若き司法修習生は、検察の世界に入ってゆく。
 広島地検はそうして奮戦している。 


 だが今、700万人もの市民が「クロカワNO」の叫びに、彼らは驚愕している。市民・ジャーナリストの中には、安倍だけではなく黒川に対しても、刑事告発する動きも出てきている。そんな人物の検事総長が公僕として任務を全うできるだろうか。黒川家の家族・親類縁者も哀れだ。


 このさい、辞任するのが人の道だろう。晩節を全うすべきではないか。

2020年5月13日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

600万人が黒川NO<本澤二郎の「日本の風景」(3682)

<安倍の心を忖度すると「クロカワ防護服は天下無敵」>

 「#検察庁法改正に抗議します」というのが、どうやらハッシュタグということらしい。そこへとTwitterなる武器で、怒りの日本国民・主権者が、堂々と名乗りを上げて投稿している。それがもう600万人をこえた。インターネット時代に乗り遅れたジャーナリストは、本ブログに毎日数千人のアクセスに満足してきたが、黒川弘務という偏狭なナショナリストの安倍政権を存続させる悪党に対しての怒りの抗議に圧倒されるばかりだ。日本列島が動いている!


 ネットはコロナに負けない威力がある。ともかくすごいの一語だ。コロナも想定外だが、600万人の安倍NO・黒川NOも同様だ。今日も、そのことについて、パソコンのキーボードに向かっている。


 いまの安倍の心臓を忖度すると、もうマスクはいい、クロカワ防護服が欲しい。何としても強行採決で、黒川検事総長を実現したい。天下無敵の防護服で、日本国憲法の平和主義を破壊、新たに人権を封じ込める緊急事態条項を加憲したい、ということであろう。


 自由に安全に生きたい日本国民は、99%がNOである。


<定年延長3か月を森雅子法相は説明責任>

 なぜここまで記述するのか、というと、日本の新聞テレビが委縮してしまって、日本国民に分かりやすく報道しないためである。


 特にNHKがひどい。公共放送を止めて、極右・財閥1%政府の宣伝に徹してしまった、そのせいである。

 そこで、改めて森雅子法相に問いただしたい。彼女は、黒川の定年延長に際して「そうしないと、公務に著しく支障をきたす恐れがある」と国会で答弁している。2月8日から定年延長した黒川が、東京高検検事長として、具体的に何が実績として成果を上げたのか、森の説明責任が問われている。森を徹底追及する責任が、野党に課されている。


 議会と言論界を代表して、以上の詰問に明確に回答してほしい。検察庁法改正審議の、衆院内閣委員会に姿を見せないで、雲隠れしている理由なのであろうが、600万人の主権者が、怒りの赤いバラで抗議していることを無視することはできない。


<莫大な国対費に屈する野党、自民、公明なのか>

 新型コロナウイルスの衝撃は、過去の経験の積み重ねさえも無力だったという事実を突き付けられたことだろう。安倍・政府の専門家の判断によれば、もう数か月前の「1、2週間でピークを迎える」ということだった。

 感染症の大家たちの言動に惑わされた日本国民は、PCR検査を重症者に限った方法によって、無数の人たちが感染したという現実を突きつけられて、途方に暮れて、不安な日々を過ごしている。


 最近の我が憂鬱は、大型病院での採血検査予約をキャンセルしたが、近くの医院に出向いて、薬剤注文しなければならないことである。医師や看護師、薬剤師との接触を無事にやり過ごせるものか?


 本論に戻って、コロナ禍を好機として、黒川検事総長?問題を処理する検察庁法改正強行を、なぜ議会が許してしまったのか。自民党の悪党の森山と野党国対の闇の関係が、まず気になってしまう。経験則からである。


 「莫大な国会対策費」のことだ。人々が食うや食わずの場面で、安倍のための、天下無敵の防護服をお膳立てする議会なのか?山尾志桜里は知っているだろう。会見して明らかにして、国民に説明してもらいたい。


 60年安保の時の警職法改悪の時は、派閥の実力者が岸内閣から去った。自民党総務会長や政調会長は、先輩から聞いているだろう。行動を起こさないと、アベ独裁に連帯責任を負うことになるが、それでもいいのか。

 600万人の怒り狂う国民の抗議を、愚劣極まりない菅義偉レベルのコメントでやり過ごすのか。


<廉恥の政治家育成が日本の政治の課題>

 古来より、政治家・官僚など為政者の資格として、清廉で恥を知る人物でなければならないことを、人類は当然視してきた。ことほど権力と不正腐敗が、人間という生き物を堕落させる要因だった。

 その極め付きが、日本人の眼前で起きている。危機感を抱いた国民が、ネットで反撃に転じた。600万人のうねりは、さらに積み上がるだろう。極右・権力乱用・独裁・無恥の4本の糸の因果関係に、和の人々も怒り出した。

 永田町という特殊な特権層に向けられている。誰が、どの政党が決起するのか、600万人は厳しく監視している!

2020年5月12日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

470万本の赤い抗議薔薇<本澤二郎の「日本の風景」(3681)

<安倍・自公・日本会議の極右政治に戦後史初のネット反乱>

 すごい!インターネット人口を知らないが、皐月(さつき)ならぬ赤い怒りの薔薇(ばら)が、列島に咲き誇った感じである。5月9、10日の二日間で、その数が470万本である。今日は500万本を軽く超えるだろう。子供たちやネット無縁の老人などは気づかないだろうが、極右政権NOの激しい怒りの意思表示は、戦後史上初、しかも規模が巨大だ。優しい柔らかい表現だが、日本列島に怒り狂って真っ赤になった470万本のバラの多くは、これまで声を上げなかった無党派の抵抗だと分析できる。夢想だにしなかった、日本政治の大変動を裏付けている。快挙、快挙、大歓迎である。

 寄らば大樹の、まるで羊のような日本人が、ついに怒り出したのだ。

 「#検察庁法改正に抗議します」というネットでの呼びかけに、法曹界のみならず、芸能界どころか、庶民大衆が立ち上がって、抗議の太鼓を鳴らしている!「安倍・自公・日本会議去れ」の叫びであろう。


<どうする官邸・議会・平河町・信濃町の泥棒猫さん>

 戦後たった一度の、日本国民の怒りの爆発というと、安倍晋三の祖父・岸信介内閣が強行した市民の自由を奪い悪法・警職法改正と、続く60年安保改定の場面である。全労働者・学生・主婦らが、数万の大軍となって国会を包囲した。戦前の商工官僚出身の岸は、驚くなかれやくざ・右翼暴力団を投入して対抗した。

 この時の国会デモで、東大生・樺美智子が命を奪われた。彼女の友人だった池田行彦は、その日は大事な講義を聴くため、デモに参加しなかったことを生涯悔やんだ。彼はのちに元首相の池田勇人の娘婿になり、宏池会を率いる運命だったが、無念にも病気に倒れてしまった。大蔵省出身の官僚にもかかわらず、性格が気さくで明るいため、よく雑談したものだ。池田が創設した宏池会事務局長の木村貢から「池田の面倒を頼むね」とよく頼まれたものである。木村は、暮れになると、必ず広島菜の漬物を送ってきた。今もその容器が、家庭菜園の水かけ用として活躍してくれる。


 反戦平和を象徴する日本人の、平和主義の戦いの二番目が今なのだ。ついにネット時代での政治行動として表面化した、その政治的意味は重大であろう。470万人の決起は山を動かすだろう。その政治的エネルギーは、戦後最大である。

官邸官僚の青ざめる姿が見えてくる。震え動悸が収まらないだろう。

 

Twitter知らずのため事実の情報発信>

 パソコンで記事を書くだけのジャーナリストは、悲しいかなTwitterを知らない。覚えようともしない。そこで、適当にキーボードを押したら、認証番号が届いたが、そこからどうしたらよいのか、前に進まない。

 あきらめて、記事を書くことにした。それがこの文章である。


 少し興奮している。なぜなら、ずっと沈黙していた無党派の人たちが、いまのひどすぎる事態を理解していたのだ。先に東京高検検事長・黒川弘務の500万円賄賂疑惑のことも書いた。そんな彼を次期検事総長にするために、森雅子というくだらない人物を、法務大臣に据えて、黒川の定年を延長させた。

 そして今また、検察庁法改正という名の、超改悪法を、こともあろうにコロナ禍で、人とモノを止めている緊急事態を悪用しての国会審議強行である。

 法律の専門家が反対の抗議を開始した。勇気を出した芸能人も。するとどうだろう、これまで沈黙していた無数の無党派の人たちが、パソコンやスマホを駆使して、公然と声を上げ始めたのだ。

 わずか二日間で470万人の人たちが、赤い抗議のバラを咲かせ、首相官邸と国会議事堂、自民党本部と信濃町の公明党を封じ込めたのだ。


<これでも黒川弘務は辞めないのか>

 なぜ安倍晋三が、黒川検事総長にこだわるのか?国民は知っている。

 勇気ある川上というジャーナリストは、黒川疑惑を取り上げた。それを山岡俊介が月刊タイムスに書いた。筆者はそれを紹介したのだが、官邸の狙いは安倍犯罪に蓋をかける、近代法の大原則である、法の下の平等を封じ込めようというものである。正義・大義を袋詰めにする魂胆である。


 不正腐敗の権化のような法務官僚が、検事総長になっていいのか。小学生でも反対する。そのことに国民が覚醒したのである。黒川は直ちに辞めるしかないだろう。稲田検察は、黒白を明らかにする責任があろう。1・5億円の河井選挙に関与した安倍秘書4人の取り調べをしなければ、国民は許さないだろう。


<追い詰められた袋の泥棒猫>

 官邸の泥棒猫は、とうとう追い詰められたのだ。470万本の赤いバラが封じ込めたのだ。袋のネズミならぬ、袋の泥棒猫であろう。

 経済・外交を破綻させた暴政の数々を、コロナが退治した格好である。日本破滅にも責任を取らない泥棒猫のような政府と政権を、無党派が包囲してしまった。どうするシンゾウ!

2020年5月11日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

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